お気に入り、誤字報告、感想等ありがとうございます。
ねっっっっっむい……朝5時半だぞ、終わったの。今日の!
頭全然働いてない……重い。全く、この聞かん坊め。お父さんをゆっくり眠らせろっての。
いや、ゆっくり眠れなかったのは自分のせいなんだったわ。聞かん坊とか言ってごめん。
まあ何はともあれ、今日は待ちに待った────
「Lコン開催日じゃー!」
「テンション上がってますね!」
「徹夜で深夜テンションなだけだろうアレは」
「というかそのゴーグルはなによ?」
付き添いで来ていたオタレッド、ブルー、ピンクがそれぞれ言った。一応イエローとブラックも来てる。
そしてピンクさぁん、良いところに気が付きましたね? このモトゴーグルに!
「身バレ対策ってヤツです」
今の俺は元アスカ工業の生き別れた息子って立ち位置でもあるしな。ただでさえ命を狙われまくった過去がある分、こういうイベントでそのままの俺が目立つと流石に問題が出てしまう。
そこで今回使用するこのゴーグル! 外から顔の一部を隠し、内側は視界を確保できる。身バレ対策には持ってこいの代物なのだ!
「そう……あんまり意味があるか分からないけど、それで良いなら良いんじゃない?」
「あの、なんでそんな反応なんですか?」
「そうですよオタピンク! 我らオタレンジャーのメカニックに対してなんて事を!」
「そこじゃないんすよ」
まぁ何を懸念に思ってるかはさておいて、早速展示ブースに行って準備準備。
おー結構参加してる人多いな。他の作品に埋もれないようなデザインにしてるけど、票が集まるかは神のみぞ知るってね。
「よぉー、オタクロスの所の奴らじゃねぇか」
おっと、このなんか聞き覚えのある声は……あ、ヤマネコじゃーん。初めて遭遇したわ。後ろには名前忘れたけどふくよかな奴と細い奴も居るじゃん。
「おや、ヤマネコさん達じゃないですか。どうしてここに?」
「そりゃLコンに出場してるからな。で、オマエらも出場してるのか?」
「いえ、僕たちは彼の付き添いで来てます」
「どーも」
俺に注目が集まり、3人とも俺のことをマジマジと見始める。
「へぇ……。オマエ、名前は?」
「────『コウゲツ』と言います。以後よろしく」
「ヤマネコだ」
向こうから差し出された手を握り、握手を交わした。離れたところでブラックがレッドの首を裸絞しているが、気にしないでおこう。
「こっちのふとっちょがグンソウで、」
「よろしくだもん」
「こっちの魔女みたいな奴がマジョラムだ」
「よろしくデース」
「ドーモ。グンソウ=サン、マジョラム=サン。コウゲツです」
「その若さでシノビヘッズとは。アナタ、中々有望デース」
お、通じた。でもこの世界だとシノビヘッズっていうのか。あとで作品がどんな感じになってるか見てみよ。
「オマエが参加するんだったな。Lコンは初めてだよな?」
「はい。ヤマネコさんはLコンご参加の経験が?」
「観客側なら何度かあるが、参加は初めてだ。オマエと同じだよ」
へぇー、初めてなのか。何度か参加してるもんかと思ったが。
「で、オマエはどんなLBXで来るんだ? ここの奴等は中々ハイレベルだからな、下手にお遊戯会のつもりで来ると呑まれちまうぜ」
「あぁ、ウチの子については今はまだ見せるつもりはありませんよ。コンテスト開催のタイミングでお見せします」
「……ふぅん、意外と分かってんじゃねぇか」
「楽しみはその時まで取っておきたいでしょう? あなたも」
「違いねぇ」
納得した様子で答えるヤマネコは、軽く俺の肩を叩く。
「ま、お互い良い結果で終われるといいな。楽しみにしてんぜ、コウゲツ」
「お互い頑張りましょう、ヤマネコさん」
「あー、敬語は無しで頼む。聞いててむず痒くなっちまう」
