コードギアス 転生のルルーシュ   作:よみや

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STAGE17 奪取

 

 

 

 

 

「シュナイゼルが、エリア11に来る!?」

 

 ゼロのもたらした情報に、皆が驚いている。ククク、コーネリアも身近な皇族から情報が漏れているとは思うまい。

 

「どうやら、式根島と神根島に用があるらしい」

 

 千載一遇のチャンスに皆が盛り上がるが、ルルーシュは乗り気ではない。

 

「残念ながら、現状でシュナイゼルを倒すのはリスクが高いな」

「くっ、折角のチャンスなのに!」

「倒してしまうと、ブリタニアが余力を全てエリア11に向けてしまうからな。もう少し後なら、話は別なのだが……タイミングが悪いな」

 

 ルルーシュとしても、シュナイゼルは倒せる時に倒したいのだが、前述の理由もあるし、そもそも【アヴァロン】でやって来るので倒しきれないだろう。

 

「ただシュナイゼルは、最新の戦艦と、新技術のナイトメアフレームをテストがてら持ってくるらしい。私としては、新型の能力調査、できれば奪取を考えている」

 

 ルルーシュは神根島など近づきたくもないのだが、【ガウェイン】が欲しいので、行かざるをえない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◆◆◆

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうやって式根島まで行くのかと思ったら、潜水艦なんて……」

「今までこいつで、キョウトのおじいちゃんたちとやり取りしてたってわけ」

 

 驚くカレンに、ラクシャータは得意気だ。

 

「試作とはいえ、ゲフィオンディスターバーを積んでるからステルス性は高いと思うんだけどねえ」

「ゲフィオンディスターバーも有用だが、もう1隻潜水艦を都合できないか?」

 

 ルルーシュの言葉に、ラクシャータはうーんと唸る。

 

「無理とは言わないけど、インド軍区からしても潜水艦は貴重なんだけど?」

「それは承知しているが、今後の為に必要なのだ」

 

 話を終えたルルーシュが振り返ると、メンバーが揃っていた。今回は潜水艦なので、精鋭しか連れてきていない。狭いからね。

 

「それでは、作戦を伝える。作戦目標は、敵新型の奪取及び、能力調査だ。シュナイゼルが島に到着後に奇襲を行う」

 

 ルルーシュが、モニターを指す。

 

「式根島には、小さな基地が1つあるだけだ。重要な場所でもないため、戦力は低い。ただし、シュナイゼルの出迎えにユーフェミアが来ている。つまり、奴もいるということだ」

「スザク!」

「作戦は、まず私が少数で神根島に潜伏する。シュナイゼルは神根島に用事があるようだからな。必ず来る。そこをお前たちに奇襲させ、戦力を迎撃に集中させたところで、新型を奪取し、離脱する」

「ゼロが潜伏するのは、危険過ぎないか?」

 

 藤堂の疑問に、皆が頷いた。

 

「しかし、ブリタニア側のスパイと連携が取れるのは私だけだ」

 

 これには、誰も反論できない。ギアスがあれば即席でスパイを作れるんすよ。

 

「潜伏するのは、私とC.C.と半蔵だ。奇襲は前線指揮を藤堂。全体の指揮はタケルが執れ。タケルには、私のフリをしてもらう。ナイトメアは、私の【グロースターゼロ】を使え」

「俺のナイトメアの御披露目は延期か」

 

 現在のタケルの地位は、副司令。原作の扇のポジションだ。扇たち? 来てるわけないじゃん。精鋭しかいないって言ったでしょ。扇は一般団員の中で、幾つかあるグループの1つのまとめ役。言うなれば中間管理職である。扇は物事を決めるのが苦手だから、このあたりが適職だと思われる。

 

「それでは、作戦準備に掛かれ!」

 

 さあ、ロボットものでお約束の新型奪取の時間だ。

 

 

 

 

 

 

 ◆◆◆

 

 

 

 

 

 

 

「くそ、思ったより潮に流されて時間がかかったな」

 

 ウェットスーツを脱ぎ捨てたC.C.が苛立たしげに呟いた。

 

「ああ」

 

 気のない返事をしたルルーシュを、C.C.が睨み付ける。

 

「おい、お前の為にこんな肉体労働をしてるんだぞ。少しは労れ」

「ん、ああ、すまない。ちょっとトラウマがな」

 

 ロスカラ、ロロ、いきなりバッドエンド。うっ、頭が! 

 

「出発前に言った通り、お前が頼りなんだ。頼むぞ」

「体感時間を停める絶対停止のギアスか。厄介だな」

 

 ロロが神根島にいるのが、ゲームだけならばいいがアニメでも実はいましたとか、ルルーシュが原作を変えた結果来ましたでは殺されかねない。

 

「それでも新型は必要なんだ」

 

 フロートシステム、ドルイドシステム、ハドロン砲。全て後々の為に必要なものばかりだ。リスクを冒す価値はある。

 

 

 

 

 

 

 ◆◆◆

 

 

 

 

 

 

「殿下~。僕はこういった考古学は専門外なんですけどね~」

 

 ロイドの気の抜けた声が、遺跡に響き渡った。

 

 原作と違いまだ襲撃が無いので、シュナイゼルたち以外にもユーフェミアたちが遺跡に集まっていた。

 

「でも凄いですね。こんな遺跡がエリア11にあったなんて」

 

 ユーフェミアの無邪気な声に、バトレーが答えた。

 

「エリア11以外にも、ブリタニア国内で複数確認できております。また、その全てが天領とされており、恐らくですが各国に対する侵攻計画も、これらのポイントに沿って行われているものかと」

「……これが、侵攻の原因の1つ?」

 

 今までただの古い遺跡だと思っていたものが、途端におぞましく見えて、ユーフェミアは1歩下がった。

 

