朝起きたら大人姿のエレン・ジョーになっていた 作:ポプテピピックα
地下鉄を何回か乗り継ぎながら歩いて向かうとだいたい一時間ぐらいで六分街に辿り着いた。そこから先はゲームをプレイしていた時と全く同じでホビーショップ、雑貨屋、喫茶店、ゲームセンター、ラーメン屋、ニューススタンド、そして最後に目的地のレンタルビデオ屋『Random Play』が見えてきた。
伝説のプロキシ『パエトーン』
ここには裏の業界でそう呼ばれている凄腕の兄妹、あたしがゲームをプレイしていた時の主人公、アキラとリンが住んでいる。表は一見普通のレンタルビデオ屋に見えるけどカウンターの裏とかではホロウの中で通信できる演算装置があったり、新エリー都の情報を8割ぐらいデータ収集できる超高性能AIなんかが居座ったりしている。
あたしが主人公としてプレイしていた時はあれだけの設備をどうやって揃えたのかとかアキラとリンの生い立ちとか過去とか色々気にはなっていたけど、結局真相を知る前にこの身体に憑依しちゃったからいまだに謎のままなのが少し気がかりなんだよねー。
「あっ、噂をすれば何とやら……あれ、リンの他にも誰か居る?」
取り敢えず店の中には入らず暫く外で観察しているとリンが急いだ様子で走りながら誰かの手を勢いよく引っ張っていた。あの特徴的な大きな尾ヒレに気怠そうな赤い瞳──えっ、あれって、もしかして、
「店長ー、別に依頼は逃げないんだし、少しぐらいゆっくりしていっても良くない?」
「そんなのダメだよエレン! 私たちのお客さんは高い料金を払ってまで依頼してくれるお得意さんなんだから、プロとしてそこは譲れないよ!」
「あー、はいはい。この度はヴィクトリア家政をご利用して頂きありがとうございますー(棒)」
この気怠げな棒読みボイス……間違いない。この世界のあたし、エレン・ジョー本人だ。えっ、ていう事は今のあたし……やっぱり偽物なの? いや、でも今のあたし大人の姿だし、偽物って言うわけでも……ヤバい、本当に自分の立場が意味分からないんだけど。
「ほら、エレン! お兄ちゃんも待ってるから早く!」
「あー、もう、押さなくても自分で入るってば」
そう一人で悩んでいるとこの世界のエレンとリンがお店の中に入っていく。多分だけどあれ、プロキシの依頼だよね? という事はエレンをホロウレイダーとして連れていってアキラとリン、どっちかがイアスに繋がって依頼の案内役を勤めるはず……ああっ、もうっ、せっかくここまで歩いて来たのに、エネルギー過剰摂取じゃん!
あたしは振り返りながらポケットの棒付きキャンディを二つ口に咥えると自分の
1話辺りクソ短いのは許してね(だったらもっと早く投稿しろ)