最強問題児の妹も異世界から来るそうですよ?―しっかり者だけど兄好き(ブラコン)!?   作:問題児愛

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今回は原作あまり進みませんでした(苦笑)
そして女性店員が登場です。


第五話 ギフトカードと○○○妹誕生

『ギフトゲーム名〝鷲獅子の手綱〟』

 これに耀が挑み試練は成功を収めた。

 

『見事。そのギフトは、私に勝利した証として受け取って欲しい』

「わかった。大事にするよ」

 

 鷲の翼と獅子の下半身を持つ鳥の王にして獣の王―――グリフォンがそう言うと、耀が微笑しながら頷く。

 耀が手に入れたギフトに関して後に判るとして。

 そこへ拍手をしながら歩み寄る白夜叉は、耀の首に提げられているモノを見て小首を傾げる。

 

「いやはや見事な勝利だった。―――ところで、おんしの持つギフトは先天性のものか?」

「違う。父さんに貰った木彫りのおかげで、動物達(みんな)と話せるようになった」

「木彫りとな?」

 

 ジー、っと耀がペンダントにしている木彫りを見つめる白夜叉。

 それを見た黒ウサギが、ハッと気がついたように白夜叉に言う。

 

「あ、そういえば黒ウサギ達は明日のギフトゲームに備えて鑑定をお願いしに来たのですよ」

「鑑定!?よりにもよってそれか。無関係もいいところなんだが‥‥‥」

 

 白髪頭をポリポリと掻きながら暫く考え込み―――フッと妙案が思いついた白夜叉は、亜夜達四人を見て頷いた。

 

「うむ。ならば〝主催者(ホスト)〟として、星霊の端くれとして、試練をクリアしたおんしらには素敵な〝恩恵(ギフト)〟をやろう」

 

 白夜叉はパンパンと柏手を打つ。

 すると四人の眼前に光輝く四枚のカードが現れた。

 そしてそれには各々の名前と、体に宿るギフトを表すネームが記されていた。

 

 

 コバルトブルーのカードに、

 逆廻十六夜

 ・ギフトネーム

 〝正体不明(コード・アンノウン)

 

 アメジストのカードに、

 逆廻亜夜

 ・ギフトネーム

 〝消去(デリート)

 〝複製(レプリカ)

 〝復元(レストア)

 〝  の呪い〟

 

 ワインレッドのカードに、

 久遠飛鳥

 ・ギフトネーム

 〝威光〟

 

 パールエメラルドのカードに、

 春日部耀

 ・ギフトネーム

 〝生命の目録(ゲノム・ツリー)

 〝ノーフォーマー〟

 

 

 それに興奮した黒ウサギが叫ぶ。

 

「ギフトカード!」

「お中元?」

「お歳暮?」

「お年玉?」

「ち、違います!というかなんで皆さんそんなに息が合ってるのです!?」

「いや、我が妹は無言のままだ」

「え?あ、そうでしたね。どうかなさいましたか?亜夜さん」

 

 不思議に思った黒ウサギは、亜夜のギフトカードを覗き込み、

 

「‥‥‥え?呪い!?」

「「「「「は?呪い!?」」」」」

 

 驚愕して固まる。

 黒ウサギの言葉に、十六夜と亜夜以外の五人も驚愕の声を上げて亜夜を見る。

 だが亜夜は無言で俯いたまま話そうとしない。

 それに十六夜が彼女の頭に手を置いて説明した。

 

「ああ、そうだ。亜夜の身体が弱いのは、この『呪い』ってやつが関係している」

「ふむ‥‥‥だがギフトカードには誰に呪いをかけられたのかが不明になっておるぞ?おんし達は何か知っておるのか?」

 

 十六夜の説明に、質問を投げかける白夜叉。

 しかし十六夜は首を横に振って否定した。

 

「残念ながら俺も、呪いをかけられた張本人の亜夜でさえ不明だ。判るのは―――黒い格好をした男、って程度だな」

「む、むう。そうか。判らぬのならどうしようもないのぅ」

 

