【メリーさん】、というお話がある。
夜中に掛かってきた電話に出ると、捨てたはずの人形から電話が掛かってくる……というものだ。
彼女はその【メリーさん】である。
意識を宿したその瞬間から捨てた持ち主を探して復讐しようと彷徨う【怪異】だった。
しかし、そんな彼女にも限界はある。体力という生物的なものは存在しないが、意識を宿すが故に精神的な疲れはある。だから、たまたま彼女が休む場所としてその場所を選んでしまったのも……まあ仕方なかったのかもしれない。
コンテナの上でウトウトする【メリーさん】。
燦燦と降り注ぐお日様。
ゆっくりと黒い影を伸ばすコンテナクレーン。
【メリーさん】は起きなかった。
それが彼女の初めて味わった、人生?における屈辱的な失敗だった。
思い付き短編小説です。不定期更新。