荼毘   作:きまつた


原作:僕のヒーローアカデミア
タグ:オリ主 轟燈矢
ところどころ描写ヌケあります。書き足すかも
荼毘は出てきません。

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荼毘

 座り込んだ少年の、焼け爛れた皮膚が治っていく。致命傷じゃなくて助かった、とか。あんまりにも傷が酷いと治せないから、とか。助けるつもりなんてなかった癖にそういう安堵で胸がいっぱいなる。

 綺麗に治った腕を引っ込めて、紅顔がぶすくれる。

「なんで俺のこと助けた。明らかにメンドー事だろ。お前が嫌いな」

 嫌な空気になってしまった。未来に関わることには手を出さないと決めていたのに。手を出すとろくな事にならないし、本人自身の選択を尊重するためだと割り切っていたのに。

「理由なんてどうでもいいでしょ。」

 己の覚悟の弱さが嫌になって投げやりに応じる。はぐらかしたのがわかったのか、彼は舌打ちして頭を掻きむしった。納得できないらしい。

「どうでも良くねぇよ。俺はムズムズするから」

「そんなこと言われても答えないよ」

「いや教えろよそれくらい」

 しつこいな、と思いつつ少し考える。私は大人、彼に対して強く出るのは嫌だった。彼が納得する理由はなんだろうか。

 うーんと迷っていると、彼がさっきよりもっとぶすくれた顔になっていくので、慌ててそれらしい理由をつける。

「あんたが私と同族に見えたんだよ。これでいいでしょ」

「どう見てもベツゾクだろうが。俺はお前みたいにスカしてねぇよ」

「……」

 なんだこいつぶん殴ってやろうか。苛ついたところを踏みとどまる。私は理性的な大人なのだ。目の前のガキより幾分か大人なのだ。落ち着け私、アンガーコントロールだ。つとめて冷静に、先程より噛み砕いて返す。

「ざっくり言えば私はあんたより大人だから助けたの。それに私はスカしてない。」

「どういう意味だよ。年齢変わんねぇだろ」

「変わらないけど変わるんだよ。私はあんたの未来が手に取るようにわかる。目の前で道を踏み外しそうな人を放ってはおけないでしょ。それに私はスカしてない。」

「イヤな言い方だな。まるで俺は敵になるのが定めみたいに」

 ヤケになったような、色のない顔した子供を平気で見捨てられる人間はいない。そして、実際彼が敵になるのは間違っていない。

 私は少々特殊なコドモらしく、個性とは別に、夢で未来を知ることができる。私のいない世界の、未来の記憶。そこで目の前のこいつは敵になって大勢殺す。……本当に、関わりたくなかったんだけどな。

 未来の彼は敵になることで最期に家族と対話することが叶った。今私が手を出したことが、彼にとって良いことだったのか分からない。少なくとも、彼は父に見てもらうことをシアワセに感じていたはずだ。

 急に黙った私に、もうこれ以上は踏み込めないと感じたのだろうか。彼は少し息をついて話題を変えた。

「それより、なんだ。お前の“個性”」

「話題変えるの下手すぎか。それに私はスカしてない」

「話題変えようとしてんのわかってんなら素直に付き合ってくれよ。俺の傷を治したろ。ものすごく優秀な“個性”なんじゃねぇの?」

 私の“個性”は維持。視認することで“個性”をかけ、対象者を傷のない正常な状態に保つことができる。当然、これにはメカニズムがある。

 私の“個性”の本質は「リンク」。個性の対象者と個性の発動者である私を繋ぎ、対象者の傷を私に移すことができる個性。基本的には同じ傷を食らうことになるが、事前にエネルギーを溜め込んでおけば、それの消費で代替することができる。まぁそれでも補給したエネルギーが底を尽きれば、いずれは損傷()()()()がリンクされるようになる。

