なんか思ってたのと違う転生生活   作:砂岩改(やや復活)

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副隊長(予定)フライヤに立つ

 

 

「痛ったぁぁぁい!右腕がぁ!」

 

 どうもクール&ビューティーなGOD EATER(予定)に転生したらルナ・レイナルです。前世の名前は知りません。

 ついでに元の性別も分かりません、なので現性別である女性になるでしょう。

 

「未体験だぁけど懐かしい感覚がする!」

 

 フェンリル極致化技術開発局に属する特殊部隊《ブラッド》に選ばれ黒の腕輪をぶちこまれてる最中からお送りします。

 まぁ、このシーン直前から転生するのかと思われたもののしっかりと幼少期からインストールされ、たまにアラガミに食われかけられたり、裏通りの同年代シバキ倒して牛耳っていたりして散々な生活を送っていたらいきなりフェンリル本部を名乗るやつらがやって来たと思えば秒で拉致、今に至るってわけですよ。

 

「痛いてててて!」

 

 まぁ、ゴッドイーターなんて10年以上前にやってたきりだったんだけど。プレステで出来るようになってたからやったよね、面白かった。

 まぁ転生したいかって言われたら、したくなかったけどね!

 

「おめでとう…これで貴方は神を喰らう者《ゴッドイーター》になりました」

 

 ラケル博士からの言葉を聴きながら改めて自分の神機を見つめる。

 神機を見つめていると監視所のような所でジュリウスがこちらを見下ろしているのが見えた。

 

「あれ、原作だとラケル博士と見てなかったけ?」

 

 なんか超ガン見してくる彼を横目で見ながら研究員たちが計器をもってこちらにやって来たのを対応しているとその姿は消えており気のせいなのかと目の前のことに集中する。

 

「え、融合してるの。こわ」

 

 話を聞いているとこの重い腕輪はオラクル細胞により腕と融合しているらしくマジで気軽に取り外せない仕様になっているようだ。

 マジで風呂もトイレもこのバカデカイ腕輪と共に過ごさなければならないと言う。

 

「着替えとか死ぬほどめんどいじゃん」

 

 まぁ、慣れてない時なんてマジで邪魔でシャワーで頭を洗ってる時なんて何度か腕輪で頭をぶつけて不快感MAXだった。

 

「慣れてくしかないか」

 

 文字通り一心同体な感じと化した腕輪に悩んでも仕方ないので支給された制服を一別する。

 最初に着させられたブラッド制服なんて体のラインが出過ぎてて普段着としては使いたくない。マジでこのデザイン考えたこの世界のデザイナー連れてこいぶっ飛ばしてやる。

 

 他はB型特装と呼ばれるフェンリルデザインの服たち。 

 それぞれ長剣、大剣、短剣、槍、槌、大鎌とそれぞれを振るいやすいように調整された服だが。

 個人的なセンスだとそのまま着るのは嫌なので組み合わせて最後に帽子を被って完成。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 某ハルオミが狂喜乱舞しそうな低露出絶対領域コンボなコーディネートになったが結果的になったわけであって意図的ではない。

 

「出来る美人ゴッドイーターってね」

 

 姿見を見て満足すると庭園へと向かう。

 さぁ、完璧超人イケメンのジュリウスとの出会いイベントに向かおうではないか。

 

ーー

 

 庭園は中世風の気取った空間と重苦しい武骨な空間しかないフライヤの中でも憩いの場として登場した場所だ。

 のちにロミオの墓になるのだがそれは阻止せねばならない。

 

「広いな」

 

 ゲームでは狭い印象だったが実際にはガチの庭園であり、予想の10倍は広い花畑が広がっていた。

 本来なら庭園の奥の木の下で休んでいる筈のジュリウスを探すがいない。

 

(時間とか間違えたのか?)

 

 実際の時間感覚とか分からんし見渡していると洋風の東屋で優雅に紅茶を楽しんでいるジュリウスの姿を見つける。

 

「来たか…座ると良い」

 

「は、はい」

 

 ジュリウスの向かい側に座ると既にカップが置かれておりまるで自分が来るのが分かっていたかのような様子に困惑を感じる。

 

「ルナ…レイナルだな。俺はジュリウス・ヴィスコンティ、フェンリル極致化技術開発局ブラッドの隊長を勤めている」

 

「は、新たに配属されました。ルナ・レイナルです。よろしくお願いいたします。ヴィスコンティ隊長」

 

「よろしく頼む。ジュリウスで良い、これから戦場を共にする仲間だ」

 

 いくらこっちが知ってるとはいえ向こうからしてみれば他人、礼儀正しく挨拶すると向こうは僅かに悲しそうな顔をした気がした。

 

「はい、ジュリウス隊長」

 

「……オリジナルのブレンドティーだ。気に入ってくれると嬉しいのだが」

 

 湯気をまとったティーカップをそっと持ち上げるとまるで目の前の庭園のような柔らかな香りが鼻先をくすぐった。

 不思議な気分に包まれながら、まろやかな渋みとほのかな甘みが舌の上で静かに溶け合う。

 紅茶を飲んだにしては不思議な思いが彼女の中を駆け巡った。

 

「どうだろうか?」

 

「その…とても美味しいです。何故か懐かしさを感じるほどに…その、変な感想で申し訳ありません」

 

「いや、喜んでくれて何よりだ」

 

 自分でも意味不明なことを言ってるのは間違いないが対してジュリウスは先程の感じとは一転し少し嬉しそうな表情を浮かべる。

 

 それからしばらくは紅茶を楽しみながら雑談を行った。

 

「え、このお菓子もジュリウス…が作ったんですか?」

 

「あぁ、昔に作ってくれた菓子を再現したものだ。まだまだ届いていないが」

 

「とても私好みの味付けです。その方とは気が合いそうです」

 

 なんかうっすらとジュリウスの言葉の裏に女の影が見える気がする。原作では描写がなかったがここはリアルゴッドイーター、こんなクソイケメンに浮いた話がないのわけがないだろう。

 もしかしたらシエルかもしれないな、そうなるとジュリウスとシエルの二大巨頭が失われてしまう。

 転生モテモテ生活が…。

 

「どうかしたか?」

 

「………ん?」

 

 うーんと悩んでいるといつの間にか詰めてきていたジュリウスが自分の帽子をずらしておでことおでこをくっつけていた。

 

「体調でも...」

 

「あばばばばば!」

 

Q イケメンの顔面がゼロ距離にあるとどうなりますか?

 

A バグります。

 

 瞬時に処理能力を越えた状況にバグりちらしたルナは全身を振動させたと思えば即座に沈黙、気絶するのだった。

 

「ルナ?」

 

「……」

 

「しまった…気を急いてしまったか」

 

 ジュリウスは気絶したルナを慣れた手つきでお姫様抱っこすると医務室に運ぶのだった。

 

 

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