怪物と英雄の狭間で 作:伝説の一般元ブロリスト
やっべやべやべ………お気に入り180超えちゃった……しかも、しかも⭐︎10がたくさん………ふぅぅ、落ち着け。落ち着いていこう。
ありがとうございます!!!!これからも、よろしくお願いします!!
今回は!!!サラッと!!行きます!!
体育祭の代休も終わり、激闘によってついた生徒達の傷や、疲れなどが取れていった二日後・教室にて。
「オイラもうお前らと口は聞かねえからなぁぁぁぁぁ!!!(血涙)」
峰田実の魂の叫び声が教室全体に広がっていた。その理由は上鳴とブロリーにある。
いつものように二人で学園へと向かっていた二人に対して、道ゆく人々が『体育祭良かったぞ』『久しぶりに心が踊ったよ』『これからも頑張ってな』などの声援を送ってくれていたのだが……その際に、一緒にお菓子やファンレターなどを送ってくる人もいたのだ。もちろん可愛い女の子達(年齢バラバラ)や小さな子供達、屈強なお兄さん達にももらっている。
ブロリーは、せっかく自分たちのために用意してくれた物なのだからと言う善意で全て受け取り、上鳴は分かりやすく調子に乗りじゃんじゃん受け取っていた――その結果が今である。
「校門前で見かけた時は何事かと思ったよな」
「その後『……とりあえず、職員室に来い』って相澤先生に呼ばれてたよねぇ」
「絶交ダァ!! お前達二人とももう絶交だぁぁ!! 許さねぇ、絶対に許さねぇぞォォォ!!」
峰田は机をバンバンと両手で叩き、滝のような涙を流しながら床に転がってジタバタと暴れ回っていた。
上鳴はといえば、「いやぁ〜、モテる男は辛いぜホント」と両手を頭の後ろで組み、反省の色ゼロでニヤニヤと笑っている。
しかし問題は、もう一人の方だった。
「……え」
教室の後方、特注の巨大な机に座っていたブロリーの動きがピタリと止まった。
その顔からサーッと血の気が引いていく。
「……そうか……絶交……か……」
体育祭のリングであれほど圧倒的な暴威と闘志を見せつけた巨漢が、まるで雷に打たれた小犬のような顔つきになり、背中を丸めて見る影もなく小さくなってしまった。
『峰田(君)(ちゃん)(さん)』
「嘘嘘嘘嘘!! 嘘! めっちゃ嘘だぞブロリーィィィッ!!絶交なんてするわけないだろォォォッ!! 俺たち友達!! ベストフレンド!! な!? ね!!? 冗談だから! ただのちっぽけな男の嫉妬だからァァァ!!」
クラスメイト達から『ブロリーになんて顔させてんだ』と言う分かりやすい怒りの感情を喰らい、涙と鼻水を撒き散らしながら必死にすがりついてくる峰田を前に、ブロリーは目をぱちくりと瞬かせ、それから心底ほっとしたように、ふにゃりと柔らかな笑みを浮かべた。
「―嘘なら、よかった………いや、嘘は、よく無い」
「そ、そうだな!!ハッハッハッ!!!!!!」
「おはよう。早速授業始めん……なんだこの空気と絵面は」
相澤が来たことで皆は切り替え、それぞれの席へと座る。
「まず初めに……みんな、体育祭よく頑張ったな。まだまだ課題はあるが、ちゃんと成長はしている…故に、これからも現状に甘えず前へ、また前へと進んでいけ」
『はい!!』
「そして次に、今日のヒーロー情報学はちょっと特殊だ」
相澤からの褒めの言葉を聞いたクラスメイト達は、次の言葉を聞き、クラスメイト達を緊張が包み込む。ヒーロー情報学はその名の通りの授業。ヒーローに関する法律等が主な内容であり、その内容の多さと濃さから苦手とする生徒も多い。
その授業で特殊と言った以上、テスト等の可能性は高く、全員が息を呑む。
「コードネーム――つまりはヒーロー名の考案だ」
『夢膨らむやつきたぁぁぁぁ!!!』
大当たりの授業、プロのヒーローを目指すヒーロー科にとってヒーロー名の考案は憧れていた夢の一つ。テンションの昂りを抑え切れず歓喜し騒がしくなるみんなに、『おい、まだ途中』と言う言葉が響き、皆は静かになる。
「……というのも先日話した『プロからのドラフト指名』に関係してくる。…まあ、指名が本格化するのは2・3年……つまりは即戦力なってからだ。一年は大体将来への興味によるもので、情けない姿を見せれば一方的にキャンセルも珍しくない」
「大人は勝手だ…!」
「……で、その指名の集計結果がこうだ」
相澤先生が電子黒板にA組の指名件数を表示した――そして、その指名数の数を見て、A組のクラスメイト達は驚愕した。
