巴「話を聞かせてもらおうかしら?」
こめかみに銃口を当てながら、そう告げる黄色の魔法少女、巴マミ。
さて、どうしたものか……。
巴「貴女のような魔法少女は見たことないわね……新入りさんかしら?」
マミさんからとんでもない言葉が発せられる。
え?俺が、魔法少女……?
一応自身の格好を見てみる。確かにさっきリィンフォースを想像したけどーーーあっ……
「……想像、解除」
そうだ。リィンを解除してなかったよな、うん。
巴「あら、男装かしら?目の前で男装するだけで、私が逃がすと思った?」
「盛大に誤解されてる!?」
まさかリィンの姿を俺の本当の姿だと勘違いしてるよ、この人!?
「ええと……マミさん?これが俺の本当の姿……」
巴「名前も知らない、見ず知らずの人に馴れ馴れしく呼ばれたくはないわ」
姿なんです、と言おうとしたところで、ズドンと一発、足元に撃ってきた。
マミさん、結構攻撃的じゃないですか……。
巴「まぁいいわ。投降して話すか、抵抗して捕まって拷問されるか、どっちか選ばせてあげるわ」
「おかしいですよ!?特に2つ目のやつは人権が……!」
巴「魔法少女同士の戦争に、そんなものはないわ!」
「そもそも俺は男だ!付き合ってられるか!」
そう言い捨てて一目散に逃げる俺。それに対して、逃げ場を無くすように弾を放つマミさん。
今回はスギ花粉を用意していないから、分が悪い……!というか、なんかこの世界に来てから、ずっと逃げ回ってる気がするんだが……っととっ!
巴「……流石ね。弾丸もリボンも避けるなんて」
ちょっと考えに耽った隙に、マミさんのもう1つの武器「リボン」に危うく捕まるところだった。
「それはお互い様なんじゃないですかね。マミさんの射撃術、正確すぎて怖いですよ」
マミさんは俺が攻撃を躱し続けているのを評価しているのだろうが、俺とて全て躱せているわけではないし、武装色もしていないから、掠った程度だが被弾している。マミさんの早撃ち技術は、ベテラン魔法少女の貫禄を彷彿させる。
それに……
「なんやかんやで、上手いこと追い詰められてたみたいだし」
薄々感じてはいたのだが、追われるにつれて徐々に上の方に誘導させられていたらしく、今は屋上……ヘリポートのようなところに俺とマミさんが対峙していた。
それにしても、見滝原にこんな場所があったとはな……。
巴「よそ見していていいのかしら?」
「おっと……」
スレスレで弾を避ける。うーん……そろそろ振りまきたいんだが……そろそろ、奥の手を使うしかないか……。
「マミさん、これにて俺はドロンいたします。では、さらばだっ!」
そう言って、俺は屋上から飛び降りた。
巴「えっ!?」
マミさんの目が点になっている。
そりゃそうだ。いくら魔法少女であっても(実際違うが)生身で屋上から真っ逆さまのパラシュート無しスカイダイビングは危ないだろう。
これで俺は逃亡完了……
巴「待ちなさい!」
そう言ってマミさんはーーえっ?ちょ……っ!アレって、まさか!
「(しまった!まだアレが残ってたんだ!……予定変更……身体、もつかなぁ)」
どデカいマスケット銃を構えられたのが見えた段階で、何をしてくるのかすぐに分かった。その一瞬で俺のプランが書き換えられた。
「想像……高町なのは……」
本日2つ目の想像は、管理局の白い悪魔。
「具現(リアライズ)……(頼む、成功してくれ……!)」
前回失敗した具現を想像に続いて使用。もちろん、具現させるのは……
「具現……完了っ!」
白い悪魔の相棒、レイジングハート。
「それじゃ、逃がしてもらいますか!ディバイーン……」
巴「逃がさないっ!ティロッ!」
お互い同じタイミングで魔力が溜まる。そして……
「バスターァァッ!」
巴「フィナーレッ!」
オマージュ版のディバインバスターと本家のティロ・フィナーレがぶつかり合う。
2つの砲撃のぶつかり合いによって爆発が起こる。その爆発による衝撃で辺りの廃ビルの多くに亀裂が入り、崩壊していく。
その爆風と砂けむりに紛れ、俺は逃走に成功した。
……それにしてもティロ・フィナーレの威力、恐るべし。いや、まぁディバインバスターもなかなかの威力だよ?
もしこれが本家同士の全力全開だったら、と思うと鳥肌がたった。
……そして翌朝
『昨夜未明、謎の爆発によりーーー』
どこのチャンネルも臨時ニュースが流れていて、それが昨日の現場だったことの罪悪感に身を包まれながら、俺は何事もなかったかのように登校した。
今回の想像・具現
想像
高町なのは……魔法少女リリカル☆なのはシリーズより 通称「管理局の白い悪魔」 意見を貫くためや娘を助けるために、容赦なくSLBを放つお方 本気で作者はSLBを打ち消す方法を考えたが、幻想殺しでも無理じゃないかという結論に至った
具現
レイジングハート……上記の人のデバイス 使い手に似たのか結構タフなデバイス 時たま毒舌になる