悪魔「悪魔にこんな事して良いのか!」
N「襲いかかってきたのはそっちなのによく言うぜ」

自作COMPに、いつの間にか悪魔召喚プログラムがインストールされていた。
起動したら世界が終わった。

秩序を選んだ友人と、混沌を選んだ友人。
どちらにもつかなかった男は、世界を救う気も、導く気もない。
そういう重いものは、できる奴に任せる。

だって凡人だもの。

真・女神転生Ⅰの二次創作/全編セリフのみの掛け合い形式/短編
※原作キャラの解釈違い、宗教・歴史ネタ、独自設定を含みます。

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※全編セリフのみで進行します。地の文はありません。
※原作キャラの解釈違い、独自解釈を含みます。
※宗教・歴史ネタの皮肉を含みます。あくまでギャグとしてお楽しみください。


凡人伝メガテン~世界はお前らに任せた~

ニュートラル「自作COMPに知らぬ間に悪魔召喚プログラムがインストールされててさ。起動したら悪魔とかいう化け物が出てきた。それがコレ」

ピクシー「助けて……」

カオス「もう、どこからツッコミ入れれば良いのか分からねえよ」

ロウ「とりあえず鷲掴みにするのやめてあげなよ、泣いてるじゃん」

 

N「とりあえず身動きできなくしたから、交渉に入るぞ。とりあえずマッカよこしな。おいピクシー、そいつから取れるもの取れ」

悪魔「そんな! こっちは何もできないのに!」

N「じゃあ巻き上げるね。仲魔になりたくなったら言いな」

悪魔「悪魔にこんな事して良いのか!」

N「襲いかかってきたのはそっちなのによく言うぜ。そうじゃなかったら、完全に終わってるだろ行為だろ、コレ」

悪魔「それでも終わってる行為だろ!」

C「町が悪魔だらけになったせいか、やりたい放題だなアイツ」

L「元々やるとなったら躊躇しないタイプだったからね……」

 

軍人「悪魔が蘇った今こそ! 我が国を強国へと返り咲かせるのだ! 我々には悪魔の力を人に与える技術がある! 世界の秩序が崩壊した今、この世界を生き残るためにも必要な力を与えよう!」

C「そうだ! こんな時代になったからこそ力を得て、新たな世界を生きるべきだ!」

L「世の中が滅茶苦茶になってきた今だからこそ、秩序を取り戻す為に行動すべきだよ! あんな力に頼るべきじゃない!」

N「美味しい所を両方を取ればいいじゃん」

エンジェル「人には大切なものとか、ゆずれないものとかがあるんですよ」

ケルベロス「そうそう、だからそれに反したり、対になるものには反発してしまうのだ」

ピクシー「逆に両方美味しい所取るってどうするの?」

N「そりゃお前らを合体させて強い仲魔作るんだろうが、契約で事前に縛った悪魔同士だからどんだけ強くなっても俺に歯向かえないしな。ルールで縛って、他者の強い力を手に入れるって、最高じゃん」

ピクシー「本当に終わってるな、この人間」

 

L「え!? 人間と悪魔を合体させる!? しかも弱い意識の方は消える!?そんなの人間がして良い事じゃない! それに危なすぎる!」

軍人「力を得るためにはそれだけのリスクが伴う。無理強いはせん、好きにしろ」

C「俺はやるぜ! 力を得る為ならなんだってする! 世界はもともと弱肉強食だったんだ! その掟はこれからも続く! だったら食われる前に食う側に回る!」

N「でも戦争で負けた後、何だかんだでわりと成り上がれたよね?」

軍人「負けてはいない! いや、あの時勝てば世界的にもっとも強い国になれた! だからこそ! 我々は悪魔の力でもう一度立ち上がるのだ!」

N「それお前が思ってるだけで、世間は負けたと認識してるぞ。お前、国がどうこういうけど、結局自分が生まれた国強くして、自分が強いって見せたいだけじゃん」

軍人「殺すぞお前ら!!」

N「やば、軍人名乗ってるくせに国民殺す気かよ」

L「言っちゃダメな事を一度に言いすぎ!!」

C「参加する気満々だった俺も戦うの!?」

 

 

