艦これ×忍殺の実験SS。pixivにも上げた奴です。

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西暦19xx年。

人類は謎の攻撃的水棲種族、深海棲艦による攻撃を受けていた!

シーレーンは破壊され、国と国は分断され、僅かに残された大地を巡って人間同士で骨肉の争い繰り広げられていた!サツバツ!

愚かな人類同士が互いの数を減らしあう間も、深海棲艦達はその無慈悲な攻撃の手を緩める事はなかった!

平安時代の高名な軍人にしてフードファイター、そして芸術家でもあったタモン・ザ・ヤマグチによって描かれた「エイス・インヘルノ屏風絵巻」を思わせる、なんともマッポーめいた世界である!

おおブッダよ!あなたは寝ているのか!!

このままでは人類の未来はイッカン=エンド!二巻に続くかはシチョウシャ=サン次第!!ナムサン!!

そう思われた時、一人の男が立ち上がった!

彼の名はプロフェッサー「ケンスケ・タナカ」!

海洋学者であり、軍事研究科であり、そしてアルコールとシガレットとカートゥンをこよなく愛する、無類のマッドサイエンティストでもある!!

ヤスクニテンプルに交通安全と安産祈願のオヒャクドマイリーをした彼の夢枕に立った不思議な少女!フブキ=サン!

彼女の言葉を元に作られたスゴイ・マッシーン、その名も「カンムス・ソウルサルベージマッシーン」!!

かつてのワールドウォーズで世界中の海に沈んでいる軍艦の魂を呼び戻し、それを人間に憑依させることで、深海棲艦と同等の戦闘力を発揮する驚異の存在、即ち艦娘を生み出すことが出来るのだ!!スゴイ・ハツメイである!!

こうして生み出された艦娘達は、全人類の希望を背負い、日夜深海棲艦と戦い続けているのだ!

そして―――。

これは夜の闇にまぎれて深海棲艦を屠る、とある艦娘の物語である!!


シンカイスレイヤー!~フリートガール・オブ・ジェノサイダー~

 

KABOOOOOOOOOOOOM!!!!!!!!!!

 

夜の海上に突如として火の手が上がる!

 

横須賀ネイビーから派遣され、東京急行ミッションから帰還中の輸送艦隊だ!

 

「アイエエエエエ!?火災!火災ナンデ!?」

「消化だ!消化を急げ!燃料に引火したら誘爆しちまう!」

「タースーケーテー!シニタクナーイ!」

 

突然の出来事に甲板上の船員達は混乱し、烏合ピープルめいて騒ぎ立てるばかりだ!

 

その頭上から、スコールめいた勢いで無数の爆弾が投射される!!ナムサン!!

 

KABOOOOOOOOM!!!KABOOOOOOOOOOOOM!!!!!!!!!

 

「アババーッ!?」

「アイエエエエエエエエエエ!!!!!」

「ヤメローヤメロー!!」

 

逃げ惑う船員達は次々と降り注ぐの焼夷榴弾の雨にまかれ、ヤキスギ・マグロ状態となって甲板上に転がり息絶えていく!ナムアミダブツ!

 

なんたることか!!

 

その時、焦熱インヘルノを思わせるそのツキジめいた惨状を、遠く海上から眺める影が一つ。

 

白と黒の衣装に身を包み、タラバ・クラブめいた奇怪なマッシーンを被った女。

 

そう、深海棲艦である!!

 

「ウワーハハハ!ユケーユケー!!ナギハラエー!」

 

ロリータオイランを思わせるあどけなさと妖艶さの入り混じった相貌に、邪悪な笑みを浮かべて、深海棲艦のAIRCRAFTCARRIE「空母ヲ級」がシャウトする!!

 

それに応える様に、ヲ級の周りを飛び回っていた艦載機達が5つ、デビルバットめいた高速飛行で彼方へと飛翔する!!

 

目標は燃え上がる輸送船団のタンカー!そこから命からがら逃げだした船員達が乗る救命ボートである!!

 

ボートの中でスシヅメ状態となっていた船員達はこちらめがけて飛んでくる艦載機に気付くと、ニューロンが焼き切れんばかりの恐怖を覚え、或る者は発狂し、或る者は失神し、そして全員例外なく失禁していた!!

 

これが世にいうシンカイリアリティ・ショックである!

 

無理も無い!

