そしてヤマトは鎮守府へと足を運んだ…そこであった出会いは悲しみを呼び、新たなる誤解を生み出しおかしな方へと進んでいく凶兆であり、吉兆であった。
その兆しにはヤマトは気付きもしない。そして物語は…
………なんていう面倒臭いシナリオを思い付いたのでそれに沿う形で裏話有りで作りたいなぁ。と、なり今回のお話は出来ました!
ではでは~どうぞ!
ふと空を見上げて思ったんだけどそういえば名前は知ってるのに会ったこともないし、まだ挨拶してなかったっていう人がいたなぁ…とか朧気に考えていた。
例えば提督さんの時にちょろっと出てきた摩耶さんとか不知火さんに鎮守府に挨拶に行ったときにも雷が持ってきてくれたお菓子とかは間宮さんっていう人のお世話になったと言っていたのを覚えている。まだ他にも居たような気がするが、間接的にでも関わりがあったとなるとこの三人になるだろう…ここはやはり挨拶をするべきなんだろうか?
「うーん…あの時キレて気が動転してたせいで色々やらかしちゃったからなぁ。もう少し様子見をした方が良いかもしれないし…でも、後回しにしたせいで忘れてましたじゃ問題外だしな~…」
少し悩んだが答えは出なかった。分からない事はあんまり気にしない質なんだけど、無礼は不味いから行くことにする。悩んで分からなきゃ進まないより進んだ方が良いよな!進んじゃいけないのは遭難したとき位だし、止まるより進んでみるほうがいいってね。
そうと決まれば行きますか!いざ、鎮守府へ!
「ヤマト発進!」
前回は不法侵入に近い奇襲のような突入をしてしまったので今回はと鎮守府の正面から歩いて段取りをしながら入ろうと考えたのが挨拶しようと重い腰を上げたあと直ぐの事であり、こうして鎮守府にたどり着いて真面目に考えてみれば己の考えの穴という甘さが滲み渡り嫌でも理解する事になるのは当然であるというものだ…。
「そりゃぁこうなりますよね~…。はぁ」
どれだけ難しい言葉で取り繕おうが自分の間違いは認めないといけないから自分から自白させていただきます。
「初めて憲兵さんって奴に捕まったよ…。」
憲兵さんは体格の良いお兄さんでスッと細い目に下手に口を出すこともせずただただ彼という存在からは威圧感を感じさせ、周りを萎縮させる…。良い例えをするなら端的にヤクザ、もしくは導火線に火がついたダイナマイトだろうか?
兎に角、連絡も入れずに失態を犯しておきながら俺が鎮守府に入ろうとしたら門番でもある彼の横を通ろうとしても勿論通してくれる筈もなく現在の通り、彼に連れられるという訳である。
そして彼が口を開いたのは何だったのかを思い出すことさえ面倒に思うようになってきた時ぐらいの事である。
「こんにちは憲兵さんがここにいる何て珍しいですね?何か提督に用事でも?」
「…お客様がお見えに ………。」
「ん?…え、あ…俺か! えーっと、ヤマトです。」
憲兵さんと呼ばれた彼が口を開いた事に驚愕を禁じえない俺は彼が言葉短く端的に言い終えたのに気付かず彼がじっと無言で見ていたのを遅れて気付きすぐ様取り繕うように自己紹介をしながら頭を下げた。
それを見て満足したのか又前に向き直り、憲兵さんと話していた少女に用件を手短に話していた。
「提督殿の所まで案内してほしい…頼みます。自分は彼に好かれていないようなので…」
「…憲兵さんが不器用なだけでは?」
「………え?」
「かもしれませんが、自分は何分話すのが苦手なので…それにこの顔だから怖がられるのには慣れてるんです」
「…それを言ったら私だってそうじゃないですか…」
「…あと、宜しくお願いします」
彼の口から出た言葉に呆然としてしまって、思考がポカーンと真っ白になり止まってしまっていた。
…えっと? 彼の口から出た言葉をまずは整理しようか…
何も連絡しなかった俺はこうして憲兵さんに連れられていた。
それを俺は不審者又は前回引き起こした問題で連れられてるのかと思ってたけど実際は案内されていた…ということらしい?
それで彼が一言も話さなかったのは怒っているのが原因じゃなくて口下手で何を話せばいいか分からなかったってことで…俺も怒っているのかと思ってたから神経を逆撫でするような事をしないために気まずいながらも黙ってたんだよね?
それを今度は憲兵さんが俺の雰囲気を正しく読み取ったみたいで嫌われてると思わせて…
「って、全部勘違いだったのか!?」
俺の間違いで憲兵さんを傷付けた…最低だな、俺!!