N「というわけで、軍人ども(自衛隊ではない)と喧嘩して追い出されたし、どうするよ。とりあえずマッカも円もあるし、安心して住める場所探すか」

C「俺のライフプランが……」

L「大丈夫だって、強さの形は他にもあるよ」

N「僕の悪魔召喚プログラムいる? データだから渡せるよ? あと払いでいいよ」

C「金取るのかよ」

L「というか、悪魔を従える事を当たり前と思わないでほしい。ほら、悪魔だよ?」

N「エンジェルだって悪魔じゃん」

エンジェル「それ、私がいる前で言っちゃダメですって」

神父「行く所がないのなら、うちに来てくだサーイ」

N「いやーちょっと宗教は苦手でー」

神父「oh! 大丈夫デース! 勧誘ではありまセーン! 天使様がそばにおられる方なら大歓迎でデース!」

C「なんか勘違いしてるな」

N「まあ、嘘ついてないからへーきへーき、飯でももらいに行こうぜ」

L「世界の秩序が崩壊したのに、この軽さは何なんだ? 秩序を取り戻したいと思うの私だけなのか?」

 

神父「どうですか? 美味しいですカー?」

N「美味い。今後はなかなか食えないと思うと余計に美味い」

C「飯がまずくなる事言うのやめろよ」

L「ありがとうございます」

神父「かまいまセーン。世界が安全ではなくなったからこそ、人と人は助け合っていくべきデース。無理強いはしませんが、その団結力を高めるためにも我々の教義を学んでみませんカー?」

L「確かに、こんな時だからこそ何かで人同士を繋げないといけないはずだ」

C「それで生きていけるとは思えないけどなぁ」

神父「正しい行いをしていれば神が助けてくれマース! ほら、天使様がおそばにいるあなた達がここに来たのがその証デース」

N「悪魔召喚プログラムがあれば、交渉して同意があれば誰でもそばにおけるよ。いる?」

神父「何を言っているんですカー!? そんなものに頼ってはいけまセーン!」

N「でもエンジェルうちに来てるよ? 天使って神のみ使いなんでしょ? じゃあOKなんじゃないの?」

神父「そ、それはそうですが……! そんな邪教を認められまセーン!」

N「あんたらだって、この日本に来た時は邪教みたいなもんだったじゃん」

神父「許せまセーン! 出ていけぇ!!」

L「またコレか!」

C「おまえ全方位に喧嘩売るじゃん」

 

N「結局、どこにも所属できなかったな」

C「お前のせいだがな」

L「悪魔たちは、なんでコイツと仲魔になったの?」

ピクシー「だってあのままじゃ殺されてたし……」

N「本物のか確かめようとしたら鷲掴みにしてみたら、勝手に命乞いして仲魔になるって言い始めたのお前じゃん」

L「……」

C「……ケルベロスは?」

ケルベロス「こんなどうなってくか分からねえ奴いたら、そりゃ面白そうだからついてくだろ」

C「まあ、言いたい事は分かるけど……」

L「エンジェルは?」

エンジェル「こんな人を放置して良いと思います?」

L「それはそう」

 

L「なるほど、魔法はこう使うのか」

エンジェル「才能が元々あったみたいで使えますね」

C「俺も使えるようになった」

ケルベロス「悪魔が現れてから世界の理も変わって、人間も魔法を使えるようになったようだな」

N「おい、ピクシー。この自販機壊れてるせいで、金入れてもジュース出てこないから、中に入って取って来いよ」

ピクシー「あんた魔法使えないみたいだけど、欲しいとか思わないの?」

N「お前らが使えるからいらねえじゃん。はやく、ジュース取ってこいって」

ピクシー「そう……」

 

悪魔「ほら、人間ってこういう武器を使うんだろ? マッカ払うなら売るぜ」

L「銃社会じゃない日本なのに、どこから持ってきたんだ……」

悪魔「反社が持ってたから、殺して奪った」

C「悪魔のこういう所って本当に人間と違うんだなって思うわ……」

N「この神経弾ってなに?」

悪魔「うまく当てれば相手が動かなくなる」

N「やった。これで一方的にボコれる」

ピクシー「あなた、ハメ技にこだわり強すぎじゃない?」

 

ヒロイン「待って! そこの三人組! あなた達はあの軍人や教会にも従わず生きる為に戦っているんでしょう?」

N「誰?」

ヒロイン「私達はレジスタンス。あの二つの陣営にはぐれた人たちの集まる場所を用意してるの。レジスタンスと名乗ってるけど、それは自分達を守るための戦いであって、悪魔にも神にも頼らず、人として平和に生きていく事を目指してるの」

