「……おい、デミウルゴス様。聞いてないぞ、こんなの」
夕暮れ時の見知らぬ森の中、ムコーダは一人(+三匹)、頭を抱えて頭上の虚空を仰いでいた。
事の発端は数時間前。いつものように神々へのお供えと、自分たちの夕食の準備をしようとしていた時のことだ。
風の女神ニンリル様が「我のショートケーキを早く出すのじゃー!」と駄声を上げ、それに焦った創造神デミウルゴス様が「ちょっと待ちなさい!」と手を滑らせた結果、女神たちの通信の次元の歪みに巻き込まれた。
気がつけば、いつものクレーデルの森でも、ダンジョンでもない、見たこともない奇妙な植物が茂る土地へと時空跳躍させられていたのだ。
『ムコーダよ、すまん! ちょっと次元の座標がずれてしまったようじゃ! すぐに引き戻すのはちと難しくてな、少々その世界で時間を潰してくれぬか? お詫びにネットスーパーの権限を少し拡張しておいたから!』
脳内に直接響いたデミウルゴス様の後悔に満ちた声と、バックで聞こえる「我のケーキはどうなるのじゃああ!」「落ち着きなさいニンリル!」という大騒ぎ。
呆れて物も言えないムコーダの傍らで、超常の威圧感を放つ巨大な伝説の魔獣・フェンリルのフェルが、退屈そうに欠伸を噛み殺していた。
『むぅ……なんだか奇妙な気配に満ちた土地だな。見たこともない小虫(ヒュージのこと)の匂いが微かに漂っておるぞ』
『ムコーダ〜? お腹すいたのー! ごはんまだー?』
ぷにぷにと足元で跳ね回る水色のぷにぷにボディ、従魔のスライム・スイ。
『おいおい、見知らぬ場所だろうが何だろうが、俺は腹が減ったぞ! 今日は何食わせてくれるんだ?』
腕組み(前脚組み)をして宙を舞うのは、やんちゃなピクシードラゴンのドラちゃん。
「はぁ……。どこに行ってもお前たちは変わらないなぁ。よしよし、スイもドラちゃんもちょっと待っててね」
ムコーダは深々とため息をつくと、目の前に浮かび上がるホログラム画面——固有スキル『ネットスーパー』を起動した。
デミウルゴス様が「お詫びに拡張した」と言っていたが、画面を開いてムコーダは目を丸くした。
「うおっ!? なにこれ……『ロピア』コーナーが新設されてる!?」
現実世界の食のテーマパークと名高い有名スーパーマーケット『ロピア』。大容量でコスパ最強、そして何より惣菜やミールキット、オリジナル調味料のクオリティが異常に高いことで知られる名店だ。まさか異世界(というか、どこだか分からないこの場所)でロピアの商品が手に入るとは。
「へぇ、ロピアの特製惣菜シリーズか……あ、これ美味そうだな。『人気爆発! ご飯が進む本格シンガポールチキンライス(海南鶏飯)キット&特製蒸し鶏セット』! 大容量でお買い得……よし、これにしよう!」
ムコーダは早速カートに大量のシンガポールチキンライスセットを追加。さらにお湯を沸かし、ジャスミンライス(鶏の出汁で炊いたご飯)を温め、しっとり柔らかく蒸し上げられた巨大な鶏胸肉と腿肉を並べた。
添付の特製ソースは3種類。ピリッと辛いチリソース、コクのある黒醤油(ケチャップマニス風)、そして生姜とネギが効いた香ばしいジンジャーソース。
「よし、フェルたちには特大盛りで……」
湯気とともに立ち上る、鶏出汁の濃厚な香りと、生姜やネギ、ほのかなハーブの芳醇な香り。特製ソースをたっぷりかけたツヤツヤの鶏肉と、旨味を吸い尽くしたご飯が夕闇の森に輝く。
『ぬおっ!? これは……今まで見たこともない色の米と肉だな! だが、匂いが凄まじいぞ!』
フェルが鼻をヒクヒクさせ、前足をドスドスと鳴らす。
『うまそうーーー! スイ、早くたべたいーー!』
『うひょー! このタレの匂い、たまらんぜ!』
「はいはい、熱いから気をつけてね」
ムコーダが特大の大皿に盛り付け、三匹の前に差し出した——その直後のことだった。
ガサガサガサッ!!