 ボリボリと頭を掻く白夜叉。二人の力になりたかったのだろう。

 

 だが、十六夜と亜夜は、本当は―――()()()()()

 十六夜はその事がバレないように上手く嘘をつき。

 亜夜は空白だった〝  〟の部分に指で触れて『消去』し、隠蔽した。

 何故このような行為に走ったのかというと―――――無関係な人を巻き込まないためである。

 

 暫し沈黙の重い空気が続き―――不意に白夜叉が柏手を打って仕切り直した。

 

「‥‥‥まあ、いつまでもこの空気では堪えられんだろうから、ギフトカードについて説明しようかの」

 

 バッと扇子を広げた白夜叉は、説明し始めた。

 

「そのギフトカードの正式名称は〝ラプラスの紙片〟と言ってな、全知の一端だ。そこに刻まれるギフトネームとはおんしらの魂と繋がった〝恩恵(ギフト)〟の名称で、それを見れば大体のギフトの正体が分かるのだよ」

「ふぅん?じゃあ俺のはレアケースってとこか?」

 

 ニヤリと笑って呟く十六夜。

 それに白夜叉が十六夜のギフトカードを覗き込み、驚愕に顔を歪めた。

 

「何?―――――な、〝正体不明(コード・アンノウン)〟だと!?馬鹿な、〝ラプラスの紙片〟がエラーを起こすはずなど」

「ま、俺的にはこの結果の方がありがたいから問題ねえけどな」

 

 ヤハハと笑う十六夜。

 それを納得がいかないとばかりに睨みつける白夜叉。

 神格持ちの白雪姫を圧倒した強大な奇跡を身に宿している十六夜。

 だが、その奇跡を打ち消す御技も宿しているのは明らかに矛盾している。

 ならば、

 『〝ラプラスの紙片〟に異常ありだな』

 と結論づけて、この話を打ち切りにする白夜叉。

 一方、亜夜は十六夜のギフトカードを背伸びして覗き込み、失笑しながら呟く。

 

「‥‥‥お兄ちゃんのギフト、〝正体不明(コード・アンノウン)〟って‥‥‥流石は『異常』なお兄ちゃんですね」

「ヤハハ、そういう我が妹も十二分異常だぜ?」

「へ?」

 

 キョトンとしたまま固まる亜夜。

 それに十六夜がケラケラと笑いながら呟く。

 

「あらゆるモノを()()()だけで消失(ロスト)させる〝消去(デリート)〟。

 ()()()だけで本物そっくりのモノを創造(クリエイト)する〝複製(レプリカ)〟。

 ()()()モノを修繕(リペア)する〝復元(レストア)〟。

 さあ我が妹、これの何処が『普通』か言ってみな?」

「う、うにゃぁぁぁぁ‥‥‥」

 

 十六夜の素敵な笑顔に、冷や汗をダラダラと流して一歩二歩と後ろに下がる亜夜。身の危険を感じ取ったのだろう。

 意を決して十六夜に背を向けて逃げようとする亜夜。

 だが、

 

「逃がさん!」

「ふにゃっ!?」

 

 十六夜は素敵な笑顔のまま亜夜の首根っこを掴んで膝の上に座らせると、

 

「オラオラ!全身(くすぐ)りの刑だぜ?駄妹!」

「あ、や、ひゃ!や、やめ‥‥‥」

「だが断る!!」

「う‥‥‥うにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

 

 十六夜の執拗に攻め立てるコチョコチョの洗礼に、断末魔を上げる亜夜。

 そして―――

 

 

「ふ、ふにゅぅぅぅぅ‥‥‥」

「ヤッハハハハハハ!」

 

 亜夜は十六夜の膝の上でぐったりとしてしまった。見事に撃沈である。

 その光景に飛鳥達は呆然として、

 『あたり構わずイチャつくのね、この金髪兄妹は』

 とやや呆れ気味に思った。

 だが、それを見ていた白夜叉は重大な事に気がつき、

 