C「そりゃ立派だけどよ。そんな守る為だけで生きて行けるのか? しかも平和とか言いながら戦うってなんか矛盾してるぜ」

L「志は認めるけど、そんな人たちが集まってもすぐにバラバラにならないかなあ」

N「で? あんたらは僕らに何してほしいの?」

ヒロイン「あの二つの陣営がこのまま強くなれば、いずれ支配に手を回す。だから、その前にあの二つの陣営を叩くの。あなた達は見たところ、かなりの実力を持っているみたいだから協力してほしいの」

N「結局攻めるんじゃねえか。なんだコイツ、他人に任せて美味しい所もらうつもりかよ」

ピクシー「あんたが言うの?」

 

ヒロイン「確かに肝心なところは丸投げかもしれないけど、見返りはしっかりとあなた達に与えるつもりだし、多少の考えが違っても許容だってする。何よりあなた達だけを戦わせはしないわ」

L「……確かに今まで見た中で一番マシかなあ。懐が広いともいえるし」

C「……そうだなあ。どうかと思う所はあるけど、偏った思想にとりつかれてるわけじゃないみたいだし」

N「えー? なんか壮大な何かに巻き込まれてく感じがあって嫌なんだよなぁー。まあ、お前らが良いならついてくわ」

ヒロイン「ありがとう。じゃあ私たちのアジトへ。今後の活動についても色々と話したいし、歓迎するわ」

N「もうすぐ夜中だし、そういうのは明日で良くない?」

ヒロイン「……そうね」

C「今我慢したけど、かなりイラッとした顔したな」

L「そりゃ自分は真面目なのに、あっちが不真面目全開だったらそうなるよ」

 

??「やぁ」

N「なんだこの眼鏡のおっさん、車いすに乗って急に現れやがった。というかココはどこだ?」

スティーブン「私はスティーブン。ここは君の夢だ。君は今大きな世界の奔流に巻き込まれようとしている」

N「スティーブね。じゃあ世界の奔流から逃れる方法教えて」

スティーブン「スティーブ『ン』だ。それは出来ない。君の運命で待つものを教えよう。君の友人たちは二つの道を行く。一人は神の敷く秩序、もう一人は破壊による混沌。君はどちらの道を行くのかはまだ分からない。だが、君の選択が世界の命運を決めるだろう」

N「そんなわけねえだろ。どんだけの人間によって世界が成り立ってきたと思ってんだ。僕の選択なんてたかが知れてる。ほら、世界を勇者が救っても続編の世界ってそこまで変わってないだろ? ゲームの例えだして思い出したけど、おっさんの名前ってマイクラの主人公と一緒じゃん」

スティーブン「だからスティーブ『ン』だっつの。なんで彼女はお前に悪魔召喚プログラム渡したんだよ」

N「っていう夢みたんだけど、彼女って誰だ?」

C「そう言われても……」

L「知らないとしか……」

ヒロイン「もうまともにとりあわなくて良いんじゃない?」

 

ヒロイン「というわけで、まずはこの陣営から……」

レジスタンス「大変だ! この東京にICBMが向かってる!」

ヒロイン「なんですって!?」

L「そんなものがどうして日本に!?」

C「どこの国が撃ったんだ!!」

N「え? ICBMってそもそも何なのか分からないの僕だけ? そんなポピュラーな単語だった?」

ヒロイン「そんな……悪魔たちやそれに乗じた者達から人々を守るために私は立ち上がったのに……こうなったら、私はこの命を賭してあなた達を異世界に飛ばします。私の想いをあなた達に託すわ」

N「……ん? あんたは? そんなすごい事出来るなら、あんたもその異世界にいけるでしょ?」

ヒロイン「私は日本から離れる事は出来ない……だから、あなた達を生かし、繋ぐことしかできないわ。人間が自分たちの力で世界を作るそんな未来を頼むわね」

C「なに言ってんだよ! 俺達昨日会ったばっかだろ!」

L「そうだよ! 命を賭けるなんて!」

N「うわぁ、役目押し付けられるのきついなー重いわ」

ヒロイン「……重いって思うなら引き受けてくれるのね」

N「チッマイペースなやつってだる」

C「来たぞ!」

L「うわぁ! 目の前が光りだした!」

N「トイレくらいは行きたかったなぁ」

 

N「ハッ! ここは!」

ピクシー「あ、起きた」

仙人「ここは金剛結界じゃ、若いの」

N「あ、そうなんだ。体は無事みたいだな……ここって食べ物とか用を足す場所ある?」

仙人「お前の友人たちから話を聞いていたが、本当にマイペースじゃのう」

N「あ、友達も来てるんだ。じゃあアイツらの顔を見に行くついでに散策してくる」

仙人「うーん、この神秘的な世界に興味一切ゼロ」

 