草むらを押し分けて、突如として出現した複数の影。
それは、少女たちだった。
だが、ただの少女ではない。全員が何やら巨大でメカニカルな、銃と剣が合体したような謎の大型兵器(CHARM)を手に構え、黒を基調とした洗練された制服を身に纏っている。
「そこまでよ! 謎の生命体と……えっ? 人間……?」
先頭に立っていたのは、黒髪の可憐な少女——一柳梨璃(ひとつやなぎ りり)だった。
その隣には、気品漂う金髪の少女、白井夢結(しらい ゆゆ)。そして、楓・J・ヌーベル、二川二水、安藤鶴紗、吉村・Thi・梅、郭神琳、王雨嘉、ミリアム・ヒルデガルド・v・グロピウスといった『一柳隊』の面々が、物凄い迫力でムコーダたちを取り囲んでいた。
「ヒュージの反応を追ってきたはずですが……な、なんですの、あの巨大な巨大獣(ネスト)のようなオオカミは!? それに……えっ?」
楓・J・ヌーベルがCHARMを構えつつも、途中で言葉を詰まらせた。
夢結もまた、油断なく目を光らせていたが、その鼻先がかすかに動く。
「……何の匂いかしら? これは……鶏肉と、ハーブと、米……?」
「た、助けてー! 襲わないでください! 俺はただのご飯を作ってるだけの旅人(?)です!」
ムコーダは即座に両手を挙げて降参ポーズ。
『む? 何だこの小娘どもは。我らの邪魔をする気か?』
フェルが低く唸りを上げると、一柳隊の面々に激震が走った。
「喋った……!? マギを纏っているわけでもないのに、この圧倒的な存在感……!」
二水がメガネを押し上げながら、手元のタブレット(のようなメモ帳)を猛スピードで叩く。
しかし、緊張感に包まれたその場を破壊したのは、一柳梨璃の「お腹の音」だった。
ぐうぅぅぅぅぅぅ〜〜〜〜〜っ。
「あ……ご、ごめんなさい……! だって、だってすごく良い匂いがして……!」
梨璃は顔を真っ赤にしながらお腹を押さえた。
「梨璃さん、防衛戦の最中ですよ……と言いたいところですが」
夢結ですら、ゴクリと唾を呑み込んだ。
それもそのはず。ロピア特製のシンガポールチキンライスから漂うのは、鶏の旨味が凝縮された最高級のご飯の香りと、三種の秘伝ソースが絡み合う極上のアロマ。連日のヒュージとの激闘で疲弊し、百合ヶ丘女学院の食堂のメニューにも少し飽き始めていた彼女たちの本能を、ダイレクトに撃ち抜いたのだ。
「あの……もしよかったら、食べますか? まだたくさんありますし……」
ムコーダが引きつった笑顔で差し出すと、梨璃の目がキラキラと輝いた。
「えっ! いいんですか!? いただきますっ!」
「ちょっと梨璃! 毒が入っているかもしれないのよ!?」
楓の制止も聞かず、梨璃は一口、スプーンですくったチキンライスを口に運んだ。
柔らかくジューシーに蒸し上げられたロピアのチキン。チリソースのピリッとした辛味と、ジンジャーソースの爽快感、そしてご飯に染み込んだ鶏のコクが口いっぱいに弾ける。
「んんんんん〜〜〜〜〜〜っっっっっっ!!??✨✨」
梨璃は頬を押さえ、その場に崩れ落ちそうになった。
「な、なんですかこれぇぇぇぇ! ほっぺたが落ちそう! 鶏肉が、鶏肉がふわっふわで、ご飯にすごく味が染み込んでて……! 夢結さま、食べてみてください! すっごいです!」
「え……? あ、あら、そんな大袈裟な……」
夢結が半信半疑で一口。
次の瞬間、夢結の青い瞳が大きく見開かれた。
「っ……!? これは……! スパイスと生姜の香りが完璧なバランスで調和している……! 鶏肉の火入れも完璧……! 一体どうやってこの旨味を凝縮させたというの……!?」
「なっ……! 夢結様をそこまで言わせるなんて! 私にも食べさせなさい!」
楓が奪い取るように一口。「んまあああああああああっ!!!」
「ちょっと我にも寄越すのじゃ!」
「神琳、雨嘉、これ美味しいよ!」
「ミリアムの分も残すんじゃぞ!」
一柳隊、全滅。
彼女たちは一瞬でロピアのシンガポールチキンライスの虜となり、無我夢中でスプーンを動かした。
『ふん、美味いのは確かだが、我らの分まで取るのではないぞ』
フェルたちがバクバクと自分たちの分を平らげる横で、一柳隊の面々はあっという間に完食し、うっとりと頬を赤らめていた。
「はぁ〜……幸せです……。あ、申し遅れました! 私、百合ヶ丘女学院の一柳隊隊長、一柳梨璃です! あなたは……?」
「あ、俺はムコーダと言います。こっちは従魔のフェル、スイ、ドラちゃんです」
「ムコーダさん……! こんなに美味しいご飯、食べたことありません! でも……ちょっと辛いソースで、喉が渇いちゃいました……」
梨璃が少し申し訳なさそうに喉を押さえる。
「あ、それなら飲み物もありますよ! ロピアのコーナーで売ってたやつ……えーと」
ムコーダは急いでネットスーパーを開き、シンガポールチキンライスにぴったりなエキゾチックなドリンクを探した。
「これかな。『ロピア直輸入! 濃厚タマリンドジュース』! 甘酸っぱくてチキンライスに最高に合うらしいです」
ムコーダは人数分のグラスをネットスーパーから購入し、キンキンに冷えたタマリンドジュースを注いで手渡した。
「タマリンド……? 初めて聞く名前ですね」
雨嘉が小さく呟きながら、一口飲む。
甘酸っぱく、フルーティーで、フルボディーなコクのある甘みが、口の中に残っていたチリソースの辛味を爽やかに洗い流していく。
「〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっっ!!!」
雨嘉の顔が真っ赤になり、目が爛々と輝いた。
「美味……美味しいです……! 甘くて、甘酸っぱくて、身体の奥からエネルギーが湧いてくるみたい……!」
「なになに!? 私にも飲ませて!」
「わぁっ! これ、すっごくさっぱりしてて美味しいー!」
「ウチ、これ好きかも! クセになる味やわ!」
タマリンドジュースの衝撃。
甘酸っぱい南国の果実の味わいが、激しい戦闘で消耗していたリリィたちの身体に沁み渡り、彼女たちの精神を完璧にノックアウトした。
「む、ムコーダさん……! あなたは何者なのですか!?」
二水が興奮のあまりムコーダの手にすがりつく。
「ただの料理好きな旅人(商人)ですよ……!」
その時だった。
ガサガサガサガサッ!!