「あ、そういえば重大なことを忘れていたのぅ」

「重大なこと?‥‥‥それは何かしら?」

「うむ。それは―――――()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!」

「「「「「は?」」」」」

 

 白夜叉の謎発言に素っ頓狂な声を上げる飛鳥・耀・黒ウサギ・ジン・白雪姫。

 コチョコチョの洗礼を受けてそれどころじゃない亜夜。

 十六夜は物騒に瞳を光らせて悪乗りする。

 

「おう、そういやそうだったな。我が妹のメイド(晴れ)姿を是非見たい」

「‥‥‥ふぇ?お兄ちゃん?」

「ん?なんだ?」

 

 やや復活した亜夜が、十六夜の顔を見て問いかける。

 

「そんなに私の―――メイド姿がみたいんですか?」

「!!ああ、見たい!」

 

 その問いに十六夜は、

 『無論だ』

 と頷く。

 それを聞いた亜夜は、スッと立ち上がり、十六夜に振り返って最高の笑顔で返した。

 

「分かりました。着替えてきますので、待っててねお兄ちゃん♪」

「!?‥‥‥お、おう」

 

 不意の笑顔にドキリとする十六夜。その顔は心なしか赤かった。

 そしてあっさり交渉成立。

 亜夜は兄の頼みならどんなことでも従う忠実な妹なのだ。ブラコンにも程がある。

 一方、それを聞いた白夜叉は、嬉々として指をパチンと鳴らす。

 すると、

 

「―――お呼びですかオーナー?」

 

 (ふすま)が開いて、黒髪お団子結びに蒼い瞳の着物を着た女性店員が現れる。

 それを確認した白夜叉は、スッと真剣な表情になり女性店員に問いかける。

 

「例のものは?」

「はい。此処に」

 

 女性店員は頷いて、(おもむろ)にフリルがいっぱい付いたメイド服を取り出す。

 それを亜夜に渡すと、白夜叉が三日月の笑みを浮かべながら告げた。

 

「うむ、では亜夜ちゃん―――生着替えを」

「黙らっしゃい!!」

「ゴバァ!?」

 

 スパァアン!

 白夜叉の白髪頭にハリセンを奔らせる黒ウサギ。

 どうやら我慢の限界が来てしまったようだ。

 一方、それに十六夜がニヤリと笑って、

 

「我が妹は生着替えします」

「十六夜さんも黙らっしゃぁぁぁい!!!」

 

 スパァアン!

 十六夜の金髪頭にハリセンを奔らせる黒ウサギ。

 それを聞いた亜夜は、コクリと頷いて、

 

「お兄ちゃんが私の生着替えを見たいんでしたら」

「やめなさぁぁぁぁい!!」

 

 スカートのファスナーを下ろして脱ごうとしていた。

 それを絶叫と共に止めに入る黒ウサギ。

 それに飛鳥と耀は唖然とし。

 ジン、白雪姫、女性店員は痛い頭を抱え。

 ヤハハと笑う十六夜と、ケラケラと笑う白夜叉だった。

 

 

 

 

 

《数分後》

 

 

 

 

 

「‥‥‥つ、連れてきましたオーナー」

「うむ。ご苦労―――グハァ!?」

 

 鼻を押さえながら亜夜の手を引きながら入ってきた女性店員。

 それに気づいた白夜叉は振り返って、亜夜を見て鼻から血を噴き出して倒れた。

 黒ウサギ・飛鳥・耀・白雪姫の女性メンバーも鼻を押さえていた。

 ジンと十六夜は辛うじて顔を赤らめる程度に収まっている。

 そして、亜夜の格好はというと―――

 

「うにゃ?」

 

 フリフリスカートのメイド服に加え―――()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()(())と化していたのだ。

 亜夜は十六夜達の反応に、

 『何故?』

 と小首を傾げている。

 そして、十六夜・飛鳥・耀の問題児三人はうんうんと頷いて―――

 

 

「「「超グッジョブ!!」」」

 

 

 口を揃えて、親指を立てるのだった。




亜夜のギフトの共通欠点は、
『触れないとギフトが使用出来ない』
ことです。
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