ケルベロス「ん? お前も目を覚ましたか」

N「お、いないと思ってたらここにいたのかよ、ケルベロス。そんでお前もいるのか」

C「ああ、どうやらここに来た時にお前とはぐれたみたいでな。一緒に行動していた。しかし現実世界は大変な事になってるみたいだ。この壁に移ってる現実世界を見ろ、ICBMが落ちてから生き延びた人たちは悪魔に搾取されている。やっぱ力がねえとこうなっちまうんだな……」

N「確かに大変な時代になっちまったな。見ろよ、あの悪魔。ご立派すぎる。あんなの僕たちが暮らしてた世界じゃ許されないだろ」

C「確かに気になったけど、そこじゃねえだろ」

 

N「エンジェルもコイツといたのか」

エンジェル「はい、どうにも放っておけなかったもので」

L「……私達の住んでいた世界はもうなくなってしまった……こんな世界で何を寄り辺に生きればいいんだ……」

N「そりゃもう人間よ。自分にはできない事は他人に任せようぜ」

L「お前はそうだけど、私にはできない……人ってのは……助け合っていくべきじゃないか。これじゃ獣と変わらないよ」

N「人間だって獣じゃん」

エンジェル「あの……もうちょっと寄り添ってあげてくれません?」

 

N「じゃあこれからどうする?」

C「……まあ、戻るっきゃねえだろうな。このままここにずっと死ぬまでいるなんて俺には無理だ。安全かもしれんが、息が詰まって死んでるのと変わらん」

L「私も、現実世界がああなっているのにそれを見下ろし続けるなんてできない」

N「そうだなあ。あの女に託されたもんもあるしなあ。あーあーだるいけど戻るわ爺さん。じゃあなー、みやげにここに落ちてたアイテムもらってくわ」

仙人「……まあ、良いけどさぁ。もう少し別れってものあるじゃろ」

 

悪魔「す、すみません……ただマッカが欲しかっただけなんですぅ!」

C「現実世界に戻ったら即座にこれとか凄まじいな」

L「やっぱり安寧はないんだなあ……」

N「逆に寄越せや。円でもいいぞ」

悪魔「え、円? そんなの数十年も前から使われてないですよ……?」

N「え? え? 嘘だろ? じゃあこの紙幣は?」

悪魔「ただの紙ですね……」

N「ふざけんなよ! 人類の叡智だぞ!」

C「金を人類の叡智の代表みたいに言わないで」

L「人類の叡智をなんだと思ってるんだ」

 

N「とりあえずここ数日で分かった事まとめようぜ」

C「多分あの軍人たちが作った者だろうけど、ガイア教団っていうのができてるな。いずれすべては滅びる故に流転するとか言って自由を謡っているけど、その実は弱肉強食と破滅思想が蔓延ってて、弱ければその命すら強者の玩具も当然って感じだった。ただ自由ってのもあながち嘘じゃなくて、力さえあればどんな悪徳も正義も許すって感じだな」

L「こっちはメシア教を見つけたよ。多分あの神父がいた教会が発展したものだろうね。神による平等と安寧を謡ってはいるけど、その実は権力を持つ者が幅をきかせて、人々を支配しているみたい」

N「悪魔が現れても、人間社会に合った問題点は消えないのな」

C「お前は何が分かったんだよ」

N「とりあえず市場があって、そこの依頼を受けて悪魔討伐とかアイテム回収すると人からもマッカもらえる。金貯めれば家も持てるらしいぞ。ついでに依頼こなすついでに悪魔から巻き上げできるから一石二鳥だ」

C「確かに重要だけどさあ」

L「この世界の事知ろうという話だったでしょ?」

N「生活基盤の確保は大事だろー」

ピクシー「あなたはこの世界に思う所ないの?」

N「根っこはそんな変わらねえから、ない」

ピクシー「……」

 

C「……俺、ずっと考えてたんだが、ガイア教団に行こうと思う。この世界は間違ってる。だから、この世界を変えたい。だが、それには力がいる。そしてガイア教団はまだ人に悪魔の力を与える技術があるらしい。だから、俺は行く」

L「……正直、私も似たような事考えてた。私もこの世界をどうにかしたい。でも、悪魔の力は受け入れられない。だけど、強い力はいる。そして、また前時代の秩序が根付いてるメシア教に行こうと思う。簡単な事じゃないけど、そこでかつての世界の秩序を取り戻したい」

