ただただふわふわしてるだけ。

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おいでませ!ふわふわ喫茶!

 マルチバースの片隅。どの世界とも繋がって、どの世界とも重ならない、不思議な不思議な場所があります。

 そこでは、とっても小さくて可愛い子たちが毎日楽しく忙しく過ごしているのです。

 そんな彼らは朝からとっても大忙し。

 小さな体で美味しいご飯を作ります。

 ふわふわのお手々はふわふわのおにぎりやふんわりサンドイッチを作り、コーヒーや紅茶、ジュースなんかもしっかり準備。

 大きな中華鍋を左右で2人、息を合わせて振って3人目が中身をかき混ぜます。

その向こうでは大きなお鍋の上を2人のふわふわがお玉をスープに入れてクルクルと飛んでいます。

 美味しいって言ってほしいな。

 元気になってほしいな。

 楽しくなってくれるといいな。

 ゆっくり一息ついてくれたらいいな。

 そんなお願いがこもった、キラキラしているご飯たち。

 ここは、ウルトラふわふわ喫茶。

 ふわふわが皆で頑張っている喫茶店です。

 そして、今日はちょっとだけ特別な日。

 少し前に、とある人達にお手紙を出したのです。

 

“しょーたいじょー

  いつもへーわを守ってくれるみんなにおてがみさしあげます!

  おいしいごはんあるよ、まってるから来てね。みんなでごはん食べようね。

  おまちしてます!

             ウルトラふわふわ喫茶”

 

 みんなで頑張ってお手紙を書いて、それを送りました。

 その招待状の日が今日なのです。

 来てくれるかな?

 来てくれたらいいね。

 楽しみだね。

 ふわふわたちが料理の合間に集まって、みんなでニコニコ、でゅあでゅあきあきあじゅわじゅわでやでや、賑やかにそんなお話をしています。

 来てくれるかな?それとも忙しいかな?

 

[newpage]

