私の名前は多分サラ。多分女性。多分十代。多分剣士。多分末っ子。多分多分と繰り返しているのは、私に記憶が無いから。何となくの感覚で自分を語ってはいるけれど、記憶が無いから確かなことは何一つ無い。そんな私の前に現れたのは、アルツィマっていう名前の旅人。羨ましいくらいの美形だけど、素性のよく分からない魔術師。私は記憶の在処を求めて、アルツィマと共に旅に出た。向かう先は塩の雪原。何もかもが謎めいた純白の土地。多分、私の故郷だと思う場所。自由人なアルツィマに振り回されながらも、私は真っ白な雪原を旅していく。そして辿り着いた旅の果てで、私は一人の少女に出会う。ソラニエル・ホロラーデ。多分、私の姉。これは私が記憶を取り戻すまでの物語。私とソラニエルが犯した禁忌を思い出すまでの物語だ。
- 第一話 塩の雪原
- 第二話 邂逅
- 第三話 残存する白
- 第四話 再会
- 第五話 スローライフ
- 第六話 剣と恐怖
- 第七話 接触
- 第八話 夢から醒めて
- 第九話 初夜
- 第十話 哀悼
- 第十一話 追憶
- 第十二話 日常の中で
- 第十三話 焼失
- 第十四話 終の夜
- 第十五話 最期の朝
- 第十六話 この声を地獄へ
- 第十七話 約束
- 第十八話 覚醒
- 第十九話 考察
- 第二十話 魂の容れ者
- 第二十一話 星空、生まれた意味
- 第二十二話 余生
- 第二十三話 再・邂逅
- 第二十四話 再・追憶
- 第二十五話 禁術指定
- 第二十六話 再・約束
- 第二十七話 都合の良い話
- 第二十八話 再・哀悼
- 第二十九話 再・焼失
- 第三十話 再・覚醒
- 第三十一話 未来
- 第三十二話 地獄巡り