学マスでは、ほぼログボ勢になったPが、同人誌を買い、フィギュアを欲しがり、ついには自分で十王星南の二次創作を書き始める話。

pixiv・ハーメルンに同一作品を掲載しています。

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ログボをひろう。

1

 

午前3時25分。寝れたほうだ。医者も、無制限に眠剤を出せるわけじゃなし、薬漬けも御免だ。この時間が、適切ということだな。

 

今日は木曜、可燃ゴミの日。右端のゴミ箱からビニール袋を抜いて、机回りの可燃ゴミをぶち込んでいく。口を縛って、おっけー。階下に降りる。テレビからの何らかの音声が聞こえる。まだ起きてんのか。眠剤増やせって言ってるのに。

 

ビニール袋を勝手口ドア前に投げ出し、冷蔵庫を開ける。大福を取る。朝飯だ。階上に帰る。保冷ポットに入れた、常温になった水をサーモスに注ぎ、大福を食う。ごはんのお供は、なろう系アニメと、学園ラブコメだ。なろう系は1.75倍速で再生。ラブコメは、ところどころ、巻き戻して見る。

 

F市図書館のサイトで、返却期限を見る。1日何ページ読まなければならないか計算する。成瀬最終巻はあと予約順9だ。マンガの試し読みに釣られて、小説を手に取った。半年待った甲斐があったな。

 

5時9分。

 

さて、ログボをひろうとするか。

 

2

 

『学園アイドルマスター』立ち上げ。ダウンロードやらロードやら。ログボをひろう。ひろえたらなんでもいいが、ジュエルだったら助かります。学マ水曜日にもらったガシャチケットでなんらかのSSRを貰ったことはありません。

 

活動費清算。お仕事はファン人数が少ないキャラに当て込んでいく。増やしてあげたい。十王さんは2232837人なのに、新参の雨夜は341520人しかいない。

 

サークルで寄付をし、リクエストを投げる。ショップでフレンドガシャを回し、再挑戦券と再生成券を引き換える。新しくはじまったイベントを見てみる。プロデュースをこなせば、佑芽のSSRを貰えるらしい。イベント産のSSRは貧弱と決まっている。やらん。佑芽は大好きだ。おっぱいがでかい。でもやらん。残るはコンテストだが、これもやらん。やり方がわからん。今久しぶりに開いたらグレードダウンとでた。なんだよ。情弱用のおまかせ編成は役に立たんらしい。15分ある対策動画を2倍速で見た。理解できなかった。

 

アイドルへの道を忘れていた。経験値の稼ぎどころだ。しかし、やらん。まあ、こいつの、攻略動画も見たんだよ。ドル道情勢は複雑怪奇。レベル80に向けて更に別途の作戦樹立を必要とするに至る。

 

現在レベル73。もう3か月は変わっていない。

 

3

 

アイドルマスターシリーズは未履修だった。『学園アイドルマスター』がローンチ。Xは盛り上がっている。擬人化した競走馬に25000円もの大金を搾られたビターな記憶があった。ためらったものの、絶対に課金しないと決め、新任プロデューサーとなった。

 

そこからはあまり記憶がない。攻略動画を等倍で見て研究し、アイドル達の親愛度を上げた。『初』クリア、『NIA』クリア、『初レジェンド』クリア。数多くのアイドルと二人三脚でコンテンツをクリアするという矛盾を経て、レベル70に到達した。

 

もちろん、無課金。

 

4

 

ゲームは十分だった。苦手なコンテンツを何とかやりおおせなければレベル80には到達せず、次のコンテンツをクリアすることはできない。しかし、無理をすることは避けた。ホーム画面に彼女たちがいて、幸せそうにしていてくれたら、微笑みを返せた。

 

2026年8月16日。東京ビッグサイト。コミックマーケット108。2日目。学マスはこの日だった。乾坤一擲、アーリーチケットの抽選を引き当て、スムースに会場にログイン。宝の地図を頼りに学マスの島、20ほどのサークルをめぐり、新刊をゲットした。

 

Xやピクシブを見て選び抜いたサークルの新刊だけに、深度の高いブツばかりだ。夜に行われる『五分袖先生を囲む会』の前、新橋の宝島24で読みふけった。

公式グッズの購買も検討した。狙うなら立体物、スケールフィギュアだ。最近のプライズの出来がいいのは理解しているが、やはり。十王さんのスケールフィギュアは発売予定があるものの、現時点ではデコマスも開示されていない。しかもBegraziaからの造形らしく、すると、パンツスタイルなわけで、脚が見えないのは納得がいかない。おまえはわかっていない!