N「意見が見事に割れたな……」

C「お前はどうする? どっちについていくんだ?」

L「もう私達は同じ道にいけないみたいだ。あなたも自分の道を決めてほしい」

N「うーん……そもそもの話なんだが……なんで片方だけの道に行くしかないんだ? 今の自分が決めた道が絶対に正しいわけじゃないし、まったく別の道に進むからって、僕たちが別れる必要なくない? 僕達って友達じゃん? 違う道進んだら、さも友達じゃなくなるみたいな感じすんのおかしいじゃん」

L「……言ってる事は分かるけど、私達は真面目に世界を憂いてるんだよ」

C「いいよ、もう。お前には分からないだろうから。じゃあな、お前ら」

N「……まあ、帰ってきたくなったら帰って来いよ。いつでも歓迎するぜ?」

ピクシー「二人とも行っちゃったね……」

エンジェル「これからどうしますか?」

ケルベロス「さすがにマイペースで生きていける程、今の世界甘くないみたいだし、アイツらの道を行くのも間違ってないと思うぞ」

N「ああ、行きたくなったら行くよ? でも、まあアイツらがアイツらなりに頑張るなら、こっちは帰る場所くらい用意するさ。じゃあ、依頼受けて悪魔のところ行ってカツアゲしにいこうぜ」

ピクシー「切り替えが早すぎるぅ」

 

アリス「おにいちゃーん、死んでくれるー?」

N「良いよーできるもんならなー(即死耐性防具装備済み」

アリス「ちぇー」

ピクシー「ひょんな事から出会った悪魔なのか、魔法を使う少女なのか分からない存在と暮らすようになってもう数年か……」

ケルベロス「アイツ、一体なんなんだ?」

エンジェル「それ、どっちに対して言ってるんですか?」

アリス「みてみてーまた悪魔からマッカ巻き上げたのー」

ネビロス「アリスに変な事を教えるなって言ってんだろうが、おまえよぉ」

N「教えてって言ったのコイツだぞ」

ベリアル「アリスのお気に入りじゃなきゃ殺してるところだ」

ケルベロス「数年経っても一切ブレないな、アイツ」

エンジェル「むしろ逞しさのレベルだけあがってる始末」

ピクシー「アイツが死ぬところ想像できないもんね」

 

アリス「おにいちゃーん、また朝から人と悪魔たちが争ってるよー」

N「もう平常運転過ぎて特別でもねえけど、最近はやたら多いよなぁ」

エンジェル「仲良く二人で歯を磨きながら見下ろす光景ではないと思うんですけど……こう戦いを止めねばって感じにならないんですか?」

N「仕事ならするけどなあ」

アリス「タダ働きはんたーい」

ピクシー「英才教育整ってるなぁ……」

ケルベロス「でも、最近はメシアとガイアの戦いばかりだな。あの二人は今何してるんだろうか」

N「それな。確かに気にはなってんだよなあ。でも、今頃頑張ってるだろうし、邪魔したくねえよ。まあ、困ってるならあっちから来るだろ。ここってアイツらの家でもあるし」

ピクシー「あんた、意外と友人は大切にするよね」

N「そりゃ、友人だぞ。二度と手に入らんものは大切にするだろ」

エンジェル「情を持ってるのは分かるのに、発言のせいで台無しだ……」

ケルベロス「まあ、コイツなりの義理なのだろうな」

N「お、なんかすごい奴らがお互いの陣営にいるな。あれ? あの二人じゃね? なんだよ喧嘩かよー僕も混ぜろよなー」

ピクシー「……喧嘩は嫌じゃないの?」

N「友人同士なら喧嘩くらいするだろ。じゃあ、僕達も行くぞー」

アリス「いってらっしゃーい」

エンジェル「……やっぱ放っておかなくて正解だった」

ケルベロス「本当にコイツ面白いな」

 

C「で? 俺に文句言うためにガイア教団に来たと?」

N「安心しろ。あとでメシアにも文句を言いに行く」

C「あのな……俺達はもう友達同士じゃねえ。俺は悪魔と合体して、この肉体の支配権を得た。そしてこの力で成り上がった。俺はこの力でこの一帯を支配する。そのためにはメシア教は邪魔だ。俺の世界を作る為ならアイツも殺す。お前もな。だが、俺だってお前らと敵対したいわけじゃない。悪い事は言わん、俺たちにもう関わるな。無論、こちらに来ると言うなら歓迎する。それだけの強さがお前にはあるからな」

N「ほーん、まだのけもの扱いするわけな。覚えとけよお前」

C「……そういう態度にも振り回されんぞ」

N「ところで、ここに来るまでボコしたガイア教徒から巻き上げたものはもらっていい? ほら、弱肉強食だしさ」

C「……好きにしろよ」

ピクシー「結局、コイツのペースに勝てる奴いないんだよなあ」

 