 

この時代、深海棲艦とは暴力と死の象徴である!!海上で出会ったが最後、ひ弱な人間如きに抵抗する術は無い!

 

マナイタ・オン・フイッシュとなって、念仏でも唱えるより他に無いのである!スゴイ・コワイ!

 

「アーイーエーッ!!アーイーエーッ!」

「ヤメロー!シニタクナイ!シニタクナーイ!!」

「ナムアミダブツ…おおナムアミダブツ…!!」

 

ブディストと思しき船員が両手を合わせブッダマントラを唱えたが、当のブッダは休暇を取ってベガス旅行を満喫中である!!

 

黙示録に描かれたジャイアントキリングの尺八が鳴り響くまで彼が戻る事は無いだろう!タイマン!!

 

哀れな船員達を守るものは何もない!誰もいない!!

 

深海棲艦の艦載機は狭いボートにスシヅメとなって泣きわめく船員達を見下ろすと、それを嘲笑うように一度だけ空中で旋回し―――

 

次の瞬間、メテオめいた速度で急降下してきた!!スゴイ・アブナイ!

 

「シナバモロトモー!!」

 

咆哮を上げながら接近する艦載機を見上げながら、船員達は全員恐怖でニューロンが焼き切れて死亡!!ナムアミダブツ!

 

このまま哀れな彼らの体は艦載機の体当たりでネギトロと化してしまうのか!!

 

その時である!!!

 

「イヤーッ!!!!!」

「グワーッ!?」

 

アンブッシュ!!

 

突如として飛来した魚雷ダートの一撃が艦載機を捉えた!!ワザマエ!

 

「アババーッ!!」

 

衝撃で軌道が外れ、艦載機はボートから大きく離れた海面に着水!!衝撃で機体は粉々になり、爆散した!!

 

「ワッザッファッ!?ナニゴト!?」

 

その有様を残った艦載機の『目』を通して見ていた空母ヲ級は突然の事にロウバイした!!

 

海水と艦載機の体液である燃料が混じった、灰色の雨を浴びながら海上に仁王立つ人影が一つ!

 

橙と黒の衣装を身に纏い、古代ローマ戦士のグソクを思わせる鋼鉄の擬装を背負った少女!

 

ツーサイドアップにまとめた黒髪を潮風と爆炎に靡かせながら、彼女はそこにいた!

 

そう、彼女はこそ艦娘である!!その胸は平均であった。

 

艦載機の爆発がスゴイタカイ・ウェーブを生み出し、哀れな船員達がスシヅメとなった救命ボートは転覆!

 

彼らの亡骸が陸へと戻る事は二度と無い。

 

その様を見送り、橙の艦娘は片手で拝みながら呟いた。

 

「…間に合わなかったか。ショッギョムッジョ。ワダツミに包まれてあれ…」

 

瞑目する艦娘の周りを、残った艦載機が四機、取り囲み四方八方から機銃を浴びせる!!アンブッシュ!

 

いくつもの水柱が立ち上がり、少女の姿を掻き消した!!

 

少女はネギトロとなってしまったのだろうか?

 

否!否否否!!否である!!!

 

水柱が消えた後には何もない!少女の亡骸も残骸も、存在の痕跡すら残されていない!インビンジブル!

 

動揺する艦載機達の頭上から、その時J・Bめいた裂帛のシャウトが聞こえた!

 

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」

「アバーッ!?アバーッ!?アバーッ!?アバーッ!?」

 

空中から放たれた爆雷スリケンが雨も霰と降り注ぐ!!

 

マグナムめいた超スピードと貫通力を持つ爆雷スリケンに機関部を貫かれ、艦載機達は一機残らず撃墜された!ワザマエ!!

 

機銃掃射が直撃する刹那、艦娘はキリモミ回転大ジャンプで空中に逃れていたのだ!!

 

何たる反射神経と跳躍能力か!!タツジン!!

 

苦も無く海上に降り立った艦娘は自らに殺気を向ける存在に気付き振り返った。

 

艦載機の残骸と燃料が辺り漂う、ツキジめいたこの場所かた2000M先の凪いだ海上。

 

肉眼では決して捉える事が出来ない距離にあって、しかし艦娘の優れた視力は確かに敵の姿を見つけていた。

 

そこには怒りと憎悪のアトモスフィアを漂わせながら、こちらを射すくめる様にして睨んでいる空母ヲ級の姿があった!!スゴイ・コワイ!