「何事ですか一柳隊! ヒュージの巨大反応か!?」
「一柳さん、ご無事ですか!?」
匂いと騒ぎを聞きつけて(あるいは連絡を受けて)、続々と集まってきたのは、他の部隊のリリィたちだった!
ヘルヴォル、グランプリエ、その他の百合ヶ丘女学院、そして近隣の学園から遠征してきていたリリィたちまでもが、ぞろぞろと森の開けた場所に姿を現したのだ。
「な、なんですかこの凄まじく良い香りは……!?」
相模女子の相澤一葉が鼻を鳴らす。
「う、美味そう……! 一柳隊だけズルいぞ!」
「ちょっと梨璃! あなたたちだけで何を食べていたの!?」
郭神琳の幼馴染である吉村・Thi・梅が叫ぶが、自分も口のまわりにチリソースをつけている。
「みなさん! このムコーダさんの作るご飯と飲み物、信じられないくらい美味しいんです!」
梨璃が余計な一言を叫んだ。
「なんですって……!?」
「私たちにも食べさせなさい!」
「お腹が空いて戦えないわ!」
集まってきた数十人、いや百人近いリリィたちの目が、一斉に怪しく光った。
それは、ヒュージに対峙するとき以上の、圧倒的な『食への執着』に満ちた目だった。
「ひえっ……!? な、何ですかこのプレッシャーは!?」
ムコーダは思わず後ずさりした。
「ムコーダさん……!」
一柳梨璃が、瞳に異様な力(チャーム)を宿しながら、ムコーダの手を固く握りしめた。
「お願いです! 私たちの学園……百合ヶ丘女学院に来てください! 理事長や先生方にもこのご飯を食べてもらいたいですし、何より、もっとたくさんのご飯を作ってほしいです!」
「えっ!? いや、俺は異世界(?)から飛ばされてきたばかりで、帰る方法を探さなきゃ……」
『ムコーダよ、我はあの学園とやらに行ってもよいぞ。美味いものが食えるならどこでも同じだ』
フェルが横から余計な助言をする。
『スイもいくー! おいしいものいっぱい食べるー!』
『俺も賛成! あいつら、美味そうに食うから見てて気持ちいいぜ!』
「お前たち……裏切るのかよ!?」
「さあ、ムコーダさん! 参りましょう! 全員、ムコーダさんたちを護衛……いえ、案内します!」
「「「おおーっ!!!」」」
群がるリリィたちに周囲をガッチリと囲まれ、逃げ場を完全に失うムコーダ。
それは護衛という名の、あからさまな「連行」だった!
「ちょっと待ってー! 俺の意見は!? ロピアの在庫が保たないよーーー!!」
ムコーダの絶叫が夕暮れの森に虚しく響き渡る。
デミウルゴス様とニンリル様の手違いで跳ばされたこの世界で、ムコーダ御一行はなんと『リリィたちの専属シェフ』として百合ヶ丘女学院へと連行されてしまうのであった……!
果たしてムコーダは、食欲旺盛なリリィたちの胃袋を満たし切り、ロピアの惣菜でこの世界を平定してしまうのか!?
そしてデミウルゴス様からの迎えはいつ来るのか!?
怒濤の百合ヶ丘女学院へ!
