最強問題児の妹も異世界から来るそうですよ?―しっかり者だけど兄好き(ブラコン)!? 作:問題児愛
―――何故かこのタイミング(苦笑)
レティシアの訪問理由と、謎の男が接触します。
軽い自己紹介をした後レティシアの話を聞くため、亜夜達七名は彼女と向かい合わせに座るはずだったが、
「‥‥‥話をする前、一ついいか?」
「何?」
「何故私は君の膝の上に座らされた状態で話さなければならないのか、是非を問いたいのだが?」
レティシアが言うように、今彼女は―――
それに耀はキリッとキメ顔で告げた。
「そこに可愛い抱き枕があったから」
「‥‥‥いや。私は吸血鬼なのだが」
「そんなのはどうでもいい。可愛ければ毒蛇だって抱き枕にするから」
「デンジャラス過ぎるのですよ耀さん!?」
耀の能天気な発言に、黒ウサギがすかさずつっこむ。
レティシアは諦めたように溜め息を吐き、視線を十六夜に向けて言う。
「‥‥‥君達兄妹の仲はかなり良いのだな。
「ヤハハ。そりゃどうも」
「私はお兄ちゃんさえよければどんな事だって受け入れます」
「そ、そうか」
レティシアは目の前兄妹愛に苦笑いを浮かべる。
まあ、説明は不要かもしれないが一応書いておくとしよう。
十六夜が亜夜を膝の上に座らせて、落ちないように彼女のお腹辺りに腕を回して支え―――否。抱きしめていた。相変わらずのイチャつきっぷりである。
レティシアは気を取り直して咳払いをすると、まず十六夜・亜夜を見回して謝罪した。
「先程は襲って済まなかった」
「いいって。アンタは俺と亜夜の力を知りたくて試したってところだろ?」
「ああ。だが危険な目に遭わせてしまったのは変わりない。だから謝らさせてくれ、この通りだ」
レティシアは頭を深く下げて謝る。
それに亜夜がレティシアの下げた頭を撫でながら言う。
「頭を上げてくださいレティちゃん。結果的に私もお兄ちゃんも無傷ですし、この件は水に流しますよ」
「‥‥‥済まない。許してくれてありがとう」
「フフ。どういたしまして」
レティシアに微笑む亜夜。
亜夜の微笑にレティシアも微笑で返した後、小首を傾げて問う。
「‥‥‥それにしても亜夜はしっかり者だな。本当に十六夜の妹なのか?」
「おいコラ待てロリ吸血鬼。そりゃどういう了見だ?」
「ん?ああ、済まない。失礼な事を言ってしまったな」
フフ、と笑うレティシアに、十六夜はチッと舌打ちして視線を逸らした。
それに苦笑した亜夜は、レティシアの問いに答えようと口を開ける。
「そうですね。私とお兄ちゃんは―――むぐっ!?」
「おい、そいつは内緒にしろと言ったはずだぜ?駄妹」
「
「ヤハハ。言うこと聞かない亜夜は駄妹で十分だ」
怒る亜夜の口を塞ぐ手をどかして笑う十六夜。
亜夜はムッと不貞腐れながら十六夜に振り向き文句を言う。
「私は駄妹じゃなーい!それにお兄ちゃん?関係を秘密にしてるとかえって
「「「「「「え?義兄妹!?」」」」」」
「―――――へ?」
「‥‥‥はあ、」
衝撃の事実を告げた亜夜に、十六夜を除いた飛鳥達が驚愕の声を上げた。
その反応にキョトンとする亜夜。十六夜は頭を抱えて溜め息を吐いた。
暫くして、飛鳥を筆頭に驚きの声を上げながら言った。
「え?亜夜さん十六夜君の義妹なの!?」
「嘘‥‥‥髪も目も同じ色なのに?」
「でも言われてみれば似てはいませんね!?」
「成る程。だから我が主と妹君は
「まさか十六夜さんと亜夜さんは義理の兄妹だったとは―――って、それはどういう意味で言ってるんですか白雪姫さん!?」
「‥‥‥そうか。十六夜と亜夜は義兄妹だったのか」
飛鳥・耀・黒ウサギ・白雪姫・ジン・レティシアの順に驚嘆の声を上げる。
それに亜夜は十六夜に振り向きながら言う。
「‥‥‥お兄ちゃん」
「だから言っただろ?黙ってれば判らねえって」
「う、うにゃぁぁぁぁ‥‥‥」
十六夜の返答にガクリと項垂れる亜夜。
それに十六夜が三日月の笑みを見せると、
「―――つうわけでバラした罰として‥‥‥『
「ふえ?―――――うにゃにゃにゃにゃ!?痛い!痛い!こめかみグリグリやらないでお兄ちゃん!!」
