― 誰もいない世界の物語 ―
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オリジナル:SF/ノンジャンル
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それは、世界が一度滅びた後の物語。
この世界は、かつて人々や動物、植物に満ちあふれていた。
朝になれば人々は目を覚まし、街には車が行き交い、子供たちの声が響いた。
誰もが当たり前のように明日を信じていた。
何もない日常を繰り返す日々。
それが――ある日、突然終わりを告げた。
人々は消えた。
動物も、植物も。
都市だけが取り残され、風だけが街を歩くようになった。
何が起こったのか。
誰が、何のために。
その答えを知る者は、いなかった。
そして、その世界に二人の兄妹が降り立つ。
人間を恨み、人間を憎み、数え切れないほどの物語を見届けてきた双子。
兄、カヲル。
妹、のぞみ。
虚構空間『バイオレットキャッスル』の管理人である二人が願ったのは、ただ一つ。
「誰もいない世界に行きたい」
その願いは、確かに叶えられた。
ただし、二人はまだ知らなかった。
この世界が、なぜ誰もいなくなったのかを。

そして――

同じ世界に、もう一人の異邦人が訪れようとしていることを。