メシア教徒「だから救世主様に会わせる事はできません。あなたがご友人だとしても、もはやあの方は救世主なのです」

L「良い。下がりなさい」

N「えぇ!? ハゲてる!? そんなに苦労したのかお前……」

L「出家というものがあるでしょう。あれと同じですよ。私は神の洗礼を受け救世主として生まれ変わったのです。私も暇ではありませんので、本題に入りましょう。私はあの男を殺さねばなりません。あれは秩序を乱す神に背いたもの達の長となった。ならば排除せねば」

N「あ、そうなの。二人だけで盛り上がってるなあ。まあ、いいや。なんか二人とも予想以上に真剣みたいだし、茶化すのもあれだから見守ってるわ。じゃあな」

L「待ちなさい。あなたは悪魔を従える者にして、背信者だ。ならば排除させてもらう。神の地、千年王国を築くために」

ケルベロス「天使と騎士たちに囲まれたぞ!」

ピクシー「コイツすら殺すつもり!?」

エンジェル「そんな! 彼は曲りなりにもあなたを友人と思っているんですよ!」

L「フン、悪魔を従える者に従う堕天使め。お前の言葉に惑わされない」

N「なんだよ。やっぱ喧嘩してくれんのかよ、やったぜ! こんな事もあろうと手持ちの悪魔は上位種にしておいたんだ!」

ピクシー「合体した後もあんたが呼び名を変えないせいで、私達の名前自体は変わらないんだけどね」

エンジェル「これでも上位天使なのに……」

ケルベロス「わしなんかもうケルベロスですらないぞ」

N「良いだろ、中身自体そんな変わってねえんだから」

L「真面目にやってくれます?」

 

L「そんな……! 天使や騎士を一瞬に退けて、私にすら勝っただと!?」

N「お前以外の奴らは即死持ってないのが悪い。安心しろ、死なない程度にしたつもりだ。まあ、死んだらうちの仲魔恨んでくれ」

ピクシー「おい」

エンジェル「雑……」

N「じゃあ言いたい事言ったから帰るわ」

L「わ、私を殺さないのか……?」

N「友達殺すわけねえだろ、アホか。じゃあな、お前と喧嘩したから、またガイアの方行ってアイツと喧嘩してバランスとってくる」

L「……」

ピクシー「ねえ、あんた何したかったの?」

N「喧嘩」

ケルベロス「すごいなコイツ」

 

アリス「おかえりーどうだった?」

N「久々に友達と遊べて楽しかったわ」

エンジェル「喧嘩を売ったり買ったりするのが遊び……?」

ケルベロス「向こうは本気で殺すつもりだったぞ」

N「だからってこっちまで殺す気になるわけねえだろー」

アリス「友達だもんねー」

ピクシー「なんで二人ともそんなに仲良いの?」

ケルベロス「心がどこか歪んでるから波長があうんだろうな」

エンジェル「嫌な微笑ましさだ……」

ネビロス「アリス。そろそろここから離れるぞ」

アリス「えー? どうしてぇ?」

ベリアル「ここはもうすぐ洪水が来る?」

N「洪水? なんで?」

ネビロス「自分の見える範囲しか興味ない貴様は知らんだろうが、すでに世界は神に見放され、世界各地は洪水により沈んだ。だが、マサカドという悪魔がこの東京の地そのものを守っていた。そして部下である四天王がこの地を支えていたが、ガイア教団もメシア教もその四天王を倒してしまった。その行いにマサカドは怒り、この地を立ち去ってしまった。守護者がいなくなった今、ここももうじき洪水で沈む」

N「マジかよ。人の時代終わりじゃん。ガイアはまだしも、メシアはそれで良いのかよ」

ベリアル「いや、洪水を受け入れてはいないらしい。その証拠にカテドラルという方舟となる都市が海上に建設されている。ガイアとメシアのあの争いも領地や覇権争いだけでなく、カテドラルを手にする目的もあったんだろうな」

