スリーさんは透き通るCODEを作りたい   作:頂きに立った

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この作品はかなりオリジナル色の強い作品となっております  

苦手な方はブラウザバックを推奨します



Case2 出逢う

「動くな、そこにいるのは分かってる」

 

 建物の屋根の上に、一人の少女がいる。

 

 少女は黒に白いメッシュがかかったような髪をしており、着ている制服(?)もボロボロだ。

 

 その少女は、何もない虚空に銃先を突きつけたいた。

 

 もしこの光景を他の誰かが見ていたら、彼女の頭がおかしくなったと思うだろう。誰もいない空間に向かって、銃を突きつけ威嚇しているのだから。

 

 だが、今回ばかりはそうじゃない。なぜなら──

 

(あの〜クリアカプセムさん? めっちゃバレてるんですけど!?)

 

 そこに透明化中の俺がいるからだ。

 自身の体をもう一度確認するが、姿は完全に消えている。つまり彼女は、己の純粋な「勘」だけで俺の存在を察知したというわけだ。

 

 いや、本編でも富士見さんが透明化したスリーに感づく描写はあったけどさぁ! 

 にしても早すぎだろ! どうなってんだよ!!? 

 

「出て来る気がないなら、このまま撃つぞ」

 

 どうやらあちらは見逃してはくれないらしい。銃弾一発が致命傷になるこの体で、これ以上隠れるのは愚策だ。

 

 俺はクリアカプセムを取り出し、回転させる。

 

『クリア』

 

 システムボイスとともに透明化が解除されていき、俺の姿が浮かび上がってくる。少女は俺の姿を見るやいなや、目を見開いた。

 

「な……大人の、男? っていうか、あんた……!」

 

 少女は驚きの声を上げると同時に、一気に距離を詰めてきた。俺はポケットの中の拳銃へ密かに手をかける。

 

(ロードインヴォーカーを使ってもいいが、俺が作りたいのはあくまで『極秘防衛機関CODE』だ。目立つのは得策じゃない。くそっ! これなら発砲練習くらいしとけばよかった!!)

 

 俺が焦りを深める間にも、少女は屋根から降りてぐんぐん近づいて来る。そして、勢いよく口を開いた。

 

「なんでヘイローを持ってない奴が、こんなところで歩いてんだよ!!!」

 

「……は?」

 

 飛んできたのは、怒りと切迫感の混ざった叱責だった。口調こそ荒々しいが、こちらを本気で心配しているのが分かる。

 

「あんた、キヴォトスの外の人間だろ? なんでブラックマーケットみたいな無法地帯にいるんだよ」

 

 ……ん? 今、聞き捨てならない言葉を聞いた気がするぞ。

 えっ何? ここブラックマーケットだったの……!? 

 

 やばいじゃん。俺、いつ死んでもおかしくない状態だったじゃん。

 

 まさかの事実に冷や汗が吹き出しそうになるが、表情ひとつ変えずにスリーのロールプレイを継続する。

 ロールプレイをやると決めたからには、徹底的にやってやる。

 

「ここでしかやれない事がある。それだけだ」

「あぁそうかよ」

 

 少女は呆れたように吐き捨てた。当然だ、俺が彼女の立場でも同じような反応をするだろう。

 

 俺は踵を返し、再び歩き始めた。今回の目的は周囲の探索だ。こんなところで時間を費やしている場合ではない。

 

 そうして足を進めていると、後ろから一定の間隔で足音がついてきた。どれだけ歩いても、その音は離れようとしない。

 

 

「……なぜついて来る」

「いや、あんたヘイロー無いし、常識も無いし、放置したらすぐに死にそうだなって……」

 

 例の犬耳少女だ。俺の後ろにピッタリとマークするように張り付いている。……うん、今さりげなく酷いことを言われた気がする。

 

 しかしどうしたものか。少女は俺から離れる気が無さそうだし、クリアカプセムで巻くこともできそうにない。

 ここは甘んじて、受け入れるしかないのか……。

 

