もしかしたら俺はロボアニメの主人公かもしれない 作:健康パワフル麦茶
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”機甲兵ガンヴァルデア”
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待っていろよ、ユキノ……!!
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”少女を求めて”
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「さて、何から話したものかな」
食堂。複数の机と椅子、
それからキッチンがある場所だ。
今は飯時ではないのか、
キッチンには誰もいない。
しかしドリンクバーはあるので、
そこからライ少尉が
オレンジジュースを持ってきてくれた。
俺はと言うと、誰もいない食堂の一席に
座ってどっしりと構えている。
「そういえばこういう食材は
大型プラントで
作成されてるって知ってる?」
「ああ、養育院で聞いたことある」
「便利だよな。隕石が落ちる前までは
天然食料もあったそうだが……」
……などと言いながら
一気にゴクゴクと飲み干すライ少尉。
隣の班長は気に入らなかったのか、
俺にオレンジジュースを押し付け、
自分でミルクティーを入れてきた。
「そういえばなんで班長はこの列車に?」
「ああ、一応重要参考人ということらしいよ
こいつらに班を襲われたが、
シティと交渉して和解するらしい」
と言って呆れた風に溜息を吐く班長。
班長からすればたまった話ではないだろう。
それを聞いて、
ライ少尉は気まずそうに顔をしかめた。
「悪かったね。それだけ
外に漏らしたくない、
というのが本部の方針だったんだ」
「ありゃなんだい。
ただの機甲兵に思えるけれど」
「まず俺達の説明からしよう」
どこからともなく
メモ帳とペンを取り出すライ少尉。
そこにまず”六大企業”と
描かれて、丸で囲まれた。
「まず俺達ターコイズ・
コーポレーションは六大企業の一つだ
六大企業に関しては知っているだろ?」
これもまた養育院で習ったことがある。
「ああ、隕石が落ちてくる以前から
ほぼ世界を牛耳っていた企業たちだよな?」
「ああ、隕石以後──崩星歴では
もはや企業が一つ一つの国家と呼べる状態だ」
この崩壊した世界で
治安維持を勤める警備会社
ターコイズ・コーポレーション。
紛争を巻き起こす傭兵企業。
金目とあらば草木も残らぬ
レッド・ガンナーズ。
食料、物資何でもござれ。
作れぬものなどなにもない大工房。
パープル・ファクトリー。
東洋独自の価値観で統治を行う
新・戦国時代の呼び水。
ネオ黄巾賊。
現在の貨幣価値を維持している
崩壊世界のライフライン。
黒神銀行。
正直やばいテロリスト集団
環境のためなら人類なんて
いらないぜ!!
超緑化協会。
六つのシンボルカラー。
六つの企業。
この崩壊した世界を今も繋ぎ止めている
偉大なる企業たちだ。
それに俺達が所属している
都市国家のような場所が点在し
現在の治安が成り立っている。
「で、だ……」
”人史解放機関”と、メモ帳に記載される。
「俺達の所属しているのは
ターコイズ・コーポレーションが主催する
人史解放機関。
いわゆる人工知能の襲撃から
人類を解放するための機関だな」
なんか部署の一つみたいな感じか。
でも主催と言っているし、他の企業も
一枚噛んでいるのかな。
……と、俺が悩んでいると
ビシリとライ少尉がペンで指差してきた。
「他の企業も参加しているのかな、と思ったな
正解だ。基本的には他の企業からも
協力を得て活動している」
ライ少尉が話していると、
ふむ……と班長が腕を組んだ。
なにか言いたいことがあるらしい。
「なんだい?」
「つまり人史解放機関は
一定の文明以上になれば
襲ってくる機械獣の習性を
なんとかしたい──
ってことでいいのかい?」
「まぁおおよそそのとおりだ」
「それを
「色々あるんだよ、お嬢さん……」
「お嬢さんって歳じゃあないよ」
班長がムッとして口をとがらせる。
しかし肝心要なところは話す気がなさそうだ。
「ま、俺達が人史解放機関
ってことは把握できたかい?
その目的も」
「まぁなんとなくはな」
いまいち頭に入ってこないけど。
説明されるのって苦手だ。
つまりはユキノたちは
人工知能をなんとかしたいって
ことでいいのか……?
たしかに先日の襲撃みたいな
ことが今後も起きると考えると
それは大事なような気がする。
「しかし大事なのは
俺じゃないんだろ?」
「
強力なロックが掛かってるのさ
一度パイロットと認めたもの意外は
動かせなくなっているんだ」
そう言う班長。
彼女がさっきまで整備していたのだ
確かな情報だろう……。
待てよ?