 

艦娘は敵の姿を認めると同時に、両の手を合わせて深々とお辞儀をする。

 

「ドーモ。空母ヲ級=サン。川内型軽巡洋艦、ネームシップの川内です」

 

サツバツとした戦場にあって奇妙な光景である。が、挨拶は大事だ。

 

空母ヲ級も川内のお辞儀を見て、両の手を合わせお辞儀を返す。

 

「ドーモ。センダイ=サン。空母ヲ級です」

 

挨拶は大事である。挨拶無き戦いに意味は無く、勝利も無い。古事記にもそう書かれている。

 

そして、艦娘と深海棲艦が顔を合わせ、挨拶を交わした以上やるべき事は一つだ。

 

「人間、艦娘、殺すべし!!イヤーッ!!」

 

ヲ級の呪詛めいたシャウト同時に、新たな艦載機が生み出される!!

 

「ガンバルゾー!」「ガンバルゾー!」「ガンバルゾー!」「ガンバルゾー!」

 

新たに生み出された艦載機は20機!先程川内が相手にした艦載機の4倍の数である!!

 

しかも先程川内が撃墜したのは全て、大量の爆弾を抱えたギュウホスピードな艦爆である。

 

新たに生み出された艦載機は、速度と旋回力に優れた艦戦機を含んでいる!!重たい爆弾を抱えていないので実際早い!!

 

「行け!奴を水底に誘うのだ!!」

「ハイヨロコンデー!」

 

ヲ級の号令に従って10機の艦戦と10機の艦爆が一斉に川内目がけて飛翔する!!

 

敵が艦載機を放ったのを見て取った川内は、片手に魚雷ダート、片手に爆雷スリケンを構えると、深く体を沈め―――

 

次の瞬間、弾丸めいた初速で走り出した!!

 

「イヤヤヤヤヤヤヤヤヤ――――ッ!!!!!!」

 

飛来する艦載機群を川内の距離は見る間に縮んでいく!

 

そして!

 

先行する艦戦隊が間合いに入ると同時に一斉に機銃掃射!!

 

川内はそれを巧みな之字航行で右に左に華麗に回避!!回避!!回避!!

 

そして!!

 

「イヤーッ!」

「グワーッ!!」

「イヤーッ!」

「アバーッ!?」

「イヤーッ!」

「オバマーッ!!」

 

次々と魚雷ダートと爆雷スリケンを投擲!!投擲!!投擲!!

 

飛来した艦戦隊は、川内の放つ対空砲火の前に藪蚊めいて叩き落とされていく!!ワザマエ!!

 

発艦した艦載機の半数を瞬く間に失いながら、しかしヲ級の顔には焦りも恐怖も無い!

 

それどころか邪悪な笑みをさらに深くして叫んだ!!

 

「見事だ、センダイ=サン!しかし、貴様は既に我が策にはまっておるわ!!」

「…!」

 

艦戦隊の攻撃に隠れて密かに接近した艦爆隊が川内を取り囲んでいる!

 

川内が逃れようとした瞬間に何十トンという重爆弾が一斉に放たれるであろう。

 

いかな川内とてこれだけの艦爆から一斉に爆撃されれば命は無い!!

 

まさにソング・オブ・四面楚!

 

勝利を確信したヲ級は艦爆の内臓スピーカを通じて川内に語り掛ける。

 

『貴様はよく戦った。たった一人で、私の精鋭艦載機を実に15機も墜としてくれたのだからな』

「…………」

『しかし、ここまでだ。如何に優れた戦士であっても、所詮は軽巡洋艦一隻。深海棲艦の精鋭部隊、その一角を担う正規空母たる私の敵ではなかった』

「…………」

『せめてもの慈悲だ。自沈しろ。そうすれば貴様のその勇敢な魂だけは掬い取り、我が眷属に加えてやる。どうだ』

「…くだらない。何を言うのかと思えば、そんな事?」

『何だと…?』

 

スピーカ越しのヲ級の声は怒気を多分に含んでいたが、川内は気に止めた様子も無く鼻で嗤う。

 

周りを10機の重爆撃機に取り囲まれた絶体絶命の状況にありながら、軽巡洋艦の艦娘は笑って見せた!

