これでこの話は、完結になりますね
8月から始めて8月に終わる話となりましたが、これまでお気に入り登録、感想、評価、ここすき投票してくださった方々、ありがとうございました
月 日
アルフィアと交際することになってから1ヶ月が経過したが、とりあえず食の好みが近いことは知ることができた。
甘すぎるものは嫌いなあたり、女性としては珍しい味覚なのかもしれないが、味覚が近いということは、同じものを食べて美味しいと思えるということでもある。
一緒に居る相手と共通点があるというのは悪くないことだ。
余程奇抜なものでなければ、同じものを一緒に食べることができるなら、同棲をしても問題ないかもしれない。
追記
同棲についての話題を出してから数時間もしない内に荷物を纏めてきたアルフィアは、完全に私と同棲するつもりのようだった。
しかも既にオラリオの静かな場所に一軒家を確保してあるらしい。
着々と外堀が埋められてはいるが、此方にそれほど好意を持ってもらえているのは嬉しいことではあるな。
月 日
酒に酔った女帝から襲撃を受けたが「うおおおお!嫉妬の心は独身心!」と言いながら剣で斬りかかってきた女帝の剣は鋭く、以前よりも遥かに強くなっていたが、敗北すると貞操の危機がありそうだと勘が言っていたので、全力で抵抗して返り討ちにしておいた。
敗北して地に崩れ落ちて泣いていた女帝へと、現れたアルフィアが容赦ない蹴りを叩き込んでいたが、鈍い音が幾度も聞こえたので、女帝が死ぬ前にアルフィアを姫抱きにして連れて帰っておくと、家に入ったところで熱烈に唇を奪われることになったな。
それからしばらくはアルフィアと一緒に過ごしたが、流石にその詳細までは日記に書くことはない。
月 日
しばらく交際してはいるが結婚式とかは、まだやっていないなと思った私はアルフィアに結婚式に興味があるか聞いてみると、かなり食い気味に反応してきたアルフィアは結婚式をやりたいと思っていたようだ。
それから場所の確保と招待客をどうするかというものになったが、ドレスと指輪は私が用意することに決まる。
戦闘用以外の衣服を作成するのは初めてではないが、まさか交際相手のウエディングドレスを作ることになるとは思ってもいなかった。
腕によりをかけてアルフィアに似合うウエディングドレスを作成しておくとしよう。
月 日
結婚式はオリンピアにある式場で行われることになり、招待客には私とアルフィアの知人や、女神ヘラにアルフィアの妹なメーテリアと、その息子であるベルの姿もある。
ちなみに神父役は何故かエピメテウスが務めることになっていたが、それはエピメテウス本人からの希望であったらしい。
ウエディングドレスを着用したアルフィアと、正装した私は互いの指に指輪をはめると、愛を誓って唇を重ねた。
ブーケトスが行われると、ヘラ・ファミリアの独身勢達の激しい争いが始まったが、ブーケを勝ち取り奇声を発していた女帝に、招待客達はドン引きしていたみたいだ。
そんなことがあったりもしたが、一応無事に終わった結婚式。
指輪を見ながら嬉しそうにしていたアルフィアが見れたので、結婚式はやって良かったのかもしれないな。
月 日
アルフィアが妊娠し、いずれ子どもが生まれると知った私は、アルフィアには無理をさせないようにして日々を過ごす。
家事も全て私がこなしてアルフィアは安静にしているだけでいいようにしておいたが、初めての妊娠に不安そうにしていたアルフィアの側にいる時間も増やしておいた。
愛する相手と言えるようになったアルフィアとの子は、私にとっては宝物のような存在になりそうだ。
ただ今は、元気に生まれてきてくれることを願っておくとしよう。
月 日
いずれ生まれる私とアルフィアの子に、親友であるエピメテウスにちなんだ名前をつけても構わないかエピメテウス本人に頼んでみると「俺の名前でいいのか?」と聞かれたが、エピメテウスの名前がいいんだと伝えると、凄まじく泣かれてしまったが、嬉し涙ではあったようなので、悪い涙ではなくて良かったと思えた。
なんとかエピメテウスを泣き止ませて、名前を使うことにも了承してもらい、男の子が生まれたらエピオンと名付けると、アルフィアと一緒に決めて、女の子が生まれたらテリアと名付けるとも決めておいたが、私の勘では男の子が生まれるような気がするな。
月 日
生まれたのはやはり男の子であり、エピオンと名付けられた子は、とても健康な子でもあった。
アルフィアは子が不治の病を宿して生まれるのではないかとも危惧していたようだが、そんなこともなく健康な子であるエピオンは、かなり元気だ。
このまま健康なまま元気に育ってくれたなら、親としては嬉しいところだな。
月 日
成長してはきはきと喋れるようになったエピオンから「何で僕の名前はエピオンというの」と聞かれた私は、父さんの親友の名前から文字をもらったんだよ、と息子であるエピオンに伝えておいた。
長く生きる私の大切な親友から貰った大事な名を、息子にも大切にしてもらえたら私も嬉しくは思えるな。
エピメテウスから貰った名を誇れるように、エピオンに生きてもらえたら、私に悔いはない。
天の炎と神創鎚を授かり生きたこれまでが、無駄ではなかったと思えたなら、長く生きた私の人生にも意味があったのだろう。
月 日
私の名はジョン。
天の炎を授かりし鍛冶師兼研究者であり、今はアルフィアという妻の夫で、エピオンという息子が居る父でもある存在だ。
これからもそれは変わることはなく、私は私として生き続けるが、大切な家族ができたことは、きっと永遠に忘れないだろう。
大切な親友から息子に名前を名付ける時に、名前の一部を使いたいと頼まれたエピメテウスは男泣きしていたようです