ヒロアカで「杏山カズサ」になった意味? うるせ〜〜!!!!! 知らね〜〜〜〜!!!! †BLUE ARCHIVE† 作:初投稿です 嘘偽りなく
「外来種が我が物顔で目立っている環境って、やっぱり個人的にはあまりよろしくないと思っているんだけど」
「……どうせ、カズサのことだから環境問題に心を痛めているとかではないんだろうな」
砂藤の言葉は、正解だった。
要は、『外』からやってきた生物によって侵略されている
「まぁ、そもそも今は体育祭なんだから環境問題に心を痛める時間でもないんだけどね」
「おう、そうだな」
それを言うならば、体育祭中に訳の分からないクロスオーバー二次創作の話をするなとも言えるが、カズサはそんなことを全く気にしていなかった。
「ところで、その目立つべき在来種である砂藤博士はどうしてこのような場所に?」
砂藤とカズサは、ゲートに詰めかけている生徒集団から、10数メートルほど離れた場所で話し合っている。集団後方部の生徒が「アイツら何してんだ」とでも言いたがな視線を向けているが、本人たちはまったく気にしていない。
「スタートと同時に全体を足止めしてきそうな奴に心当たりがあるからな。この体格じゃあ、あの人混みの中で避けるよりは少し距離を取った方がやりやすそうってだけさ」
砂藤の言う通り、やる気がないのかと訝しむような視線を向けているのは他よ生徒と一般の観客ばかりで、A組や視察にきているプロヒーローの一部は、スタートと同時の個性使用を警戒しているのだろうと、砂藤の意図を正しく理解していた。
砂藤がこのような発想に至ったのも、カズサがエフェクトをバタフライさせた結果ではあるのだが、カズサ本人は「そうやって避けたんだなぁ」としか思っていない。
故に、砂藤が原作よりもプロヒーローの印象に残り、おまけにカズサの顔も一部のプロヒーローに覚えられていることを、カズサは全く考慮できていなかった。
「そう言うカズサこそ、なんでここに居るんだ?」
「猫だから」
「だよな」
転生しようが体育祭だろうが、ブレない。
そんな人間こそ、私だ。
第2話「主人公らしくと言われても、話の中心にいれば主人公なんだから立ち振舞いを変える必要はないと思うのですが」
雄英高校体育祭。
体育祭とは呼ばれているものの、この世界ではかつてのオリンピックに──
「……いや、どうせみんな知ってるか」
「何がだ?」
カズサは、小さくため息を吐く。
「この体育祭がプロが将来有望な生徒たちを見極める場ってことは、さ」
「そりゃそうだろ」
何を今更当たり前のことを、と砂藤は横を走るカズサに呆れた目線を向けるが、彼女が意図のよく分からない発言をするのはいつものことであるため、すぐに思考を現在行われている競技に戻す。
第一種目、障害物競走。障害物を避けてゴールを目指すだけの競技。言うことなし。
「だからさぁ、プロに売り込む場でもある体育祭で外来種の私が目立つのはなんか違くない?って話をしたかったのよ」
「いいじゃねぇか。目立てよ」
カズサと砂藤は、凍った足をなんとかしようと右往左往している生徒の間をするすると通り抜けながら会話を続けていた。
周りから見ればただの舐めプである。しかし、猫はマイペースなのだ。
「いやぁ、本来目立っていたはずの在来種の立場を奪うのはアレだし、私が目立ちたいのはプロヒーローよりもここの教員とかだし」
「でも、その割にはちゃんとやってるよな。現にヒーロー科の俺と同じペースで着いてきてるだろ」
開始前にゲートから離れていた2人は、すぐに前方集団へ合流目前となっていた。シンプルな増強系個性でありヒーロー科として努力している砂藤と、キヴォトススペック+猫の個性により基礎ステータスが強化されているカズサは、ほぼ同じぐらいの速度で走ることができた。
「それはまぁ……全力で手を抜いているから」
「いや、手は抜くなよ」
