デミウルゴスに憑依した一般読者   作:目ん玉

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短編ですよ? 連載ではありませんよ?
とはいえ、ね?
一応「本編」が存在するわけですが。

話数で追いついちゃった……。


ショートショート詰め合わせ その16

マンプクパンダ様のリクエストです。

今後も余裕があれば、モモXアルのラブラブ小説期待してます。

 

 ある日、モモンガはアルベドに膝枕をしてもらっていた。

 特に何をするわけでもなく、他愛もない話をしながらぼーっと過ごす。

 

「うふふ……こういうの、いいですわね」

 

「うむ……」

 

 アルベドを見上げる形で寝転び、モモンガはまどろむような意識の中で答えた。

 アンデッド形態では睡眠不要の種族特性があるため、本当にまどろむわけではないが……。

 

「あ」

 

 ――と、その事に気づいたモモンガは、ひらめいた。

 じゃあ人間形態に変身すればいいじゃん、と。

 

「どうされましたか、モモンガ様?」

 

「……待てよ? そうすると……うむ……?

 アルベドよ。少しこのまま眠ってもよいか?」

 

「はい、もちろんですわ」

 

「では、少し待っていてくれ」

 

 モモンガは起き上がって転移で消えた。

 結ばれる前のアルベドなら「急にどちらへ!?」と混乱していたかもしれない。このまま眠ると言った矢先に立ち去るのでは意味がわからない。

 だが今のアルベドは「待っていてくれ」と言われたなら、待っていれば戻ってくるのだと即座に理解できた。

 それはそれとして、モモンガが居なくなったことに一抹の寂しさは感じるのだが。

 

「待たせたな」

 

「お帰りなさいませ、モモンガ様。

 ……その御姿は……?」

 

 再び現れたモモンガに、アルベドの寂しさは吹き飛び、喜びが溢れた。

 だが直後、モモンガの姿を見て、疑問が浮かぶ。

 人間形態。

 そして、いつもの装備ではない。

 

「アンデッドは睡眠不要だからな。人間に変身しなければ眠ることができん」

 

「はい。それは存じておりますが……」

 

「そして装備を替えたのは、こうするためだ」

 

 再び寝転んだモモンガ。

 アルベドの太腿に頭を乗せると、ごろりと横を向く。

 

「いつもの装備では肩幅が邪魔で横向きに寝られないのだ」

 

 言いながら少し位置を調整し、アルベドの腹部に顔を埋めるようにして。

 ついでにアルベドの手を取り、自分の頭に乗せる。

 察したアルベドは、モモンガの頭をゆっくりと撫で始めた。

 

「うむ……では、少し、眠るぞ……」

 

 心地よさに、モモンガの意識はたちまち溶けていった。

 

 

◇

 

化蛇様のリクエストです。

ハムスケとナザリックメンバー(特に女性陣)との出逢い

ここに偶々遊びに招かれた幼女成分×3を加えると1部男性陣も加えて大騒ぎw

普通に可愛がるモモンガさん達(多数派)

メイト服を着せようとする派(ヘロヘロ、ホワイトプリム)

姉に殴り倒される弟(笑)

娘を思いだし沈む男…

なんかメイド派がサイズ調整とかのエンチャントされたメイド服をお土産にしそうw

 

 ハムスケは冒険者モモンの従魔ということで冒険者ギルドにも登録されている。

 だが普段はモモンと一緒に行動せず、トブの大森林で「森の賢王」こと「南の大魔獣」を続けている。これは「東の巨人」や「西の魔蛇」といった勢力と均衡を保ち、森の平穏を守るためである。

 ――という事になっている。

 実際にはアウラが手を加えたりモモンガが冒険したりして、東の巨人も西の魔蛇も平定済みなのだが。

 ハムスケは普段、リザードマンの集落で武技の修得に向けて訓練を積んでいる。

 友達になった(とハムスケは思っている)デスナイトくんが、ハムスケの訓練時間を確保するために餌を取ってきてくれるので、とても仲良し(ハムスケ基準)である。

 

「オアアアアア」

 

「え? 殿のお仲間が来るでござるか?」

 

「オアアアアア」

 

「某を見に来る!? そ、それは緊張するでござるよ。

 粗相したら食われたりしないでござるか?」

 

「オアアアアア……」

 

「たぶん、て……不安でござるぅ~……!」

 

 その少し前――ナザリック――

 

「ア、モモンガ様。コチラデシタカ」

 

 コキュートスが現れた。

 そのときモモンガは、女性メンバー3人に囲まれていた。

 アルベドとどんな様子なのか聞かせろとせがまれ、モモンガはどこまで話したものか困っていたところである。

 渡りに船とばかりに、コキュートスに飛びついた。

 

「おお、コキュートスではないか。どうした?

