一九二〇年
登録機数、四。
一号機『葬式拒否』
飛行可能。右主翼補修中。
二号機『まだ飛ぶ』
飛行可能。左発動機交換予定。
三号機『片肺』
発動機一基のみ使用可能。飛行禁止。
四号機『もう郵便ではない』
組立中。主脚および航法計器未装備。
書類上の飛行可能機数は二。
ただし現地部隊は、三号機について、
「片方は動く」
との理由で輸送任務への投入を要求している。
四号機についても、
「翼と発動機が付いているなら飛べるのではないか」
との照会あり。
航空部としては、機体の完成と飛行可能状態は同一ではない旨、改めて周知する。
「飛べる機体は何機だ」
ポーランド軍将校が尋ねた。
誰も、すぐには答えなかった。
WILKの小屋は、既に小屋と呼ぶには狭すぎた。
元の建物。
その横に増築された作業場。
廃材で組んだ倉庫。
布張り用の細長い小屋。
そして牧草地の端に並ぶ、四機分の航空機と航空機になりかけた物体。
軍将校はもう一度尋ねた。
「飛べる機体は何機だ」
実業家が帳簿を見る。
「登録上は四機です」
「登録数を聞いていない」
元独立運動家が、主翼へ布を張りながら答える。
「一号機は飛ぶ」
「今は右翼を外している」
「付ければ飛ぶ」
「今飛べるかと聞いている!」
元白軍将校が三号機の発動機を覗き込む。
「三号機も左は動く」
「右が動かん!」
「双発機の片方は予備だ」
「最初から予備にするな!」
元ドイツ帝国軍技師は、四号機の脚柱を測っていた。
「二号機は飛行可能だ」
軍将校が彼を見る。
「左発動機の交換予定では?」
「予定だ」
「交換しなくても飛ぶのか」
「飛ぶ」
「安全か」
「交換した方がよい」
「では飛ばすな!」
「前線は今日中に飛ばせと言っている」
「お前はどちらの味方だ!」
「機械の味方だ!」
軍将校は全員を見回した。
「つまり何機だ」
実業家が慎重に答える。
「今すぐなら、一機」
「一機しかないのか!」
「少し待てば二機」
独立運動家が言う。
「部品を移せば三機」
白軍将校が続ける。
「部品を移した元の機体はどうなる!」
「飛べなくなる」
「数が増えていない!」
◇
機体が増えるほど、飛べる機体は減っていった。
奇妙な話だが、事実だった。
一号機を直すため、二号機用の部品を使う。
二号機を飛ばすため、三号機の点火栓を外す。
三号機の発動機を組むため、四号機用に確保していた配管を使う。
四号機を完成させるため、軍倉庫から回収した正体不明の計器を取り付ける。
すると一号機から必要な計器が外される。
結果として、機体は四機ある。
しかし、完全な一機を作るために三機が部品箱になる。
「共食いだ」
軍将校が言った。
「部品転用だ」
元ドイツ技師が訂正する。
「同じだろう」
「響きが悪い」
「実態はもっと悪い!」
実業家は、各機の部品移動を帳簿へ記録していた。
一号機より右側燃料計を取り外し、二号機へ。
二号機より予備点火栓二本を取り外し、三号機へ。
三号機より後部座席を取り外し、四号機へ。
四号機用車輪一個を一号機へ転用。
軍将校が帳簿を覗く。
「四号機は車輪が一つになったぞ」
「もう一つは探しています」
「いつ見つかる」
「市場次第です」
「市場で航空機の車輪を待つな!」
元白軍将校が、倉庫の奥から車輪を転がしてきた。
「見つけた」
軍将校は一瞬だけ喜んだ。
車輪を見る。
明らかに大きい。
「何の車輪だ」
「砲車」
「航空機用ではない!」
「丸い」
「車輪は大抵丸い!」
「軸を合わせれば使える」
元ドイツ技師が振り返った。
「使わない」
「なぜ」