「やはりクロヴィスは、こういったことに向いていたんだな。できればクロヴィスにも来て欲しかったが」

 

 シュナイゼルの言葉に、ユーフェミアは俯いた。

 

「クロヴィスお兄さまは、もうこういったものには関わりたくないと……。それに、今のエリア11は不安定で政庁から離れられないとも」

「それなら仕方ない。これが終わったら、クロヴィスの顔を見に行くとしよう」

 

 いざ調査開始というところで、爆発音が轟いた。

 

「な、何事だ!?」

 

 慌てふためくバトレーに、部下が叫んだ。

 

「黒の騎士団です! 黒の騎士団が攻撃を仕掛けて来ました!」

「な、なんだと! 早くシュナイゼル殿下とユーフェミア皇女殿下を避難させろ!」

 

 島の沿岸では、上陸した黒の騎士団が守備隊に奇襲を掛けていた。この神根島は、基地も無い無人島なので、直属の部隊を除けば、式根島から連れてきた部隊しかない。式根島も大きな基地は無いので、戦力は少数だ。

 

「1番隊は正面だ! 零番隊は側面から支援!」

 

 藤堂が前線で指揮を執り、守備隊を順調に削っていると、奴が現れた。

 

「来たな、スザクくん!」

 

 ユーフェミアから迎撃を指示されたスザクが藤堂に攻撃する。

 

 放たれたスラッシュハーケンを弾き飛ばした藤堂が下がる。

 

「この険しい沿岸地帯で【ランスロット】の機動性は脅威だ。しかし!」

 

【紅蓮弐式】が、木も岩も何もかも輻射波動で吹き飛ばしながら、【ランスロット】に迫った。

 

「スザク!」

「こいつ!」

 

 スザクとカレンがいつもの怪獣大決戦を始める中、スザクと共に現れたユーフェミアの親衛隊であるクラウディオが守備隊の指揮を執った。

 

「陣形を立て直せ! 殿下たちが避難する時間を稼げば、我々の勝ちだ!」

 

 クラウディオは親衛隊に入るにあたり受領した特派の【サザーランドカスタム】を駆って、獅子奮迅の働きをする。

 

 この機体は、ロスストの主人公が搭乗していた【ランスロット】用の装備の実証実験機だ。サザーランドとついているが、カリカリにチューンアップされているので基礎スペックは【グロースター】クラスであり、武装は【ランスロット】のヴァリスを使用するが、ヴァリスは消費電力が大き過ぎるので、コックピット下部に専用エナジーフィラーを増設している。有線接続ではあるが、これにより機体本体のエネルギーを使用しないで済む。

 

「あいつ【ランスロット】のライフルを! パイロットも腕利きのようだ」

 

 しかし、遅滞戦術は藤堂からしても望むところ。このまま、敵を釘付けにすれば良い。

 

 

 

 

 

 

 

 ◆◆◆

 

 

 

 

 

 

「殿下お早く!」

 

 避難を促すバトレーに、シュナイゼルは頷きながらも思案顔だ。

 

「しかし、なぜ私がこの島にいるのがバレたんだろうね?」

 

 シュナイゼルは、どこからか情報が漏れているのを確信した。

 

「枢木卿とクラウディオ卿で何とか食い止めていますが、長くはもちません!」

 

 セシルの報告に、取り敢えず人員だけでも避難しようとシュナイゼルが移動を始めた。その瞬間、破裂音とともに煙が広がった。

 

「なんだ! どうした!?」

 

 混乱するバトレーをよそに、煙に紛れてルルーシュたちが接近する。

 

「半蔵、雑魚は任せた」

「お任せください」

 

 半蔵は煙幕に紛れてクナイを投げつけ、倒した兵士からライフルを奪い、銃弾をバラ撒く。

 

 ルルーシュは、スザクの真似をしてくるくるキックで兵士を蹴り倒し、素早く【ガウェイン】まで近づき、コックピットまで駆け登った。

 

「フッ、起動状態とはありがたい」

 

 ルルーシュがコックピットに乗り込み、発進フェーズを整えていく。

 

「殿下と皇女殿下をお守りしろ!」

 

 バトレーたちは、万が一にでも銃弾がシュナイゼルとユーフェミアに当たらないように、肉壁を組んでいる。バトレーの忠誠心は立派なんだよな。

 

「早くしろ! 長くはもたないぞ!」

 

 コックピット周辺で、拳銃で牽制するC.C.。バトレーに顔バレしないように髪を隠して頬当てもしているので、窮屈で機嫌が悪い。

 

「問題ない。もう終わった」

 

 動き出した【ガウェイン】が、取り押さえようとした【サザーランド】を殴り倒した。

 

「乗れ!」

 

 C.C.をコックピットに乗せたルルーシュが、半蔵を手に乗せた。

 

「【ガウェイン】が!」

 

 唖然とするバトレーたちを嘲笑うかのように、浮かび上がった。

 

「このナイトメア飛べるのか!」

 

 驚くC.C.をよそに、ルルーシュはご機嫌だ。結局ロロもいなかったし。あいつトラウマなんだよ。

 

「フハハハハハ! 逃げれば1つ、進めば2つ、奪えば全部!」

 

 フロートシステム、ドルイドシステム、ハドロン砲と最新技術を根こそぎ奪ったルルーシュが、ブリタニア皇族らしい高笑いをあげている。悪役かな? 

 

「ド~ロ~ボ~!」

 

 またもや最新技術を盗まれたロイドが嘆いている。奪ったのもブリタニアの皇族だからギリギリお国の為かな?

 

「あれが、ゼロか」

 

 シュナイゼルは、凪いだように動かない自分の心が揺れたように感じて笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 

 




原作ではどうやって、ルルーシュたちは神根島に移動したんですかね?
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