兎に角間違いに気付けたなら彼がいなくなる前に謝らなきゃだ。憲兵さんの『この顔』と言ってた時、実際はどうか分からないけど俺には少なくてもその横顔は悲しそうに見えた…。
「憲兵さん!!」
俺は去ろうとして離れた所にいた彼に届くよう、少し大きな声を出す。 その声は彼に届いたようでゆっくりと此方に向き直り仏頂面のままで此方を一瞥する。
振り返って俺の言葉を聞いてくれているのを確認できたからその先を続ける。
「俺は憲兵さんの事を勘違いしてました。俺が全部悪かったんです!
その性で貴方が傷ついていた事も分からなかった。俺は最低だった。…でも、貴方がそれでも俺にしてくれた気遣いや優しさは今、しっかり伝わりました。嫌いなんかじゃない。俺は貴方のような誇り高き武人のような人を尊敬します!!…えっと、色々ありがとうございました。」
怖い顔は健在だが、あれは怒っているんじゃないと自分に言い聞かせ己を鼓舞する。ヤクザのような顔はしていても心優しい彼の心は傷ついていたのにも気付かない俺はダメダメなんだ。でも、気付けたなら幾ら周りに彼の人物像を勘違いされて傷付こうとも味方でいられるような奴になるべきなんだ。
それが今の俺にできる贖罪だ。
誠意を籠めれるだけ込め、深く御辞儀をする。そして頭を垂れてからたっぷり三秒程して頭を上げると彼はやっぱり仏頂面だった。
でも、それがさっきまでのままと言われると違うような気がしたのは俺の満足したからなのが原因なのかは判断できなかったけどそれでも、俺には彼が一瞬笑っていたように見えたのだ。
彼はその言葉を聞いて少しすると何も言わずにこちらを見ずに前を向いたまま手を振り去っていった。
自己満足でも喜んでもらえたなら俺は嬉しいな。…なんて
「…初めて存在を無視されたような気がします。」
「してませんよ?ちゃんとそこにいるって分かってたからやってたんです。えっと、なんて呼んだら良いですか?」
「不知火様とお呼びください」
「えっとぉ?不知火様?」
「ふふ、冗談です。」
彼と同等に表情が動かない為それがジョークなのか本気なのかが分かりづらい…。ヲ級や深海棲艦達との付き合いで分かってきたと言っても俺はまだまだだったようだ。
見事不知火に一本取られたようである。
その俺のリアクションが面白かったのか微笑む彼女は何処か見惚れてしまうような可憐さが醸し出されていた。
普段から(まだ、会って間もないけど)仏頂面な人が笑うとこんなに威力が凄いんだな…。世の中にはギャップという言葉があるらしいがなんか分かったような気がするよ。あの時はバカにして悪かったなヲ級よ…ヲ級だったからネタっぽいなんて感想を抱いたみたいだ。
不知火はどうやら落ち着いてきたようでまた冷たいような顔になりながらもそこに何処か楽しそうな柔らかさがあったような気がした。
…って、俺は何を言ってるんだろうなぁ。冷たい顔と柔らかい顔って矛盾してるよな?うーん…勘違いか?
「では行きましょうか。本当なら逆ですけどエスコートしますよ? …次来た時にはヤマトさんが私をエスコート出来るように…ね。」
小さく呟いた言葉を偶々聞き取ったのだが、楽しそうに口元を歪めながら言っていたので多分それもきっと俺を困らせるためのジョークなのだろう。先に行ってしまう不知火の後を追いかける形で小走りで彼女の横に並ぶと淡々と話す彼女の小粋なジョークを俺は楽しみにしながら本来の目的も忘れ、二人で話ながら歩いているのだった。
あれ?
と、思った貴方は正しいです。
今回のお話ってメインが不知火にするつもりが出来上がってみれば何故か憲兵さんがメインになってるんです! カビラさん風に言っても文字じゃ伝わらないんですけどね
無口なクールキャラ、不器用で誤解されがちって言われたら頭の中でクレヨンしんちゃんの園長先生が出てきてしまった私はたぶんそれが思考にこびりついてこんな出来になってしまったという自分についての考察を纏めます。
そして出来上がったのはジョークの大好きな不器用な女の子という訳です。
…個人的な見解ですけど私的にはギャップ萌えってジャスティスだと思うんですよね?
しかも今回はヤマトが攻略するんじゃなくてされてますね?
まあ、伝家の宝刀(防御力最大)による自分の思いについても鈍感という事でそれに気付いてないというね…頑張れ不知火さん‼
不知火さん攻略は一先ず置いておきます。
でも、自分と色々と境遇が似ている憲兵さんの心を救ったために不知火さんとしてはヤマトに興味がある…もしくは心を許せる人物である…という判断を置いています。
…不知火さんが心許すって攻略完了してね?とか思った貴方!!
私にはまだやらないといけない物が残っているんですよ?
ふっふっふ…( ´,_ゝ`)
次回のサザエさn…物語はついにあの摩耶さんの出番が…!?
では、また次回!!