今回はヨランさんの幻の音源探しです。というか本編だと途中からリンちゃん(アキラくん)居るとはいえ一人でホロウに入れる辺り普通に強いですよねアストラさん。
まああの世界って崩壊一歩手前だし逞しくないと生きていけないんでしょうね…
「『共に進もう我が騎士よ!目指すは荒れ狂う嵐の山の中心にたてられた神殿……そこにある聖なる魔法が記された教典を持ち帰ることこそが…これから我等が背負う使命なのですから!』」
「はあ……『ええ、さあ参りましょう聖女様!教典を手に入れ、必ずやあの邪悪なる呪術師《マドゥ》を打ち倒し…世界に平和をもたらす為に!』」
静けさ漂うホロウにてアストラは先ほどのほんわかな雰囲気とは一変し凛々しい口調でシドへと語り始め、シドはため息をしながらもそれに応じ、中世の騎士のように彼女の手を取り空を指差す
『うわああ…!二人とも格好いいね~!本物の騎士とお姫様みたいだよ!』
「まあ…実際俺は騎士の家系だからな」
『今のは《聖女と使徒》の第二章冒頭のシーンだ。邪悪な呪術師マドゥを倒すため、聖女シビルとその騎士であるグランダル・キャメロットはあらゆる呪術を打ち消すといわれる《聖なる教典》を手に入れようと《嵐の神殿》へと向かう…その旅の始まりで二人の決意を示す場面だ』
そんな二人にリンは乙女のように両手を頬に当て、アキラは好きな作品の名シーンを解説するオタクの如く早口になりながら解説を始める
「よく知ってるなアキラ。」
『最近までこの物語をアストラさんが聖女シビルとして主演する筈だったんだ。インターノットでも話題だったけれど……何故か流れることになったんだよね』
「だって私にとっての聖騎士はクライヴ以外あり得ないもの♪それに編集するとはいえ他の誰かとキスシーンを撮るなんて嫌よ!」
アストラはプンプンと頬を膨らませながらシドの腕に自らのスタイル抜群な身体を寄せる
「確か子供向けに修正されたのとは違い元の物語に忠実にするって聞いたな……元は普通に濡れ場とかあるし、お前も嫌だっただろ?」
「当たり前じゃない!私のフィアンセは貴方なんだもの♪それにね、私この場面が大好きでよく読み返してたの!」
「…それで何度もせがまれてその場面をやらされてたがな、あの時ようやく叔父さんの気持ちがわかった気がするよ……」
『いいなあああ!私もやりたい!』
そんな雑談をしながら右にアストラ、左にリンといった美少女(リンはボンプの為肩に乗っている)二人に先ほどから挟まれるという羨ましい光景だが当のシドは動きづらそうに顔をしかめながらホロウを歩きだす…
「『水よ』!」
《クロスウェル》
ザバアアアァァッ!
『Gyaaaaaaaaッ…!?』
「片付いた。先へ進もう」
「流石ね♪貴方を呼んで正解だったわ!」
「全く…とんだ散歩になったなトルガル」
「そんなことないわよねトルガル?はいどうぞ♪」
「ワフッ!(ジャーキーぃ!)」
「『氷狼フェンリル』の姿が見る影もないな……」
そして道中何度かエーテリアスに襲われるも難なく道を切り開きながら一行は辺りを探索し、ふとシドが壁に乱雑に書かれた落書きのようなものを見つける
『明かりが全部消えた…怖い…歌が聞こえた気がする』
「エーテリアスも歌うのか…?」
「探検隊の残したメッセージみたいね、エーテリアスの歌声って一体どんなのかしら?機会があれば私も『マリオネット』の声を聞いてみたいわ」
「『マリオネット』…?名前があるということは要警戒クラスだろうが…どんなエーテリアスだ?」
『実は貴方と会う前に色々あってね』
シドの疑問にリンはある友人からのSOS信号を頼りにその救助へここ『バレエツインズホロウ』へ赴き、そこで知り合った『ヴィクトリア家政』の力を借りた際にそのエーテリアスとも戦ったことを説明した
「そうか…だからライカンさんと親しかったんだな」
『私達もクライヴがあの人達と知り合いなことにびっくりしたけど……よくよく考えたらクライヴの家ってお金持ちだったね…』
「たまたま生まれが良かっただけさ、それに前世では没落したしな」
『けど確か史実ではその原因は当時の君の……』
「……母上のことは恨んでいない、あの人もまた時代に翻弄された被害者なんだからな…ん?何かあったぞ………封筒のようだ。手紙も添えてある」
少し気まずい空気が流れたもののシドが封筒に入ったアルバムのような物と手紙を見つけリンとアストラは興味津々に身を乗り出すとシドは手紙の内容を読み上げる
『このアルバムを見つけた探検隊へ!安心して。私達は無事に脱出したよ。』
『ここの明かりが点いたり消えたりするのは確かに怖いけど私の指示に従えば、あなたも無事にここから脱出できるから!』
『ヨランさんの録音を置いて行くのは残念だけれど皆が脱出する為には仕方なかった。マリオネットは確かに怖いし、でもヨランさんの音楽が好きな子に悪い子はいないよ!』
『このアルバムを再生しさえすればエーテリアス達は静かに、まるで聞き入ってるみたいになるの。その隙に廊下のギャラリーまで走って、そこにホロウデータの記憶素子置いておいたから脱出が上手くいくことを祈ってるよ!』
