「よう、弔」
「……あ?」
「流石のお前もイラつくか」
「ったく……オールマイトどころかガキにすら被害を与えられなかった……!!クソ、クソッ……!」
「気に病むな。いくら行動力があっても、上手く行かないことなんて沢山ある」
「そうだけどさぁ……はぁ」
(……見るからに落ち込んでるな)
Sp〇atoonのウデマエS昇格戦でギリギリ負けた時くらい落ち込んでるな。
「そう落ち込むな。これからだ」
『そうさ弔。少し見通しが甘かっただけ。悔やんでも仕方ない!今回だって、決して無駄ではなかったはずだ』
『うむ……精鋭を集める必要があるのう。敵連合なんていうチープな団体名で良かったわい』
『我々は自由に動けない!だからこそ君のような人物が、シンボルが必要なんだ』
──死柄木弔。次こそは君という存在を恐怖を世に知らしめろ!
(……恐怖、ねえ)
そんなもの、微塵も興味がないだろ。お前は。
「……はぁ。通信切るぞ先生」
そう言って通信を切った弔だが、妙にぐったりしていた。
「死柄木弔、お茶を」
「サンキュー黒霧。……永井、お前は大丈夫か?」
「何のことだ」
「とぼけんな。1回死んだろ」
「……何もない。精々驚かれたくらいだ」
「じゃあその間はなんだよ」
……まあ、バレるわな。
「少し、心配されたよ。老衰で死ねるとは言っても、何回も死ぬところを見るのは怖いし嫌だってな」
「……そいつとは気が合いそうだ。俺でもそう思う」
「はっ、一丁前に心配か?」
「ああ」
「んな恥ずかしげもなく……」
「それでも、お前は俺の仲間だ」
……ったく。そういうとこだぞお前。
「なあ、弔」
「あ?」
「もしも……お前のその憎しみを向ける矛先がヒーローでは無かった場合。お前はどうする」
「……どうもしねえよ。その元凶を壊すだけだ」
「そうか」
……俺も弔も、お互いの過去は知らない。なんなら弔自身、覚えていない。俺より古株だしな、こいつは。
「よし、なんかゲームするか」
「珍しいな、お前がゲームなんて。何する」
「久しぶりに対戦相手が出来てウキウキじゃねえか。マ〇カやるぞ」
「よっしゃ青こうらで潰してやる」
「受けて立つ」
「雄英体育祭が迫っている!」
「クソ学校っぽいの来たーー!!!!!」
……声がデカい。いつも家じゃ1人だし、アジトは比較的静かだから余計に。
「開催することで、雄英の危機管理体制が盤石だと示す考えらしい。そして、何よりウチの体育祭は最大のチャンスだからな」
そう。全国のトップヒーローが
「時間は有限。プロに見込まれればその場で将来への道が拓けるわけだ。年に1回、計3回だけのチャンスだ。ヒーローを志すなら絶対に外せないイベントだ。お前ら励めよ」
「「「はい!!」」」
「……プロか」
別に俺は、ここにいる高尚な奴らみたいな高潔な精神は持ち合わせていない。元々ヴィランで裏切り者だ、資格もない。
「なあなあ、永井はなんでヒーローを志したんだ!?」
だからそうやって距離を詰めてこないでくれ頼むから。
「理由も何も無いよ。周りがヒーローヒーロー言うからだ」
「それはないだろ!?俺だって紅頼雄斗に憧れてんだ!永井だって理由の1つや2つくらいあるだろ!?」
……まずいな。面接でものらりくらりと躱したせいで、あの時の返答をよく覚えてない。
「はぁ……俺みたいな個性でも、活用できるような場が欲しいんだよ。まあ、俺の個性が役に立つ時は社会が終わるときだけど」
「そんなこと言うなよ……死んでも立ち向かうなんて、誰にも出来ねえことなんだから!かっけえぜ!!漢だあんた!!」
「……暑苦しい」
「えっ」
「ずいぶん率直に言うね、永井……」
「事実だからな」
さて、そろそろ帰るか……ん?
「……人だかり?」
「出れねーじゃん!何しに来たんだよ!」
「敵城視察だろザコ。敵の襲撃を耐え抜いた連中だ、体育祭の前に見ときてぇんだろ」
「……」
「意味ねえからどけモブ共」
「知らない人のこととりあえずモブって言うのやめなよ!!」
「そうだぞ爆豪。こういう時は平和ボケした軟弱共って言うんだぞ」
「永井くん??」
「……流石にそこまで言わんわアホ」
「かっちゃんが引いた!?」
永井、割と煽るのは好きです。弔とマ〇カした時は打開して1位で煽ってました。弔はコントローラー1個チリにしました。黒霧がネットで書い直してくれたよ。