「重い」
「丈夫だ」
「空を飛ぶ物へ砲車の車輪を付けるな!」
白軍将校は残念そうに車輪を戻した。
「前脚なら」
「固定脚だ!」
◇
前線からの要請は、一日ごとに増えていた。
命令書輸送。
無線部品。
医薬品。
負傷兵。
食料。
偵察。
小型爆弾投下。
孤立部隊への連絡。
そして、撤退時の人員輸送。
一機が一日に三回飛ぶこともある。
夜明けに郵便。
昼に負傷兵。
夕方に弾薬。
夜は焚火を目印に着陸。
整備時間は、飛行と飛行の間に押し込まれた。
「二号機を休ませろ」
元ドイツ技師が言った。
前線から来た若い操縦士は首を振る。
「夕方までに命令書を届ける」
「左発動機から金属粉が出ている」
「まだ回る」
「回っているから飛ばしてよいわけではない」
「止まったら右がある」
小屋の中にいた全員が、元白軍将校を見る。
彼は何も言っていなかった。
「なぜ私を見る」
「お前の思想が伝染している」
軍将校が答えた。
若い操縦士は機体を指さす。
「この機体は、片方が止まっても帰れるように作ったのでしょう」
技師は即答する。
「帰るためだ。片方が壊れるまで使うためではない」
「だが今日飛ばなければ、前線の一個連隊が命令を受け取れない」
「代わりを出せ」
「どれを」
全員が牧草地を見る。
一号機は右翼なし。
三号機は右発動機なし。
四号機は車輪が一つ足りない。
飛べるのは二号機だけ。
技師は黙った。
「飛行後、必ず発動機を交換する」
「約束します」
「最大出力を長く使うな」
「分かりました」
「金属音が増えたら戻れ」
「目的地が近ければ?」
「戻れ!」
「命令書は?」
「戻れ!」
若い操縦士は少し考えた。
「落とせる位置まで行ってから戻ります」
「話を聞いていたか!」
◇
二号機は夕方、帰ってきた。
左発動機を止めた状態で。
片方だけの発動機音が、遠くから聞こえてきた。
牧草地にいた者たちが一斉に顔を上げる。
「片肺だ!」
誰かが叫んだ。
元白軍将校が目を細める。
「帰ってきた」
元ドイツ技師は、既に工具箱を持って走っていた。
「牧草地を空けろ!」
二号機は低かった。
高度を保てず、木立の上を辛うじて越える。
機首は左へ向こうとする。
操縦士は方向舵を踏み続けていた。
着陸進入。
速度は速め。
片方の発動機だけでやり直す余裕はない。
大車輪が地面へ触れる。
跳ねる。
もう一度。
右へ流れる。
農場の柵が近い。
「柵を倒せ!」
軍将校が地上から叫んだ。
農場主が振り返る。
「先に言え!」
兵士と職人が柵へ飛びつく。
一本外す。
二本目は間に合わない。
二号機の左翼端が柵をかすめた。
木片が飛ぶ。
機体は泥を跳ね上げ、その先で停止した。
全員が走り寄る。
若い操縦士が操縦席から顔を出した。
「命令書は届きました」
技師は答えなかった。
「左はいつ止まった」
「帰路の半分」
「異音は」
「往路から」
「なぜ飛び続けた!」
「目的地の方が近かった」
「戻れと言った!」
「だから目的地から戻りました」
「そういう意味ではない!」
軍将校が操縦席を覗く。
「負傷者は」
「後部に二人」
「先に降ろせ!」
また同じだった。
故障した機体。
怒鳴る技師。
先に運び出される負傷者。
そして、飛行を終えてから始まる説教。
二号機の左発動機は、その日のうちに外された。
◇
翌朝。
牧草地には、飛べる機体が一機もなかった。
一号機は右翼なし。
二号機は左発動機なし。
三号機は右発動機なし。
四号機は車輪なし。
軍将校は、静かに四機を見た。
「航空会社だな」
「そうです」
実業家が答える。