「……どうやらこの手紙の主は無事みたいだな。それにお前のお探し物も見つかったぞ」
シドが封筒から派手に装飾の施されたCDを取り出しアストラに渡すと彼女は目を輝かせながら受け取り大事そうに抱えながら喜びを隠せずに小躍りを始める
「本当に実在してた!ああもう最っっ高よ!嬉しくて私どうにかなっちゃいそうだわ!」
『ならアストラさん、お礼に僕へサインをくれないかな?メッセージ『親愛なるアキラへ』でお願いしたい、出来ればリンにあげたのよりも豪華な方で…』
正に有頂天な様子のアストラへアキラは笑顔で下心丸出しになりながら今回の報酬を要求する
「いや…見つけたのは俺なんだが…」
『何か言ったかい…クライヴ?』
「……何でもないです」
「あら?たったそれだけ?勿論いいわよ……あ!でもペンが無いわ…先ずはここを出ましょう!そうしたらなんでも書いてあげるわ♪」
『ッシャアアアッッ!!!!』
『お兄ちゃんうるさい耳なくなる』
先ほどまでのクールっぷりは何処へやら感情剥き出しにガッツポーズを取るアキラを他所にシドとアストラはリンを連れてホロウの外へと出る
「ふふ~ん♪やっと見つけたわ!」
「随分嬉しそうだなアストラ」
「だってずっと憧れてた彼の残した物よ?嬉しいに決まってるじゃない!」
ルミナススクウェアへと出る階段を降りながらアストラはCDに頬擦りしながら恍惚とパッケージを眺める…
「~♪って…あら!?」
だが彼女がふと気付くと手に持っていたはずのアルバムはいつの間にか彼女の手から消え失せ、アストラは自身の手や周りを見渡すと彼女の眼前に黒手袋をした細い指が見え、顔をあげると手袋と同じく黒いコートを羽織った金髪の美人女性が呆れたような表情で彼女を見つめていた
「あっ」
「確保」
コンッ
「あうっ…!」
そしてその指はアストラの額を細いその先で軽く小突き、不意を突かれたアストラは思わず後ろへのけ反る
「いったたた…も~…捕まっちゃった♪あはは…」
少し気まずい顔をしながらも愛嬌で誤魔化そうとするが金髪の女性はため息を吐きながらも何時ものことのように笑う
「お嬢様、次に何か即興でするなら…せめてステージで頼む。さあ車に乗れ……それと…ご苦労だったなシド。お嬢様の護衛、感謝する」
「気にしないでくれ、お転婆な聖女を守るのも聖騎士の務めさ」
「ふふっ…《聖女と使徒》か、お嬢様は休憩中何時もそればかり見ているよ……余程君が好きらしい」
「『…………( ゚д゚)( ゚д゚)ポカーン』」
そう親しそうに話すシドと女性を見たアストラとリンは鳩が豆鉄砲を喰らったかのように暫く呆然とするが、やがて状況が飲み込めたのかムスッとしながらシドに詰め寄る
「まさかクライヴ…!『イヴ』とグルだったの!?私は貴方のこと信じてたのに!酷いわ…!」
『また浮気だああああ!その人は誰!?なんでそんなに親しいの!説明して!』
「ちょ…!二人とも落ち着け!というか見てないで助けてくれ『イヴリン』…!」
「ふっ…君は相変わらず女性にモテるな。だがお嬢様との婚約や重婚については彼女の活動が落ち着いてからで頼むぞ。活動中に君とのスキャンダルに発展すれば目も当てられないからな」
「そういうことじゃなくてだな…!」
二人に凄まれタジタジなシドはイヴリンと呼ぶ女性に助けを求める。
だが彼女はそれを暖かい目で眺めることしかせず…
「(モヤァ)………?」
自身の胸にかかる不思議な感覚に少し困惑していた…
その後どうにかシドはイヴリンがアストラのマネージャーであり、今回の依頼はアストラがコンサートに向けての練習を勝手に抜け出したことにより彼女から捜索と確保の為の依頼を受けたことを説明しようやく二人は落ち着きを取り戻す…
「もう…クライヴもイヴも二人していけずだわ!」
が、アストラはまだむくれっ面でブーブーと二人に抗議をしていた
「それより先ず抜け出したお前に問題があるだろ……」
「全くだ。さあ早く行くぞお嬢様。」
「はあい…あ!でもちょっと待って!忘れるところだったわ!」
『ん?どうしたのアストラさん』
アストラは思い出したようにリンの元へ駆け寄り、彼女(ボンプ)の両脇を抱え…
「……ちゅ…♡」
『ふええっ!?////』
「サインの代わりよ!大好きなリンへ!コンサートで待ってるからね♪それとクライヴも今日はありがとう!約束通りチケットは手配するわ♪じゃあね!」
「ああ、またコンサートでなアストラ」
『はわわ…////は…あうぅ////(プシュゥ…』
「………ビデオ屋まで連れていくか」
そのままリンの額に軽く口づけをすると二人へ笑顔でウィンクをしながら車に乗り込んでいき、残されたシドは嬉しさのあまりに惚けているリンを抱えその場を後にするのだった……
アストラさん、アキラ君との夜のターン性バトル(意味深)では受けだけどリンちゃんやイヴリンさんとの場合はゴリゴリのタチであって欲しい。笑顔でえげつない責め方してるのが目に浮かぶンナ
次の展開に関してはアンケート取ろうと思いますので投票お願いしますう
次の話ですがどういう感じがいいでしょうか?
-
本編通りに進む
-
色々すっ飛ばしてコンサート当日から