「……!?」
……そして、一応この世界では俺の祖父。
それなのに、なんでよりによって敵にいる?
「おー……ちゃんと水難ゾーンに配置してくれたな、黒霧のやつ」
「は……?」
「なぁ、何俺に驚いてんだ?始めようぜ魄面リオ!」
三叉の槍が、真っ直ぐこちらに向かってくる。
(……いや)
アーロニーロの可能性もある。というか──
『あなたのおじいちゃんはね、ヒーローだったのよ』
海燕が生きていれば、今頃ヨボヨボのジイさんだ。
(……幼児期健忘か)
海燕の写真は、昔の大火事で家ごと焼けてなくなった。もう、薄らとしか思い出せない。
「……海燕じゃねぇだろ、お前」
「……なんだ、バレてんのか」
「俺の祖父だよ。バレねぇと思うなよ?」
「ハハ……ソレじゃア、イヤでも正体を明かさなくチャイケナイじゃなイか……」
不気味な声。どろりと海燕の姿が溶けて、死覇装が変化する。頭部は培養液か何かで満たされたカプセルとなり、そのの中に仮面がふたつ浮かんでいる。……ああ、気味が悪い。
「喰い尽くせ、『
「……っ」
……ちょっと、コレは想定外だな……。
「改めて自己紹介だ……
すぐさま斬魄刀で切りにかかるが、やはり硬い。
「ごはっ……!」
たった二撃。2回の刺突で腹にはいくつか穴が空き、血がどろどろと流れている。一部の水が赤く染まり、綺麗な赤色に染まっている。
「こんなものか……俺より遙かに弱いじゃないか」
「……っ」
「なぁ、解放しないのか?」
(……昔、自分だけの
結局、作者の発想を超えるようなものを考え付かなくって、諦めたっけ。
「……俺はさ」
「?」
「破面なんだ」
「……」
「破面なんだよ、アーロニーロ」
人じゃない。個性は身体の延長なんて言いつつ、俺はどこか人から外れている。……それは、左胸にぽっかひとあいた孔が証明している。俺はどこか、空虚だ。
「……人間騙って生きる以上、俺は自分じゃない場所に"芯"を置かなきゃならない」
アーロニーロは、黙って俺の話を聞いている。
「……上等だ」
やってやるよ。
白と赤で彩られ、崩折れた身体に鞭を打って、まっすぐに立つ。
「……」
解放。俺にとって、それなりに窮屈ではあったあの世界。解放される方法なんて、一つしか取れなかった。思えば、子供を庇ったのは……逃げたかったからってのも、あるんだろうな。
「──溺れろ」
胸の孔に向かって斬魄刀を突き立てる。
そして
「『
緑谷たちは水難ゾーン以外の場所に飛ばされましたが、自力で切り抜けています。