 ふわふわした雰囲気のパステルカラーで可愛らしい喫茶店の前で、大きな男の人が3人、何やらお話しています。

「あのー、ゼロさん?ここ喫茶店っぽいですよ……?」

『レイト。ただの喫茶店が俺の名前宛に招待状なんて送ってくるか?お前のところに?』

「確かにそれはそうですけど……」

『可愛いからって油断するなよ』

 どっちかというと、自分に言い聞かせているようにも聞こえます。ゼロは可愛いものが大好きですからね。

「可愛いお店だね。…………男だけで入るの?ここに?」

「女の子連れてきたほうが入りやすかったですね……」

 リクとハルキも顔を見合わせます。大の男3人で入るにはなかなか勇気がいるお店です。

 窓から中を覗いても、明るいお店には誰もいなさそう。

『危ない感じはしないけど、一応気をつけろよ』

「とりあえず行こっか」

 リクの言葉にみんなで賛成して、喫茶店の扉を開きます。

 チリンっと、扉の鈴がなりました。

 中もとっても可愛くてきれいなお店です。

 可愛らしいお人形も並んで………

「……………なんか、ウルトラマンの皆さんっぽいぬいぐるみが……浮いてるように見えるんすけど」

「奇遇だね……僕もそう見えるよ……」

「糸とかで吊るしてある……わけでもないですよね…」

 わぁっ!と歓声が聞こえてきそうなキラキラしたお目々でたくさんのふわふわしたぬいぐるみたちが大歓迎ムードでお出迎え。

 ゼロっぽいふわふわとゼットっぽいふわふわがピュンっと飛んできてレイトの両手をそれぞれに引っ張っています。

「え、ちょっ……」

 突然のことに、レイトはそのままフラフラっとお店の中へ。

「あ、レイトさ……ん!?」

 一応よくわからない場所なりに警戒していたので、急に連れて行かてしまったレイトを皆で追いかけようとしますが、お店に入ったレイトを見て皆びっくり。

 なんと、ゼロっぽいふわふわに手を引かれるレイトの隣に、ゼットっぽいふわふわが手を引くゼロがいるのです。

「「…………え!?ゼロさん/レイト!?」」

 顔を見合わせて驚く2人に慌てて駆け寄ってみれば、リクは特に変わりないのにハルキの後ろにはゼットがいます。

「え、なんで!?」

「なんでと言われましても!?」

 まさかの強制分離!?と慌てますが、周囲を警戒してもはしゃいだふわふわたちが、わーい!と人間もウルトラマンもまとめてお店にご案内するだけ。

 今のところは特に危険そうには見えません。

「えぇ……一体何なんだ……?」

 困惑している間にも、あれよあれよとふわふわたちに誘導されて可愛らしいテーブルに座らされてしまいます。

 可愛らしい色合いと可愛らしいデザインの店内のテーブルに、まさかの男3人とウルトラマン2人。似合わないにもほどがあると、みんなソワソワ。

「な、なんで分離しちゃったんでございましょう……?」

「分かんねぇけど、とりあえず油断はするなよ」

「でも油断も何も、このお店の中で戦うのはものすごく……やりにくいよね……」

 警戒するウルトラマン2人も、リクの言葉にそっと周りを見回します。特にゼロは小さくて可愛いものが大好きなので、ぅっ……と言葉に詰まってしまいました。

 そんな微妙な空気の中でふわゼロがゼットとハルキのところへ、ふわゼットがゼロとレイトのところへメニュー表を持ってきてくれました。

 そして、リクのところへはというと……ふわジードがいるのに、その子はリクのところに来ようとしません。一生懸命壁の向こうの何かを引っ張っています。

 それを見たふわゼロがぴゅんっと軽快にふわジードのところへ飛んでいって、ふわジードに加勢します。ふわふわのおしりをフリフリ、何かを引っ張り出そうとする様子は、まるで童話の大きなカブのようです。

「可愛いですねぇ」

「いや、でも何をあんなに引っ張り出そうと……」

 そろそろ様子を見に行くべきか。いつの間にか警戒らしい警戒が霧散してしまっている彼らが困惑していると、どんっと勢いよく3人のふわふわたちが床をコロコロ転がってしまいました。

 ふわゼロ、ふわジード、そして……

「ま、まさか……」

「ベリアル……!」

「父さん!?」

 3ふわが大きなカブをしていた壁から茶色いふわふわが片足を上げたまま、ふんっとそっぽを向いています。

「もしや……トゲトゲ星人では……?」

「隊長までこんなに……カニパン……?になって……」

「ジャグラーさんまで……」

 おそらく、ふわジャグラーがを文字通りふわベリアルの背中を押してあげたのでしょう。足で。

 仲間を後押ししてあげる優しさです、きっと。ふわベリアルはプンスコとふわジャグラーに抗議しますが、そんなものはどこ吹く風。ふわジードとふわベリアルにメニュー表を押し付けて、自分はハルキのところへ。

 ほら選べ、と言わんばかりにふわジャグラーはハルキの前にメニュー表を広げてあげます。

【いらっしゃいませ!】

 可愛らしい字で書いてあるメニュー表。ふわとはいえ、ジャグラーが差し出してきたものとは思えません。

 ふわジードといかにも渋々なふわベリアルが2人で持ってきてくれたメニュー表を見ながらリクは「えっと……おすすめは?」とか聞いていますし、ゼロはふんすふんすと張り切っているふわゼットに「えぇ……」となっています。レイトは一生懸命なふわゼットに和んでいますし、ゼットはふわゼロが世話を焼いてくれて嬉しそうですし、ハルキはカニパ……ふわジャグラーが気になって仕方がありません。

「値段ってどうなってるのかな……」

 リクがメニュー表をめくって数字を探しますが、『一品5ふわ!ニンゲンは1チャージ、ウルトラマンは1吸いでも可』くらいしか書いていません。

 どれも意味がわかりません。

「えぇ……?」

「チャージくらいしか分かんない……」

「1吸いって何でございましょう……」

「5ふわ……?」

 そう戸惑っていると、それを見たふわゼロとふわゼットが奥に行って誰かを連れてきます。

 ふわセブンとふわエースのようです。

 ふわセブンとふわエースが顔を見合わせて、1、2、3、4、5、と、ふわゼロとふわゼットを5回ずつふわふわと撫でてあげます。そうすると、とっても嬉しそうなふわゼロとふわゼットのニコニコ笑顔がキラキラ。

 でかい[[rb:形 > なり]]したウルトラマン2人はなんとなく居心地悪くてそっと目を泳がせました。嬉し恥ずかし。思春期というやつかもしれません。

「…………え、5ふわってそういうこと……?」

 撫でるの?5回?この子達を?それがお代でいいの……?そのくらい全然やるけど???

