ダークディケイドの力持ってゼンゼロの世界に転生出来たけどカメンライドできる種類が酷すぎる。 作:そらまめまめま
レイトくんはエレンのことをエレン様と呼んでおりますが、なんで様付けにしたのか書いた自分でも本当によく分かっておりません。
投稿した後に気付き『面白い』という理由でそのままにしてあります。
やぁみんな、メイド喫茶で働くことになってしまったレイトだよ。
何を言ってんだろうね僕。
あの日にライカンさんに色々礼儀作法などを叩き込まれた僕は――今日指定された開店前の喫茶店までやって来ていた。
そこで服を支給されたのだが――
どう見ても…
どこからどう見ても…
メイド服だった。
「あの…本当に、これ着るんですか?」
「はい、とても似合うと思いますわ♪」
͡° ͜ ʖ ͡° ) What?
いや、待ってよ。
僕、男ですよ?
そこは普通――執事服とかじゃないの?
なんでメイド服なの?
「いえその……僕、男なんですけど」
「えぇ、存じておりますわ」
「だったらなおさら!」
思わず声が裏返った。
そりゃこうなるでしょ、
「申し訳ありません。今あるものはこちらだけでございまして……ですが、とってもお似合いになると思いますわ」
思いますわ、じゃないのよ!!
僕の抗議を華麗にスルーしながら、リナさんは手にしていたメイド服を僕へ押しつけてくる。
「レイト様の体つきなら問題はありません。」
遠回しにガリガリって言われた?
着痩せするタイプなだけどちゃんと筋肉ありますけど!
「いや、でも……これ、着たとしても顔でバレると思うんですけど」
最後の抵抗。
服装をどうにか誤魔化せたとしても、顔を見られれば男だと一発でバレる。
そう思ったのだが――。
「それなら問題ありませんわ」
「え?」
リナさんは、にっこりと笑った。
そして、どこからともなく化粧道具を取り出す。
「私が今からお化粧して差し上げますので。さあ、レイト様。こちらへ来てくださいまし。」
「え、いや、ちょっ、力強!待っ――ア。」
――そこから先のことは、あまり覚えていない。
ただ一つだけ言えることがある。
僕は完全に敗北した。
メイド姿↓
「れ、レイト様!凄く似合っています!」
「まぁ、そこら辺のメイドよりかはいいんじゃない?」
いつの間にか来ていたカリンちゃんとエレン様に褒められたが正直恥ずかしい。
「意外といい……かも? 」
案外似合ってることに腹が立ってきた。
そんなこと考えてるうちに開店時間が来てしまった。
「物は試しですわ、早速実践してみましょう」
「え?ちょっ……待っ――」
抵抗出来ないままそのまま僕は、店内へと送り出された。
そして――最初のお客様が入ってくる。
「お、お帰りなさいませ……ご主人様/// 」←声は変声期で女性の声にしてる。
「……」キュン
え?
今キュンってされた?と、とりあえず席に案内しよ。
「ご、ご注文がお決まりでしたらお呼びください。」
「…………」
お客さんは、まだこちらを見ている。
僕は耐えられなくなって、できるだけ早足で厨房の方へ戻った。
厨房の陰に入った瞬間、壁に背中を預ける。
「はぁ~~~~……」
「ガタガタじゃん、そんなんで昼までいけんのあんた」
「むりぃ…」
「じゃぁ気合いで乗りきって」
「ひど!」
エレン様に見捨てられた
僕は壁に寄りかかったまま、ぐったりとうなだれる。
「エレンせんぱぁい…不安で押し潰されそうですぅ…」
「私に縋られても無理だから。」
「せんぱぁい…! うぅ、聞いてた話と違う……」
「何が?」
「もっとこう……普通に接客するだけだと思ってた……」
「メイド喫茶で?」
ぐぅの音も出ません。
「弱音はいいから、さっさと注文聞いてきて。」
「え?また僕行くの?」
僕案内だけで死にかけてるのに?
そこは先輩であるエレン様が行くべきなのでは?
「あんたには早くここに慣れてもらわないといけないからさ、ごめんだけど早く行ってきて」
「お慈悲をぉ……!」
そうしてまた戦場に駆り出されてしまった。
2時間後
「お帰りなさいませ、ご主人様!」
僕は笑顔で頭を下げていた。
「こちら、本日のおすすめメニューでございます♪」
「はい、ただいまお持ちいたしますね」
「萌え萌えキュン♡おまじなーい♡」
うん、慣れた。
最初の頃の震えはどこへやら。
対応力半端ねぇなおい。
てかさ
「注文いいですかぁ?」
「はーい」
「お嬢ちゃんこっちも頼むよぉ」
「い、いますぐぅ…」
「そこの子〜お水のおかわりお願い出来るかーい」
「た、ただいまぁ……!」
すげぇ忙しい……メイドさん僕も入れて5人いるのにめちゃくちゃ忙しいんだけど…え、メイド喫茶ってこんな忙しいの?