「ヤッハハハハハハ!だが断る!」
「ふにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」
丁度膝の上にチョコンと座っていた亜夜のこめかみを拳と拳で挟み速攻でこねくり回す十六夜。
それに亜夜は泣きながら断末魔を上げるのだった。
《数分後》
「うああああああ!お兄ちゃんの馬鹿ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「よーしよし、やっぱ我が妹は可愛いな♪」
泣きついてくる泣き虫義妹・亜夜の頭を優しく撫でながら笑う鬼畜義兄・十六夜。
その光景に飛鳥達は、
『話が先に進まないのだけれど!?』
と心の中で逆廻義兄妹にツッコミを入れた。
気を取り直して黒ウサギが咳払いをして、レティシアに問いかけた。
「ところでレティシア様」
「なんだ?」
「今日はどういったご用件でいらしたのですか?」
「あ、ああ。そうだな。実は黒ウサギ達にコミュニティの解散をするように説得しに来たのだが‥‥‥十六夜と亜夜の実力を見てその心配はないと判った。だからもう此処へ留まる必要はなくなった」
フフ、と笑って十六夜と亜夜を見るレティシア。
それにふと思い出したようにジンが訊ねる。
「‥‥‥そういえば、ガルドを吸血鬼化させたのはレティシアなんだよね?」
「ああ。その通りだ」
「なんでそんな真似をしたんですか?」
「‥‥‥〝ノーネーム〟の新戦力の実力を測りたくてな。それでガルドに吸血鬼の鬼種を与えたのだ」
ジンの問いに答えるレティシア。
それに飛鳥がキッとレティシアを睨んで激怒した。
「そう。貴女が春日部さんを酷い目に遭わせた悪党なのね!?許さない!」
「落ち着いて飛鳥!私ならもう大丈夫だから」
「そういう問題ではないわ!この
「落ち着いてください飛鳥さん!その気持ちは痛いほど判りますから―――!」
「‥‥‥‥‥っ!」
黒ウサギに抱きしめられた飛鳥は、涙を目尻に浮かべながらレティシアを睨みつける。
それにレティシアは申し訳なさそうに目を伏せて謝る。
「‥‥‥済まない」
「貴女ねえ!?ごめんなさいで許されるなら警察なんていらないのよ!」
「飛鳥!」
「‥‥‥っ!かすか、べさん。‥‥‥ごめんなさい、カッとなりすぎたわ」
「‥‥‥うん。判ればいいよ飛鳥。―――レティシアも気にしなくていいから」
「‥‥‥ああ。本当に済まないことをした」
再度謝るレティシア。
耀はそんな弱々しい彼女をギュッと抱きしめて慰める。
その優しさに柄にもなく感動したレティシアが一縷の涙を流すと、
『ギャーギャーピーピー喚くなよクソゴミ共。貴様らは赤ちゃんか?これだからガキは
「!!?」
何処から聞こえるか解らない。
だがその男の声はこの上なく不機嫌で苛ついていた。
そしてその声の主を
不意にレティシアの足下に
それに気がついたレティシアは、咄嗟に耀を突き飛ばした。
「耀!危ない!」
「きゃあ!?」
耀は突き飛ばされて小さな悲鳴を上げると共に起き上がると―――
「―――え?」
「う、ぐぅ!?」
レティシアが謎の影に全身を呑み込まれて、苦悶の声を上げ始めていた。
耀は手を伸ばそうとするが、届かない。
飛鳥達もレティシアを救出しようと動くが、
「な、何よコレ!?」
透明な障壁のようなものが現れて阻まれる。
そして―――
「‥‥‥‥‥済まなかった」
レティシアは最後の謝罪を述べ、気を失った。
倒れかけたレティシアを、
『おっと!危ねえ危ねえ‥‥‥この吸血鬼のお姫様を傷つけたら
謎の影が受け止め、やがてそれはヒトの姿を形成する。
それを見た亜夜達は驚愕の声を上げた。
「なっ!?」
その影は―――黒いフードを被った謎の男へと姿を変えたのだった。
亜夜を十六夜の義妹にしたのは―――原作に存在しない妹だからです。
流石に存在しない妹を実妹にするのはアレですし、何より―――実妹だと亜夜×十六夜が成立しないのです!←五月蝿い
そして亜夜の親は―――まあまだ内緒ですが。
坊っちゃんは勿論、下種坊っちゃんの異名を持つ彼です。