俺には、腐れ縁の幼馴染がいた。憎たらしいほどなんでも出来て、俺がやりたいこともやっていたことも全て先に行ってしまう様な親友が。
だが俺は、そんな奴との日々を楽しんでいた。いつか必ず、出し抜いてみせると意気込んでいた。
しかしそいつは、心半ばにして他界し、俺は面白くもつまらなくもない、平凡な一生にとらわれていくこととなった。
そんなこんやがあって、俺は第二の人生を異世界で享受することとなる。神秘的な銀の髪にして、次代の魔王としての立場も兼任する超スーパーハイスペック美少女として!!
そんでもって、次の魔王として配下を統率して、勇者を倒してくださいって!!?
ふざけんな!! こっちは性別が変わっただけで大変だっていうのに、ミッションが渋滞してんだよマジで!!??
――そうは言っても、俺は流されるままに魔王としての覇道を進んでいく。魔王としての俺の覇道が、空っぽだった俺を突き動かしていく。
しかし、そんな俺に立ちはだかるのは……あの日みたままの親友の姿で、俺に気づかない奴との対立は激しく、苛烈を極めていくのだが。
| 前世と今世 |