「飛べる飛行機がない」
「一時的です」
「いつまで」
「今日中に一機」
元白軍将校が言った。
「どうやって」
「二号機の右発動機を三号機の右へ移す」
「右から右なら動くか」
「三号機の左は動く」
「すると二号機は発動機がなくなる」
「元から左は壊れている」
「だから二号機が死ぬ!」
「三号機が飛ぶ」
「機数は一機のままだ!」
元ドイツ技師は否定した。
「三号機の左発動機も状態が悪い」
「なら一号機へ二号機の右発動機を」
「右翼がない」
「付けろ」
「翼内の操縦索がまだ終わっていない」
「四号機の翼を使う」
「取付部が違う!」
「削れ」
「航空機を積み木のように扱うな!」
元独立運動家が、四号機の骨組みを見た。
「一番早く飛ぶのはどれだ」
技師は四機を順に見る。
計算する。
「一号機」
「右翼を付ければ?」
「操縦索、燃料配管、布張り、試験が必要」
「何時間」
「まともにやれば二日」
軍将校が尋ねる。
「まともでなければ」
「聞くな」
「前線は夕方までに一機ほしい」
「聞くなと言った!」
◇
結局、三号機を飛ばすことになった。
二号機から使用可能な右発動機を外す。
三号機へ移す。
二号機の計器の一部も移す。
一号機から航法机を外す。
四号機用の車輪を三号機へ付ける。
四機の部品を集めて、一機を作る。
実業家は移動記録を必死に書いた。
「分からなくなります」
「機体に書け」
元白軍将校が言う。
「何を」
「どこから来た部品か」
元ドイツ技師が一瞬止まった。
「悪くない」
軍将校が驚く。
「認めるのか」
「記録札を付ける。機体番号、部品番号、取外日、取付日」
実業家が頷く。
「資産管理にも使えます」
「今までしていなかったのか」
「帳簿には」
「機体にも必要だ」
独立運動家が白い塗料を持ってきた。
「直接書くか」
「書くな!」
技師が叫ぶ。
「札を付けると言った!」
「落ちる」
「針金で固定する」
「布へ引っかかる」
「では刻む」
「部品へ勝手に刻印するな!」
議論の結果、金属札と打刻番号が採用された。
後にWILKの機体整備を支える厳格な部品追跡制度は、この日の混乱から生まれた。
先進性ではない。
どの機体から何を外したのか、誰も分からなくなりかけたからである。
◇
三号機は夕方までに組み上がった。
左右の発動機は同型。
ただし右は二号機から。
左は三号機本来のもの。
右車輪は四号機用。
左車輪は一号機の初期予備。
航法机は一号機から。
後部座席は二号機から。
貨物扉の取っ手だけ、どの機体の物か分からなかった。
「これは何だ」
技師が尋ねる。
白軍将校が答える。
「倉庫にあった」
「出所は」
「不明」
「付けるな」
「もう付けた」
「外せ!」
「扉は開く」
「そういう問題ではない!」
軍将校は三号機を見上げた。
「三号機と呼んでよいのか」
実業家が答える。
「胴体番号が三号なので」
「中身は四機分だぞ」
「会社の所有物である点は同じです」
「そういうものか」
「帳簿上は」
「また帳簿か」
若い操縦士が機体へ近づいた。
「名前はありますか」
「三号機だ」
軍将校が答える。
「前線では名前が必要です」
「なぜ」
「無線で呼びやすい」
元独立運動家が言った。
「片方しか動かなかった機体だから、片肺」
元ドイツ技師が嫌な顔をした。
「今は二基とも動く」
「最初の状態だ」
「縁起が悪い」
元白軍将校は頷いた。
「片肺でも帰る」
「さらに悪い!」
若い操縦士は笑った。
「覚えやすいですね」
その日のうちに、三号機は『片肺』と呼ばれるようになった。