「勝手にしろ」

「じゃ、好きにさせてもらうぞ」

 

 こうして妙な同行者ができた。彼女と話す気は微塵もなかったのだが、長い時間を共に過ごしていれば、自然と会話は生まれるものらしい。

 

 

 

 

 

「なぁ、さっきの透明化は、外の世界の技術なのか?」

「あぁ、カプセムと呼ばれる代物だ。君も使ってみるか」

「『君』じゃなくて『宇和島サクナ』な。あんたは?」

「……スリーと呼べ」

「はぁ〜!? 偽名かよ! アタシはちゃんと本名名乗ったぞ!」

「君が勝手に言ったんだろ。それ以上追求するなら、カプセムは渡さない」

 

(ごめんよ〜! スリーの本名は作中でも不明なんだよ……! 前世の名前を使うわけにもいかないし!)

 

「くっ……やっぱ大人はずりーな。わかったよ、スリーで勘弁しといてやる。だからカプセム貸してくれ!」

「壊すなよ」

 

 俺はクリアカプセムを取り出し、サクナに渡す。

 

「これを回せばいいんだな……って、固っ!?」

「その機能は、特殊な訓練を受けた者でなければ使えない仕組みだ」

「はめやがったな〜〜!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ、一応聞いとくけど……あんたお金は持ってるか?」

「……後で稼げばいい」

「やっぱ無一文じゃねぇか! どうやって生きていくつもりだったんだよ!?」

「……人は水さえあれば、三週間は生きていけるらしい」

「思ったより壮絶だった!!」

 

 

 

 

 

 

「まさか俺が、女子高生に奢られる日が来るとはな……」

「アタシも、大人に奢る日が来るとは思わなかったよ……」

 

 俺はサクナに出店のたい焼きを奢ってもらっていた。この周辺では、一番安くて美味い食べ物らしい。

 

 俺たちは適当なベンチを見つけ、一緒に座る。

 ん? 大人のプライド? そんなもの生きるのには不要だ。

 

 

 しかし、サクナとともに過ごすうちに、とある疑問が胸の中で大きくなっていった。

 

「なぁ……」

「ん? どした」

「君はなぜ、そこまで俺を気にかける? 俺を助けたところで、君には何の利益も無いはずだ」

 

 サクナは少し俯いて、答えた。

 

「……別に大した理由じゃねぇよ。ただの自己満だ」

「? それはどういう──」

 

 

 ドドドドドドドドドドッッ!! 

 

 突如、銃声が響き渡った。

 

 音の発信源は、ここからそう遠くない。叫び声と悲鳴が波のように押し寄せてくる。

 

「っ!」

 

 その瞬間、隣にいたサクナが跳ね起きた。食べかけの鯛焼きをベンチに置き、銃声のした方向へ走り出す。

 

「おい! どこへ行く!」

 

 制止の声も聞かず、彼女の背中は遠ざかっていく。

 

(あいつ、何をするつもりだ!?)

 

 合理的に考えるなら、俺は絶対に行かない方がいい。彼女達と違って、俺は銃弾一発で命を落とす生身の人間だ。

 

 それでも──

 

 

「ちっ、仕方ないな!」

 

 逃げることなんてできなかった。この世界に来て、右も左もわからない俺を助けてくれた彼女を、置いてくことなんてできなかった。

 

(今度はちゃんと働いてくれよ!)