 

「笑わせるな!貴様が輸送艦隊とその船員達に何をしたか、私は見ている!!殺戮を弄ぶ深海棲艦の仲間になるくらいなら、この身この魂を自ら砕き、波間の露と果てるが本望よ!!」

『ええい小娘が、コシャクな!!ならば望み通りにしてくれるわ!!』

 

ヲ級が怒りの咆哮を上げると同時に、川内を取り囲んでいた重爆撃機が一斉に襲い掛かる!!

 

『私のバクゲキ・ジツから逃れた者はいない!キンボシ・オオキイだ!』

「…………!!」

『サラバだ、センダイ=サン!!己のアサハカを水底で悔いるがいい!!』

 

ボースタンディング状態の川内に、ヒッチコックめいた勢いで艦爆隊が群がり一斉に爆弾を投下!!投下!!投下!!

 

KABOOOOOOOOOOOOOM!!!!!!!!!!

 

無数の爆弾が一斉に爆発し、フジヤマヴォルケイノじみた巨大な水柱となってあたりを震わせた!!スゴイ・アブナイ!!

 

何という威力であろう!これでは戦艦型の艦娘ですらワンパン・大破は免れない!!

 

ましてや軽巡洋艦型の艦娘においては!!無残なネギトロとなるのは必至!!ナムサン!!

 

『ウワーハハハ!愚かな娘だ!恐怖のあまり身動き一つ出来ずに死んだか!所詮は艦娘など……?』

 

勝利の愉悦に浸ろうとしたヲ級は、しかし僅かな違和感を感じた。

 

川内は初めに4機の艦爆を、続いて10機の艦戦隊を苦も無く撃墜してみせた。

 

あまつさえ4機の艦爆からの一斉攻撃をキリモミ回転大ジャンプという超人的な動きで回避してみせた。

 

川内の戦闘力は驚異的だ。軽巡洋艦のそれを遙かに超えたものだ。

 

あれだけの力があれば10機の艦爆隊の一斉爆撃を交わし、或いはヲ級自身に一矢報いる事も出来たのではないか?

 

だというのに、何故川内はボースタンディング状態で立ち尽くしていたのか。

 

ぞくり、とヲ級は背筋が粟立つのを感じた。

 

何かとんでもない勘違いをしているのではないか。

 

何か致命的な見落としをしているのではないか。

 

ヲ級が艦爆隊に索敵を命じようとした瞬間―――

 

「アバーッ!?」

 

艦爆隊の一機が突如とし炎を吹きあげて墜落し始めた!

 

突然の事にヲ級のニューロンは一瞬、完全に停止してしまった!

 

その目の前で、海面に叩き付けられた艦爆機は爆発四散!

 

辺りに漂う燃料と残骸に引火して、周囲は火の海となった!スゴイ・アツイ!

 

その時、水煙と爆炎の中に、ゆらりと揺れる影をヲ級は確かにみた!!

 

あれは誰だ!あれは、あれは!!

 

炎をかき分けながら現れた人影は、ヲ級の方を見ながらゆっくりと両手を合わせてお辞儀をした。

 

「ドーモ。ヲ級=サン」

 

ツーサイドアップの黒い髪。橙と黒の衣装。先程爆殺した筈の川内の姿。しかし、決定的な違いがある!

 

その顔の下半分を覆った鋼鉄製のメンポには明朝体で「深・殺」と恐るべき文字が刻まれていた!!

 

なによりその身にまとう悍ましく恐ろしい邪悪な気配がオーラとなって見えそうになっている!!

 

1000M以上もの距離を保ちながら、ヲ級は自分の体が震えだすのを止められなかった。

 

そのブザマな姿を眺めながら、川内と思しき人影は狂気と愉悦を双眸から迸らせながら言った。

 

「シンカイスレイヤーです」

「シンカイ、スレイヤー…だと…!?」

 

聞いた事がある。深海棲艦の精鋭部隊を次々と遅い、無残なネギトロへと変える正体不明の艦娘の噂を。

 

怪談話か三流ジョークの類と相手にしなかったが、しかし、今ヲ級の目の前にいる艦娘は確かにシンカイスレイヤーと名乗った。

 

「ド、ドド、ドーモ。シンカイスレイヤー=サン…。空母ヲ級です…」

 

動揺を隠せないまま、それでもヲ級は挨拶を返す。挨拶は大事だ。何時如何なる時であろうとも。

 

挨拶を済ませると同時に、シンカイスレイヤーは両手をゆっくりと戻し、そうして彼方のヲ級に向けてタナトスめいた声で宣告する。

 

「お主ら深海棲艦は一匹たりとも逃がさぬ」

 

カラテの姿勢を取りながらシンカイスレイヤーは憎悪を込めてシャウトした!!