技師だけは最後まで認めなかった。
◇
三号機『片肺』の最初の任務は、偵察だった。
敵部隊の移動を確認し、位置を地図へ記録。
可能であれば写真を撮る。
命令書を前線司令部へ届ける。
帰路に負傷兵を運ぶ。
そして空きがあれば郵便袋を回収。
「偵察任務ではなかったのか」
軍将校が積載一覧を見る。
「偵察もします」
若い操縦士が答えた。
「命令書も」
「航路上なので」
「負傷兵も」
「帰路なので」
「郵便も」
「空きがあるので」
軍将校は深く息を吐いた。
「もう何も言わん」
元独立運動家が貨物室へ樽を載せる。
「待て」
「何だ」
「なぜ樽がある」
「前線から注文だ」
「空きがあるからか」
「そうだ」
「言わないと言ったが、これは言う。降ろせ」
「パンだぞ」
「偵察機だ!」
「偵察もする輸送機だ」
「どちらだ!」
「WILKだ」
また、その答えだった。
軍将校は樽を見た。
側面には大きく、
生では食うな。
と刻まれている。
「一つだけだぞ」
「分かった」
二つ目の樽が、荷物の陰から出てきた。
「一つと言った!」
「これはバター試験用だ」
「さらに降ろせ!」
◇
三号機は飛んだ。
四機分の部品を集めた機体は、驚くほど素直だった。
左右の発動機音は揃っている。
大きな翼は低速でも安定。
大車輪は泥の滑走路を難なく進む。
若い操縦士は少し笑った。
「今までで一番飛びやすい」
後席の観測員が言う。
「名前は片肺だぞ」
「今は両方動いている」
「いつまで」
「言うな」
敵前線へ近づく。
高度を上げる。
観測員が地図を広げる。
道路を進む馬車列。
騎兵。
砲兵。
森の陰に集まる歩兵。
位置を書き込む。
「写真を撮る」
大型の航空写真機を構える。
その時、地上から機関銃射撃。
弾が機体の下を通る。
「左へ!」
機体が旋回。
さらに射撃。
右翼に穴。
後部の木枠へ一発。
「まだ飛ぶ!」
観測員が叫ぶ。
「最初から飛んでいる!」
操縦士が返す。
「名前を変えるか!」
「帰ってからにしろ!」
偵察を終え、前線司令部へ向かう。
命令書を降ろす。
パン生地樽も。
帰路には負傷兵二人と郵便袋を積む。
飛行予定通りであり、予定外でもあった。
◇
帰り道。
右発動機の回転が少し落ちた。
若い操縦士はすぐに計器を見る。
「右が弱い」
観測員が緊張する。
「止まるか」
「分からん」
「名前通りになるぞ」
「黙れ」
燃料圧を確認。
油圧は正常。
点火も正常。
だが回転数だけが下がる。
「出力を落とす」
「高度が」
「左も合わせる」
「両方落とすのか」
「片方だけ強いと曲がる」
「片方を切れば」
「名前に寄せるな!」
機体は速度を落としながらも飛び続けた。
右発動機は止まらなかった。
小屋の牧草地が見える。
着陸。
泥。
跳ねる。
止まる。
元ドイツ技師が走ってくる。
「右の音が違う!」
「最初から気づいていた!」
「なぜ戻らなかった!」
「任務が終わってから戻った!」
「またか!」
負傷兵を先に降ろす。
その後で右発動機を開ける。
原因は小さかった。
燃料配管へ布片が詰まっていた。
「どこから入った」
技師が尋ねる。
白軍将校が布片を見る。
「一号機の燃料濾過布に似ている」
「なぜ三号機へ!」
「部品を移した時に」
「記録札を付けるだけでは足りん!」
技師は新しい紙を壁へ貼った。
部品移設後は、配管内部まで検査すること。
軍将校が読む。
「当然では?」
「時間がないと省く者がいる」
全員が白軍将校を見る。
「なぜ私を見る」
「省いたか」
「中は見えない」
「だから洗浄する!」
「次からする」