 とてもじゃないけど、警戒するほど害がありそうには見えません。これなら、1吸いも特に問題なさそうな気もしますが、よくわからないので、とりあえず5ふわか1チャージのお支払いでいいかな……と思ってしまいます。

「えっと……じゃあこの……おにぎりを……」

「じゃあ俺はチャーハン……」

「サンドイッチ美味しそう」

 ゼロとゼットは顔を見合わせます。大事な相棒と仲間にここでご飯を食べさせていいのかちょっと悩ましいところです。

「なんでお前ら普通に食おうとしてるんだよ」

「え、だってこの子たち、ゼロさんたちにそっくりですから」

「ゼットさんたちに似てるこの子たちが俺たちに何かするはずないっすよ」

「それに、ゼロ達がいるんだから大丈夫でしょ」

 ゼロの苦言はまさかの全幅の信頼で返されます。

 警戒心を持ってほしい。でもちょっと嬉しいものです。

「ゼットさんは何食べます?」

「え、あ……うーん………じゃあハルキと同じやつで」

 そして相棒には特別甘……ちょろ……心の広いゼットが同じように注文するに至っては、ゼロは宇宙猫を背負わざるを得ませんでした。気持ち、ゼロスラッガーもへにょんとしています。

 そんなゼロをふわゼロがぽふぽふと励まします。気持ちはわかるぞ……と言われているような気がしました。いらん心遣いだけれど、払いのけることはできません。ふわふわが可愛いからです。仕方ないね。

「ほら、ゼロさんも。何にします?」

「そのゼットっぽい子も待ってるしさ」

 相棒と弟分と小さく可愛いものにはクソちょろ……甘……とても優しいゼロはとうとうハヤシライスを注文するに至ります。なぜ一番警戒していたゼロが一番味も色も濃そうな物を選んだのでしょう。理由は皆様もよくご存知かと思われますので、ご想像にお任せします。

 みんなからの注文を取り終わった担当のふわふわ達がすたこらぽふぽふとメニュー表を担いで奥に引っ込んでいきました。

 好奇心に駆られてそっと覗いてみれば、皆でメニュー表の上にふわふわの頭を寄せ合って、まるで「これだって」「あとね、これ」と注文を確認しています。

「かわいい……」

 そう呟いたときです。

 チリンチリン。

 扉が開く音です。そちらを見てみると、見知った顔がそこにいます。

「えっ、ちょ、タイガ!?フーマ、タイタスも!?」

「え、なにこれ!?」

「ふむ……これは……」

「え、ヒロユキ……!?」

 一気に密度が上がります。4人も一気に増えれば無理もありません。

「タイガ先輩!」

「え、ゼット!?ゼロに……」

「リクさんは人間の姿のままなんだ……」

 え、なにこれどういうこと!?

 ワタワタする新メンツ4人を近くのテーブルに招き寄せます。喫茶店にこんな大人数を想定したテーブルはありません。

 ピュンっと今度はふわふわしたタイガっぽいのとフーマっぽいのとタイタスっぽいのが3人でメニュー表を持ってきてくれます。

「え、ここって……」

「喫茶店っぽいっすよねぇ……あ、俺たちはもう注文してるんで!」

 え、注文したの!?という視線も何のその。お腹すきましたねぇ、とのたまうハルキは出てくるであろうホカホカなご飯をニコニコと待っています。

 ふわふわのトライスクワッドたちが、自分がヒロユキにメニューおすすめするんだ、と我先にメニュー表に乗っかります。肝心のメニュー表は見えません。そんな3ふわを優しい目で見つめる、ふわふわのタロウ。の背中に隠れるように引っ付いている青い子に気づきます。

