親愛なる隣人のさらに隣人 作:九曜の翁
全てを救う事なんて出来ないって最初からわかってた。
だからせめて、身近な親しい人たちだけでも助けらればと…そんなあまりにも愚かしい甘い夢を見ていた。
その考えは、この人生における最初の後悔として刻まれるとも知らずに。
起こってしまった過ちは、二度と正せない。
失ってしまったものは取り戻せないし、帰っては来ないのだから。
私はあまりにも無知で、愚かだったのだ。
だから私は…今度こそ間違えない。
全ての過ちは、我が望まぬ悪夢の中で揺蕩う暗がりの中へ深く沈まん事を。
忘れるな、私は始まりからして間違っていた。
『いい加減離してくんない?長時間締めつけられて腕がめっちゃ痛いんだけど』
『…』
『まただんまり?早く離さないと痛い目を見る事になるよ!』
『…■■』
『あっそ、何言ってんのか全然わかんないけどそっちがそのつもりなら僕にも考えがある』
縛られてるけどポッケには届くんだよねぇ。
いやぁ、こんな時の為に量産しといて良かった。
カボチャ爆弾♪
『これな〜んだ!』
『!?』
『あっやっぱり見た事ある感じ?あるよねぇ〜だってお前はどうせオズコープから逃げ出して来たんだろうし。
ならこの爆弾の事もよーく知ってるよねぇ?んじゃ張り切って行こうか!』
これを改良しといて良かった。
だって、お前らみたいな奴らが現れたんだから。
シンビオートにとって炎と爆音は最も致命的なもの、シンビオートを宿主から切り離すにはそのどちらかが必須。
つまりはこの改良型カボチャ爆弾はこいつらシンビオートに対する特効兵器となり得る!!!
『よし!レッツ爆発!』
だがそれはうまく行かなかった。
『!?■■!!!』
『えぇっ!嘘っ!?』
何という事でしょう、ポッケから取り出したカボチャ爆弾を起爆させようとした瞬間。
目の前のシンビオートから飛び出した触手がカボチャ爆弾を絡め取って飲み込んでしまったではありませんか!
いや何やってんの!?お前ら爆音と炎が大っ嫌いじゃん!
『うわぐっろ!?吹っ飛んだ部分がめっちゃ蠢いてる』
ほんと何なのこいつ、ヌル信奉者とかいう地雷原なうえに更に面倒な要素増えるのやめて貰って良いかな!?
『■■■■■』
『ちょっと待って、なんで再生しかけのぐろい部分を僕に向けるのかな?
まさか僕をその中に突っ込むつもりか!?寄せ寄せ!まじでやめて?流石にそれはハードプレイが過ぎるだろデップー*1でも引くぞ!?』
『■■、■■』
『ああもう仕方ないなぁ!こうなったらあれをやるしかない!!!』
オールド・メアになってから今日まで、僕の体は毎日血液から細胞に至るまで全てが秘薬へと作り替えられている。
そう、毎日だ。
だから僕の体は最早歩くゲートウェイドラッグと言っても過言ではない。
つまり、僕の体そのものが劇薬として扱えるという事だ。
これまでは周りに与える被害が大き過ぎるからSHIELD上層部が送り込んできた兵隊たちぐらいにしか使わなかったけどね。
『ねぇメロンゼリーのお化けさん…さっきからずっと僕の体を侵食しようとしてるみたいだけどさ、なんでそれが成功しないのかわかるかい?
それはね、この姿の僕の体に流れる血液全てが生物にとって猛毒でしかない代物だからだよ。
血液どころか細胞に至るまで全てが生物にとって有害な劇薬、夜になるとオールド・メアに変身してしまうのは日中に変質して溜め込まれた有毒な血液を希釈して外へ噴霧するからだ。
今回は何故か昼間なのに変身してしまったけどさ、つまりは今の僕って…ずっとその劇薬を外に流し続けている状態なんだよね。
じゃあこの希釈してもヤバい幻覚を見せちゃう劇薬をそのままの濃縮還元状態で君にぶち込んだらどうなるかな?』
これやると体に結構強めのダメージが来ちゃうけどシンビオートに取り憑かれたオールド・メアとかいうとんでもない化物が出来上がるよりはましだから仕方ないね!!!