N「ふーん、みんな色々と考えてんのな」

ネビロス「お前が考えてなさすぎなだけだ。さあ、アリス。私達と魔界に行こう」

ベリアル「お前も来るか? 正直教育に悪いから連れて行きたくないが、アリスにも人間の友人は必要だろうしな」

N「ただのロリコン悪魔だと思ってたわ……あんがとな」

ネビロス「アリスがお前に飽きたら本当に殺すからな? 覚えとけよ?」

アリス「おにいちゃーん、一緒に行こー」

N「悪いけど友達もいるし、まあ昔に背負わされちまったものもあるからいけねえ。まあ、なんとかするわ」

ベリアル「むしろどうすんだよって思うが、まあお前なら大丈夫そうだな。ではさらばだ」

アリス「おにいちゃん、死んだら会いに来てねー」

ネビロス「この別れの軽さ。本当にアイツに毒されてるなあ……」

 

ピクシー「それで? これからどうするの?」

N「洪水がもうそこまで来てるんだ。メシアはカテドラルに逃げ込んで、ガイアは生き残るためにカテドラルを占領しようと躍起になるはず。お互いに最後の決着をつけようとするだろうな」

エンジェル「つまり全面戦争……」

N「そう、だからそこに乗じて僕達も乗り込む。そんで、まあ友人たちだけ助ける」

ケルベロス「他の奴らは? 貴様、さっき託されたものがあるとか言ってただろ。それは前に助けられたあの女の事だろう? 人の時代を頼むと言われた以上、人々を見捨てるのは違うのでは?」

N「いや見捨てる。だってもう現実的にすべてを救うのは無理だから。だから人を引っ張っていけるであろうアイツらを助けて、アイツに人々を救わせ、人の時代と未来を奴らに任せる」

ピクシー「……つまり世界をヒーローに託すって事?」

N「そりゃそうだろう。こちとらただの凡人だぞ。そんな重いものは他人に任せるに限る。これでようやく肩の荷が下りそうだぜ」

エンジェル「すごい事しようとしてるのに、最終的に丸投げする気満々な感じだけは変わらないんだ……」

ケルベロス「これは本当に予想もつかん選択をしたものだ」

 

L「来ましたね。神に逆らう背信者め。こうなったのもあなたのような身勝手な人々が世にのさばったからだ」

N「本当に神に従う気あるなら、一緒に洪水に流されるべきだろ。神の意志に反しても生きてえから、このカテドラルを守ってるんだろ? だったら、神とか言ってねえで自分は人々を守りたいって言えよ」

L「黙れ! 貴様に何が分かる!」

N「分からんし、たぶん説明されても理解できん」

エンジェル「バッサリと言いすぎでは?」

N「上部だけ同意してもしょうがねえだろ。よし、じゃあいつもの『みんないっしょうけんめいたたかっている』で頼んだぞお前ら」

ピクシー「いつも思うんだけど、本気で戦う時の指示がそれってどうなのよ」

 

L「そ、そんな……私が負けた……!? 私は救世主ではなかった……? 私は……真の救世主の踏み台だったというのか……? 私はただの神の生贄に過ぎなかったのか……」

N「そんなにへこむなよ。ほら、聖書のサウルみたいなもんだと思っとこうぜ」

エンジェル「それ、慰めになりませんからね?」

 

C「やはり来たか。お前とて生き残るにはこの地に来るしかないからな。だが、このカテドラルは俺が手に入れる。そして、カテドラルで俺は新世界を築く!」

N「秩序を捨てて、新世界築きたい癖にやり方が古い時点で無理だろお。どんなに世界を憂いても世界を切り捨てきれず、古いやり方にすがるしかなかった所を見るに、何だかんだで過去を捨てきれないみたいだな」

C「黙れ、先日はお前に敗れたが、さらに悪魔と合体し強くなった俺はもう負けん! 今こそお前に勝ち! 俺が正しい事を証明する!」

N「別に僕は間違っている立場でも全然良いんだけどなあ。何が正しいかお前が決めてくれよ。というか、本当に正しいと自分の中で思ってるなら、もう強さとか勝ち負けとか必要なくない? もっと自分に自信持てよ」

ピクシー「あっちは熱いテンションで喋ってるのに……」

ケルベロス「こっちは常に同じテンションだな」

 

C「俺が負けた!? 俺はすべてを凌駕する力を得たはずなのに……なんて悪い……いや……良い夢だった……」

N「いや現実だよ、コレ」

ケルベロス「あのな、そういう意味で言ってるのではないんだ。比喩として言っているんだ」

 

シヴァ「チッ! 人間に目をかけていたが仕方ない。ここは私自らがウヴォア!?」

ミカエル「所詮は人間。神の奴隷にすぎんものに期待した事が間違いだったギャアア!」

N「ヨシ、これで偉そうな悪魔もやっつけたな。人間を利用して良いのは人間だけだっつうの。これで変な介入をされる事も両陣営ないだろ。つーかさぁ、なんで同時に来ねえんだよ、思想が違うと実力差すら分からんくなるのか」