 ああ、いや、定期連絡か? そろそろ1ヶ月だもんな」

 

「ハイ。ソレデ執務室ニ伺ッタ所、コチラニイラッシャルト伺イマシテ。

 オ邪魔デシタラ、マタ後ニ致シマス」

 

「いやいや、大丈夫だ。

 むしろ丁度良いところに来てくれた。

 それで? 何か変わった事はあったか?」

 

「ハ……ソレデハ。

 リザードマンノ集落ハ平穏無事デ、報告スベキ特段ノ変化ハゴザイマセン。

 ハムスケガ新シイ武技ヲ修得イタシマシタガ、レベルハ上ガッテオリマセン。

 御方々ノオ役ニ立ツベク、サラナル精進ヲ続ケサセマス」

 

「そうか。

 まあ、ゆっくりで構わん。この世界ではハムスケでも強者に分類されるようだからな。

 まともに経験値を得られる相手が居ないのでは、レベルアップも捗るまい」

 

「モモンガ様ノ御慈悲ニ感謝イタシマス」

 

 と、そこで、女性メンバー3人が食いついた。

 

「モモンガさん、ハムスケって?」

 

「ナザリックにそんな名前のNPC居たっけ?」

 

「今の話だとリザードマンの集落に居るっぽいけど、現地の生物ってこと?」

 

 そこでモモンガは気づいた。

 

「そうか。皆さん、ハムスケに会ったこと無いんでしたっけ」

 

「「うん」」

 

「じゃあ見に行きます?」

 

「「行く」」

 

「せっかくですから、皆に声をかけてみましょうか」

 

 そういう事になった。

 そして冒頭に戻る。

 

「うわ~! もふもふだぁ~!」

 

「可愛い~!」

 

「モモンガさん、グッジョブ! これはグッジョブだよ!」

 

 遠慮なく撫でられ抱きつかれ、ハムスケは心を無にして直立不動を保っていた。

 させたいようにさせればよい。抵抗してはいけない。くすぐったくて身じろいだだけでも「逃げた」「嫌がった」と解釈されたら、どんな目にあうか……。機嫌を損ねてはいけない。損ねたら食われる。ゆえに冷や汗や脂汗も控えねばならない。もふもふに喜んでおられるのだから、その毛皮がびちゃびちゃになっては嫌だろう。すなわち緊張してはいけない。無心だ。無心にならねば。某は遠くの花を見ているだけ……遠くの花を見ているだけでござる……可愛らしい小さな花でござる。お花きれいでござるな~……。

 

「……か、可愛い……???」

 

 リザードマンたちは混乱した。

 この強大な魔獣を「可愛い」とは???

 通常「可愛い」というのは、愛くるしい対象に向ける感情ではなかろうか? 強大な力を感じる厳つい相手に使う言葉ではないはずだ。

 そして「愛くるしい」というのは、前提として「無害である」という条件が必要だ。何の脅威も感じない、庇護欲をそそられるようなものにこそ、「可愛い」「愛くるしい」という感想が湧くものであるはず。

 ……この方々は、「南の大魔獣」「森の賢王」ことハムスケを「無害」と断じるほどの強者でいらっしゃる?

 いやいやいや……頭では分かる。頭では分かるが、それはどんな強さだ???

 ただひとつ分かることは「想像もできない強さ」という事だけだ。

 なるほど、わからん。というやつである。理解しようとして、理解できないという事だけが理解できた。

 

「こんにちはー!」

 

「「リザードマンの皆さま、お邪魔しまーす!」」

 

 エンリに連れられてネムが、アルシェに連れられてクーデリカとウレイリカが、たまたま現れた。

 どんな「たまたま」だよ!? と作者は目ん玉をひん剥いている。

 自然な展開を考えるのが得意な作者には、絶対に思いつかない自信がある。

 

「「か~わい~い!」」

 

 モモンガたち比較的「常識人」なメンバーは、幼女たちをほっこり迎えた。

 なにしろ通常は3人揃うことがない。

 アルシェや妹たちは帝国から出る理由がないので、こんなカオス時空でもなければリザードマンの村にやってくる事など無いはずなのだ。ましてや冒険者として経験を積み、危険をくぐり抜けてきたアルシェが、溺愛する妹たちを(世間的には)危険地帯とされるトブの大森林に連れてくるなどあり得ない。

 

「チャンス! あのときは『すれ違い』に終わったけど今度こそ!