 

「深海棲艦、殺すべし!!」

『ほざけ!』

 

突如として現れた謎の敵、シンカイスレイヤーにヲ級は確かに恐怖した。しかし、それと同時に強い屈辱を覚えてもいたのだ。その屈辱がヲ級に冷静さを取り戻させた。

 

深海の精鋭部隊、その中で空の守りを一手に引き受ける自分が、たかだか軽巡洋艦の艦娘一人に怯えるなど、あってはならない事だ。

 

奴が何者であろうと構いはしない。

 

我らの崇高なる使命を遮る者に一切の慈悲も容赦もいらないのだ。

 

深海棲艦の空母機動部隊、その旗艦の誇りに掛けて奴を討つ!

 

そうして、この戦いの後は責任を取ってケジメをし、この話を肴に仲間たちと一杯やろう。

 

その為に、貴様が邪魔だ!シンカイスレイヤー!!

 

『アサハカ!!どんなジツを使ったかは知らないが、貴様は未だ私の艦載機に囲まれているのを忘れるな!!』

「…………」

『メイドのミヤーゲだ!私のスゴイ・ジツ「ジュータンバクゲキ・ジツ」で今度こそ水底に沈めてくれる!!』

「………フッ」

 

猛禽めいたフォルムの艦爆隊が一斉にシンカイスレイヤーに向かってくるが、シンカイスレイヤーは慌てず、奇妙な構えを取った。

 

「スゥーッ…………」

 

そのまま深く深く息を吸う。その時には既に艦爆隊が目前にまで迫っていた!!スゴイ・アブナイ!

 

「ハァァァァァァァァァァッ!!!!!!!」

 

吸った息を吐き出すと同時に、シンカイスレイヤーはブリキ・ドロイドめいた動きで跳躍!!

 

「イヤーッ!!!!!」

「アババババァ―――ッ!!!????」

 

ゴウランガ!!

 

何ということだ!

 

シンカイスレイヤーはあろうことか向かってくる艦爆機に向けてキリモミ回転しながら弾丸さながらの超スピードで突っ込んだ!!タツジン!!

 

その結果、相互のスピードによって生み出された破壊力は小宇宙的な爆発となって艦爆機の全体に伝播し内外を蹂躙!!無残なメタル・ネギトロとなって爆発四散!!

 

その衝撃を利用してシンカイスレイヤーは次なる獲物に襲い掛かるため更に跳躍する!!

 

そして!!

 

「イヤーッ!!!!!」

「ウワラバーッ!?」

 

次なる艦爆機に取りつくと同時に、カラテ・チョップ!!艦娘の恐るべき膂力と爆発の衝撃をのせたカラテ・チョップの威力は乗数的に強化されている!!スゴイ・ヤバイ!!

 

艦爆機はしめやかに両断!!ツキジのマグロめいたグロテスクな中身を見せながら、次の瞬間爆発四散!!

 

シンカイスレイヤーは更に跳躍!!そして攻撃!!

 

跳躍!!攻撃!!跳躍!!攻撃!!攻撃!!攻撃!!攻撃!!

 

「イヤイヤイヤイヤイヤ―――ッ!!!!!ィイイイイイイヤァァアアアアアアアア―――――――ッ!!!!!!!!!」

 

ブッダ・アメイジング!!

 

10機の艦爆隊は瞬きする間に全滅!!タツジン!!

 

海面に着水したシンカイスレイヤーはその勢いのままフォレストガンプめいてヲ級に向け疾走する!!

 

「殺すべし…深海棲艦、殺すべし…!!」

「く、来るな――っ!!」

 

ヲ級はヤバレカバレになって新たに艦載機を生み出し発艦させようした!

 

しかし急造の艦載機では性能も命令の伝達速度も遙かに劣るのだ!!実際弱い!!

 

「オモチャめ!!」

 

シンカイスレイヤーは水上を疾走しながら、魚雷ダートと爆雷スリケンをCIWSめいた勢いで連続投擲!!

 

むらがる艦載機を次々に撃墜!!ワザマエ!!