 

『クリア』

 

 俺は姿を消し、サクナを追いかけた。

 

 

 

 

 

 

 

 現場に到着すると、そこは凄惨な光景が広がっていた。

 一般人の姿はなく、立ち込める火薬の匂い。

 

 焦燥感に駆られながら進んでいると、立ち尽くすサクナと思わしき影を見つけた。

 

 その正面には、十数名のスケバンのような格好をした少女達が群がっている。

 俺は咄嗟に物陰に隠れた。

 

「おぉー、頑張るねー。やっぱ『亡霊』は一流だなー!」

 

 リーダー格らしきスケバンがケラケラと嘲笑う。『亡霊』とはサクナのことだろう。

 

「以前いた学校を廃校直前にまで追い込んで、最後は合併という名の他校への吸収。当時生徒会長だったお前は、責任を取って自主退学。ここブラックマーケットに流れ着いたわけだ。

 いやぁー、泣けるねー!」

 

 ペラペラと紡がれる言葉。その内容は、軽薄な口調とは裏腹に、痛々しいほど酷で、苦いものだった。

 

「女々しいねぇ。まだ前の学校の制服なんか着ちゃってさ。その学校はもう無いのにさぁ!」

「でもいいんじゃない? もっと惨めに見えてお似合いだよ」

「文字通り負け犬ってか!? ぎゃははは!!」

 

 周囲のスケバンたちも、それに便乗するように悪意を重ねていく。サクナは何も言い返さずに、ただ静かに、その言葉を一身に受けていた。

 

「なぁ!? どうなんだよ、宇和島生徒会長ぉ!!?」

 

 

 

 彼女は──

 

 

 

 

 

 

 

 

「……言いてぇことは、それだけか?」

「ちっ、つまんねーの。前はもっと面白い反応してくれたんだけどなー」

 

 双方が銃を構える。だが圧倒的な人数差。サクナが不利なのは、火を見るより明らかだった。

 

 物陰から見守る俺にも、サクナの覚悟は痛いほど伝わってきた。彼女を動かしているのは、苛烈なまでの罪悪感。あのスケバン達は、サクナのトラブルを弄ぶ悪趣味な「玩具」にしているのだ。

 

 ──『大人のプライドなんて生きるのに不要だ』

 

 前言撤回だ。

 

 この世界は、やっぱり歪んでいる。そんな世界に、俺(大人)がいるなら、力があるなら──

 

 やるべきことは一つだ

 

 

 

「殊勝な心がけだな」

 

 俺は透明化を解除し、物陰から姿を現した。

 

「あ? 誰だあんた?」

「コードナンバー『スリー』とでも言っておこうか」

「お前……! どうしてここに!?」

 

 サクナが振り返り、叫ぶ。出会った時と同じ、怒りと心配が入り混じった声。

 

「これはアタシの──」

「くどい」

 

 俺は彼女の言葉を遮り、その肩を掴んで後ろに下がらせた。

 

「お前は、愚直でストイックすぎる」

「なんだお前? ウチらの邪魔すんなら、タダじゃ置かねぇぞ」

 

 スケバンたちが一斉に俺を睨みつける。その目は、警戒、好奇、侮蔑──

 

「あれ……? こいつ、ヘイローなくね?」

 

 ひとりの呟きで、場の空気が一変した。

 

「えっ、マジじゃん!」

「キヴォトスの外の人間!? 初めて見た!」

「オークションに売ったらヤバい額になるんじゃね!?」

 

 スケバンたちがハンターの目になる。彼女たちにとって俺は格好の獲物だろう。

 

「やめろ! こいつに手を出すな!!」

 

 サクナが叫び、俺の前に立ちはだかろうとした、その時──

 

「邪魔だ。やれ」

 

 右手の物陰から、隠れていた別のスケバンが飛び出した。

 

「危ねぇっ!」

 

 サクナが俺を突き飛ばし、身体を張って庇う。だが、その代償として──

 

「グァっ……!?」

 

 衝撃を殺しきれず、サクナが地面を転がった。

 

「取り敢えず一発。死ぬなよー」

 

 リーダー格が嘲笑いながら銃口を向け、容赦なくトリガーを引く。

 一発の銃弾が俺に向かっていき──

 

──キンッ!! 

