学生時代の同級生の阿呆はいつでも味方といいながら姿を消した。

周りに阿呆が居ないととても静かなのだなと思うと少し寂しい気もする今日この頃、

私は非 純血主義者殲滅に赴く。

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ただのこばなし。なんとなく思いついたから書いただけ


だから言ったでしょ、

 

ざあざあと雨が降る秋の夕暮れ、私は無様にも非 純血主義者を始末するのにてこずり、深手を負った。しかしここはマグルのいる場所、魔法を使うわけにはいかない。

 

さんざん死の呪文を放ってきた私でも何故かそこらへんの細かいところは破れない。多分、同級生にいた全くスリザリンらしくないあのアホのせいだ。

 

…今となってはそのアホも私の元から離れたが。

 

同級生も誰も彼も、私から離れていった。人に憎まれ人を殺し、魂を7つに分割した今、私には学生時代の面影もない。唯一近くに居るのはデスイーター共と、なんとも言えない状況だ。

 

恐怖政治が悪いというわけではないが、まあ、認めたくはないことなのだがあのアホのせいで私は愛とやら(といっても家族愛のようなものだが)を知ってしまったためか些か不満がある。まあ、ぶっちゃけていってしまえば私に自らの意思で話しかける阿保が居なくてつまらないのだ。

 

人気のない所に着いた頃、雨は既に止んでおり水たまりが所々にある中を水たまりをわざわざ避けて馬鹿みたいに跳ねる子供が1人居たが、殺せば問題はない。

 

杖を取り出そうとした所で、子供がこちらに気付いた。逃げるか、それとも…?

 

結果、子供はカゴのようなものを小脇に抱え(中身は大丈夫なのだろうか)こちらに寄ってきた。丁度いい。

 

懐に血で殆ど赤く染まった手を突っ込み杖をおもむろに取り出そうとしたその時だ。子供が一気に駆け寄ってきて私の目の前で急停止した。しまった、これでは魔法を見られてしまうかもしれないではないか。おもむろに杖を取り出そうとした私自身に腹を立てながらも子供を見やる。

 

…あのアホに似ている。赤黒いリボンで白い髪を一つに結び、長い前髪と横髪はそのままにして真っ黒な目でこちらを見てきた。ただし、あいつがいつもアホみたいに着ていた目立つ赤のシャツと黄色いリボンタイなどはしていない。白のシャツに黒のワンピース、赤のネクタイ。ついでに言うと瞳孔も赤くない。

 

「大丈夫?」

 

声まで似ている。ああ、大体何があろうと私の味方だと不安な言葉で宣言しておいて私の前から姿を消したあのアホにそっくりだ。いや、あいつよりも数トーン声が高いかもしれない。

 

その問いに大丈夫だと、早く立ち去れと言おうとした瞬間腕を引っ張られた。怪我をしている方ではないため平気だが、反動で傷に響いた。痛みに蛇のように切れ長の目をさらに細めると子供は仕方ないとでも言いたげにため息をついた。

 

「ついてきて、おにーさん」

 

背中でも見せようものならなんとか死の呪文を放てたというのに、私の手を誰に許可を得たのか勝手に繋いで横に並んで案内してきた。雨がやんだからともう既に夕暮れだというのに出てきた子供は私を見て悲鳴をあげて去っていった。そういえばこの子供は私が怖くないのだろうか。

 

「……おい」

 

呼びかけるとカラスの濡れ羽色の目をこちらに向ける子供はいったい何を考えているのだろうか。

 

「変なことしようってんじゃなんし平気だよ、おにいさん」

 

べっと生意気にも舌を少し出して言ってきた。そういうことを聞いているのではないのだが、久しぶりの阿呆に笑みが溢れそうになる。ほおを引き締めて否定し、続きの言葉を紡いだ。

 

「お前は怖くはないのか?」

 

「夕暮れ?うーん、まあ逢魔が時だもんねえ、でも平気さ!なによりおにいさんいるじゃん?」

 

「そうではない、俺様のことだ」

 

ぺらぺらと見当はずれの事を抜かすアホに言うと阿呆は阿呆らしいぽかんとした顔を一瞬した。まさか、今初めて顔を認識して怖がる、なんてことは無いよな?

 

「え……今時俺様…?」

 

「は!?」

 

またもや阿呆は見当はずれなことを言う。また私は話を戻し、返答を待つ。…というか、何故こんな阿呆にわざわざ手を引かれ付き合っているのだ。振り払って逃げれば良いものを、心地よい時間を引き伸ばそうとしているのか体は言うことを聞かない。いや、怪我のせいだ。そういうことにしておこう。うん、俺様頭いい流石首席。

 

「え、おにいさんのことが怖いか?いやいや、凛々しくて面白い顔ではありゃせんか。あ、肌の色?そんなん言ったら私もそれくらいですって」

 

口調まであいつに似ているのだなと思いつつ話を聞き、昔のように話していく。途中で、ある仮説が思い浮かんだ。

 

こいつ、あのアホ…アリスじゃないのか?

 

しかし繋いだ手はアリスの凍てつく氷のような冷たさとは違う。どこかじわりと暖かい。そのことについて聞いてみると冷え症だと言う。いや、瞳孔の色から違うしアリスのアイデンティティーとも言える服装をしていないことから違うだろう。

 

「オニーサン、着いたよ」

 

見知らぬ子供の家は掘っ建て小屋だった。ほっ……?いや、何故掘っ建て小屋なのだ。

 

木は年季が入っているのか見た目からして踏めば軋みそうな上内側が腐っているように見えた。先ほどの雨でさらに腐って来たのではないか、というか客を、しかも病人を招いていいような衛生環境とはとても思えないのだが。

 

手を引かれるまま小屋に入れば中は広く……、いや、魔法を使わぬ限りおかしい広さだ。本当にこいつはアリスなのではないか?

 

子供は私に椅子を勧めると包帯やガーゼなどを取り出し、ガーゼに怪しげな液体をつけると(先入観のせいか魔法薬に見える)、私の傷口に手際よくガーゼをつけ包帯を巻いていった。これでよしと子供が息をついたところで杖を取り出す。

 

「…アバダ……」

 

「無駄だよリドルん、効かないって。あんた学習能力ないの?」

 

つんつんと頭を人差し指でつつきながら首をこてんとかしげる子供の言った内容はどう考えてもアリスでなくては言わないことだった。まず「リドル」という今は捨てた苗字に「ん」なんて余計なものを付ける馬鹿はアリスくらいだ。と、いうよりまず知らない筈だ。私が何かを言う前に、いち早くアリスが口を開いた。そして、学生時代と何ら変わらぬあっけらかんとした笑顔でいった。

 

「いったでしょ、私はリドルんの味方だって。だから助けたし、怖いなんてことも思わないの」

 

今も昔と変わらず幼い姿の人外を、やっと見つけたのはいいのだがあっさりしすぎてやいないか。そんなことも思ったが流石にわがままだと思い直してアリスを一緒に来るよう誘った。結果はNOだった。

 

何故だと食い下がれば、ホグワーツで働いているから仕事は放棄できないとのこと。代わりに、本当に危ない時私を呼べばすぐ駆けつけると言ってきた。アリスのことだから本当に駆けつけるんだろう。なるべく早く学校をやめてこちら側に来るように言って、私は屋敷に姿現しした。

 

 




クソ下手な文章失礼いたしました。書き直す暇があれば、文才が上がっていれば、書き直すかもしれません。

乱文失礼いたしました


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