魔法少女達のいる世界に転生したら変な能力を授けられた話   作:作刀

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原作開始前に何話か投稿します


時は進んで小学1年生

 

「転生してからもう7年か。2度目の小学一年生。前世ではたまに小学生に戻りたいなーと思うこともあったがいざ戻ってみるとやっぱ大人の方がいろいろと便利だ」

 

 

今は部屋に1人だからこんな事を言えるが、誰かの前でこんなことはまず言えない。まあ言ったら言ったで変な子だなーとか思われるだけだろうけど

 

 

 

 

 


 

 

 

 

俺は制服に着替えて自室からリビングに向かう。ちなみに俺が通っているのは私立聖祥大附属小学校だ。名門校らしいけど小学生レベルなら勉強とかしなくても事足りる。まあ高校レベルとなるとわからんが。で、リビングに来るとすでに父さんと母さんがいた。父さんは座ってテレビを見ており、母さんは朝食の準備をしていた。そして俺がおはようと声をかけようとした瞬間、世界が止まった

 

 

 

 

『大きな声でご挨拶』

 

 

『無言で椅子に座る』

 

 

 

出たよ。これが転生する際に俺が願った人生を面白おかしく過ごせそうな能力とは別に勝手に授けられた『脳内選択肢』という非常に迷惑極まりない能力だ。今回は無難な選択肢だがたまに厄介な選択肢が出てくる事がある。見方によってはこの能力もある意味面白いのかもしれないが、俺からすればこんな能力に強制的に従わされるなんて面白くもなんともない。まあ出てきたからには選ぶけど

 

 

 

「父さん、母さん、おはようッ!!」

 

「おはよう、ふふ、選空は今日も元気ね」

 

「お、選空は朝から元気いっぱいだなぁ、父さんも負けてられないな!」

 

 

 

 

まあただの挨拶だから父さんも母さんも普通に返してくれた。どうせ出てくるならずっとこんな感じの無難な選択肢がいいんだけどな。さて、遅刻したらまずいしさっさと朝飯食って学校に行こう

 

 

 

「お、今日も美味そうだな。さすが俺の妻だ」

 

「もう、貴方ったら……」

 

「今日も仲良いね」

 

「当たり前だろ?俺と鏡花は夫婦なんだからな」

 

「もちろん、選空のことも大好きよ?」

 

「お、なんだ、もしかして仲間はずれにされたと思って落ち込んでたのか?可愛いやつめ!」

 

「あらあら、ごめんね選空?」

 

 

 

いや、別にそんな意図があって言ったわけじゃない──と、また世界が止まりやがった。朝っぱらから2度も出てくるんじゃないよ

 

 

 

『はぁ!?ちげーし!別に寂しいとか思ってねーし!』

 

『顔を赤くして俯く』

 

 

 

おいやめろ、本当に寂しがってると勘違いされるだろ。本当にただ仲がいいなと思ったから言ったのであって別に寂しいとか思ってないんだが。ていうか今世も合わせて精神年齢が20代後半なのに今更寂しいとか思わないよ。いやまあ顔を赤くして俯くとか女の子がやるから可愛いのであって、いや俺もショタだから可愛いかもしれんがここは上で

 

 

 

「はぁ!?ちげーし!別に寂しいとか思ってねーし!」

 

「うんうん、そういう強がりたい年頃だもんな。俺にはちゃんとわかってるぞー」

 

「うふふ、私も分かってるわよ」

 

 

 

 

2人とも分かってないっす。まあ言い方のせいもあるが。と、この空気感でずっといるのは流石に恥ずかしいからさっさと飯食って行こう

 

 

 

「あら、もう食べ終わったの?まだ時間はあるからもう少しゆっくりでもいいのに」

 

「早食いは喉を詰まらせる危険があるからあまりしないほうがいいぞ?」

 

「分かってるよ。今日は早めに行かうかなと思っただけ」

 

「そう?それじゃあ、気をつけて行ってらっしゃいね?」

 

「知らない人について行ったりするんじゃないぞ?」

 

 

 

子供かよ。子供だわ。まあそりゃ親なら心配して当然だよなまあ、車に轢かれたりしても死なないぐらいに体は頑丈だから死ぬ危険性はあんまりないが──おっと、またお前か

 

 

 

『父さんに行ってらっしゃいのキスをしてもらう』

 

『母さんに行ってらっしゃいのキスをしてもらう』

 

 

 

もうええて。はよ学校に行かせろや。なに?お前愛に飢えてんの?愛情のかけらもなさそうなのに愛は求めんのな。まあ俺も男だ。父さんよりは母さんの方がいい。という事で下だ

 

 

 

「母さん、行ってらっしゃいのキスは?」

 

「まあ、ふふ、甘えん坊さんね?いいわ、はい、チュッ」

 

「おいおい、父さんのキスはいらないのか?寂しいじゃないか。という事で俺も。チュッ」

 

「行ってきます」

 

 

 

まあ、なんだかんだ悪くはないと思った。さて、そろそろ行こうか。俺は玄関の扉を開けてバス停へ向かうために歩き出す。しかしその時──

 