「オッケー。コンテストを楽しもう、ヤマネコ」
「良いね。順応の早い奴は嫌いじゃない」
お互いにコンテストへの思いを伝えて、ハッカー軍団の3人は自分たちの立ち位置に戻っていく。しっかしこのタイミングでハッカー軍団とも交流できるとは、ちょっと予想外だった。
で、ハッカー軍団が離れて少しした後ブラックさんが拘束を解く。暫く首を絞められていたレッドさんがブラックさんに詰め寄っている様子だ。加害者本人はすまなそうにしている。
「全く、急に首を絞められてビックリしたんですからね!」
「悪かったレッド、咄嗟だったもんで言う機会が無くてな」
「お気遣いありがとうございました、ブラックさん」
「あっ、アカツ」
咄嗟にレッドさんの顔に手を近づけ、発言を止めさせる。正直隠しきれてるとは思わないが、しない訳にもいかない。
「レッドさん、そこまで。この格好の時の俺については、コウゲツと呼んでください」
「──あぁ! なるほどコードネームですか! となると、私は先程うっかり本名を……あぁ、だからブラックは!」
「まー、このコードネームさっき決めたんで。伝わらなくても仕方ないっすよ」
「でも、何でコウゲツなんダナ?」
「本名をもじった結果です」
暁→アカツキ→あか(い)つき→紅(い)月→コウゲツという名前の経緯を教えると、オタレンジャーの面々は納得した様子で頷いていた。
「よく咄嗟に思い付いたわね」
「連想ゲームは意外に得意でしてね」
「分かりました! これからこの時の君の事を、コウゲツと呼ばせていただきます!」
「お願いしまーす」
「返事軽っ」
さてさて、色々とあったがLコンの準備だ。俺の割り当てブースは……お、あそこか。オタレンジャー共々その場所へと向かい、隣の人と挨拶を交わして作業開始。
展示ブースの大きさは目測で30……いや35cm×35cmっぽいな。そこにアクリル板が3枚、Lコン参加者側以外に立てられている。アクリル板の高さは20cmぐらいだな。これぐらいなら作業に支障は無い。
早速持参していた赤と黒の布を2枚重ねて縫い合わせた簡易的な目隠しをアクリル板に掛け、周りに見えないように出来上がったウチの子を展示ブースに置く。あとはストライダータイプに対応した台座にウチの子を固定し、不格好に見えないように調整を加えて……よし、こんなもんだな。
「徹底的に隠してますね」
「楽しみはまだ先、という事だな」
「でもちょっと見てみたいんダナ」
「だーめでーす。まだ先でーす。待ってくだサーイ」
『皆様、お待たせいたしました!!』
妙に聞き覚えのある声が聞こえたのと同時に、Lコン用に設置されたであろう大型の液晶に、どこかで見た人物が映った。あの人は確かカクマ……なんだっけ?
『これより、LBXコンテストの開幕を宣言いたします! 司会進行は私、角馬 王将が務めさせていただきます!』
あー、そうだそうだ。カクマオウショウだったわ。イナイレでよく出てたから名前以外はよく覚えてた。
『今回、このLBXコンテストには投票システムが備わっております! 開催中に来場されたお客様には、良いと思った作品を1人3票まで投票することが可能です! 同じ作品に複数票は入れられませんので、ご注意ください!』
結構少ないな。まぁ集計大変になりそうだし、そんなもんかなぁ。
『また、投票可能時間は12時から17時までとなっておりますので、くれぐれもご注意ください! それでは────
LBXコンテスト、スタート!!』
おー。さっさと始めてくれるのは嬉しいね、早くウチの子を見せたかったし。
んじゃあ早速!
「お披露目の時間だよ! 【レディ・オクト】!」
今まで秘してきた俺の最新作、とくとご覧あれ!