「ま、そういう訳で「治した」んじゃなくて私と「リンクさせた」ってワケ。あと私は断じてスカしてない!」

「悪かったよ、ごめんって!!じゃなくて。それでも相当なやけどだっただろ。なんで怪我してねぇの?」

「そりゃさっき昼食べてたからね。まぁ今ので使い切っちゃったケド」

 全く、昼食が振り出しである。まさか先生に作らす訳にも行かないので、どこか食べにでも行こうか。

「やけどが酷くなればなるほど維持できなくなるからあの程度で助かったね。死にたくなけりゃ火力を下げる訓練をすることだ。私が死なない程度なら付き合ってやるよ。」

「……ありがとう」

 さっきまでとは違うしおらしい返事だ。素直に感謝を述べられてなんだか恥ずかしくなって目を逸らす。しばらくそうしていると、切り替えるように彼が立ち上がる。

「腹減っただろ。俺治した分は奢らせてもらうぞ」

「中学生が奢るとか気軽に使うなよ。親の金だろ」

「どうでもいい。とにかく、金は出すからな。あ、俺燈矢ね。轟、燈矢。一応同じクラスな」

 ひとりで行くつもりだったんだけどなぁ、という言葉は飲み込んだ。彼、改め燈矢は借りを作りたくないだろうし、引き下がらないだろう。ここは素直に奢られてやろうではないか。

 

—————————————————————————————

 

 

 関わらないって決めてた時代が嘘のように毎日燈矢と絡んでいる今日この頃。私は燈矢率いる生徒会の副会長に抜擢され、生徒達から注目を浴びていた。雄英に行きたい燈矢に巻き込まれたとも言う。迷惑な話だ。

「期待されるのはあまり好きじゃないんだけどな。」

 昼休み、注目から逃れるかのように生徒会室に引きこもる。期待されているところ申し訳ないが、放課の度に囲まれていては心も休まらない。ふかふかの椅子と大きい机、それからこの静かな世界を与えられるのが生徒会の特権と言えるだろう。

 はぁ、と息をついて、机を撫でた。なんでこんなことになってるんだろうな、と考えてみる。未来の記憶では、燈矢は中一、つまり私と出会った年に失踪するはずだったのだが。中三になった現在、既に記憶とは別の未来を歩んでいる。あの一時の衝動でお節介を焼いて、未来が書き換えたのは本当に良かったのだろうか。彼が求めるものやシアワセを奪ってしまったのではないか。そういう不安が首を擡げた。

 中学生らしいアンニュイな気分で窓から外を眺める。窓を隔てた向こうにある食堂が賑わっているのがわかった。広くて静かな部屋の中に1人だけという状況が、私の内面を暴こうとしているような気がした。

 