 ヘロヘロさん! 例のアレを!」

 

「任せてください、ホワイトブリムさん!

 こんな事もあろうかと、全自動・強制装着メイド服Mark5は常に持ち歩いているんですよ!」

 

「でかした、ヘロヘロさん! 発射用意!」

 

「発射用意!

 取り出して、と……発射装置起動、ロックオン!」

 

「発射!」

 

「発射ァ!」

 

「だんちゃ~く……今ッ!」

 

 ロケットランチャーみたいな装置から発射されたスーツケースほどの大きさの物体。

 それは命中すると同時に変形・展開し、少女たちの体を包むメイド服になった。

 

「きゃあ!? 何なに!?」「何これ!? え? 何これ!?」「……あっ!? かわいい!」

 

「メイド幼女!? やったー!」

 

「黙れ愚弟。

 あとヘロヘロとホワイトブリムも。無理やり着せんな」

 

 ドカッ、バキッ、グシャッ。

 

「「ずびばぜんでじだ……」」

 

「娘を思い出すなぁ……」

 

 しょんぼり、しくしく。

 

「たっちさん……」

 

 気遣うモモンガだが、このカオスな喧騒の中では「片隅」に過ぎない。

 

「防御系の魔法で魔化したメイド服だよ。あげるから、そのまま持って帰って。

 マジックアイテムは自動でサイズ調整されるからピッタリでしょ?」

 

「ちなみに防御効果としては、全ダメージ軽減10%、全状態異常耐性5%、即死耐性5%、病気耐性80%だね。

 装備レベルが低くてこの程度しか付与できなかったんだ。申し訳ない」

 

「この程度『しか』……???」

 

「4つも効果が!? 国宝級! っていうか国宝にも無いレベルでは!?」

 

 エンリが宇宙猫になり、アルシェが気絶しかけた。

 

 

◇

 

 

笛吹酒様のリクエストです。

御方女子ーズに着せ替え人形にされるネイアちゃんとか見たいですね

恐れ多さとか嬉しさとか恥ずかしさとかでグルグルになるやつ

 

 ある日、珍しくシズがモモンガに面会を求めた。

 

「どうした、シズ? 何かあったのか?」

 

 自己主張が乏しいシズが「会いたい」と言うのは珍しいことだ。

 これは何かよほど重要なことがあるに違いない。

 とモモンガは直感した。

 

「はい……ネイアが、聖王国全体の教化を、完了しました」

 

「おお! それは大したものだな。

 アルベド、報告は受けているか?」

 

「はい、ですが前回の報告では全人口の60%以上を信者にした、との内容でした。

 シズ。

 国全体の教化を完了した、というのはどういう意味かしら?」

 

「人口の……90%以上が、信者。

 聖王国は、ネイアの集団を、国教に、指定した」

 

「国教に……!?」

 

「それはひとつの偉業だな。

 しかし、国教ともなると名称が必要だろう? ネイアの集団は、何と名乗っているのだ?」

 

「……アインズ様に感謝を伝える会(仮)、です」

 

「(仮)……?」

 

「……ネイアから、要望が、届いています。

 国教に、指定された、この機会に、モモンガ様に、正式な名前を、つけてほしい……と」

 

 詳しく聞けば、活躍を認められれば正式に名前を付けてもらえるだろうと考えて(仮)のまま活動していたらしい。

 いわく、勝手に名前をつけるのは不敬。

 いや、意味わからん! とモモンガは内心で転げ回ったが、行動に移す前に沈静化が働いた。

 

「なる……ほど……」

 

 理解できる。

 理解できるが、難しい問題だ。

 なぜならモモンガにはネーミングセンスが無い。

 無い(ゼロ)というか、マイナスだ。

 アインズ・ウール・ゴウンに「異形種動物園」と名付けようとしたり、パンドラに「びっくりボックス」と名付けようとして、ギルメン総出で止められた程である。

 モモンガは急いでギルメンを集めた。

 

「……というわけで。早急に名前を考えなくてはいけないのですが」

 

「あー……アインズ教団とか? でもアインズ・ウール・ゴウンは世間的にはモモンガさんの名前でしたっけ」

 

「そうですね。

 なので、その方向でいくなら『アインズ・ウール・ゴウンと41人の愉快な仲間たち』とかでしょうか」

 

「「ねーよ!」」

 

 総スカンである。

 

「まず『アインズ・ウール・ゴウンと』までは良いとしてさァ!」

 

「なんで『41人の愉快な仲間たち』なんだよ!?」

 

「そうだよ!

