2028年2月――極寒の東シナ海。
台湾総統選で対中強硬派が勝利を収めた直後、北京は激怒。台湾海峡、そして日本の南西諸島周辺の緊張感は一気に臨界点を超えた。
• AM 3:30
中民国軍サイバー部隊による大規模なインフラ攻撃が発動。先島諸島の通信・電力網が突如として遮断され、島全体が暗黒の停電(ブラックアウト)に包まれる。
• AM 3:45
真冬の激しい荒波を越え、漁船に偽装した中民国の海上民兵(武装工作員)が、与那国島の港湾や海岸へ隠密上陸を開始。
• AM 4:30
東京・市ヶ谷。防衛省地下の「JJOC(統合作戦司令部)」で、先島諸島からの定時連絡途絶(ロスト)を知らせる電子アラートが鳴り響く。事態の深刻さを察知した将官たちが叩き起こされた。
• AM 5:30
闇に乗じ、中民国軍のヘリや低空空輸ドローンが与那国島の陸上自衛隊駐屯地を包囲。島は完全に沈黙した。
同日、AM 4:15。長崎県佐世保市・相浦駐屯地。
真冬の凍てつく暗闇を切り裂き、隊舎に激しい非常招集のサイレンが鳴り響いた。普段の訓練とは明らかに違う、地を這うような重苦しい警報。