「レイトちゃん、ここは私が対応するから、休憩入っていいよ」
「えっ、いいんですか?」
「うん。ちょっと休んできて」
あぁ、この人控えめに言って神だ。
「ありがとうございます……!」
先輩メイドさんのお言葉に甘えて休憩に入ることにした。てかこんな頑張ってんのにまだ昼って…まぁこの体なら大丈夫か。
前世の状態なら…筋肉痛どころじゃないな。恐ろしい恐ろしい
そんなことを考えていると――
「レイト様…!お疲れ様です」
顔を上げる。
そこにはカリンちゃん先輩がいた、隣にはエレン様もいる。
「うん、お疲れ様。一つ聞きたいんだけどメイド喫茶っていつもこんな大変なの?」
「いや、いつもはもうちょっと少ないけど…」
「けど?」
「最初に来た客が、『高身長の白髪のメイドさんがめちゃくちゃ可愛かった』ってインターノットに呟いたみたいでさ。」
「…………」
「それが広まって、どんどん客が来て忙しいらしいよ。」
「えぇ……ハッ!」
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はぁ…最初のお客さんはなんとか乗りきった。あとは見送るだけだ。
「ご主人様、またのおかえりをお待ちしております。」
「あ、あの…!」
「はい?」
何か忘れ物かな?
「お、俺!絶対また来ますから!」
「…?はい、お待ちしております。」
僕はとりあえず笑顔で対応した。
お客さんはそこで走って行ってしまった…なんだったんだろ。
______________________
……あのお客さん。
まさか、そんなことをしていたのか。
呆然としている僕の横で二人は並んで座りながら、スマホを覗き込んでいた。
「何見てるの?」
「最近まぁまぁ有名な『通りすがりの仮面ライダー』知ってる?」
知ってる何も仮面ライダー僕だが…まぁまぁ有名? どゆこと?
僕はホロウで修行しながら、ちょくちょく迷い込んだ人を助けてただけだよ!?
その時にカッコつけて――
『俺か? 通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ。』
って、本家の真似をしてただけだよ!?
喋り方はバレないように変身中は念の為、門矢士に寄せた口調をしております。
「なんでも、特撮作品のファンの方たちの合間で様々な考察が上げられているらしいですよ。」
「へ、へぇ…」
ビリーとかに好かれそうだなぁ…まだ会ったことないけど。思い切って外でも活動してみるか?
「まぁホロウ調査協会が調査で奮闘してるらしいから、時間の問題かもね。」
あ、やっぱやめとこう。うん…
なんとかはぐらかせた僕は、休憩時間を終えて再びホールへ戻った。
午後からのお仕事も、このまま順調に進んでいく――。
「お前それやべぇって!」
「ギャハハハハ!」
……訂正します。
どうやら、そう簡単にはいかないらしい。
落ち着いてきたと思ったらなんか凄いうるさいお客さんたちいるなぁ、周りも迷惑してるし早く帰ってくれないかなぁ…
「お、ちょっとそこのお嬢ちゃ〜ん俺らの喋り相手になってよぉ」
「え、い、今はちょっと…あ、やめてください……!」
なんとカリンちゃん先輩が輩どもに絡まれていた。
結構しつこめに…
「いいんじゃんいいじゃーん――」
「お客様、そういうことほおやめください」
「いてててててっ!!!」
気付けば僕はカリンちゃん先輩に触れようとしていた男の手首を思いきり握りしめていた。
「テメェ…!?」
「…あ?」
身体を素早く捻り、相手の体勢を崩す。
そのまま勢いを殺さず、簡単に男を壁際へ押し込んだ。
「ぐっ……!」
……よわ。
思わず、そんな感想が頭をよぎっちゃった。なんか凄い男は逃げようと身体を捩るけど。
――ドンッ!
逃げ道を塞ぐように、僕は壁へ手をついた。
いわゆる、壁ドン。
……いや、こんな状況でやるものじゃないな、これ。
そう思いながらも、僕はにっこりと笑った。
「店内では…お静かに、ね♡」
「ひゃ、ひゃい…」
叶わないと悟ったのか、大人しくなった。まぁ静かになったならいいか。
ただ――。
僕がふと店内を見回すと周囲のお客さんたちは、なぜかこちらを見て固まっていた。
……あれ?
もしかして僕、やりすぎた?
まとめきれそうになかったから一旦くぎった……