やはり俺の青春ラブコメは正しくは無いが間違ってもいなかった 作:Krito
気が向いた時にのんびり更新していく予定です
茜はエプロンを着けてクッキーを作る準備を始めた
茜「由比ヶ浜さん、貴方は才能がないって言ったよね」
結「え?う、うん」
茜「どうしてそう思ったの?」
結「だって…私が作ったクッキーはとても食べれるような状態にならなかったし…」
茜「確かに食べれそうにない。でも初めて作ったんでしょ?」
結「……うん」
茜「私もね、初めて料理をした時は焦げたし、形も悪かったし、味もお世辞にもいいとは言えなかった。」
茜は生地を捏ねながら話を続ける
茜「でも私は続けた。何度も何度も。」
結「…どうして?なんで諦めなかったの?」
茜「本気だったから。私には私の作ったものを「美味しい」って言って食べてもらいたい人がいた。」
茜「私ね、告白して1度振られたことがあるの。でも諦められなかった。その人の事が本気で好きだったから。振られた後も一生懸命アピールしたし、その人が甘いものが好きだって言うからその人の誕生日に何か作ってあげようって、作ってあげたいって」
結「…」
雪「…」
八「///」
茜「そう思ってから毎日練習した。材料だってタダじゃない。だからバイトのようなこともした。まぁ中学生だったから親の知り合いのところでお手伝い位なものだったけどね。」
結「…どうなったの?」
茜「その人の誕生日の日にクッキーをプレゼントしてもう一度告白したよ。そして付き合い始めた。」
雪「…何が言いたいのかしら?」
茜「?分からなかったかな?つまりね、才能が無くても努力すれば気持ちは伝わるんだよ。由比ヶ浜さんは努力してない。なのに才能がとか言っちゃってる。努力する前に諦めちゃってる」
結「…相手からしたら重いとか思われそうだし。」
茜「かもね。でも気持ちは伝わる」
そして茜は出来上がったクッキーを手に取り自らの口に放り込んだ
茜「うん、美味しい」
クッキーの残りを皿に移し八幡の元へ持っていく
茜「はい、ハチ私の気持ち受け取ってくれる?」
八幡は若干顔を赤くしながら渡された皿のクッキーを1つ手に取り口に運んだ
八「…俺が受け取らないわけないだろ?美味しいよあの時貰ってからずっと変わらない俺好みの味だ」
そう言って八幡は茜の頭を撫でる
八「なぁ由比ヶ浜。お前はさっき相手からしたら重いと思われるって言ってたがな。男ってのは割と単純なんだよ。自分のためにここまでやってくれた相手のことを否定するなんてことはしない。余程性格に難がない限りな」
結「……ヒッキーと八雲さんって付き合ってたんだね…」
八「あ?まぁな。だが今そんな話してたか?」
結「……なんでもない。雪ノ下さんありがとね!後は自分でやってみるよ!」
そう言って由比ヶ浜は家庭科室から飛び出して帰ってしまった。
エプロンを付けたまま
雪「……良かったのかしら」
茜「いいんじゃないの?本人が良いって言ったんだし」
八「だな。最後はよく分からんかったが。」
雪「…そうね。それじゃあ私達も片付けして帰りましょう」
八「……そういえば、アイツ片付けせずに帰りやがったな」
茜「はぁ、しょうがないよ。さっさとやって帰ろ?」
家庭科室に残された3人は使い終わった道具を綺麗に洗い帰路へ向かう
雪「貴方達の関係……少し羨ましいわ」((ボソッ…
そんな雪ノ下の言葉を2人は聴き逃した