姫騎士学園の下剋上性活 ~最弱スキルで異世界のプライド高め美少女たちを堕としたら、毎晩ご奉仕に来る日々が始まった~ 作:東雲(しののめ)
図書部会に所属した翌日。
始めは、どんな過酷な現場が待っているかと覚悟したが……。
「……職場環境、悪くないんだよなぁ」
仕事量は膨大だが、強要はされないし、きちんと報酬もくれる。
「それもこれも、カグヤ先輩のフォローがあってこそだけど」
彼女が、男の僕にも平等に接してくれるから。
周りもそれに倣って、表面上は普通に応じてくれる。
「部会の仕事は何とかなる。問題は天照卿の欠点探し――」
いくら観察しても一切のボロなし。周囲も悪口の一つ漏らさない
「で……こうしてわざわざ、深夜の図書館に来てみたけども」
聞き込みしてダメなら、自分の足で調べるしかないのだ。
「これが見つかったらヤバい、そういうものを地下に隠してるとか……」
昨日説明されたが、本館の地下は六階まである構造。
地下は全て書架として使われ、本棚だけがズラリと並んでいる。
「……調べながら地下六階まで来たけど、何もなさそう、か」
冷たく薄暗いだけの空間。そんな都合良く手がかりは見つからな――
「ん……? 火が、大きく揺れた……?」
蝋燭の灯りを頼りに歩いると、とある本棚の前で異変に気づく。
僕はまさかと思って、床に耳を当てながら何度か叩く。
「……僅か、ごく僅かだけど……音が、おかしい?」
迷宮攻略者ならいざしらず、一般人ならまず気づけない違和感だが。
「この反響の仕方――下に空間がないと発生しない音色だ」
地下六階までしかないはずの建物に、もし地下七階があるとすれば。
「……秘密の部屋には、秘密にしたいモノを隠す、よな」
どうやら、手ぶらで帰らなくて済みそうだ。
「――蝋燭の火が乱れたのは、壁に細い隙間があるから――そこから風が吹いてきているせい――つまり地下七階への入口は――この本棚をどかした先に――――」
しかし本棚はかなり重く、簡単には動かせない。
「すると何か、入口を楽に出現させる方法があるはずだ」
例えば、特定の本を抜くなり押すなりするとか?
古典的な仕掛けだが、意外と実用性は高かったりする。
「一旦そうだと仮定して、難題はどの本が入口の鍵になっているか……」
軽く千冊以上ある中で、正解の本を見つけなくては。
「――人間の心理的には、棚の四隅に鍵がある可能性は低い――」
注目を集めやすい端っこにはまず置かないから。
「――棚の上段と下段もない。目線の高さだ。手の届きやすい中央付近――」
毎回脚立を必要としたり、這いつくばらないといけない位置にもない。
「この辺に的を絞ってみるか」
鞄からこういう時用の道具、木炭の粉が入った小袋を取り出す。
ヴェルグ先輩に木材を燃やしてもらい、僕が粉末状にしたものだ。
「で、これを背表紙に向けて優しく吹きかけると……」
ここに並んでいる本は、長い間誰も読んだ形跡がない。
しかし地下への鍵となる本は、頻繁に触るだろう。
となれば新しめの皮脂が残っているはずで、多孔質の炭粉はそれに吸い付く。
「――炭が付着したのは三冊。鍵が複数冊なんて随分と用心深い」
特定した三冊を押すと本棚が動き、地下への道が出現した。
「仮定は正しかったと。あとは鬼が出るか蛇が出るか……」
そうして地下七階へと進んだわけが。
そこは書架ではなく、いくつかの部屋に別れている構造をしていた。
手始めに、一番近くにあった部屋を開けてみると――
「椅子と縄? そして床には……血痕、ね」
ここで何が行われているか、嫌な想像が頭を過る。
また隣の部屋は倉庫らしく、ムチやペンチなどが置かれていた。
ただ、そういういかにもって凶器は意外と少なく、むしろ大量にあったのは――
「……この棒状のものは……男性器を模した……」
大小形様々な、ディルドと呼ばれるが沢山あった。
その他にも、猿ぐつわやコスプレ衣装に乳首用のリングまで……。
「……エッチな、それもハードなエッチなための道具ばっかりだ」
持ち主本人が自分に使うのか、それとも――……。
「最後の部屋は書斎……いや、小さな図書館、って感じか?」
中央には机と椅子。壁際にはいくつもの本棚が並んでいる。
本棚から試しに一冊手に取って、ページをめくってみると――
「――――っ!?」
その恐るべき内容に、言葉を失った。
一言で言うなら『陵辱拷問の記録書』である。
一人の女生徒が壊れるまでの過程が、一冊丸々使って詳細に綴られていた。
「……異常だ……どんな神経でこんなものを作って……」
待てよ。本棚にはまだ大量の本が収まっていて――
「……まさか、このすべてが、陵辱した記録、なのか?」
冷たい汗が頬を伝う中、これを作ったのは誰かと考える。
そんなの決まってる。それはこの巨大施設の支配者の――
「こなたの秘密、知られてもうたなぁ」
耳元から、ゾッとする女の低音声が響く。
……っ! 背後を取られた!? いつの間に!?
本を床に投げ捨て、すぐに振り返ろうとするが――
「ッッッ!?」
彼女はそれより早く、後ろから僕を羽交い締めにしてくる。
さらに伸ばしてきた左手で、僕の男性器を勢いよく摑んだ。
「動いたら――だぁいじなこれ、潰してまうえ?」
普段とは違う独特の訛り口調、それは雅ながらも高圧さが滲み出る。
僕は頭だけ少し傾け、片目で相手の姿を視認。
そこには細長く鋭い目つき、狐目で薄ら笑う黒髪清楚な美少女がいた。
「嫌な気(け)がして来てみたんやけど、一歩遅かったみたいやわぁ」
「カグヤ、先輩……!」
騙された。彼女は優等生の仮面を被っていたのだ。
しかし裏に潜んでいたのは、鬼でも蛇でもない。
迷宮攻略者の観察眼さえ欺くほどの――天性の、