男を破滅させるタイプの小悪魔系ギャルが八十稲羽に転がっていますがソイツ男です 作:rikka
シナリオボスが瞬で溶ける。強かったのは覚えていたけどこんなに強かったっけ。
一周目で死ぬほど苦労した某RPGヒーロー風ボスがこんな楽に倒せるとは
※すいません、今まで気づかず『愛家』をずっと『愛屋』と間違えていました。
生徒が次々に行方不明になるという怪談騒ぎから始まったイジメとそのもみ消し、その裏にあった行方不明事件の真実――シャドウによる怪事件を解決して数日後。
「君がいなければ、私達は勝てなかったかも知れない」
その日まで、影時間の中だけとはいえ数日間も閉鎖された空間の中を逃げ回り、果てにはその特異な探知能力を使ってあの戦いのサポートをしてくれた少女――山岸風香の退院を待って、彼女を『特別課外活動部』の本拠地である学生寮へと招いていた。
「君は、私たちの命の恩人だ。だからもっと、自信を持っていい。君には、人の支えになれる特別な力があるんだからな」
「特別な、力……」
「私たちは『ペルソナ』と呼んでいる。その中でも私以上の探知能力を持つ君の能力は、今の私達に必要なものだ。ぜひ、力を貸して欲しい」
一日の中に隠された『影時間』の調査と対シャドウ戦を目的するこの特殊な部を率いる桐条美鶴は、目に強い意志を乗せて山岸風香の瞳を覗く。
その、やや前のめりとも言える姿勢に部員であり、また同時に『桐条』という存在に疑問を持っている
本当であればこの時点で一言言うつもりだった。
強引すぎる。性急すぎると。
そう言えないのは、他ならぬ桐条美鶴が先日の戦いで、まともに動けなくなった自分を庇いながら戦ってくれたからだ。
「……無理にとは言わない」
その岳羽の顔色を窺ってか、戦闘に関してのリーダーであり岳羽のクラスメイトである
「う、うんうん! 別に強制じゃないから、無理して今決めなくても……」
それに乗って岳羽も山岸という少女に、それとなくこの活動から手を引くようにと勧めてみるが――
「私、やります。……やらせて下さい!」
当の山岸は、強い言葉を以って活動への参加を決断する。
驚きと同時に、不満とも不安ともつかない苦い顔を岳羽は浮かべているが、ほとんどの面々は歓迎の言葉を口にする。
「ありがとう。協力、心から感謝する。入寮に関してのご両親へのご説明は、学園がうまく計らおう」
「はい、ありがとうございます」
「というか、風花が仲間になるんならもう一人の方はどうなんスか? 先輩」
そうして話がまとまった時に、部員にして有里や岳羽のクラスメートである順平が声を上げる。
「あの可愛いヤンキーッ
「……あぁ、彼女に関してなのだが……」
桐条はこの部活の顧問とも言える学園理事長、テーブルを囲むように設置されているソファーの一つに腰を下ろしている幾月という男に視線を送る。
「いや~、実はその彼女――謎のペルソナ使いなんだけど……まだ見つかってないんだよねぇ……」
「うえ!? 名前、聞いたんスよね!? 確か、『
「あの時は戦闘中なのもあって、フルネームを聞けずじまいだった。それに……」
先の二体の大型シャドウの討伐に完了した後、彼女は力を発現させた疲労で倒れた風花の元に駆け寄り、着ていたジャケットでその体を包んで、そこにいる場で最も身体を鍛えていた真田へと渡していた。
当然、『特別課外活動部』の中心である桐条や真田は詳しい話を聞こうとした。
だが、
――やっべ、もうすぐ裏時間が終わる! すいません、ホテル抜け出しているし朝一の電車で帰らないと悪いし……ホントすいません! お先に失礼します! 縁があればまた!!!