「支保もここいたか」

 静かな世界に割り込んで声をかけてくるKYが一名。ご本人様の登場である。

「このKYめ」

「話しかけただけだろ」

「せっかくひとりの世界だったのに」

「厨二病っぽいこと言うなよ」

 テンポよく進んでいく会話に、燈矢との付き合いの深さを感じた。

 暫く燈矢が家族との現況を話してくれる。最近は焦凍くんを可愛がっているらしく、(DVクソ親父に変わって)遊びにつきあっているのだとか。楽しそうでなによりである。

「で、なんでそんな辛気臭い顔してんの?」

 ふんふんと聞いていたところ、燈矢が私に水を向ける。入室した時の私の様子が気になったみたいだ。

「言ったらバカにすんだろ」

 私が睨むと、燈矢はそんなことねぇよ、と否定する。

 このままうやむやになれば良い。そう思って、思い直す。ちょっとくらい相談してみてもいいんじゃないか。

「……シアワセってなんだと思う?」

「幸せ?意味の話ならガキでも分かんだろ」

「意味の話じゃなくって。じゃあさ、他人のシアワセをわかちあえる?」

「宗教勧誘か?他所でやれよ」

「ごめんイッパツ殴らせて」

 バカにしないって言ったじゃん。や、これは割と直接的な表現を選んでしまった私がアホなだけか。ギャイギャイじゃれたあと、落ち着いた燈矢が続きを促す。

「私は他の人のシアワセを分かってあげられてない、と思ってる」

「そうか?気ぃ使えるタイプだろ。クラスのみんなも支保と楽しそうに話してるけどな」

「そうじゃなくて、もっと深い部分の話。前さ、未来見えるって話したじゃん?」

 燈矢に出会う前にも、一人、私が未来を知ってる人に接触したことがあった。その時の私は、未来を知っていることに有頂天になっていたものだから、嬉々としてその人の友人が死ぬこと、死ぬ場所と死に方を教えたのだ。目の前の人間はヒーロー候補生。仲間一人を守るくらい訳ないだろう。一人の人間が死なずに済むのだから、それはたいそうシアワセなことなのだと思っていた。だが結果はどうだ。知っている未来通り一人死に、私が話した候補生は責任を感じて塞ぎ込んでしまった。私が言おうが言わまいが、塞ぎ込む結果は変わらなかったのだとしても、言ったことで彼を余計に追い詰めてしまったのは事実だろう。「教えて貰ったのに、助けることができなかった」と。軽率に口を出した結果、人の未来のシアワセをねじ曲げてしまった、かもしれないのだ。

 このことへの天罰だろうか、「維持」という“個性”や未来視能力を持っているからだろうか、私は何度も何度も誘拐される羽目にあった。疎ましく思った親に捨てられ孤児院にいた。そういう傷がなんだか、記憶の中の敵の過去を見ているようで惨めな気分だった。

 あんなに後悔したのに、自分の惨めな部分を燈矢と重ねていて、やっぱりあそこで世話を焼いたことが良かったことなのだと信じ込みたい自分がいる。燈矢はきっと父に見てもらうことがシアワセなはずなのに。自分の気持ちだけで他人の未来を奪っているかもしれないのに。

「それで窓から外を眺めて思ったの。やっぱあそこの人たちは他人のシアワセのこと、分かってあげられるのかなって」

 長ったらしくて、まとめられなくて、テキトーなことを言って強引に話を終わらせる。言い終えたところで燈矢は嫌そうな顔で呻く。

「生きてるのに死んでるみたいだ。自分だけ死んでるみたいな、神様にでもなったみたいな言い方するなよ」

 ヒュッと喉が鳴る。本質をつかれたように思ったのだ。未来の見えない他人と自分を区別して、自分だけが未来をねじ曲げられると思っている。ちょうど窓に隔てられた内側と外側みたいに。隔てる窓に責任を押し付けて、それぞれのシアワセの形に託けて、透明になることを正当化している。透明であるべきだと思っている。

 図星をつかれてダメージを受けている私の前に、燈矢が立つ。

「俺は生きてクソ親父に俺の道を認めさせたい」

「だから支保も生きるべきだ、と思う」

「なんだそりゃ」

「最初にあった時、俺と同族だって言ってたろ。確かに俺と支保はよく似てる。俺も親に見て貰えない。自分だけ透明な存在になったんだって、世界と俺を区別してた。でも、変わった。あの日、変えられた。」

「被害者ヅラしてるだけじゃ何も前進しない。どんなに辛くても、何もしなければそこで停滞するだけだ」

 言葉の刃がざく、ざくと刺さっているはずなのに、何故だか高揚した。

「個性を訓練することを否定しなかったろ。火力の下げ方、一緒に練習したもんな。無責任に突き放さなかった。被害者ヅラするんじゃなくって、親に見てもらうんじゃなくって、仲間と一緒にやりきることを知った。透明じゃない自分を実感した」

「俺は親父にはなりたくない。目を逸らしたくない。そう思わせてくれたのは、支保があの日救けてくれたからだ」

「支保がどう思おうが、あの日、窓を飛び出して俺を救けてくれたんだ。支保だって、心のどこかでこのままじゃダメだと思ってるからそうしたんじゃないのか?」

 じわじわと言葉が広がって、窓から射す光が爆ぜる。

 

 

 

「俺は俺にとってのヒーローと、一緒にヒーローになりたいと思ってる」

「支保、一緒に雄英に行こう」

 