「今回もしろ!」
◇
三号機の偵察写真は、敵部隊の移動を正確に捉えていた。
その情報によって、ポーランド軍は包囲されかけた部隊を後退させた。
命令書も届いた。
負傷兵も帰った。
郵便も戻った。
パン生地も焼かれた。
軍から感謝状と、追加要請が届いた。
WILK三号機の継続使用を希望。
同型機の増産を要す。
軍将校は感謝状より、最後の一行を見た。
「同型機とはどの型だ」
実業家が尋ねる。
「三号機でしょう」
「四機の部品でできているぞ」
「同じ仕様で作れば」
元ドイツ技師が即座に答える。
「無理だ」
「なぜ」
「同じ部品がない」
「設計図は」
「ある」
「なら作れるだろう」
「材料が同じではない」
「代用品を」
「また個体差が増える!」
元白軍将校が言う。
「飛べればよい」
「量産機でその言葉を使うな!」
◇
その夜。
実業家は、四機の稼働表を作った。
機体 状態 備考
一号機『葬式拒否』 修理中 右翼取付待ち
二号機『まだ飛ぶ』 部品供出中 発動機なし
三号機『片肺』 飛行可能 右燃料系統要洗浄
四号機『もう郵便ではない』 組立中 車輪一個不足
軍将校が表を見る。
「二号機の名前は、いつ決まった」
「前線から届いた記録にありました」
「誰が付けた」
「不明です」
「四号機は」
「工房内で皆がそう呼んでいます」
「誰が最初だ」
全員が目を逸らした。
「正式名称はないのか」
実業家は少し考える。
「一号、二号、三号、四号です」
「愛称の方が長く残りそうだな」
「兵士は番号より名前を覚えます」
元独立運動家が言った。
「機体ごとに違うからな」
元ドイツ技師は不満そうだった。
「本来は同じ仕様であるべきだ」
元白軍将校が答える。
「同じなら名前はいらん」
「違うことを誇るな!」
軍将校は稼働表をもう一度見た。
四機ある。
飛べるのは一機。
だが翌日には二機になるかもしれない。
その翌日には、また一機になるかもしれない。
機体数では戦力を数えられない。
「これからは、飛べる機体だけを数えろ」
軍将校が言った。
実業家が帳簿へ記録する。
保有機数ではなく、稼働機数を毎朝報告する。
元ドイツ技師も頷いた。
「部品在庫と修理時間も併記する」
元白軍将校が言う。
「片方だけ動く機体は半機か」
「ゼロ機だ!」
「だが飛ぶかもしれん」
「飛行禁止と書く!」
◇
翌朝の報告。
保有機数、四。
稼働機数、一。
本日中に稼働予定、一。
部品転用により稼働不能、二。
前線から、すぐに返信が来た。
一機でもよい。至急送られたし。
その下に、別の部隊から追記。
可能なら二機。
さらに別の筆跡。
負傷者多数。三機を希望。
軍将校は紙を見た。
「一機しかないと書いてあるだろう!」
実業家が答える。
「希望を書くのは無料です」
「叶える側は無料ではない!」
小屋の外で、三号機『片肺』の発動機が回り始める。
左右とも動いている。
その隣では、一号機『葬式拒否』へ右翼が取り付けられていた。
二号機『まだ飛ぶ』は発動機のないまま、部品を待っている。
四号機『もう郵便ではない』には、砲車の車輪を付けようとする白軍将校と、それを全力で止めるドイツ技師がいた。
「一度だけ試せ!」
「絶対に付けない!」
「地上走行だけ!」
「そのまま飛ばす気だろう!」
「飛べそうなら!」
「だから駄目だ!」
WILKの航空戦力は、今日も一機。
ただし、夕方までに二機へ増える予定だった。
予定は外れるかもしれない。
だが前線は待っている。
だから彼らは、保有している機体ではなく、明日飛ばせる機体を数え続けた。