と一方的にまくしたてると、そのまま戦闘中にも見せた脚力を発揮してその場を抜け出してしまったのだ。
「一応、機材の一部が生きていて彼女の戦闘を記録してくれていたのだが……例の大型にやられた影響で鮮明とは到底言えなくてな」
「わざわざホテルに宿を取る必要があって、かつ電車で戻らなくてはならないという発言からして結構離れた地域にいるハズ。そう思って電車で行きつく地域の学校から
「今の所、記憶に残る彼女の顔と合致する存在は見つかっていない」
もうスタートの時点で永遠にたどり着かない道を選んでいるのだが、その事実に気付けた者は誰もいない。
「じゃあ制服はどうッスか? あのヤンキーッ
「彼女は戦闘中ずっとジャケットを羽織っていた。戦闘後にそのジャケットを山岸にかけた後は私も明彦も見ているが……」
「……正直、見覚えのない制服だった上にわずかな間だからな。似ているくらいまでならば分かるが、大量の候補の中で間違いなくこの学校の服だ、とまで断言できん。順平、お前はなにか彼女について覚えていないか?」
その少女()から『ヒゲの先輩』と呼ばれた順平は、改めて思い返す。
「そう言われると自分も……路地裏で助けてくれた時はなんかジャージっぽい恰好だったし、戦闘の時も有里と組んでたし……」
ついでに言うならば、下にスパッツを履いているとはいえ丈の短いスカートでピョンピョン飛び跳ねていたため、その時の順平には目の毒であった。
後にそれは猛毒へと進化する。
「なぁ、お前はどうだ? ゆかりッチも」
「進んで前衛を受け持ってくれたから、後ろ姿なら覚えている」
「わたしも彼女が戦う前に運んでもらったけど……顔はともかく服はそこまで……でも、多分身長からして中学生くらいだと思う。私の身体「ヒョイ」って抱え上げてたし、部活か何かで相当鍛えてるんじゃないかな」
あの時その姿を見た部員のそれぞれが記憶を絞り出す中、山岸だけが膝の上に置いた紙袋を撫でる。
自分に掛けられていた彼女のジャケットをクリーニングしたものだ。
「う~ん、君達とは全く違う、召喚器を使わず安定してペルソナを運用できる少女。正直、一研究者としても非常に興味深い存在だ。協力の是非はともかく、話だけでも聞いてみたいものなんだけどねぇ……」
「ま、そっちの調査は気長に進めるとしよう。まずはこうして数の揃った我々の態勢を整える事からだ。まず、山岸君の引っ越しの段取りなんだが――」
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「……歩きづらい。完二悪い、軽くエスコート頼む」
「んな背のたけぇヒールなんざ履いてりゃ当然だろうが! てかなんでヒール履いてんだよ!?」
「体幹鍛えるため」
「もっと他にあんだろうが!!」
大会も終わり無事に八十稲羽に帰って来た次の日。
土産不要とは言われていたが、前に試したいと言っていた化粧水見つけて反射的に買ってきたので海老パイセンに渡し、菓子折りをクラスメートの連中に渡した後の放課後。
ちなみに完二には小物セットを。
もっと裁縫や編み物に使う道具の方がいいとは思っていたのだが、あの限られた時間ではそういった店がどこにあるのかすら把握できなかった。
「ってか、急に鍛える必要あんのかよ」
「ん。……ちっと向こうでステゴロがあってな。先を考えて必要性を感じた」
「……やりあったのか」
「ちゃんと勝ったぞ?」
「見りゃ分かんよ」
さよか。
「つーか、あれか。絡まれたのか?」
「俺じゃない。絡まれている側を助けに行ったついでにこう、ね」
「あぁ……」
嘘は言っていない。マジで。
初日のアレは言葉通りだし、月曜のアレもある意味同じだ。
デカブツに絡まれてヤバかった二人を助けに入った。
それだけだ。
「完二、惣菜大学まで杖役頼む。ビフテキ串奢ってやるから休憩しようぜ。話もそん時してやる」
「――でな、明らかに場違いなんだよその三人。路地裏にたむろってた連中もぶっきらぼうとはいえ『遊ぶとこ間違えてんじゃねぇの?』とか『シラけるから帰れ』って一応は促してくれてんのさ」
「そこで、お前がさっき言った猪みてぇな女が?」
「そう。『ここ来るのに、なんであんたらの許可が要るワケ?』とかメンチ切り始めてさ」
「……ありえねぇ……。話聞きに来たのにか」
裏の時間の事が無くても、ぶっちゃけの初日の土曜日の案件だけで完二への話には十分だった。
喧嘩したのもマジだったし。
「後輩のフリして『先輩方がすんません!』って割って入って頭下げて、一回空気仕切り直そうとしたらあのセンパイ、他の男二人の先輩の安堵にも気づかず『誰よアンタ。ってかこんな連中に頭下げないでよ』とか言っちゃって……」
「言っちゃって?」
「向こうも引っ込み付かなくなって、もう一人の顎鬚の先輩殴られてさ。そのまま女の先輩までマジで剥かれそうな雰囲気だったから手ェ出そうとした一人ノした」
「…………チカ、おめぇ……騒ぎにならなかったか?」
「跡が残るような蹴り方はしてないし、騒ぐ前に黙らせた。ポリ公が動く前に終わってる」
「……災難……だったって……言っていいのか、コレ」
「いや、まぁ、9割9分俺の自業自得なのは違いない」
とはいえ、それがきっかけで同じペルソナ使いと知り合った。それもたくさん。
機会があればもう一回港区行って話を聞きたい――というか、結局謎のまんまになったあの変な『塔』について話を聞きたい所なんだが……。
(さすがに金が足りねぇ……)
自力で行くにも、仮に高校入って原付手に入れたとしても行ける距離じゃねぇ。
それこそせめて大型じゃねぇと無理がある。つまりすぐには絶対に無理。
なにか機会がないとな……。
あの塔に変わった学校に電話かけようかとも思ったがどう言えばいいか分からないし、なにより届くか……。
……桐条って人の名を出せばヒットするか?