『!?』
『理解したみたいだけど、残念ながらもう遅いかな』
だってもうね?…ほらっ始まるよ。
それはかつての日々の追憶、私にとって最も美しい思い出の記憶。
私の愛する家族たち、いつも私の傍らにあったあの人との素敵で夢のような毎日の記憶。
でも、それは奪われてしまった。
『どんな夢を見ているのかな…流石に今回ばかりは君の幻覚に介入出来るほどの余裕はないからね。
悪夢の内容は、君の持ち得る過去の記憶から自動的に作り出されてそれは僕が血液の噴霧を止めない限り永久に続く。
まぁ、ピーターがここにつくまでの時間ぐらいは稼いでみせるさ』
「マックス!!!」
『あぁ、噂をするとその相手からやって来るという話は案外本当らしいね』
『すげえなお前、全身から危険物質垂れ流してるみてぇだがお前自身は大丈夫なのか?』
『ぶっちゃけ大丈夫じゃないし結構ヤバい、アルコールと風邪薬を血管に直接注射されたみたいな感覚が来てすっごい気持ち悪いし吐きそう。
でも僕が幻覚で押さえてないとこいつ速攻で復帰してくるから血液の噴霧を止められないんだよ』
実際わりとヤバい、普段よりめっちゃ薬効強めの幻覚剤をずっと浴び続けてる状態だからまじでヤバい。
それに血液を希釈して噴霧し続けてるわけだから当然ずっとは無理。
『ピーター、悪いけどそこに落ちてる無線機を拾ってチャンネルを3番に合わせてくれるかい?』
「これの事?」
『そうそうその無線機、それを使えば政府のシンビオート対策本部に繋がるからすぐにニック・フューリーっておじさんに繋いで貰って欲しいんだ。
おそらく、彼ならすぐにここへ部隊を投入してくれる筈だからね』
「わかった!」
ピーターは急いで無線機のチャンネルを合わせているが、残念ながら事はそう上手くは進まなかった。
『そうはいかねぇなぁ?』
『!?避けろピーター!!!』
「えっ?うわぁ!?」
突如として、凄まじい速度で何者かが飛来しピーターの手から無線機を奪い取ったのだ。
『お前は…』
『随分と楽しそうな事をしてるなぁ?なんでも屋のお坊っちゃん!俺も混ぜてくれよぉ!!!』
おいおい、今日は厄日か?ただでさえ未知のシンビオートだけでもヤバいっていうのに…
『ヒャハハハッ!おいおいなんでも屋だけじゃなくて面白そうなやつが2人も付いてくるなんてなぁ?』
よりにもよってグリーンゴブリンまでもが現れるなんて。
【登場人物紹介】
『ファタール』
・全長8m超の化物級シンビオート、カボチャ爆弾(殺傷力を下げたかわりに光と音を強化したフラッシュグレネード仕様)すら触手の一部が吹き飛ぶ程度に抑えて耐えきった正真正銘の怪物。
・因みに今回の台詞の■部分の内容。
■■×2←「駄目」
■■■■■←「一緒に帰る」
■■、■■←「一緒、一緒」
『マックス・ジョンソン/オールド・メア』
・触手プレイされたうえに昼間なのに何故かオールド・メアへ強制変身させられた挙げ句触手の海に飲み込まれかけるというまじで可哀想な目に合った。。
・よりにもよって1番最悪なパターンを引いてしまい絶賛頭を抱えている。
『グリーンゴブリン』
・皆さんご存知スパイダーマンのヴィラン、
・サプライズファタールの次はサプライズこいつとかいう悪夢みたいなコンボを食らったマックスとピーターとリッパーは泣いて良い
『ピーター・パーカー』
・ファタールに捕まったマックスを助ける為リッパーと一緒に全力疾走した。
・マックスの無事を確認し、マックスの指示通りに無線機を使おうとしたらなんか空飛ぶ緑のコスプレおじさんに無線機を取られた。
『リッパー&マイク』
・ピーターと一緒に全力疾走してファタールに追いついたらマックスが全身から危険物質垂れ流していたので真っ先にマックスが大丈夫か聞いた。
・もしかしてファタールを何とか出来るのか?と安心しかけた瞬間サプライズグリーンゴブリンにより発狂しかけ。
どうもオリキャラメインの話が一部読者から不評らしいので該当エピソードの大幅修正(または削除)アンケートを実施します。下記のアンケートの結果によっては該当エピソードの削除及び関連するエピソードの大幅見直しもあり得ます(主にザ・カミングアウト・ファンタズム編)
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ザ・カミングアウト・ファンタズムⅢ〜Ⅵ
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ザ・カミングアウト・ファンタズム全話
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変更無し