カズサとの戦闘訓練を何度も行っている砂藤は、知っている。カズサが本気を出せばA組でも通用する速度で走れることを。
「手を抜いたうえで出せる全力というのは、上位を目指しつつもこの後の競技に備えて体力を温存するということ……違いますか?」
「それもそうか」
砂藤の個性は動けば動くほど糖分を使用してしまう。故に、カズサの手を抜いた全力というのは、中々筋が通った意見だった。
温存しつつ全力を出す、常に全力投球も大事ではあるが、それだけではないということ。
「カズサのことだから、てっきり『目立ちたくはないけど、それはそれとして無気力でやるには勿体無いイベントだからさ〜』だと思ってたぜ」
カズサの思考は、相変わらずよく分からない。しかし、性格であればそれなりに砂藤は理解している。
「……お先に」
砂藤に痛いところを突かれてしまったからか、カズサは本物の猫のように地面を這い、第一関門である
「手を抜いて全力、か」
砂藤は、ロボを倒すのではなく、足にパワーを集中させて、消費を最小限に抑えながらカズサの後に続く。以前ならば倒して突破を選んでいただろうが、個性の発動に必要な糖分の消費を最小限に抑えるために、最高速度でロボを避け、抜ける。
──やはり、カズサは強い。
砂藤にとって、最初の師と呼ぶべき存在は、本人がどう思っていようが、カズサなのだ。
「あー……こういう作品あんまり好きじゃないんだけどなぁ」
カズサの中の人は、『クロスオーバーキャラが原作キャラの出番や活躍を奪って目立つこと』があまり好きではない。しかし、自分が目立つのは心地よいという致命的な矛盾を抱えていた。
それに、ブルアカをそれなりにやり込むようなオタクである。ヒロアカの重要イベントで盛り上がらない訳がなかった。
故に、気が付かない。
「……あの猫の子、なかなか良い動きしてるな」
「A組……じゃないな、B組か?」
「普通科?あの動きができる子が入試で落ちるとは思えないが……」
ヒーロー科であるA組B組に匹敵する動きで、上位に食い込む普通科の生徒という時点でかなり目立っていることに。
「筆記じゃないか?」
「素行の可能性もある。ウチの事務所の近くでは、不良が路地裏を歩いてると猫みたいな個性のやつに襲われるみたいな噂が一時期……いや、入試一位があの感じだしな……」
「確かに、動きはストリートの不良に近い」
そして、自分の中に混ざっている『キャスパリーグ』に。
「私は40位ぐらいを目指してる訳だけど、砂藤博士はそのあたりどのようにお考えで?」
カズサは、猫らしく四足歩行で第2関門のロープを渡りながら、後方を走る砂藤に声をかけた。ある意味、これはカズサの作戦である。
後ろから他の生徒が走ってきたら、いくら個性が猫とはいえ落とされる可能性がある。そこで体格のデカい砂藤を後方に付かせることで、実質的に盾として運用していた。当然、本人にそんなことは伝えないが。
「まだ話すのかよ……まぁ、20より上には行きてぇとは思ってたが、どうしてカズサは40なんて数字に?」
「あー……アレだよ。毎年最終競技は20人前後で殴り合うやつじゃん?細かいルールは違うけど、人数は大体同じ。2回で人数を絞るならそれぐらいがラインかなって」
「やっぱカズサお前……状況判断が早いよな」
「……まぁ、色々見てるから」
実際は、ただの原作知識である。
カズサがヒーロー科を目指さない理由に、原作知識があやふやな状態で関わりたくないというのが、1割ぐらいある。当然、秘密だ。
『マジでアイツらずっと喋りながら走ってるな……』
『おいおい、ここはジョギングコースかぁ⁉』
目立たない目立つ行為過ぎたのか、実況のプレゼントマイクとイレイザーヘッドに目を付けられてしまった。まぁ、彼らもこの雄英の教員である以上、生徒を評価する立場なので当然と言えば当然であるのだが。