百合ヶ丘女学院の大聖堂を思わせる重厚な学園長室。
そこに呼び出されたムコーダは、高級そうな革張りソファの端っこに縮こまるようにして腰掛けていた。隣ではフェルが豪快に身震いをし、スイはムコーダの膝の上でぷにぷにと形を変え、ドラちゃんは退屈そうに浮遊している。
正面に座るのは、百合ヶ丘女学院の学園長である高嶺の花のような佇まいの女性であった。彼女は静かに紅茶のカップを置くと、真剣な眼差しでムコーダを見つめた。
「ムコーダ様……一柳隊から報告は受けております。そして、あなた方が提供してくださった『シンガポールチキンライス』と『タマリンドジュース』が、どれほど少女たちの心を救ったかも」
「は、はあ……喜んでいただけたなら何よりですが、連行同然でここに来たのは少々参りました……」
苦笑いするムコーダに対し、学園長は深々と頭を下げた。
「無礼をお許しください。ですが、今のリリィたちの現状を知っていただければ、彼女たちがなぜあれほどまでに取り乱したのかご理解いただけるかと存じます。……彼女たちは日常的に『マギ』を消耗し、未知の巨大生命体ヒュージと命懸けで戦っています。しかし、世界的な物資の途絶と戦闘への集中により、学園での食事は『高濃度マギ補給用の栄養素優先食』……要するに、味の素っ気もない高カロリーゼリーや乾燥肉が中心となっているのです」
「えっ……あんな年頃の女の子たちが、そんなものばかり……?」
ムコーダの胸がギュッと締め付けられた。
一柳隊の梨璃たちの、あの美味そうに食べ、涙を浮かべて喜んでいた顔が脳裏をよぎる。年頃の少女たちが、命を懸けて世界を守っているにもかかわらず、日々の食事の楽しみすら奪われているという現実。
「数日後、近隣の学園からも多数のリリィが集まり、合同演習が開催されます。演習後の交流会……本来ならば彼女たちの数少ない羽休めの場となるはずですが、提供できる料理には限界があります。……ムコーダ様、不躾なお願いであることは百も承知です。どうか、彼女たちに『本物の料理』を食べさせてはいただけないでしょうか? もちろん、報酬は学園の資金からお支払いいたします」
学園長が再び頭を下げた。
ムコーダは胃のあたりがキュッとなるのを感じたが、チラリと横を見た。
『ぬ? 我は美味いものが食えるなら文句はないぞ。ただし肉だ、肉を大量に用意しろ』
『スイもね〜、あのお姉ちゃんたちに美味しーの作ってあげたい!』
『俺もあの唐揚げってやつなら無限に食えるぜ!』
従魔たちも乗り気だ。何より、料理人(兼ネットスーパーの買い出し担当)としてのムコーダの情熱に火がついた。
「……わかりました、学園長。腹を決めました。リリィたちの演習後の交流会、このムコーダにお任せください! 彼女たちの胃袋、完全に掴んでみせます!」
「まあ! ありがとうございます……!」
誓いを立てたムコーダは、自室として与えられた豪奢な客間へと戻るなり、速やかに『ネットスーパー』の画面を立ち上げた。
「よし……気合いを入れて仕入れをするぞ! デミウルゴス様が拡張してくれたおかげで、ロピアの全メニューが解放されているし……ん?」
ホログラム画面の右上に、見たことのない煌びやかなアイコンが新規追加され、ピカピカと点滅していた。
「……んん!? これは……『成城石井』コーナーが新設されてるーーーっ!?」
ムコーダは思わず叫んだ。
成城石井。それは日本の高級スーパーの代名詞であり、輸入食材やこだわりのお惣菜、そして何より『自家製スイーツ』のクオリティが超絶的であることで知られるプレミアムな存在!
「嘘だろ……ロピアの大容量・爆旨メニューに加えて、成城石井の上品かつ至高のスイーツまで手に入るなんて……! これがあれば、あの甘いものに飢えているリリィたちを完全にノックアウトできるぞ……!」
ムコーダの頭の中で、完璧なメニュー構築のプランが炸裂した。
「よし、異世界の極上食材と、ネットスーパーの日本の誇る名店メニューのハイブリッドだ! ロピアの看板巨大スイーツ『天使のふんわりティラミス』と、成城石井の『自家製プレミアムチーズケーキ』『イタリアンプリン』……これをデザートの核に据える! 料理も異世界の大物モンスター肉と日本の激ウマ商品を組み合わせて……勝つ!!」
合同演習当日の夕刻。
百合ヶ丘女学院の大庭園には、特設の巨大バイキング会場が設置されていた。
集まったのは百合ヶ丘女学院の一柳隊をはじめ、ヘルヴォル、グランプリエ、相模女子、神話女学院など、関東各地から集結した数百名のリリィたち。全員が激しい演習を終え、汗を拭いながらも、どこか諦めを含んだ顔で会場を訪れていた。
「今日の交流会のご飯……またマギ補給用の高蛋白ペーストかしら?」
「演習で疲れ果てた身体に、あの味気ないゼリーはきついわね……」
口々にため息をつく少女たち。しかし、会場の中央にそびえ立つ巨大な屋台群から漂ってきた『神々の芳香』に、全員の動きがピタリと止まった。
ジュウゥゥゥゥ……!