轟と爆豪の二人が四桁を超えていることも中々だが……一番は、ブロリーの件数。
「ブロリーが、轟や爆豪よりも下で、156件?体育祭で一位なのに!?」
「ブロリーの場合、件数の九割が大手の事務所からだった」
「件数の九割が大手の事務所……」
麗日が首を傾げ、クラスのあちこちからも「どういうことだ?」と不思議そうな声が漏れる。
その疑問に、真っ先にハッと息を呑んで反応したのは緑谷だった。ブツブツと呟きながら指先を顎に当て、電子黒板に映る数字を鋭く見つめる。
「…もしかして――轟君やかっちゃんの指名数が四桁を超えているのは、日本中の大手から中堅、個人の事務所まで幅広く『うちの事務所に来てほしい』『将来性を買いたい』っていう熱烈なオファーが全方位から集まった結果だけど………ブロリーくんの場合は……」
緑谷は特有の分析を淀みなく口にした。
「体育祭で見せたあの圧倒的な実力と完成度を見て、中堅や地方の事務所は最初から『どうせうちのような規模じゃ選んでもらえるはずがない』『トップランカーや超大手と競合して勝てるわけがない』って、端から手を引いてしまったんじゃ……?―あくまでも、ただの考察だけど」
「つまりは最初から諦めさせてしまうほどの『高嶺の花』状態だったんだな」
「…そういうことか」
轟が納得したように腕を組んで頷き、爆豪は少し不機嫌そうに呟いた。
「数字だけ見りゃ俺や半分野郎の方が上に見えるが、蓋を開けりゃトップ連中がブロリー1人を本気で奪い合ってるってわけか……ッチ」
「まあ、そういうことだ。並大抵の事務所やヒーローじゃまず、ブロリーの足手纏いになってしまう、だから指名をしないところが多かったんだろう……だが逆にいって仕舞えば、この156件の指名をしているヒーロー達は、『興味本位』や『将来への投資』なんて生半可な理由で指名していない。すでに完成されつつある規格外の新星として、本気で獲得しに来ている証拠だ」
プロの世界の頂点に立つ者たちが、こぞってブロリーを欲しているという事実。
クラス中が『すげぇ…』『次元が違いすぎる』と息を呑む中、当のブロリーだけは、特注の大きな机の上で目を丸くしてパチパチと瞬かせていた。
ブロリーは指名があるだけでも嬉しいので、数字が低かろうがなんだろうが、対して気にしてはいなかった。
「話を戻すが――この結果を踏まえ……指名の有無関係なく、いわゆる職場体験ってのに行ってもらう。それで必要となるのがヒーロー名だが、適当なもん付けちまうと――」
「適当なヒーロー名を付けたら地獄を見ちゃうわよ!!」
そう言って教室に入ってきたのは18禁ヒーロー、ミッドナイト先生だ。
「この時に付けた名前が!――そのまま認知されちゃって、プロ名になってる人も多いからね!」
「そういう事だ……俺には無理だからその辺はミッドナイトさんに頼んだ」
そう言うと怠そうな相澤は寝袋に入り、そこからは説明通りミッドナイトが仕切り始める。
「さぁ! 早速やるわよ! 名前は自分の未来へのイメージ! 変な名にすれば全て自分に返ってくるから真剣にやりなさい!」
その後はなんと発表形式で自分が考案したヒーロー名を皆に伝えることとなり、若干の大喜利大会になりかけながらも、順調に進んでいき、最後はブロリーの発表。
「ブロリー――それがヒーロー名なのね?」
「はい」
シンプル……というか、常日頃から呼ばれているこのブロリーという名を、ブロリーはヒーロー名に決めた。
「シンプルかつ覚えやすくていいわね!」
「他に、思いつかなくて……でも、これから先、この名前でヒーローを目指していきたいんです。友達から貰ったこのブロリーという名前で、みんなが安心できるような―最高の救助ヒーローに」
「――なれるわよ、貴方なら絶対に」
こうして、ヒーロー名考案は終了。各々の個性的なヒーロー名を決め、次は誰の元へ行くかを決める時間。
ちなみに爆豪は『爆殺王』『爆殺卿』『爆殺神・カツキ』などなどやっばいネーミングばかりだったので、一旦保留となった。
そして、ブロリーが向かう職場体験先は……
『おぉ蕗利…!元気にしとったか?…って、体育祭の時の動きを見てれば分かるか!』
「グラントリノおじいちゃん、久しぶり」
もうすでに決まっていた。
自分とオールマイトの関係を知っている、数少ないヒーローの元へ、彼は行くことを決めた。
次回・祖父(違う)との再会!!!