 

 

「……は?」

 

 リーダー格の思考が一瞬完全に停止した。

 いや、彼女だけではない。この場にいる全ての生徒が、呆然とした表情を浮かべていた。

 

 当然だ。弾丸を弾き返したのは、ヘイローでもなく盾でもなく、俺の手にあるロードインヴォーカーなのだから。

 

(ゼッツ本編にあった、ベルトによる銃弾ガード……! ぶっつけ本番だったが成功して良かった……!) 

 

「お前、どこからそれ出した」

「貴様らに教える道理はない」

 

(……ここには俺達以外誰もいない。問題ないな)

 

 俺はそのままロードインヴォーカーを胸に押し当て、装着する。

 そして、エクストラカプセムを取り出し、流れるようにはめ込んでポンプを押し込んだ。

 

 

オンユアマーク

 

オンユアマーク

 

 

 誰も、動けなかった。

 リーダーも、サクナも、他のスケバンたちも。

 

 呑み込まれていたのだ。その異質さに、異常さに。

 

 

「──擬装」

 

 俺は、カプセムを回した。

 

 

 

 

インヴォークロードシステム

 

 

 

 地面から試験管のような物体が、俺を覆うように出てくる。

 その中で、俺の体には銀色のスーツが纏われた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エクストラ

 

 

 

 シルバーのスーツに、パープルとイエローのライン。そして、肩に掛かるマント。

 

 俺は、ロードスリーとなった。

 

 

 

「っ! 何してる早く撃て!!」

 

 いち早く正気を取り戻したリーダーが、周囲のスケバンに指示を出す。

 次の瞬間には、俺に大量の銃弾が発砲されていた。

 

 俺はブレイカムブレイカーを取り出し──敢えてその身で銃弾を受けた。

 

(……よし、この程度なら問題ないな)

 

 少し痛いが、我慢できないほどじゃない。やっぱりこのスーツの強度は凄まじい。

 

「全然効いてねぇ! ヘイローもないのになんで!?」

「ちっ、これ(銃)じゃあ無理だ! あ(・)れ(・)持ってこい!!」

 

 あちらは何か策があるのか何か話している。俺は攻撃が緩んだその隙に、物陰に身を隠す。

 

 いくらスーツが硬くても、あっちは銃でこっちは剣。このまま行ったらジリ貧だ。

 

 俺はカプセムを取り出し、胸のカプセムと付け替えた。

 

『クリア』

 

 

「隠れても無駄だぞ──ってあれ?」

 

 スケバンの一味が突撃しに来たが、その時はもう完全に俺の姿は見えなくなっていた。サクナのように気付いてる素振りも見せない。

 

 しかし

 

「ぎゃっ!!」

「えっ何──ぐぁっ!」

「うわぁ!」

 

「リッ、リーダー!」

「何が起きてるんだこりゃぁ……」

 

 仲間が次々と倒れていく。何の前触れもなく、突然にだ。

 そしてこの勢いのまま、残りの人数は約半数になるまで減っていった。

 

 しかし、リーダーもこの無法地帯を生き抜いてきた身。このままでは終わらない。

 

「透明化か……なら!」

 

 リーダーは懐から爆弾を取り出し、ピンを引き抜いた。その瞬間、辺り一面は黒煙に包まれた。

 

(発煙弾か……!)

「そこぉ!!!」

 

 クリアは姿を消すことはできても、その存在自体を消すことはできない。

 リーダーは煙の僅かな揺らぎから、俺の居場所を突き止めたのだ。

 

 

ダダダダダダダ

 

 

 そこに銃を乱射する。避けようがない。

 

「ゔっ……」

 

 何発か銃弾を受け、クリアの効力が切れて姿が露わになる。クリアは一定以上の衝撃やダメージを受けると、強制的に解除される仕組みなのだ。

 

「よーくも手間取らせてくれたなぁ!?」

 

 リーダーが怒りを露わにしてこちらを睨みつける。

 彼女は部下から重厚な兵器を受け取り、こちらは銃口──否、砲口をこちらに向けた。

 

 

 ロケットランチャーだ。

 生身の人間はもちろん、ヘイローを持つ者であっても直撃すればタダでは済まない大火力。

 

「ぶっ飛べぇぇぇぇぇっ!!」

 

 

 轟音と共にランチャーが火を噴き、弾頭が猛烈なスピードで迫ってくる。

 

 速い。が、ロードスリーの反応速度なら避けられない程じゃない──

 

(駄目だ。後ろにはサクナがいる……! 俺が避ければ、彼女に直撃する!)

