ハイスクールD3~悪魔の実の能力者は転生する~ 作:NCドラゴン
〜イッセーSide〜
翌日、俺逹は京都駅から嵐山方面行きの電車に乗り、最寄り駅から徒歩で天龍寺に向かっていた。大きな門を潜って境内を進み、受付で料金を払うと後ろから聞き覚えのある声がした。
「おおっ、お主逹来たようじゃな!」
振り返ると着物姿の九重とその後ろにボディガードのようにただずんでいるロシナンテさんがいた。あれこの人八坂さんの捜索じゃなかったのか?
「…………」
なんか言おうとしたんだな。けど口パクで何を言っているか分からないな。
「九重か」
「うむ。約束通り、嵐山方面を観光案内してやろうと思うてな。こやつは私のボディガードじゃ。無口じゃが頼りになる奴じゃ」
一般人もいるので獣耳と尻尾は隠れているしもうロシナンテさんも無口な人で通すらしい……そんな俺たちを見て松田と元浜は見いていた
「はー、可愛い女の子だな。なんだイッセー、お前現地でこんなちっこい子をナンパしてたのか?」
「失敬だな、このハゲ野郎」
ナンパするなら巨乳のお姉さんにするわ。
「……ちっこくて可愛いな……ハァハァ……」
「…………」
九重を見て危険な息遣いをしていた元浜をロシナンテさんが蹴り飛ばしていた……うんこいつは蹴り飛ばしていたほうがいい。
蹴られた元浜は気持ち悪い笑みを浮かべながら気絶。桐生は九重に抱きついて頬擦りをする。ロシナンテさんは流石に女子どうしなら大丈夫だと思ったのかふつうに見ていた。ただこのままじゃ話が進まないから桐生を九重から離して話題を再開させる
「こちらは九重。俺やアーシア逹のちょっとした知り合いなんだ」
「九重じゃ、よろしく頼むぞ」
「あ、グレモリー先輩繋がり?それなら分かるかも。あのホテルだって先輩の親御さんが経営している会社と関係あるって話だし」
「ま、まあ、そんなところだ」
九重の紹介が済んだので、改めて九重に訊く。
「それで九重。観光案内って、何をしてくれるんだ?」
「私達が一緒に名所へついて回ってやるぞ!」
あっ、それは頼もしいな。
「じゃあ、さっそくこの天龍寺を案内してくれよ」
「もちろんじゃ!」
そう言って九重は笑顔を輝かせた。ルフトは気難しい表情をしていたが流石に今聞ける空気じゃないと思ったのか黙っていた。ただ小声でルフトが「後で詳しくきかせてもらうぞ」と言ったのが聞こえた。
「いやー、回った回った」
息を吐くのは松田。天龍寺で雲龍図を見て一通り回り、その次は嵐山、二尊院と人力車に乗って竹林の道を通ったりと俺たちはかなり満喫した。
「ほら、ここの湯豆腐は絶品じゃ」
九重お薦めの湯豆腐屋での昼食をとる。九重が俺逹に湯豆腐を掬って器に入れ、出来立ての湯豆腐を食べる。これがかなり美味い!
「中々行けるな京都の湯豆腐は……酒があったら良いんだがなー、気分も晴れるし」
そう言って溜息を吐きながら大量の湯豆腐を食べるルフト。相変わらずよく食うな……。
「君は相変わらずお酒が好きだね……」
何時の間にか隣の隣の席で木場の班が昼食を取っていた。
「おおっ、木場か。そういや、今日はお前のところも嵐山攻めるんだったな」
木場の予定を思い返しながら俺は言う。
「うん。天龍寺行ってきたのかい?」
「ああ、見事な龍が天井にあったぜ」
「僕もこれから渡月橋を見てから午後は天龍寺に行こうとしていたところなんだ。楽しみだな」
「おう、お前ら、嵐山堪能しているか?」
そんな俺たちに聞き覚えのある声がかかる。アザゼル先生だ……が昼間から日本酒を飲んでいた。教師がそれでいいのか?つかあんた二日酔いじゃなかったのか!?
「先生!先生も来てたんですか?って、教師が昼酒はいかんでしょう!つか二日酔いは!?」
「ようやくなおったんだよ。いま飲み直しだ」
「あっそ……」
あきれているとすると、と対面の席に座るロスヴァイセさんが非難した。
「その人、私が何度言ってもお酒を止めないんです。生徒の手前、そういう態度は見せてはならないと再三言ってはいるのですが……」
「嵐山方面を調査した後でのちょっとした休憩だ。ちったぁ要領良くいかないとよ。そんなだから男の1人も出来ないんだぜ?」
すると一瞬でロスヴァイセさんが真っ赤になってテーブルを叩く。
「か、か、彼氏は関係ないでしょう!バカにしないでください!もう、あなたが飲むぐらいなら私が!」
「あ!俺の酒!」
するとロスヴァイセさんは一瞬でアザゼル先生の酒を奪い取り、一気に飲む。
「ぷはー。……だいたいれすね、あなたはふだんからたいどがダメなんれすよ……」
「よ、酔いが回るの早すぎねえか……?」
「い、一杯で酔っぱらったのか?」
ルフトとアザゼル先生が驚き、ロスヴァイセは再び酒を注いで飲み干すと、アザゼル先生に絡み始めた。
「わらしはよっぱらっていやしないのれすよ。だいたいれすね、わらしはおーでぃんのクソジジイのおつきをしてるころから、おさけにつきあっていたりしててれすね。……だんだん、おもいだしてきた。あのジジイ、わらしがたっくさんくろうしてサポートしてあげたのに、やれおねえちゃんだ!やれさけだ!やれおっぱいだって!アホみたいなことをたびさきでいうんれすよ。もうろくしてんじゃないかってはなしれすよ!ヴァルハラのほかのぶしょのひとたちからはクソジジイのかいごヴァルキリーだなんていわれててれすね、やすいおきゅうきんでジジイのみのまわりのせわしてたんれすよ?そのせいれすよ!そのせいでかれしはできないし、かれしはできないし、ゼフィさんはあいてしてくんれないんすよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!うおおおおおおおおおおおおおおおんっ!」
ロスヴァイセ先生の大号泣に俺逹はただうろうろするしかなかった……。
「分かった分かった。お前の愚痴に付き合ってやるから、話してみな」
「ほんとうれすか?アザゼルせんせー、いがいにいいところあるじゃないれすか。てんいんさーん、おさけじゅっぽんついかでー」
「「「「「「「まだ飲むの!?」」」」」」」」
みんなの声がハモる。ただルフトは「あんまし呑まないだな」と言っていた……こいつうわばみなのか?
「お前ら、さっさと食って他に行け。ここは俺が受け持つからよ」
全員が顔を見合わせてから昼食を速攻で平らげ、湯豆腐屋を出た。
「ひゃくえんショップ、サイコーれすよー!アハハハハ!きいてるんですかゼフィさーん?」
出る時に、背後からロスヴァイセさんの爆笑が聞こえた……。
ロスヴァイセさんは酒乱だった……。
〜イッセーSideout〜