あやかし記談 さとりの語り
作者:

オリジナル歴史/日常
タグ:妖怪 歴史
彼は旅をしている。
何のために旅をしているのかは分からない。

人は彼の種を妖怪と呼んでいる。
妖怪と言っても千差万別、寝屋の子に聞かせる百物語に出るような、頭から人を喰らう様なものは珍しい。殆どは彼のような無害な、それこそ人と区別の付かないようなものも居る。
暑さも感じるし、寒さも感じる、飢えも感じるし、交わり、子も作れる。

ただ共通して違うのは、死なない事。
ひたすらに死なず、殆ど老いない事。

彼は旅をしている。
何のために旅をしているのかは分からない。

そんなもの、とうの昔に忘れてしまった。

「洗濯狐と聾唖の子供」
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  2015年04月20日(月) 10:08()
  2015年04月28日(火) 11:46()
  2016年11月15日(火) 17:56()
  2022年06月24日(金) 19:00
  2022年07月02日(土) 12:00
 
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