パチパチパチ……!
濃厚な肉汁の焼ける音、甘辛い醤油とニンニクの香ばしい匂い、炭火の煙がもたらす香ばしいアロマ、そして甘酸っぱく上品なスイーツの香気。
「な……なにこの匂い……!?」
「呼吸するだけで、お腹が鳴っちゃう……っ!」
厨房エリアの前に立つのは、コック帽(ネットスーパーで購入)を被ったムコーダだ。傍らには威風堂々たるフェル、スイ、ドラちゃんが誇らしげに構えている。
「みんな、演習お疲れ様! 今日の交流会の料理は、俺たちムコーダ一行が腕によりをかけて準備した特製バイキングだ! 遠慮せずにどんどん食べてくれ!」
ムコーダの開会宣言とともに、地鳴りのような歓声が上がった。
リリィたちが我先にとテーブルへ押し寄せる!
まずリリィたちの目を奪ったのは、湯気を立てる色鮮やかな料理の数々だった。
### 1. 北海道男爵いモのカマンベールチーズ入りいももち
「これ、なぁに……? まんまるくて、こんがり焼けてて……」
相模女子のリリィが、トングでひとつ皿に取り、思い切って噛み付いた。
カリッ……もちっ……トロ〜リ!
「〜〜〜〜〜っっっ!? な、なにこれぇぇぇ!? 外側は香ばしくてモッチモチなのに、中からアツアツの濃厚なチーズが溢れ出てくる……! 甘辛いタレとチーズのコクが絡み合って、噛むたびに多幸感が凄まじいよー!」
「本当だ! おいしい! お餅みたいだけど、お芋の甘みがすごいの!」
北海道産の男爵いもを使用したホクホクもちもちの生地の中に、トロけるカマンベールチーズがぎっしり。ロピア仕込みの絶品いももちは、一口サイズでありながら少女たちの心を瞬時に鷲掴みにした。
### 2. ノコギリガザミのカンジャンケジャン
続いて、水産エリアで人だかりができていたのは、事前にダンジョンで調達しておいた巨大蟹「ノコギリガザミ」を、ネットスーパーの特製醤油ダレにじっくり漬け込んだ逸品だ。
「蟹の生漬け……? 刺身みたいなものかしら……」
一柳隊の郭神琳が、上品に蟹の脚を手に取り、しゃぶりついた。
とろり……。
「っ……!? んんんっ……!!」
神琳の顔が瞬時に真っ赤になる。
「なんという濃厚な甘み……! 濃厚な蟹味噌と生の蟹肉のトロトロとした食感、そこに生姜と唐辛子の効いた絶品醤油ダレが染み込んで……! ご飯! ご飯が猛烈に欲しくなりますわ!!」
「神琳、これ甲羅の中に特製松茸ごはんを入れて混ぜてみなよ!」
王雨嘉が提案し、甲羅の蟹味噌にご飯を投入して混ぜ合わせる。それを口に運んだ神琳は、「ふあぁぁ……っ」と声を漏らしてその場にへたり込んだ。
### 3. 京野菜のマーラータン・刀削麺入り
「辛いのが好きなリリィはこちらへどうぞ!」
ムコーダが声を張ると、汗を流したい激戦派のリリィたちが群がる。
大鍋でグラグラと煮立つのは、数多のスパイスと花椒(ホアジャオ)が効いた漆黒と赤の麻辣スープ。そこへ、モチモチとした食感の刀削麺と、京野菜(万願寺とうがらし、聖護院かぶ、水菜など)がタップリ入っている。
「辛っ……! でも、痛くない! 痺れるような辛さの奥に、野菜の甘みと濃密なスープの出汁が凝縮されてる!」
「この刀削麺って麺、ピロピロしててスープがよく絡んで最高に美味しい! 汗が止まらないけど、箸も止まらない〜〜!」
スープを飲み干したリリィたちが、フハーッと息を吐き出しながら、興奮で頬を上気させていた。
しかし、この宴の真骨頂はここからだった。ムコーダが誇る「異世界モンスター肉×ネットスーパー」の超絶コンボが爆発する。
### 4. ブラッディホーンブルのテールスープ
巨大な銀鍋の蓋が開けられると、澄み切った黄金色のスープが顔を出した。
Sランクモンスター「ブラッディホーンブル」の巨大な牛尾を、何時間もじっくりと煮込み、ネギと塩だけでシンプルに味を調えたスープだ。
「スープ……? うわぁ、骨の周りのお肉がホロホロ……」
一口飲んだ夢結の目が、静かに見開かれた。
「……優しい。なのに、圧倒的な肉の旨味が五臓六腑に染み渡る……。戦闘で疲れ切った身体の細胞ひとつひとつが、歓喜の声を上げているのが分かるわ……。このお肉、コラーゲンがたっぷりで口の中で溶けていく……」
