評判が良ければ続くかもしれません
風来のシレンというゲームがある。
不思議のダンジョン系のゲームで言えば、初代と言えるトルネコの次に発売されたもので、好きな人にはかなり刺さるゲームであったからかシリーズ化もされていたゲームは、結構人気なゲームであるのかもしれない。
そんなゲームであるシレンが大好きで、好きなシリーズのシレンをやり込みまくっていた俺は、いつの間にか死んでいたらしく、死者の列に並んで順番待ちして転生というものをすることになった。
どうやら転生先で直ぐに死んだりしないように特典として、それぞれが好きだったゲームの中で手に入れていたアイテムを転生先の世界にまで持っていけるようになっているようで、喜んでいる者もいれば「俺の好きだったゲームはピクミンなんだけど、ピクミンのアイテムでどうしろと!」と絶望していた者も居たな。
俺が持っていけるのは風来のシレンの各シリーズで手に入れた様々なアイテムとなったが、戦闘力のインフレが激しいドラゴンボールでもなければ、即座に死亡することはない筈だ。
そうして新たな世界に生まれ変わった訳だが、獣人である猫人とやらに転生した俺には、アレン・フローメルという新たな名が名付けられた。
アレンという名は、シレンに近い響きがあるので気に入っていたが、それはそれとしてこの世界にはモンスターが存在していて、人々を襲っていたりもするようである。
まだ幼い俺では満足に剣等も握れない為、シレンに登場するアイテムである「ちからの草」などを飲んで、力を強めること位しかできないが、飲んだ草などの効果を倍に高める「よくきき草」という草を飲んでから「ちからの草」や「命の草」などを飲んで、力や体力を高めるドーピングを繰り返していった俺。
シレンだと祝福されたアイテムは効果が上がっていたりもする為、祝福された「ちからの草」や「命の草」を「よくきき草」を飲んでから飲みまくり、力と体力を高めていくと、かなり力が強くなった俺は3歳でありながら大岩を持ち上げられるようになった。
そんな俺にも今生の妹が生まれ、アーニャ・フローメルと名付けられた妹の世話を任されることもあったな。
俺が5歳で、妹のアーニャが2歳になった頃、村に巨大な黒竜が現れたが、悪意しか感じず対話の余地はなさそうだと判断した俺は、投げたものが何処までも飛んでいくようになる「遠投の腕輪」を装着し、ギタンというシレンの世界のお金を黒い竜へと投擲。
風来のシレンではギタン投げという攻撃手段があり、高額なギタンであるほど、より大ダメージを与えることが可能であるが、俺が黒い竜に投げたのは「100万ギタン」というアイテム化したギタンで、当たれば1万ダメージを相手に与えるというギタンだ。
「遠投の腕輪」を装着している為、投げたものが途中で落ちることはなく、黒い竜へと命中した「100万ギタン」は、確かに大ダメージを竜へと与えていたが、まだ死んでいない竜へと追加で「100万ギタン」を投げておく。
5回ほど「100万ギタン」を投げて、合計で5万ダメージを黒竜に与えると流石に死んだようで、全く動かなくなった黒竜。
とりあえず村に巨大な黒竜の死骸があっても邪魔かと考えて、この世界のモンスターの胸部には存在するという魔石を確認し、なんとか黒い竜の魔石を破壊すると大部分が灰と化した黒い竜の身体。
黒竜が残した身体の一部は大体何でもしまって保存できる「保存の壺」に入れて収納しておき、それからしばらくは村で家族と過ごしていた俺。
そんなある日、旅をしているという女神フレイヤと出会ったが、どうやらフレイヤは伴侶となる相手を探しているらしい。
何故かアーニャに物凄く懐かれていたフレイヤは、俺の妹であるアーニャのことを可愛がっていたのは確かで、そんなフレイヤにべったりだったアーニャは、フレイヤの旅に着いていきたいとワガママを言い出す。
両親はアーニャだけを送り出すのは不安で、俺も着いていくならという条件を出したが、アーニャから懇願されまくった俺は、仕方なく同行することを決めた。
それから女神フレイヤの旅に俺とアーニャという同行者が加わり、倒したモンスターをおにぎりに変化させられる「にぎりへんげの剣」でモンスターを倒してゲットしたおにぎりを女神フレイヤに食べさせてみたりもしたが「ゴブリン倒してゲットしたおにぎりは美味いか?」とフレイヤに聞いてみると「ブッフォ!?」と女神なのに米粒を吹き出したりもしたな。
「あらあら米粒を吹き出したりするなんて、はしたなくてよ」
あらあらうふふとでも笑いながら、お嬢様みたいな口調で話してみた俺を睨んでくる女神。
「貴方わたしに何を食べさせてるの!?」
「おにぎりですわ」
「ゴブリン倒してゲットしたおにぎりって言ってたわよね!」
「正確には倒されたゴブリンが変化したおにぎりですわね」
「それもうゴブリン食べてるのと一緒じゃないの!?」
「おにぎりに変化したゴブリンが、ゴブリンであるのか、全ての答えは風が知っておりますわ」
「その似非お嬢様口調はイラッてするから止めなさいアレン!」
なんてやり取りをしながら賑やかな旅は続いたが、新たな同行者が増える度に、モンスター倒してゲットしたおにぎりを食べさせる俺に、怒る同行者は多かったな。