 

 

『バスなど甘え、走って学校へ向かう』

 

『バスなど使う必要はない。プライベートジェットを使おう』

 

 

 

なんなんだお前は。家から学校まで何キロあると思ってんだ。俺の体考えろよ。小学生ボディだぞ。いやまあ身体能力は高いし体は頑丈だけど。それよりもなんだよプライベートジェットて。んなもんあるわけないだろ富豪じゃねぇんだからさ。こんなのもう走るしかないじゃねえか

 

 

 

「クソッタレぇぇぇぇぇぇ!!」

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

「ぜぇ……はぁ……」

 

 

 

いくら体が強いと言っても所詮は小学一年生、数キロをダッシュはあまりにもキツかった。まあ時間以内に教室には入れたから良かったが、肩で息をしているし、風の抵抗などで髪も少し乱れている。そのせいか周囲から見られているが気にせずに──

 

 

 

 

『見られている、ならばこちらも見せつけねばなるまい。脱いでしまおう』

 

『見せ物じゃねえぞゴラァ!!』

 

『恥ずかしくて生きていられない。校庭に埋まってしまおう』

 

 

 

 

おう、珍しく選択肢が三つあるがどれもろくなもんじゃねえな。ふざけてんのか。だから面白くないんだよなぁ……いやまあ脱げないし埋まれないから選択肢は実質一択なんだが

 

 

 

「見せ物じゃねえぞゴラァ!!」

 

『ッ!?』

 

 

 

 

俺が怒鳴った事で、俺を見ていた子達は視線を外して、それ以降俺を見ないようにしていた。さらば俺の小学生生活、ぼっち生活確定ですお疲れ様でした。ざけんなマジで。まあいい、とりあえず自分の席に座ろう

 

 

 

「ね、ねえ」

 

「ん?」

 

「その、大丈夫?」

 

「なにが?」

 

「いや、その、すごい疲れてそうだったから」

 

 

 

まあ、朝から数キロダッシュしたからね。そりゃ疲れるよ。にしてもよく俺に声かけてきたなぽっちゃり君。これはもしかして友達1号か?いや、入学してから何ヶ月か経ってんのに友達の1人もいない俺はなんなんだよ。まあ俺のせいじゃなくて選択肢のせいなんだが。て、また世界が止まりやがった

 

 

 

『今日から友達だ!よろしくな!』

 

『冷たく返答する』

 

 

 

友達になる方向でお願いします。この子なんかいい子そうだし友達になって損はないだろう。下の選択肢は無かったことにします

 

 

 

「今日から友達だ!よろしくな!」

 

「え、え!?」

 

「なんだ、嫌なのか?」

 

「う、ううん!急だったからちょっとびっくりしただけだよ」

 

「そうか。あ、そろそろ先生が来る。また後で話そう」

 

「うん」

 

 

 

とりあえず先生が来るからとぽっちゃり君を席に戻らせた。そして先生が入ってきてからホームルームが始まり、その後は一限目二限目と時間が過ぎ、あっという間に昼休み、俺はぽっちゃり君こと、田太つとむ君と昼飯を食べることにした。他の子は俺に近寄ろうとしないから友達はつとむ君しかいない。あ、その前にトイレに行こう───

 

 

 

 

 

───俺がトイレに行ってから教室に戻ってきたらつとむ君がなにやら目つきの悪い黒髪男児に虐められていた。は?なに俺の友達をいじめてんだこいつは……あ、そういえば入学してから少しした頃から彼虐められてたな。その時はまあすぐ飽きて終わるだろと放置していたがまだ続いていたとは。だがつとむ君はもう俺の友達だ、いじめるというなら容赦はせん

 

 

 

『所詮他人、友達などこれからもできる、放っておこう』

 

『自身の机を叩き割りいじめをやめさせる』

 

 

 

 

お前はお呼びじゃないんだが。ていうか人の心とかないんか?なんで見捨てるなんて選択肢が出るのか。にしても下はなんだこれ、なぜいちいち机を叩き割る必要がある。普通に止めればいいだろうに、まあやるしかないが

 

 

 

 

「チェリャァァァァァァァッ!!」バゴォン!!

 

「!?」

 

「せ、選空君?」

 

「おい、そこの目つきの悪い黒髪少年。そいつ、俺のダチなんだ。虐めるのはやめてやってくれないか?さもないと、この拳がお前に振り下ろされることになるが」

 

 

そう言って机を叩き割った際に力を入れ過ぎたせいか少し血が出てしまい、赤くなった拳を頭の上に上げ、振り下ろす体制になる。すると黒髪少年は慌てて

 

 

「わ、分かったから!やめる!だから振り下ろそうとしないでくれ!!」

 

「ならいい。だがこれだけは覚えておけ。真の強者は誰かを虐めたりしない。心技体、その全てを兼ね備えてこその強者だ。それを忘れるな」

 

「真の、強者………」

 

 

 