 

次点で、リーリヤのスケールフィギュアは発売となった。白線リーリヤ。商品見本をネットでみると、白眉。本人の眉も白い。

 

僧帽から三角、二頭、三頭。ストラップを持ち上げる。瞳をぱちり。少しだけ濃いチーク。造形師の業と念、渇きが、データの集合から、葛城リーリヤ、本人の肉体への跳躍を可能にした。

 

ほしいよ、そりゃあ。でも、2万を超えるフィギュアを、2体3体というわけにはいかない。いつかでる、制服十王さんのために、カードの与信に隙間をあけておくよう、心がけることにした。

 

無課金?ゲームにはな、金かけてねえよ。

 

5

 

Xで有望なイラストレーターを発掘して、メディア欄をスクロールして、フォローする。被害妄想なのか、十王さんのイラストが少ない気がする。同人誌も。みんなそんなところからスタートするのかもしれない。じゃあ、俺が描いてやろうじゃねえか! 最かわの十王星南をよ! とか。

 

絵が描けない。小学4年生のときに、大好きだった『こち亀』の両津勘吉の落書きをした。眉毛を完璧に描き、そこで挫折した。眉と目と鼻がどういう位置関係なのか、理解ができず、鉛を乗せられなかった。絵が描ける人がうらやましい。

 

6

 

午前3時25分。起床。彼女が起きるのが、4時。時間はあるようでない。

 

洗顔し、歯を磨き、ひげを剃る。ヘアクリームを塗る。寝癖を直し、手ぐしで整えていく。

 

冷蔵庫の上のバナナを取り、2本もぐ。マグにコーヒーの粉をいれ、ポットから熱湯を注ぐ。食べて飲んで、食べる。

 

パジャマを脱ぎ捨て、ハンガーラックからトラックスーツを取る。着る。PEAK製。ウインドブレーカーを2着抜く。ホワイトとブラック。PEAK製。ブラックを身に着ける。

 

早朝はもう冷え始めている。あんなおなかの出たトップス1枚なんて。昨日注意したけれど。ストレッチで体をほぐすうちに体が温まるから平気だと笑っていた。確かに彼女の体は上気していたな。やれやれ

 

キッチンの蛇口をひねり、ボトルを洗う。そして満たす。ボディバッグに入れ、体に回す。4時10分、外に出る。

 

右手にウインドブレーカーを持ち、学園の正門へ向かう。冷える。暗い。足早になる。

 

街灯のLED。青白い光。正門わきの通用口。その前。片足の膝を伸ばし、もう一方を前後に振り子にする。ダイナミックストレッチ。いつものルーティン。

 

レッグスイングを続けながら、手のひらをこちらにむけ、片手を突き上げる。それから右へ、左へ、掃く。高い背丈。長い手足。緩みのない動作。逆光で黒く、大きい。

「おはよう!先輩!」

 

よし、こんなもんか、導入は。

絵筆が執れんなら、ペンを執るまでよ。小説なんて書いたことないけど。

だけどまあ、だれか見てくれるんかな。これ。上手く書けてんのか?

同人だし、えっちなシーンも入れたほうがいいんだよな。大体入ってるよな。

まあ、そんなところはAIに出力させちまえばいいか。

いやだめだ。オペレーターじゃねえんだ。

 

『歌姫のプリマステラ8 2027年3月22日』

都立産業貿易センター浜松町館開催

サークル参加受付準備中

 

申し込んでしまえば。書かねばならん。

申し込んでしまえば。3月が締め切りになる。

いくぞ!

 

了


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