—————————————————————————————

 

 雄英を卒業して半年。卒業してから暫くは燈矢と私はさすらいのヒーローをしていたが、工期の遅れていたトーヤ事務所がついに完成するとの事で、私たちはオープンに向けた準備に入った。

「金がかかるところ申し訳ないけど、サポートアイテムを設計できる人間を入れて欲しい。いける?」

 ダンボールを開封しながら燈矢を見る。ダンボールに入っているのは、殆ど私用のサポートアイテムだ。ここまで極端に偏っている理由は私の“個性”の特性にある

 “個性”が発動されている間は、基準となる自分の体に直接つけられた傷を修復することはできない。それに同時に“個性”をかけられるのは1人までだ。燈矢にかけている間は私に「維持」をかけることはできない。

「“個性”の仕様上仕方ねぇし採用するぞ。身を守れるに越したことはないからな」

 燈矢はなんでもないことのように作業を続ける。なんだかムスッとして隣に移動して話しかける。

「誰かに委ねるのは嫌なんだけどな」

「矢面に立つのは俺だ。俺と同じくらい戦える必要はねぇよ」

 

 

「どうだ、今、幸せか?」

「宗教勧誘か?他所でやれやい」

「根に持ってんのかよ。悪かったって」

 

 この世界に存在しなかった異物が、何かを壊してしまうのが怖かった。記憶の中の人々はみんな歯車で、あるはずの未来へ正常に導くための道具でしかないんだと思ってた。でも、あの日、目の前で苦しんでいた子供はどうしようもなく人間だった。見捨てることなんて出来るわけなかった。

 救けたはずの子供の方がずっと大人で、私の境遇だとか屈折した感情だとか、そんながらくたは全部溶かされてしまった。

 トーヤがヒーローになって、誰かを助ける姿を夢見てしまった。それが、世界にとって正しかったのかは分からない。だけど、少なくとも、トーヤにとっては最上の選択だったのだと信じてる。わたしと彼は、幸せになるために、あそこで出会うべきだったのだと信じている。

 ……なんてことは恥ずかしくて言えないわけで。

「まぁ、生き返って良かったとは思ってるよ」

 私の上擦った声に、燈矢は笑った。

「じゃ、明日からヒーロー「トーヤ」とサイドキック「メンテナンス」。始動といこうか。」

 

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 我ながら何故息ができているのか分からなかった。

 腹に大穴が空き、内蔵がやられた。致命傷である。肌もジリジリと熱くなってきた。トーヤに使っている“個性”用のエネルギーが尽きかけているのだ。

 現在トーヤは“個性”を使って敵と戦っている。私のエネルギー残量を気にしてセーブしているとはいえ、私が自分に“個性”をかけ直せば焼け死ぬことは想像にかたくない。それに現状エネルギーが尽きかけている私ではこの傷を治せない。共倒れでどちらも死ぬ。

 維持をかけた状態で私が死ねば個性は同期先を失うのだろうか。私が死んだあとも、個性のリンクは私の屍を対象に行われるなら、まだ勝ち筋は消えてない。今、個性をフルに使えずにジリジリ押されているトーヤが、私へのダメージを気にしなくて良くなるならショートくんが駆けつけたのも含めて形勢が逆転する。

「支保ッ!!」

 トーヤが、こちらが瀕死であることに気づいてこちらに寄ってくる。やめてくれ、戦いに集中してくれ。いや、やっぱり最期に話させて。今際の際になって、覚悟が揺らいで、相反する感情がぐちゃぐちゃに錯綜する。

 言うことをまとめなければ。端的で良い。全部全部伝わる言葉で。

 駆け寄った燈矢の顔は傷はなく、涙で汚れていた。良かった、腹に穴があるというのに、私の個性は正常に動いているらしい。それになんだか安心して、口が勝手に動き出す。

「お願い、勝って。私のヒーロー」

 あぁ、この言葉なら、きっと伝わっただろう。ボヤけた視界に映った顔は、覚悟の決まった表情をしていた気がした。

 