「お、教員には目立ってるみたいだぜ、良かったな」
「良くない……」
カズサは、ここでハッとした。砂藤のペースに乗せられて、このままだと20位入賞のペースのような気がする。地雷でもある原作主要キャラの活躍機会を奪う行為に他ならないので、カズサとしては、ここからどうにかして疑われない程度に順位を落とさなければならないが……
「流石にここからは無理か」
既に第3関門目前、右後方に最初のロボの装甲を持った緑谷の姿が確認できる。そろそろ『アレ』が来るかもしれない。
『A組緑谷、爆風で猛追──!?』
「うわ、すご」
カズサは、猫らしく身軽に、そして器用に地雷を避けながらゴールを目指す。その姿は、本人にとって『地雷』の二次創作でしかないのだが、もうどうにもならない。
──杏山カズサ、16位
「…………どうしよ」
会話に夢中でついつい上位に出てしまった。
思想が強い人間なので自分語りをしていると周りが見えなくなってしまうのは、前世からの悪い癖である。どうせならこのあたりが杏山カズサに上書きされてしまったらよかったのに。
そう思ったところで、無駄なのだが。
第2種目は、騎馬戦。ポイントは障害物競走の順位に応じて振り分けられ、騎馬メンバーの合計に応じて決定されるが、あまり関係ない。
「おう、カズサ組もうぜ」
「そうだね」
カズサは、当然のように砂藤と組んだ。周囲に組めそうな人がいないからとかそういうのではない。お互いの戦い方をよく理解しているのは、それだけで十分強みである。
「15位、16位……合計で265か。もう少し欲しいかも」
「ここまで来たなら最後までやり切ろうぜ、な?」
そういえば、原作で砂藤は誰と組んでいたのだろうか。全く覚えていない。
「なら、組んでくれないか?」
カズサが悩んでいると、背後から声をかけられる。その声は──
「お──「シャーッ!!!」──どうした?」
いきなり人の言語ではなく猫みたいな威嚇を開始したカズサの姿に、砂藤だけではなく近くにいたほかの生徒も驚愕を隠せない。
「フーッ!! シャーッ!!!」
背中を丸め、尻尾もピンと立っている。ガチの威嚇だった。
「……今は使ってねぇよ」
カズサと同じく普通科の
「あぶねぇ……」
何事も無かったかのようにスッと立ち上がる。
「今の誰だ?」
「普通科の心操、嫌いじゃないけど個性が天敵すぎる」
「猫の天敵か……なんだ?」
正確には、カズサの個性ではなく『思想』である。
何を言っているのか分かりやすく教えろ、とでも命令されれば『全て』を喋ってしまいかねない。心操は、そういう個性なのだ。
「……って、どうすんだよ!もう大体メンバー固まってるぜ!」
カズサに気を取られているうちに、砂藤が目を付けていた生徒は既に騎馬メンバーを固めつつあった。
「いいんじゃない?Pは適当に奪ってこようよ」
「まぁ、2人で身軽に動くのもアリか」
じゃあ作戦会議だな、と砂藤が考え始めた時、再び後方から声を掛けられる。
「あのすみません──」
砂藤チーム 285P
騎馬戦は普通に負けた。
「普通に0Pになって負けたな」
「ね」
砂藤、カズサ、そして1名。
全員攻め手に欠ける個性だった。故に、普通に爆豪チームに奪われ、そのまま終了。
カズサは、障害物競走で集めた注目を活かしきれなかったのだ。
まぁ、計画通りであるといえば計画通りなのだが……
明らかに計算外の事象が一つ。
「すまねぇな、せっかく組んでくれたのに……」
「いえ、私自身の力不足もありますから。それに、体育祭もチャンスもこれで終わりというワケではないですし」
「ま、そうだな。ところでカズサ、さっきから様子が変だが──
──B組の守月と知り合いだったのか?」
【砂藤チーム】
砂藤力道 135P
杏山カズサ 130P
守月スズミ 20P
合計 285P
砂藤チームとは言ってるけど上にいるのはカズサです
続きは無いです