「夢結様! 私の分も一口……きゃあ! 美味しい! 身体がポカポカしてきます!」
梨璃が夢結とスープを分け合いながら、身を寄り添わせて悶絶していた。
### 5. のどぐろの炭火焼き
「肉だけじゃないぞ、高級魚もあるんだからな!」
ドラちゃんが自慢げに宙を舞う。
炭火の上でじっくりとあおられ、皮目がパリッと香ばしく焼き上げられた最高級の魚「のどぐろ」。脂がポタポタと落ちて炎が上がる。
「白身魚なのに、この脂の乗り方は何……!?」
「皮はパリッパリで香ばしいのに、身はとろけるようにジューシー……塩加減が完璧すぎるよ……!」
高級料亭でしか味わえないような「のどぐろ」の塩焼きに、リリィたちは言葉を失い、ただ無心で骨までしゃぶり尽くした。
### 6. ほぼ具の海鮮巻きシリーズ
ロピアの名物中の名物、「ほぼ具の海鮮巻き」も大皿にドカンと盛られた。
酢飯の量を完全に無視し、マグロ、サーモン、イクライカ、ネギトロが溢れんばかりに巻かれた太巻きだ。
「ちょっとこれ……ご飯より具の方が圧倒的に多いじゃないの!?」
楓・J・ヌーベルが驚愕する。
「一口じゃ入らない……んむっ! ……〜〜〜〜っ! マグロが、サーモンが、お口の中でとろけて……! これ、どこを食べてもお魚のパラダイスですわ!!」
高級寿司店すら凌駕する圧倒的な具材のボリュームに、少女たちは目を丸くしながら次々と太巻きを口に放り込んでいった。
### 7. 半熟ウフマヨとベビーリーフの無限ネギンジャーサラダ
濃厚な料理が続く中、口直しとして出されたのがこのサラダだ。
シャキシャキのベビーリーフの上に、絶妙な半熟加減のゆで卵(ウフ)が乗り、そこへロピア特製の「ネギンジャー(生姜とネギのオイルソース)」とマヨネーズを合わせたコク旨ドレッシングがかかっている。
「卵を割ると、黄身がとろ〜り……!」
「ネギと生姜の風味がすごく爽やか! これなら野菜が無限に食べられちゃう!」
口の中をさっぱりとリセットしたリリィたちは、再び肉の山へと挑んでいく!
「さあ、ここからが本番だぞ! ガッツリ肉を食べてくれ!」
ムコーダが大きな鉄板と焼き網の前で腕を振るう。
### 8. ブラッディホーンブルのブリスケット・ほりにしのスパイスで香りをつけて
牛の前胸部の肉(ブリスケット)を、万能調味料『ほりにし』のスパイスでじっくりと味付けし、豪快にローストしたものだ。
ジュワァァァァ……!
ナイフを入れると、肉汁が滝のように溢れ出す。
「このスパイスの香り……ガーリックとハーブ、醤油の風味が弾けてる!」
「噛めば噛むほど肉の旨味が溢れ出てくるよ! スパイスが効いてて、噛む手が止まらない!」
『ほりにし』の持つ圧倒的な中毒性が、リリィたちの野生の食欲を完全に覚醒させた。
### 9. オークジェネラルのサムギョプサルとシロコロホルモンの盛り合わせ
続いて、香ばしい煙とともに運ばれてきたのは、上質な豚肉(オークジェネラル)の厚切りサムギョプサルと、ぷりっぷりのシロコロホルモンだ。
サンチュにカリカリに焼いた豚肉、サムジャン(韓国味噌)、キムチを包んでパクリ。
「〜〜〜〜っ! 香ばしいお肉と味噌のコク、キムチの酸味がサンチュで包まれて……重たくない! いくらでも入る!」
「この丸いホルモンもすごいよ! 噛むと甘い脂がジュワッと弾けて、皮はコリコリしてて最高!」
ヘルヴォルの相澤一葉たちが、白米を片手にサムギョプサルを猛烈な勢いで吸い込んでいく。
### 10. コカトリスの北京ダック風炭火焼き
「これは超豪華だぞ!」
ムコーダが胸を張って差し出したのは、巨大鳥モンスター「コカトリス」の皮をパリパリに焼き上げ、特製カオヤーピン(薄餅)にキュウリ、白ネギ、甜面醤(テンメンジャン)とともに包んだ北京ダック風料理だ。
「皮が……パリッとしてて、甘辛いタレとネギのシャキシャキ感がマッチしてて最高にエレガントですわ……!」
「こんな高級料理まで食べられるなんて、夢みたい……!」
### 11. ロックバードの唐揚げ
そして、宴の王道。巨鳥「ロックバード」の肉を、特製醤油ニンニクタレに漬け込んでカラリと揚げた巨大な唐揚げ。
サクッ……ジューシー……!