黒髪少年はそう呟きながら自分の席に戻って行った。あ、この机どうしよう

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

俺が机を叩き割って虐めを止めた後は、騒ぎを聞きつけてやってきた先生に叱られながらもよくやったと言われた。でも机は弁償しなければならない。まあ当然だな。先生は家にいる母さんに連絡して、今日の放課後、母さんが学校に来ることになった

 

 

 

 

「それで、柊さん、選空君が机を叩き割った件についてなんですが……まず一番初めに聞きたいのは、なんで机を叩き割れるほどの腕力があるんですか?」

 

「はい、この子は生まれつき身体能力が凄く高いんですよ。この前なんて片手でリンゴを軽く握り潰しちゃったんです」

 

「ええ……ま、まあそれはわかりました。で、机を叩き割った理由についてなんですが、友達が虐められていたのを止めるため、なんだよね?」

 

「はい、正直机を叩き割る必要はなかったと思います。でも、体が動いちゃったんです」

 

「うん、虐めっていうのは見て見るふりをする人が多い中、君みたいに止めようと動ける人はとっても貴重なの。でもね、やり方はもうちょっとあったんじゃないかな」

 

「そうよ。手から血が出てたそうじゃない。今も指に包帯を巻いて……お母さん、心配したんだからね?」

 

 

 

ごめんなさい。あれは俺もちょっと痛かった。でも車に轢かれてもしなないのになんで血が出たんだ?うーん、あ、怪我はするけど死にはしないぐらいの塩梅なのかな。まあ無傷だとそれはそれで怖いもんな、で

 

 

『反省はしてる。けど後悔はしてない』

 

『ギャン泣きして謝る』

 

 

 

う、うーん…‥ま、まあちょっとぐらいカッコつけてもいいよね。ギャン泣きとかしたくないし

 

 

 

「……反省はしてる。けど後悔はしてない。友達を助けるためにやったことだから」

 

「選空……先生、もちろん弁償はします。なので、どうか選空の事を許してもらえませんか?」

 

「もちろんです」

 

「ありがとうございます!」

 

「それじゃあ、選空君、これからはもう机を壊したりしちゃダメだよ?」

 

「はい」

 

 

 

これで話は終わり、俺と母さんは家に帰った。帰った後は、家で飼ってるゴールデンレトリバーの金太の散歩に行くことにした。ちなみに服装は甚平だ。この服装楽なんだよなぁ。と、もう2時間以上散歩してるぞ。家に帰ったのが四時ぐらいだからそろそろ帰らなきゃ暗くなる

 

 

 

「さて、そろそろ帰るか……ん?」

 

 

 

帰路にある公園の前を通った時、その公園のブランコに女の子がいた。なんたってこんな時間に1人で、て、おい、どうしたんだよ金太。俺が金太を追いかけると、金太はすでに女の子の元にいた

 

 

 

「わっ、おっきい犬さん」

 

「わふっ」ぺろぺろ

 

「あはっ、くすぐったいよ」

 

 

 

幼女と大型犬のじゃれ合い、なんて微笑ましいんだ。あ、女の子がこっち向いた。結構可愛いな。うちのクラスにも可愛い子はいるけどそれ以上だ。こりゃ将来美人になるな

 

 

 

 

『今俺を見たな!これでお前と縁ができた!』

 

『お嬢さん、これから俺と楽しい事をしませんか?』

 

 

 

おいバカやめろ、幼女になにしようとしてんだお前。親御さんに殺されるわ。こんなの一択だろ。そっちも強引ではあるがまあマシだろ

 

 

「今俺を見たな!これでお前と縁ができた!」

 

「だ、誰?」

 

「俺は柊選空。そこの金太の家族だ」

 

「柊、選空……」

 

「で、こんな時間に1人でなにしてんの?いやまあ言いたくない事なら言わなくてもいいけど親が心配してると思うよ?」

 

「お母さんたちは、忙しいから、私はいい子にしてなくちゃいけないの。だから、迷惑をかけないように1人で、公園に……」

 

「ならなんで泣いてんだ。寂しいんじゃねえか。子供はな、わがまま言ってなんぼなんだよ。言い過ぎたら怒られるけど、ちょっとぐらいなら怒られやしないさ」

 

「ほんとに?」

 

「ほんとほんと、だって俺がそうだからね」

 

 

 

まあ俺の場合は我儘というよりは選択肢により奇行で困らせることが大半なんだけど、なんだかんだ怒られてないからね。ま、そんなことはどうでもいいさ

 

 

 

「寂しいんだろ?だったら帰ろうぜ。不安ならついて行こうか?なんて、そんな馴れ馴れしいことしな──」

 

「ついてきて、欲しいの……」

 

「えっ」

 

「ダメ?」

 

「いや、問題ない。な、金太」

 

「わんっ!」

 

「よーし、そんじゃあしゅっぱーつ!と行きたいところだけど、君名前は?」

 

「なのは、高町なのはっていうの!」

 

「OK、なのはちゃんね。んじゃ行こうか!」

 

 

こうして俺と金太は高町系に向かうことになった

 

 

 

 




ちなみに選空君はなのはさんよりも年上です。なのはさんが入学する頃には選空君は3年生になってます
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