ピクシー「今さらっと言っちゃいけない事言わなかった?」

ケルベロス「最強なのに、本当にどこまでも小市民」

エンジェル「もしくは小悪党」

 

エンジェル「甦れ!」

C「はっ! お、俺は……死んでない?」

N「そりゃ復活させられる魔法あるなら使うだろ」

L「…………」

N「なんで復活してから、釈然としないって顔をしてんの?」

L「殺し合ったのにあっさりと復活させられたからですよ!」

N「良いじゃん。聖人だって一度死んで蘇ったんだし」

L「そういう事じゃない!」

C「敵対した後だから、気まずい思いしてんだよ!!」

 

N「はいはい、じゃあ僕はお前らに勝ったし、今から言う事守れよ」

C「なんでだよ」

L「あなたのいう事聞く必要ないですよね?」

N「僕はお前らに勝った。これはすなわち神の意志が僕を選んだと言える。そして、弱肉強食と力こそ正義の掟に生きるなら者なら負けた奴は勝者に従うべきだよな?」

C「……」

L「……」

N「はい、反論ないので言いまーす。両陣営ともこのカテドラルで共存してくださーい。そうだな。この洪水が収まって新天地が見つかるまでは争わず、人が絶えないようにしてくださーい。そのあとは好きにしろ、争うも憎み合うも良しだ」

ピクシー「えぇ……」

L「それでは何も変わりませんよ」

C「そうだ。俺達は俺達なりに正しい世界を作ろうとしてるんだぞ!」

N「今は殺し合いする余裕がある時じゃないって言ってんの。だから、お前らには両陣営を治めて、時期が来るまではガチな争いしないようにしろ」

エンジェル「あの、争いをやめる風に話を進めないんですか?」

N「人間が争い捨てられるわけないじゃん」

ケルベロス「そうだろうが、そこまではっきりと言うのは貴様だけだろうなあ」

C「そんな新天地が見つかる日が来るのか? 俺達が死んだ後にもなるかもしれねえだろ」

L「そうですよ。私達の理想はどうなるんです」

N「そんなもんは後進に託せよ。お前らを命がけで助けた奴がしたようにな。お前らだって人がいなくなった世界は望んでないだろ?」

L「……まあ、そうですけど」

C「……うーむ」

N「じゃあ新社会形成頑張ってくれ。いろいろやって僕は疲れたから、あとは任せるわ。とりあえずカテドラル回って住む所探してくる」

C「……こんな無茶ぶりしといてそりゃねえだろ」

L「あなたも少しは頑張ってくださいよ」

N「嫌だね。『みんないっしょうけんめいたたかっている』状態に任せるわ。世界はみんなで作っていくもの。そして僕はそこに乗っかる。だって凡人だもの」

ピクシー「凡人かな?」

エンジェル「でも英雄でもないんですよね……」

ケルベロス「本当に何なんだろうな、コイツ」

 

アリス「おにいちゃーん」

N「なんだ帰ってきたのか」

アリス「二人のおじさんたちには内緒で来たの」

スティーブン「私が連れてきた。彼女は君にお礼が言いたいと言っていたからね」

アリス「約束守ってくれてありがとう。人が自分たちの力で世界を作る時代をあなたは守ってくれた」

ピクシー「え!?」

N「なんだお前かよ。何? 生まれ変わったの?」

エンジェル「反応が軽すぎる」

スティーブン「彼女はもともと日本を築いた始祖イザナミの転生体だった。そして、その命を君達を救うために散らした。そして再び生まれ変わったが、日本が滅びた事で女神の権能を失い死者であり生者でもあるアリスとなった」

N「へぇ、お前は何度目かの女神の転生体、つまり女神転生シリーズなわけか」

ケルベロス「その台詞、そんな軽い感じで言ってよかったのか?」

スティーブン「私は、君がイザナギの生まれ変わりであり、ザ・ヒーローとなる運命にあるから彼女は悪魔召喚プログラムを君に託したと思っていたが、どうやら君は違うらしい。君はただの凡人。世を変えず、人を導かず、すべてにすべてを委ねる。言うなればザ・マンというべきか」

N「ああ、じゃあ今度からそう名乗ってくわ」

アリス「おにいちゃん、これからどうする気?」

N「そんなもん決まってんだろ。アイツらが作った世界に乗っかって適当に暮らして、文句あったら言いに行くさ」

 

 




思いつきで書いたものですが、形になったので投稿しました。
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