つまり
俺にしか動かせない……?
……などと話していると。
突然、ナレーターさんが喚き始めた。
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”列車が揺れる”
”明らかに攻撃を受けている”
”次いで、天井に備え付けられた
”サイレンが鳴り始めた”
”リリリリリン!!!”
”リリリリリン!!!”
「うおっ……敵襲か、まずいな」
”ライ少佐がこめかみに冷や汗をかく”
”ミコトは少し慌てたように問い詰める”
「なにがまずいんです!?」
「この列車に乗っている
機甲兵は──
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おいおい、それって……!!
今、戦えるのは俺一人ってことかよ……!!
「ひとまずブリッジに向かおう!!」
……とライ少佐が言ったところで
『梓ミコト、貴様は後部車両へと来い』
──とアナウンスがあった。
「なんだろう……?」
「まさか出撃させるつもりかッ!?」
俺が出撃……!?
しかし機甲兵が他にいないなら
それしか打つ手はないはず……。
多少、列車に武装があるとしても
それで機械獣を倒せるとは言い難い。
「ともあれ行きましょう!!」
そう言って、俺達は廊下に出た。
しかし廊下には既に別の人影が……。
なんか人って言うより人形っていうか。
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”ヒューマノイド”
”機械獣黎明期に開発された人型のロボだ”
”しばらくはその汎用性から”
”重宝されていたが”
”最終的には機械獣によって”
”用途別に制作されるのが主流になった”
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解説ありがとう。
要はあいつも襲ってくるってことだよな。
どうしよう。武器なんてないぞ。
「キェエエエエエエエエエエエ!!」
叫びながら近づいてきたところを
ライ少尉が蹴り倒す。
どうやら銃器のたぐいは
持ち歩いちゃあいないようだ。
「早く行くぞ!!
この様子だとすぐこいつらで
後部車両への道が閉ざされる!!」
次々と窓から入ってくるヒューマノイド。
俺達はそれを走りながら躱し、
後部車両へと向かっていく。
やがて
ぼーっと立っているのが見えた。
この車両がガレージ代わりになって
運搬されているようだ。
「二人とも乗って!!」
「ええ!?」
「狭くないか!?」
と言っても既に背後には
ヒューマノイドたちが迫っている。
このまま置いていくとやらせそうだ。
俺は二人を引きずり込んで、
そのまま操縦桿を掴んだ。
「行くぞ、
起動する
近づいて来るヒューマノイドをなぎ倒す。
しかしここから列車の中には入れない。
そこまでちっさくないからな。
このまま脱出させてもらおうが……。
「…………っ狭い!!」
「仕方ないだろぉ! 三人も乗ってりゃあ!!」
「あの、俺、降りようか?」
「良いですよ、行きます!!」
そのまま後部車両のハッチが開き、
俺達は列車の外へと飛び出した。
そうして俺は戦慄した。
少し後ろにヤバい機械獣がいる。
下半身は列車。上半身は機甲兵。
手を二本つけた大仰な天使のようなデザイン。
例えるならこいつは──!!
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”────アルバトロスだ”
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おっ! 起きたかナレーターさん!!
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”それほど元気じゃない”
”街の時はだいぶ無茶をした”
”コイツの処理は一任する”
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へっ、おっさんみたいなこと言ってさ
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”機甲兵ガンヴァルデア”
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「それじゃあ──」
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”次回、『戦場は線路』”
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「とっとと片付けますかぁ!!」
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”ミコトととともに駆け抜けてもらおう”
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■用語■
六大企業
崩壊した世界を牛耳る六つの企業。
→ターコイズ・コーポレーション
この崩壊した世界で
治安維持を勤める警備会社
→レッド・ガンナーズ
紛争を巻き起こす傭兵企業
→パープル・ファクトリー
作れぬものなしの大工房
→ネオ黄巾賊
この崩壊世界で領主を名乗っている連中
→黒神銀行
現在の貨幣価値を維持している
崩壊世界のライフライン
→超緑化協会
やばいテロリスト集団
オクトパス
機械獣のボス格。
無数の触手と強力な装甲
さらに特殊明細を持っていた
機動鉄道
この崩壊世界の希少な移動手段
前時代の列車よりも横にも縦にもデカい。
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■人物■
ターコイズ・コーポレーション
人史解放機関所属。階級は少佐。
まだ若いのにやるぅ
立花ローレン
ターコイズ・コーポレーション
人史解放機関所属。階級は中尉。
眼鏡を掛けている。
日影ライ
ターコイズ・コーポレーション
人史解放機関所属。階級は少尉。
青髪で、気さく
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~~~♪(EDの音)