 

「くだらぬ!マリアナ・ターキーにも劣る未熟さ!!一片のカラテの足しにもならぬ!!」

「アイェエエエエエエエ!!!!???ターキー!!ターキーナンデ!!????」

 

半狂乱となって倒れ込みブザマに失禁するヲ級の前に、ついにシンカイスレイヤーが立った!

 

奈落よりも深く澱んだ殺意と狂気の光を宿す瞳に射抜かれて、ヲ級はニューロンが焼き切れんばかりの恐怖を感じた。

 

「アイィ…アイェ……」

 

子犬の様に震えるヲ級を無感情に見下ろしながら、シンカイスレイヤーは一種の厳かさすら感じる調子で言った。

 

「ハイクを詠め。カイシャクしてやる」

「アイエ、アイエエエエエ……」

「どうした。深海棲艦の精鋭ともあろうお主が、一言もハイクを詠まず死んだとあっては水底で嗤われよう」

「アイィィ……」

 

最早これまで。己の最期を感じたヲ級は居住まいを正し、両手の指を組み合わせて握った。

 

偶然であろうか。それは西方のスゴイフルイ・ショモツに記された聖女、ジャンヌ・ダルクの祈りの姿に似ていた。フシギ!!

 

「いつか…静かな海で…マグロでも釣って暮らしたい…」

「ポエット!では…」

 

ヲ級がハイクを詠み終わると同時に、シンカイスレイヤーのマチェットめいた手刀が一閃!!

 

ヲ級の首が体を離れ、ケマリ・ボールめいて空中に飛ばされる。

 

その口が微かに動いた。「 サ ヨ ナ ラ 」と。

 

次の瞬間、残されたヲ級の体と首が同時に光だし、しめやかに爆発四散!!

 

海は全てを飲み込み、動くものの無くなった海上にシンカイスレイヤーは暫し佇んでいたが。

 

突如、その顔を覆っていたメンポが音も無く崩れ去る。同時に、体に纏わりついていた恐るべきオーラが霧散した。

 

後に残されたのは一人。

 

軽巡洋艦の艦娘、川内だった。

 

海も空も何事も無かったかのように茫洋としてそこにある。

 

静寂を打ち破ったのは、川内の懐にある通信機だった。

 

呼び出し用のアラームを鳴り響かせる通信機を取り出し、川内はスイッチをいれた。

 

「ドーモ、川内です。作戦は終了。輸送艦隊は全滅、生存者は無し。襲ってきた深海棲艦は斃したよ。これから帰還する。異常、通信おわり」

 

通信の相手は川内の仲間であり、実の妹でもある艦娘だ。

 

彼女は賢く、勘が鋭い。長々と話していると気付かれてしまう。

 

戦いの最中、川内が忌まわしきニンジャソウルを開放した事実に。

 

そう!川内はカンムスソウルを憑依させた艦娘であると同時に、平安時代に暗躍した伝説の存在、ニンジャソウルをもその身に宿した艦娘なのである!!

 

通信機の向こうで妹が何かを言っていたが、川内は構わずスイッチを切った。

 

そうして大きく伸びをすると、ぽつりと呟く。

 

「……夜戦、できなかったなぁ……」

 

その呟きに、失望よりも安堵が多分に含まれている事に川内は気づいていたのだろうか。

 

昼に比べて夜は圧倒的にニンジャソウルが活性化する。

 

先程の様に精神の間隙を突かれ、邪悪なニンジャソウルが発現するリスクは実際高い。

 

だがその事実を知りながらも川内は戦い続けるだろう。

 

何故なら彼女は艦娘だからだ!

 

力なき人々の盾となり、全ての深海棲艦を打ち払うまで、艦娘の戦いは続くのである!!

 

頑張れ川内!負けるな川内!!

 

WASSHOI!!

 





〈次回予告〉


ゴウランガ!!

突如として現れた深海棲艦の大艦隊!!

主戦力たる第一機動部隊は川内を旗艦として迎撃に向かう!

しかし時同じくして鎮守府近海に巨大な深海棲艦が現れた!!

ナムアミダブツ!主力を欠いた鎮守府の防御は実際脆い!!

このままでは、鎮守府が比叡の作ったネギトロカレーめいたマッポー的状況になってしまう!!

その時現れた謎の艦娘!ワリトナガイ・ポンチョとカターナ・サーベルを携えた彼女の名前は一体!?

次回『シンカイキラー!サムライガール・オブ・ザ・リッパー!!』に備えよう!!

WASSHOI!!

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