『ふははは! 唐揚げは我の好物だ! 誰にも渡さんぞ!』
フェルがドサクサに紛れて山盛りの唐揚げを丸呑みにしていく。
「ああっ! カッコいいオオカミさんが一人占めしてる!」
「負けてられないわ! 私にも唐揚げ頂戴!」
サクサクの衣から溢れる熱々の肉汁。シンプルだからこそ誤魔化しの効かない唐揚げの旨さに、リリィたちは指まで舐めながら貪り食った。
### 12. ムコーダ特製松茸ごはん
締めのご飯ものとして出されたのは、異世界で採取した巨大松茸をふんだんに使用し、出汁と醤油で炊き上げた「松茸ごはん」だ。
大鍋の蓋が開けられた瞬間、秋の味覚の芳醇な香りが庭園全体を包み込んだ。
「はぁぁ……なんて良い香り……日本人(?)で良かった……」
「お米一粒一粒に、松茸の旨味と出汁が染み込んでる……お腹いっぱいのはずなのに、何杯でも食べられちゃう……」
誰もがうっとりと目を閉じ、松茸ごはんの香りと旨味を噛み締めていた。
だが、本当の「狂喜乱舞」は、食後のデザートタイムに訪れた。
ムコーダがネットスーパーの冷蔵庫から取り出し、テーブルにズラリと並べたのは、ロピアと成城石井が誇る至高のスイーツたちである!
「みんな、最後はデザートだ! ロピアの看板スイーツ『天使のふんわりティラミス』と、成城石井の『自家製プレミアムチーズケーキ』『イタリアンプリン』だ!!」
「「「スイーツきたあああああああーーーーーっっっ!!!✨✨✨」」」
会場の電圧が一気に跳ね上がった。女子高生であるリリィたちにとって、甘いものは別腹どころか本腹である。
### 13. ロピアの看板スイーツ・天使のふんわりティラミス
バケツのような巨大容器に入った、圧倒的ボリュームのティラミス。
スプーンですくうと、ふわっふわのココアパウダーとマスカルポーネクリーム、そしてほろ苦いエスプレッソが染み込んだスポンジが層をなしている。
「これ……本当に天使の食感……! ふわっふわで、口の中に入れた瞬間に消えてなくなっちゃう……!」
「マスカルポーネのコクとエスプレッソの苦みが絶妙! こんなに大きいのに、軽すぎていくらでも食べられちゃうよぉ〜〜〜ん!」
一柳梨璃をはじめとする少女たちが、顔中にココアパウダーをつけながら、バケツティラミスを幸せそうに突っついている。あまりの美味しさに、涙を流しながら「生きてて良かった……」と呟くリリィまで現れる始末だ。
### 14. 成城石井の自家製プレミアムチーズケーキ&イタリアンプリン
そして、真打ち登場。成城石井の看板メニューだ。
まず『自家製プレミアムチーズケーキ』。
クリームチーズをたっぷり使用した濃厚なチーズケーキの土台に、きび砂糖を使用した素朴な甘さ、そして表面に散りばめられたスライスアーモンドとシュトロイゼル(サクサクのクッキー生地)、中に仕込まれたレーズンのアクセント。
「っ……!? な、なにこの濃厚さ……!?」
白井夢結が、一口食べた瞬間に目を見開いて硬直した。
「チーズのコクが凄まじい……! なのに、上のサクサクした生地とアーモンドの香ばしさ、レーズンの酸味が完璧なアクセントになっていて、全くしつこくない……! これは……芸術品よ……!」
続いて『イタリアンプリン』。
卵黄と生クリームを贅沢に使用し、固めに焼き上げられたねっとり濃厚なプリンだ。ほろ苦いカラメルソースがしっかりと絡みついている。
「んんんんん〜〜〜〜っっっ! ねっとり! すごく濃厚! でも甘すぎなくて、カラメルがちょっと大人な味……っ! 美味しすぎて頭がクラクラする……!」
「成城石井ってすごいのね……! 私、このチーズケーキとなら結婚できるわ……!」
「ムコーダさん! 私たちをこの学園の専属シェフに……いいえ、私の専属シェフになってください!!」
もはや会場は収拾がつかない状態へと陥っていた。
美味しさのあまり興奮が最高潮に達した数百人のリリィたちが、瞳を怪しく光らせ、CHARMを手にするかのように(?)ムコーダへと押し寄せてきたのだ!