「ト、レギア!?」

 なんでこんなところに!?と大きな声を出すタイガに

「あー………落ち着け落ち着け。なんかベリアルもいたけど何もなかったし」

「逆になんでそれで落ち着いてるの、ゼロ!?」

 本当に、どうして落ち着いているのでしょうか。ゼロがまぁまぁとなだめてくれます。

 その騒動のど真ん中でふわトライスクワッドを器用に掻い潜ってヒロユキはメニューを選んでいました。彼もまた肝が据わっているようです。いらない座り方をしているような気もします。

 チリンチリン。

「えっ!?」

 なんと、この流れがニュージェネレーションの仲間たちの人数分続きました。とんでもない密度なのに、お店が大きくなったかのように狭くはありませんが、来客の後半に至っては、「もうその[[rb:行 > くだり]]はやったから」と理不尽な流し方まで出てくる始末です。

 とりあえずガイはふわジャグラーの頭を鷲掴むのはやめてあげてほしいところ。

 ふわふわたちが美味しそうなご飯を運んできてくれます。そしてご飯をテーブルに置くと、さぁこい!と撫でられるのを待つ子や撫でて撫でて!とアピールする子、ちらちらと視線でツンデレアピールする子などみんな色々。

 ふわふわ撫で撫で。ちょっと疲れてそうな子にはウルトラチャージ。ピョコン!と飛び跳ねてまた元気にお仕事をするふわふわはとても可愛いのです。

 好奇心で一吸いをチョイスしてみると、おもてなししてくれた子がきゅっと手に抱きついて、指先からほんのちょっとの光エネルギーをチュウっと吸っていきます。痛くも痒くもありません。

 ウルトラマンのウルトラチャージはちょっとエネルギー過多なようで、試しにやってみるとふわふわがピッカピカに光りながら倍速でさっさか動き、そして疲れてペションと座り込んでしまうのでやめておくことにしました。

 全員揃ったかと思った途端。

 チリン。

 また鈴が鳴ります。

「え、誰……?」

「なんだ、ここ……喫茶て……ぶれっ……!!!」

 思わず出そうになった大声を飲み込んで、酷く背の高い男が羽織っていた上着を問答無用で自分より大きな人影にガバリと被せます。めちゃくちゃ素早い、見事な動きでした。

「ルロア!?」

 ジタバタと視界を阻む布を取り払おうとする大きな人影は初めて見るけど、自分たちにそっくりだし、この流れで来るなら彼もきっとウルトラマンなのでしょう。

 店内にいる人たちから彼を隠そうと一生懸命な男とジタバタしているウルトラマンに、今日一速いんじゃないかというスピードでふわふわが弾丸のようにかっ飛んでいきました。初めて見る子です。あれは誰だろう?

 2人と1ふわが1枚の服を巡ってジタバタしているのを呆気にとられて眺めてしまいます。

「あ、あのぉ………隠さなくて大丈夫なんで……」

 相棒を隠すのに一生懸命な男に声をかければ、ようやくこちらに気づいたようで……その彼の視界には人間と見慣れたような見慣れない姿がズラッと。しかもそれらによく似たふわふわした……

「ブレーザーが……2人……!?」

 それは驚くに決まっています。

「ブレーザーさんっていうんですか?」

「はじめましてー!」

「ウルトラマン仲間がまた一人!」

 もはや誰が喋っているかなんてわかりません。人数が多すぎます。あととても距離の詰め方が近い。圧が強い。

「え……あ………?ちょ、え!?」

 圧の強さではちょっとした定評がある彼もさすがにタジタジと足を引いているというのに、彼の隣のウルトラマンは彼の背中に引っ付いているし、ふわふわは一生懸命彼の手を引っ張っているしでとっても大変そう。

「と、とりあえずちょっと座りましょ」

 あまりにも大変そうで、とりあえず椅子に座るように声をかけてあげます。

「え、あぁ……どうも……」

 困惑しながら大人しく座る彼を真似て、彼のウルトラマンも隣に座ります。

 座った彼らのところに、見知らぬふわふわがメニュー表を掲げて「ろいろい!!」と持ってきてくれます。

 

「いやぁ、こうウルトラマン仲間が増えると壮観ですなぁ」

「ほんとだよね。僕やケンゴさんみたいに本人がウルトラマンだと分離はしないみたいだけど。…………もうちょっと食べたいな……」

「危険はなさそうだしいいんじゃない?あ、カツ兄のやつ一口ちょうだい」

「自分で頼めよ……」

「イサ兄、このパンケーキも美味しいですよー!」

 