 

 なら、選択肢はひとつだ。

 

 

「ここで叩き斬る」

 

 俺はエクストラカプセムをブレイカムブレイカーにはめ込み、一気に回した。

 

 

 

『ブレイカムディバイド!』

 

 

 迫る弾頭に向かって、必殺のエネルギーを纏わせた刃を突き出す。

 

 

────ドカァァァァァァンッッ!!!! 

 

 

 

 直後、鼓膜を破るような大爆発が起こった。

 凄まじい爆音と立ち込める黒煙。そのあまりの威力に、結末がどうなったのか誰も分からない。

 

「や、やったか……!」

「おい馬鹿!」

 

 スケバンの1人が死亡フラグとも取れる発言をする。そして、そのフラグを回収するかのように、黒煙を切り裂いて『それ』は現れた。

 

「──終わりだ」

 

「ひっ……!?」

 

 煙の中から姿を現すロードスリー。

 死角から迫る脅威に、スケバンたちは完全に不意をつかれ、閃光のような一撃をその身に受けた。

 

「ぎゃあああああああっっっ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……ふぅ、疲れた。精神的に。

 前世含めて、女の子を切る経験なんて一度もなかったからな。まぁ手加減はしたし、斬った感じ的にも大事には至ってなさそうだし良かった。

 

 俺は胸のロードインヴォーカーからカプセムを外し、擬装を解除する。

 

 だが、まだ作業は終わっていない。俺は灰色のカプセムを取り出し、倒れたスケバンたちにかざす。

 

 

『イレイス』

 

 

 鈍い光が放たれ、彼女達の脳から俺に関する記憶が消されていく。

 こうしておかなければ、後で「謎の男」として余計なトラブルに巻き込まれるからな。情報統制は徹底しなければならない。

 

「なぁ……スリー……」

 

 背後から声が聞こえ、振り返る。

 傷ついた身体を支えながら、サクナがよろよろと立ち上がっていた。

 

「何をしてるんだ……?」

「彼女達の俺に関する記憶を消している」

「なんで……」

「俺の目的の邪魔になるからだ」

「そう……か……」

 

 俺の淡々とした返答に、サクナは寂しげに呟いた。

 

「……怖いか」

「そんなわけねぇだろ! ただ、アタシもお前のことを忘れて……」

 

 そう言って、彼女は俯いてしまった。

 無理もない。『未知』に対する恐怖や、これまでの関係をなかったことにされる孤独は、そう簡単に拭えるものじゃない。

 

 

 多分、スリーならここで容赦なく彼女の記憶を消すだろう。

 それが一番合理的だからだ。

 

 

 ただ──この時の俺は、少しどうかしていた。擬装直後だから、ハイになっていたのかもしれない。

 

 

「……俺の目的は、この世界を守る極秘防衛機関を作ることだ」

 

「……は?」

 

「そのためには、資金、施設、情報……何より、人材がいる」

 

「サクナ、お前にはエージェントとしての才能がある」

 

「……え?」

 

「どうだ」

 

「俺と一緒に、世界を守る気はないか?」

 

 

 

 

 呆然と目を見開くサクナ。

 

 

 

 これが──俺と、最初の仲間「コードナンバーウーヌス」との出会いだった。





ウーヌス、ラテン語で1を意味する言葉です。

アリウスのみんなをスパイ化する案もあったけど、先駆者がいたので完全オリジナル生徒を登場させました
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