いや、でもなぁ。ドンピシャってわけにもいかないだろうし……言伝頼むにもなんて言えば……。
――? あれ、巽君。それに……そっちにいるのは如月君?
「んあ? おぉ……」
「松永さん、さっきぶり~。そっちは犬の散歩?」
微妙に硬いビフテキ串を飲みこめるまで咀嚼している間に、聞き慣れた女の子の声がした。
俺と完二のクラスメートである松永綾音という小柄な少女が、総菜大学前のベンチに腰を掛けている完二の影から顔を出して――
「!?!?!?!?!?!?」
待て、なんで急に顔を真っ赤にさせた。
「??? き、き、き、如月君!?」
「うん」
「な、なんで――」
「――なんでチャイナ服なんて着てるの!?」
? ……今更?
……おい待て女子。今足組み替えた時、完全に目で追ってたな?
まぁ、確かにコイツ結構スリットきわどいけど。
「今日選んだヒールに似合う奴だったから……なんだけど……完二、コレって珍しい?」
「あぁ? いや、別に。前『愛家』の先輩から貰った奴だろ? なんつったか……」
「完二お前、あそこの親父さんには世話になってんだろ」
「オヤジはオヤジで通してんだよ……で、あそこの先輩は……」
「あいか先輩」
「あぁ、そうだった。その人からの誕プレだろ」
バイト出来るようになったらこれ着てウチの店来なよ~とか言われてもらっちった。
スリットも入ってる動きやすいけどサイズが妙にピッタリでちょっと入手先怖くて、尋ねてみたけど誤魔化された奴……。
「まぁ、言われてみりゃ多くはねぇか……。お前が普段出歩く時の服っつったらもっとパンクな奴かフワフワした奴の二択だ」
確かに。
ゴシックミリタリーやゴスロリの方がチョイスする回数多いかも。
「……悪い、松永さん。驚かせちゃったな」
「あ、ううん、いいの。こっちこそごめんなさい。その、考えてみればもう制服だって女子のだったし」
「次はもうちょい慣れたメイド服の方着ておくよ」
「そんな服まであるの!?」
あるよ。
完二厳選の生地で完二が作成したロングスカートの奴。現在Ver2。
「……チカ、食い終わったか?」
「ん? おお。この通り」
「せっかくだし、さ、さ、散歩に付き合ってやらねぇか? 犬の――じゃねぇ、松永の!」
「お前、撫でたいだけだろ。松永さんの犬……」
というかすでに撫でまわしてるし。懐かれてるし。
意外とお前動物の扱い上手いよな。
ごめん松永さん、時間が許すならしばらく完二の好きにさせてやってくれ。
「よ……っと、とと」
「あ、如月君、大丈夫? うわぁ、その靴すっごいヒール高い……」
「ごめん、もうちょいコイツで歩くの慣れたいから、完二が犬担当している間肩貸してくれない?」
体幹上げて体力上げてスタミナ付ければ、もうちょい『裏の時間』でも戦えるハズだ。
今日も『裏』の間は奴らが出なければそのままトレーニングに当てたいし。
「え? あ、うん。いいよ。えっと……どっちがいい?」
「左肩を。代わりに処理袋とスコップは俺が反対側で持つよ。完二、お前犬担当。逃がすなよー」
「お、おう! 任せろ!」
……いや待て、待て完二。
逃がすなとは言ったが抱き抱えろとは言っていない。
これなら絶対に逃げない? いやこれ犬の散歩だから。
それじゃお前の筋トレだろうが。抵抗せず大人しくその犬を解放しろ。リードは離さず。
Steam版P4Gの釣りをキーボードでやった結果、まず使わない筋肉を酷使したことによって左腕に多大なダメージが入りました。
へ、変な筋肉痛がぁ…………、
引き寄せボタンのTABキー押すために指をずっと添えていたのが悪かったのか……素直にコントローラー買うかぁ。
オオミズウオまでならイケるけど川ヌシまじムズい。
両腕がパンパンになるまで頑張ったけどまだ釣れない……。
Vitaの時の私本当にコレ釣った??
(なお、海ヌシはそっちでも釣れてないので狐コミュ未だに未クリアのハズ)