「ムコーダさん! 逃がしませんよ!」
「毎日このチーズケーキを食べさせてくれるなら、私、なんだってします!」
「ムコーダさんを囲い込むのよー!!」
「ひ、ひええぇぇぇぇぇっっっ!!?? な、なんでみんな目が血走ってるの!? 助けてぇぇぇ!!」
ムコーダは悲鳴を上げながら逃げ出した。しかし相手は超人的な身体能力を持つリリィたちだ。一瞬で取り囲まれそうになる!
「フェル! スイ! ドラちゃん! 助けてくれーっ!」
『ぬうっ! この小娘ども、我の料理人を奪う気か!? 許さんぞ!』
フェルが咆哮を上げ、風のバリアでリリィたちの突進を阻む!
『ムコーダをいじめるなー! ぺっぺっ!』
スイが酸の泡(マイルド版)を吹き放ち、足を止める!
『おいムコーダ! 上だ! 空に逃げるぞ!』
ドラちゃんがムコーダの服を引っ張るが、百人以上のリリィたちが「待ちなさい放置しないでー!」「ティラミスをもっと食べさせてー!」と叫びながら、鬼の形相で追いかけてくる。もはやゾンビ映画の追走劇状態だ!
「デミウルゴス様ぁぁぁぁぁっ! 約束の時間だろ!? 早く助けてくれぇぇぇぇぇっっっ!!」
ムコーダが天に向かって全力で叫んだ、その時であった。
ズバァァァァァン……!!
庭園の上空の次元が大きく歪み、黄金の眩い光が差し込んだ。
『ムコーダよ! 大変長らく待たせたのじゃー! 次元座標の修正が完了したぞい! 今すぐ引き戻す!!』
デミウルゴス様の神々しい声が響き渡ると同時に、ムコーダたちの足下に巨大な魔法陣が展開された。
「ああっ! ムコーダさんが消えちゃう! 待って! 行かないでー! チキンライスとティラミスを置いていってぇぇぇっ!」
一柳梨璃が手を伸ばし、夢結が手を伸ばし、数十人のリリィたちが一斉に飛びかかってくる!
「みんなー! 美味しく食べてくれてありがとう! でも俺は帰るよーーーっ! ロピアも成城石井も最高ーーーっ!!」
光が収束し、激しい放電とともに、ムコーダ御一行の姿は完全に消失したのだった。
後に残された百合ヶ丘女学院の大庭園。
そこには、空になった大量の皿と、信じられないほどの満足感に満ちた(そして少し寂しそうな)数百名のリリィたちが佇んでいた。
「いっちゃいましたね……ムコーダさん……」
梨璃がぽつりと呟く。
「ええ……でも、最高の宴だったわ。あんなに美味しいものを食べたのは、人生で初めて……」
夢結が静かに微笑み、胸に手を当てた。
「ふふ……これで次のヒュージ討伐も、百合ヶ丘の勝利は決まったようなものですわね。あのお料理で、私たちのマギは満タンを超えて溢れていますもの」
楓が誇らしげに胸を張る。
リリィたちは互いに顔を見合わせ、満足感に満ちた笑顔を浮かべた。
ムコーダが残していった至高の食の記憶は、彼女たちの戦う力となり、伝説として末永く語り継がれることになるのだった。
一方その頃。
ドサッ!!
「……い、痛ったた……」
ムコーダが目を開けると、そこは見慣れた異世界の深い森……クレーデルの森の、いつものキャンプ地であった。
『ふぅ……やれやれ、異世界の小娘どもは恐ろしい食欲であったな。だが、あの肉の宴は悪くなかったぞ』
フェルがドサリと横たわり、満足そうなお腹を擦る。
『スイ、チーズケーキ美味しかったー! また食べたいなー!』
『俺はあの唐揚げとティラミスだな! ネットスーパーって本当に凄えぜ!』
「はぁ〜〜〜〜……助かった……。一時はどうなることかと思ったよ……」
ムコーダは草の上に寝転がり、大きく深呼吸をした。
すると脳内に、どこか申し訳なさそうなデミウルゴス様の声と、ヨダレを垂らしている気配のするニンリル様たちの声が響いてきた。
『ムコーダよ、無事に戻れて良かったのじゃ! いやあ、苦労をかけたな! ……ところで、お主が向こうで出していた『成城石井のチーズケーキ』と『ロピアのティラミス』というやつ……我々へのお供えにも、当然用意してくれるのじゃろうな……?』
『我にも! 我にもそのティラミスというのを寄越すのじゃー! 甘いものが食べたくて死にそうなんじゃー!』
ムコーダは苦笑いを浮かべながら、ゆっくりと立ち上がった。
「はいはい、分かってますよ。デミウルゴス様、助けてくれたお礼に特大のスイーツセットをお供えしますね。……さて、ネットスーパーを開いて買い出しといくか!」
見知らぬ世界での大乱戦と大宴会を乗り越え、ムコーダ御一行の「とんでもスキル」による異世界放浪の旅は、今日も美味しい笑顔とともに、まだまだ続いていくのだった。