千年前、大禀国に挑んだ梁山伯の百八人の好漢達はみな敗れ去り、その身は滅んで再び魔星として遥か北の地の神山に封印された。しかしある時何者かが魔星を封じる封魔堰を解き放ち、星々は再び世に放たれた。

幾年もの時が流れ、百八星は再び人の身へと生まれ変わる。
禀の五大名家、周家の公子。主人公である周藍錦はその内の一人。
天富星の生まれ変わりである彼は、再び梁山伯に加わり任侠の道に身を堕とす.................ことは、なかった。


なぜなら藍錦はわざわざ今の地位を手放したくない。
禀国の財政を牛耳る親族たちは自分に死ぬほど好意的であらゆることが思うがまま。そもそも、争いごとを嫌う藍錦はわざわざ朝廷に反逆するなど真っ平ごめんだった。
それに、梁山伯に加わって自分が天富星であることが朝廷にバレれば間違いなく魔星の一つとして殺される。かといって梁山伯に加わらなければ他の星々から裏切り者として殺される.........。

なんとか自分が生きる道を探っていく内に、藍錦は気付いた。
「この国、終わってね?」

汚職まみれの宦官。皇帝は五大名家にこぞって暗殺され続け、今の帝は母と姻戚の言いなりの幼帝。西から迫り来る遊牧民たちの大群。歴史的な類を見ない飢饉と蝗害。重税に民草は苦しみ、反乱の意思が燻っている。しかも周家は、その汚職貴族の筆頭として恨まれまくっている。そこに現れた梁山伯の豪傑達は自分たち貴族を殺すために邁進中。

「終わった........」
絶望した藍錦。しかも彼自身の状況も順風満帆とは言い難い。
ヤンデレの許嫁は超が三つ程つくほど嫉妬深く、何かある事に浮気を疑ってくる。政敵である王家の公子からは過去の因縁から藍錦を殺す気満々で、弟は嫡子の座を虎視眈々と狙っている。

このまま座しても自分の未来はお先真っ暗。

なら、事が起こる前に回避してやる。

鍛えた槍の腕と、何人かの従者。そして周家の権力を使いまくって死を回避すべく、藍錦の物語は始まる。
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