今度はハイスクールD×Dに手を出すという、またもや無謀な事をしてしまいました。取り敢えずお試しです。

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ハイスクールD×D ~転生のG~

 聖書の神は考えていた。自身は天界の頂点に立つ者で、自ら作り出した「システム」であらゆる奇跡を起こし、自分を慕う天使達、そして自分に祈りを捧げる人間達を良き方向へと導き、そして愛を与える存在であると。自分はこれまで多くの天使に道を与え、数え切れない多くの迷える人間を愛を与え救ってきたと。

 

 だが、そこである疑問を抱き始める。愛とは一体何なのかと。自分はこれまで人間に対しあらゆる愛を与えたが、それは果たして本物に自身が慈しみを持った愛なのだろうかと。

 

 その時近くにいたある天使に問う。「自分の愛で人間は幸せになれたと思うか?」と。天使は答える。「貴方様の愛で幸せにならない人間はおりません」と。

 

 ありきたりな答えだと思った聖書の神だったが、迷いなく答えた天使に対し「そうか。変な事を訊いてすまなかった」と謝り、背を向けてその場を去った。

 

 聖書の神の不可解な問いに天使――(のち)の天使長となる熾天使(セラフ)ミカエルは疑問を抱くが、それを解消する機会を失ってしまう。それも永遠に。何故なら聖書の神は、天使・堕天使・悪魔の三大勢力による戦争で死んでしまったから。

 

 だがしかし、愛に疑問を抱いていた神はある事を考えていた。本当の愛と言う物を知る前に死んでしまったら不味いと、「システム」にある細工を施した。自分が死んだ時の為の保険を。それが例え発動するのに何十、何百、何千年の時が掛かっても。

 

 そして三大勢力の戦争が終わって長い時が流れてる中、神が作った「システム」は動き出した。それの近くにいる天使の誰にも気付かれず静かに起動される。聖書の神が前以て仕掛けた細工――『神の転生』が。

 

 

 

 

――――――――――――――

 

 

 

 

 おっす、オラ空孫さと……じゃなくて、俺は兵藤(ひょうどう)隆誠(りゅうせい)駒王(くおう)学園の三年生だ。

 

 今俺はある場所にいる。女子剣道部の部室で女子達が着替えをしてるのを覗き見しているバカ三人が覗いてる倉庫に。

 

 一人は俺の愚弟である兵藤一誠。もう二人は愚弟の友達でありエロ坊主頭の松田とエロ眼鏡の元浜で、俺の後輩。この三人は駒王学園の問題児で「変態三人組」で女子達からメッチャ嫌われている。その筆頭が愚弟のイッセーだから、兄の俺は今も困ってる状態だ。無駄な性欲とエロがある程度無くなれば良い弟なんだと自分で言い聞かせてるよ、全く。

 

 完全に気配を消して近づいてる俺に気付いていない三人に、俺はそっと声をかける。

 

「何やら楽しそうな事をしてるねぇ君達ぃ~。良かったら俺も混ぜてくれないかな~?」

 

「げっ! 兄貴!」

 

「「げっ! リューセー先輩!」」

 

 声をかけられた三人は俺を見て驚き、そして顔を青褪める。 

 

 何でコイツ等が顔を青褪めてるかって? 理由は簡単。それは……これから俺が愛と言う名の天罰を下すからな♪

 

「取り敢えず君達、覗きをしてるところ悪いけど……(おれ)の天罰を受・け・て♪」

 

「「「イヤァァァァァ~~~~~!! どうかお情けを神様~~!!」」」

 

 何で俺の一人称に「神」なんて大それた呼び方をしてるのかを疑問に思っている人はいるだろうね。

 

 イッセー達は冗談だと思って聞き流してるけど、実は俺……長く長く遠い年月によって漸く転生した「聖書の神」なんですよね~これが。

 

 

 

――――――――――――――

 

 

 

 

「ド~ラ~ゴ~ン~波~~!!」

 

「ギャアアアア~~~~~!!」

 

「ほ~う。いつの間にか空孫悟(そらまごさとる)のドラゴン波を撃てる様になったか」

 

 イッセーの修行がてら、廃屋にいるはぐれ悪魔のバイザーをイッセーがドラゴン波で止めを刺した事に、近くの椅子に座って見物していた俺は思わず感心した。

 

「そりゃあな。何年も兄貴の過酷な修行受けてりゃ出来るようになるっての」

 

「だったら女性限定の洋服崩壊(ドレス・ブレイク)なんて言う下品な技を覚える前に、そっちを先に出来るようにしろよな」

 

「う、うっせぇ! あの技は俺の数少ない才能の内の一つなんだ! エロに全く興味を示そうともしねぇ兄貴には分かんねぇよ!」

 

『相棒、俺もお前の兄の言うとおり、あのドラゴン波とか言う技を先に覚えてほしかったぞ』

 

「ど、ドライグ! お前もかよ!?」

 

 突然声が低い男性の声が聞こえると、イッセーは左腕に纏っている竜の手のような赤い篭手を見る。

 

 あの篭手はオモチャでもアクセサリーでもない。アレは神器(セイクリッド・ギア)と呼ばれ、天界にいた頃に聖書の神(わたし)が作った「システム」で人間、もしくは人間の血を引くものに能力を所持者へ与える物。与えられる能力は人によって様々だが、イッセーは特例の内の一人だった。何しろイッセーが持つ神器は数少ない神滅具(ロンギヌス)の一つであり、かつて三大勢力の戦争時に暴れまくった二天龍の片割れ、「赤い龍(ウェルシュ・ドラゴン)」ドライグの魂が宿った赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)だからだ。

 

 因みにドライグは俺が聖書の神である事を知っているが、イッセーには教えないように釘を刺しておいた。今のイッセーに教えたら後々面倒な事になると思って。

 

「ドライグだって知ってるだろ? 俺に大して才能が……っ! 兄貴!」

 

 イッセーがドライグと会話してる中、何かに気付いたように真剣な顔をして俺を見てきた。

 

「分かってる。誰かが此処に来てる事くらい、俺も気付いてるよ。しかも相手方は俺達を逃がさないようにか、辺りを結界で覆ってるし。取り敢えずイッセー、赤鬼の面を被れ」

 

「お、おう」

 

 俺がそう言うと、イッセーは言われたとおりすぐに懐から赤鬼の面を出して顔に被ろうとする。

 

 何でそんなモン被るかって? 俺等としては顔を知られたら不味い相手だからな。何しろ此処に来るのは悪魔、況してやこの駒王町を管理しているリアス・グレモリーとその眷属3名だし。

 

 そして俺も懐から白鬼の面を出して顔に被った直後、その人物達が現れた。

 

「御機嫌よう、謎の討伐者さん方。あのはぐれ悪魔を倒したのは……って貴方達、何なのそのお面は?」

 

 挨拶をしながら問うリアス・グレモリーだったが、俺とイッセーが鬼の面をしてる事によって刺々しい雰囲気が少し削がれてしまった。

 

 そして彼女の会合により、俺たち兵藤兄弟は様々な出会いや出来事が起こる。そして……「聖書の神(わたし)」の存在が三大勢力に知れ渡る切っ掛けとなった事を、この時の俺はまだ知らなかった。




気付いてると思われますが、タイトルにあった「G」とはGod(神)の略です。

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