 『アインズ・ウール・ゴウンと』って付いてるんだから『41人の』じゃなくて『40人の』じゃん!」

 

「あと神様の人数って『人』じゃなくて『柱』だから! 単位!」

 

「ていうか『愉快な』って何!?

 モモンガさん、宗教団体の名前だってこと理解してる!?

 コントやるグループか何かと間違えてない!?」

 

「いや、その……あの……」

 

 予想していた事とはいえ、きれいに総スカンを食らってモモンガはたじたじだった。

 そこへさらに追い打ちがかかる。

 

「俺達は付属品扱いかぁ……」

 

「まあ引退して何年も留守にしてたからね……仕方ないね……」

 

「アインズ・ウール・ゴウンと41人の愉快な仲間たち……。

 この名前が広まったら、俺達はアインズ・ウール・ゴウンですらなくなるんだな……」

 

 どんより。

 

「ごめんて!? そんなつもり無いですから!」

 

「分かってますよ、モモンガさん……あなたは、そんな人じゃない……」

 

「ええ、分かってます……悪いのは俺達ですから……」

 

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」

 

「病みムーブやめて!?

 ――メッセージ!

 助けて、デミえもん!」

 

「ナザリック教団とかでよろしいのでは?」

 

「よし、それで行こう! 以上閉廷! はい解散解散!」

 

 そんな事がありつつ。

 命名式ということで、ネイアと教団幹部をナザリックに招くことになり。

 

「……ネイア」

 

「あっ、シズ先輩!」

 

「……ちょっとネイアを借りる」

 

「「あっ、はい。どうぞどうぞ」」

 

 教団幹部を客室に置き去りにして、シズはネイアを連れ出した。

 神の眷属であるシズ。

 教団幹部がその言葉に逆らえるはずもない。

 逆らう理由もないし。

 神々の居城に興味はあっても、ネイアと一緒についていこうとするほど神経が図太くない。

 むしろ敬虔な信仰心ゆえに、畏れ多くて「興味がある」という事に気づかないほど縮こまってしまう。

 もちろん彼らは彼らで客として未曾有の上等なもてなしを受けるわけだが。

 何このクッキーうまっ。紅茶? これが紅茶? 今まで飲んでたのは泥水か?

 一方シズとネイアは――

 

「あっ、シズ」

 

「その子がネイアちゃん?」

 

「か~わい~い!」

 

 女性の御方々に見つかるシズとネイア。

 ピンクの肉棒だの、ずんぐりむっくりの半魔巨人だの、ピンク色のニューロニスト体型だの。

 異形種に比べれば、目つきが悪い程度のことなど何でもない。

 

「このあと命名式でしょ?」

 

「それが終わったら聖王国で国教に指定する式典もあるよね?」

 

「じゃあ、その格好はマズイかな」

 

 いつもの武装で訪れていたネイア。

 それは「正義を実行できないものは弱者であり悪である」というネイア教団の理念からすると、武装こそ正装という事になるわけだが。

 モモンガに貰ったものを装備しているという返礼的な意味を考えても、それが一般には通用しない価値観なのも事実である。

 キラーン……!

 女性陣の目が光った。

 

「アウラやマーレに着せる用のドレスがいっぱいあるのよ~」

 

「ボクも、ユリに着せる用のがあったかな」

 

「マジックアイテムならサイズは自動調整されるんだっけ。

 ペス用のは使えるかな? エクレアは全裸だし……」

 

「え? え? え?

 何ですか? これ何ですか? どういう流れ?」

 

「……ネイア。がんば」

 

「シズ先輩!?

 どういう事ですか!? なんで敬礼!?

 あっ!? ハメられた!? そのために連れ出された!?

 何されるの!? これ、まさかナニされるの!?」

 

「さあさあ、こっちこっち」

 

「楽しい楽しいお着替えの時間ですよ~」

 

「ネイアちゃんには何が似合うかな~」

 

 ずるずるずる……。

 

「えええええええええ!?!?!?」




次の話を投稿するたびに、お気に入り登録してくださっている方々の人数が減っています。
引き際を間違えた感がすごい……。
そろそろ終わりにしましょうか。
その18まで書いてあります。19が書けたら18の翌日に投稿するとして、それまでに書けなかったら18で終わりですね。

誤字報告をいただきました。
桜一郎様 tino_ue様
ありがとうございます。
マーク→Markのご指摘をいただいたということは、アイアンマンスーツのオマージュなのバレた感じですかね。むほほほ。
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