 




轟燈矢
 主人公に世話を焼くのは、助けてもらった恩があるからでも“個性”が有用だからでもなく、「あいつが俺より助けを求める顔してた」から。
 原作ではヒーローになり父に見てもらうことに執着していたが、土壇場で主人公の闇堕ちキャンセルが入り光堕ちした。自分も酷い精神状態なのに、自分よりも精神状態ヤバそうな人に助けられて、びっくりして真人間になった。
 常に主人公の遺灰を入れたお守りを持ち歩いている。ヒーロー活動時に個性を発動すると、お守りが青白く燃える(素材は耐火素材)。
 ヒーロー名を荼毘に変えた。主人公を荼毘にふす炎という意味。
 主人公の墓はあるが、納骨はしていない。彼の手元にあるのはお守りに入ってる分で全て。他は海に散骨した。「“個性”使う度に墓場が火事になってたら堪んないもんな」というのが墓参りの常套句。

 焦凍には危害を加えようとした負い目を感じている。轟炎司に対しては主人公に出会う前までは屈折した感情を抱いていたが、出会ってからはある程度割り切れるようになった。ちゃんと嫌い。No.1になって、始まりのスタンディングを見て以降は少しだけ見直しつつあった。
 原作では轟家の闇を全世界にバラしたが、この世界ではやらなかった。原作における荼毘の役割は、AFOがどっかから捕まえてきた強個性の子供が代わりに担った。本作のトーヤが戦ったのはこいつ。

原作通り敵になっていたら、主人公に対しては一緒に地獄で踊ろうぜって言ってた。


主人公
 名前は模稲支保(もしねしほ)(ムネーモシュネー(記憶の女神)+支える+保つ)。トーヤを初めて見た時、「考えるより先に、体が動いていた。」
 転生者。ただ、転生という正常でない状態から正常な状態に体を戻そうと、転生したと同時に個性「維持」が勝手に発動し、前世の記憶のほとんどが吹き飛んだ。リンクしたのは、主人公の体と記憶。体にとって正常でない記憶がデリートされた。記憶を持っていて不自然でないヒロアカ世界のものだけ残っているので未来の記憶があるのだと勘違いしている。

名前の支保(しほ)は支える+保つ。どっちも維持する意味から。

苗字は模稲(もしね)。記憶の女神ムネーモシュネーから取りたかったが上手くいかずゴリ無理やりな読みに。でもヒロアカって苗字も名前もそうはならんやろってやつ多いし許されるよな!……許されるよな?(確認)

燈矢に出会ってなければ多分敵になってた。大人になってから荼毘に出会って、コンビ組んで、一緒に地獄で踊る。


“個性”について
 個性「維持」は、自分と対象をリンクさせることで自分を基準に対象を正常に保つことのできる個性。対象が傷を受ければ、基本的に自らにこの傷が移ることになる。しかし、事前に大量のエネルギーを摂取し溜め込んでおくことで、それを消費して傷を無かったことにできる。個性が発動されている間は、基準となる自分の体に直接つけられた傷を修復することはできない。また、一度にリンクすることのできる対象はひとつまで。複数リンクさせたい場合、その都度対象を変える必要がある。加えて、あくまで正常な状態に保とうとする個性かつ、自分を基準とする個性なので、自分の傷を相手に移すことはできないし、何を持って正常とするかは発動者である主人公の独断と偏見に基づく。
 リンクさせるのに必要なのは、リンク時における対象の視認のみで、常に視認する必要は無い。修復にはエネルギーが必要だが、個性のリンク自体にはエネルギーはかからない。
 「自分の正常な体」を基準にからかじめ個性を発動させておけば、傷を受けても修復することができたが、複数リンクさせることができないという個性の特性上、トーヤに個性を常時かければ自分には使うことができない。また、視「認」できなければかけられないので、葉隠がマッパで隠れれば彼女をリンクすることはできない。

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