「…………………ウルトラマン……喋ってる……」

「ルロォ……」

 対応に困っている彼のところに、ゼロが先輩として先陣を切ります。

「あ、まだ名前聞いてなかったな。俺はゼロ。ウルトラマンゼロだ。相棒はあそこにいるレイト。まぁ他にも相棒はいるんだけど、一番会うのはあいつ」

「え、あぁ……どうも……?えっと…ヒルマゲント、です。こっちは相棒のブレーザー」

 空気に流されてうっかりフルネームを名乗ってしまいました。

「ゲントとブレーザーだな、よろしく」

「あ、はい……あの、これって……」

「ウルトラマンとその相棒がお呼ばれしてるっぽいなー。あ、俺はアスミカナタ、この中では一番後輩……?的な感じ。でもあんたのほうがこれからは後輩かな。何でも聞いてくれよな!」

「後輩……」

「ルロァ……」

「君、言葉話せない感じ?こっちの言葉はわかる?」

「心配しなくていいぞ、みんなウルトラ優しいからな!言葉なら俺が教えて……」

「ゼット、お前も勉強する側だろうが」

「そんなぁ!ししょぉーー!!」

「うるせぇ、抱きついてくるな!あと師匠じゃねぇ!」

「ウルトラいけず!そろそろ認めてくださいよぉ!」

「また始まったな、師弟コント」

「ほんと飽きないよなぁ」

「そこ!師弟じゃねぇって言ってるだろ!」 

「ゼロ、そろそろ諦めたらどうだ」

「エックス、お前まで……!」

「ほら、皆さんこう仰ってございますし!ね!師匠!!」

 めちゃくちゃ流暢に違和感なく喋る地球人と宇宙人のやり取りにぽかんとしてしまいます。あと、あの自称弟子?の彼はちょっと可哀想かもしれませんが、楽しそうなので置いておきましょう。

「これで全員かな」

「ブレーザーみたいに俺たちが知らないウルトラマンがまだ来たりとか……」

「そうだな……」

「まだあと一人は来そうだよ」

 ふと気づけば、扉の方を誰かを待っているようにふわふわが1人、じっと見ています。

「あの子、誰?」

「さぁ……」

「ブレーザーみたいにまだ知らないウルトラマンみたいでございますな」

「もう少し待ってから自己紹介と乾杯しようぜ」

「音頭はゼロさんで」

「え、なんで俺?まぁいいけどよ」

 チリン。

「……………ここ……?」

 入ってきた青年の後ろに、白銀の人影が現れる。

「えっ!?」

「お、来たな!」

 扉の方で待っていたふわふわが彼に飛びつきます。

「あ、アーク!?え!?でもこっちは……え、ルティオン!?」

「ユウマ、アークでいい。私はアークだ」

 え、あ、うん???と、もはや見慣れた困惑を示す彼をコミュ力おばけたちがお迎えに行きます。全員コミュ力おばけな気はしますが、気にしてはいけません。

「さぁさぁ!これで全員ですかな?俺はウルトラマンゼット!相棒はハルキだ!」

「うっす!ナツカワハルキっす!」

「よ、後輩!自己紹介はちゃんとやるからとりあえず座ろうぜ」

「先に始めちまって悪いな!とりあえずドリンクと……なんか食うか?ふわふわを撫でてやるのがお代みたいだぞ、かわいいよな!」

 ふわふわを抱っこしたり肩に乗せたりした彼らに迫られて、青年はとっても困っています。

 ほらほらさぁさぁと席に誘導して、皆が席につきます。

 ふわふわたちが、零さないように上手にドリンクを持ってきてくれます。

「乾杯したら自己紹介な」

「じゃあゼロ」

「「「「「「「お願いしまーす!」」」」」」」

「お前らなぁ………全く……」

 

「光の絆と、新しい後輩たちに。乾杯!」

「「「「「「「「「「「「かんぱーーーーーい!!!」」」」」」」」」」」」

 

 ふわふわたちを皆でふわふわと撫でながら、楽しい宴会……空気感はオフ会っぽい気もしますが、そんな楽しい時間を過ごしたのでした。


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