皆さん忘れていると思いますが、更新しました。
自分が最後の投稿の後に咳が止まらず病院に何度も通った結果
結核である事が判明しました。
隔離病棟へと入院?を余儀なくされ家のパソコンで投稿していた自分は音沙汰なしになっていました。
たとえ投稿できる環境であったとしても出来なかったかと思います。
薬の副作用や、止まらない咳に倦怠感。
言い訳になってしまいましたが、結核は過去の病ではありません。
早期発見すれば時間は掛りますが、完治出来ます。
発見が遅れてしまえば今でも死に至る病です。
おかしいなと思えば病院に行って下さい。
まだ自分は完治していないですが、確実に結核は完治に向かっています。
まだ一時帰宅ではありますが、スマホでも投稿出来る様にしようと考えています。
時間が掛るかも知れませんが、よろしければ再びお願いします。
___でくのぼう___
___みかけだおし___
___うどのたいぼく___
___できそこない___
ソレら全てが俺の評価だった。
細身のフォレストエルフどころかダークエルフやフォールンエルフと比べても戦士に相応しい恵まれた体格。
並の使い手が振るう剣に比べると、恵まれた体格に相応しい膂力や間合いの広さで上を行く。
それでも俺の評価はソレだった。
__ソードスキル__を何一つ使うことが出来なかったから。
ソードスキルを使えば自分の限界を超えたかのような動き、その動きに相応しい速度や膂力が得られる。
恵まれた体格からくる膂力や間合いの広さなどソードスキルの前には意味のないモノだった。
ソードスキルと打ち合えば一方的に打ち負ける。
盾で守りに入ればソードスキルの速度に付いていけず崩される。
何をしてもソードスキルに打ちのめされた。
そして、何をしてもソードスキルは使えなかった。
だから
木偶の坊、見掛け倒し、独活の大木、出来そこない
ソレは全て俺を指した言葉だった。
だから全てを利用した。
だからだからフォールンエルフの言いなりになった。
だからだからだから長い時間の掛けて汚らわしい《幻墜の秘薬》をエルミアに馴染ませた。
だからだからだからだから薄汚い人族のガキ相手に下手に出て協力を仰いだ。
だからだからだからだからだからソードスキルを使えなくても、ソードスキルを使うモノたち全てを圧倒できる力を求めた。
だからだからだからだからだからだから何時も眼の前で振るわれていた輝きを力で塗り潰せる力を手に入れた。
だからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだからだから
その最強の力を手に入れた自分を__ソードスキルを使わずに__圧倒している眼の前の人族のガキの存在を認められない。
ありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえない
いや、あってはならない。
あってしまったら
自分は一体なんだったのだろうか?
「どうでもいい設定」
あまりにも簡素で、あまりにも残酷で、あまりにも無関心で、あまりも無く全てを内包した言葉はメリュジートの全てを壊した。
「くだらねえな、ペラペラ話す元気があるなら立てよ。立ち上がって喰らい付けよ」
這い蹲ったままのメリュジートへとフワは静かに歩を進めた。
「出来そこないだと分かっているなら、死ぬまで足掻き続けることしか出来ねえだろうが」
フワは興味を失ったのか、這い蹲ったままのメリュジートの顔面を蹴り抜いて弾き飛ばしHPバーをゼロにした。
「もういい。ゲームの設定に期待しすぎた俺がバカだった」
フワは蹴り飛ばしたメリュジートに目を向けることもせず、祭壇に繋がる扉の前で座り込んでいるエルミアへと歩を進めた。
「血が必要だって聞いてたから無事かどうかは五分だったが、無事でなにより」
座り込んで茫然としたままのエルミアを見て一息ついた。
「おーい、まだ薬が効いて動けないのか?」
フワの顔を見続けていたエルミアは眼の前で振られる手で少しだけ正気に戻った。
「あっ・・なっ・・なにが・・」
「お、正気に戻ったか?ほら、立てるか?」
フワは振っていた手を止めてエルミアへと差し出した。
「あ・・ああ、ありが___フワ?」
エルミアは差し出された手を取ろうとしたら、フワは歪んだ笑みを浮かべて手を戻し振り返った。
「___っ!?」
エルミアも釣られるようにフワの視線の先を見ると驚きで息が詰まった。
「______」
音もなく何かに引っ張り上げられるようにメリュジートが立ち上がった。
「何だ、まだ立てたんだ。いや、それどころかHPが全快してるじゃねえか。まだ隠し玉があるとは思わなかったよ」
フワの眼に映るメリュジートのHPバーは満タンになっていた。
「______」
フワの問いにメリュジートは答えることなく顔は下を向いたままだった。
「?・・・・あ?お前まさか・・・・」
何かに気が付いたフワの声が聞こえたのか、メリュジートは顔を俯かせたまま笑うように肩を揺らし始めた。
「___力を求める者よ。生贄を捧げ、手に入れた力を超え、更なる力を求める者よ。我もそなたを求めよう。愛と欲に勝る力は無いのだから___」
部屋自体が話すかのように声が響き渡ると、メリュジートはフワに背を向けて走り出して出口へと向かった。
「逃がす訳ねえだろ」
フワは追撃を掛けるためにメリュジートよりも一拍早く跳び出していた。
「っち!」
唐突にフワは舌打ちすると同時に跳ね返るように真逆へと跳び、エルミアを抱えて何かを避けるように間合いを取った。
エルミアが元居た位置を真上から黒い瘴気を纏った巨大な蛇が喰らい付いた。
「あっ・・!?」
フワは自分の背後へとエルミアを投げ捨てるように置いた。
「逃がしたか、もう追いつけないなこりゃ」
既に部屋から出て足音すら遠くなっている方を見てフワは諦めたように呟くと視線を近くの蛇へと戻した。
「さっき女一人喰らっていただろうが、まだ足りねえってか?」
フワは此方の様子を窺っている蛇を鬱陶しそうに見ながら、ため息を吐いた。
「もういいや、今回はカルマの回復が目的だったしな」
フワは首だけを動かして後ろにいるエルミアを見てから蛇へと向き直ると同時にストレージに戻っていた短剣を右手へと取り出した。
よそ見をしたフワへと蛇は弾かれるように飛び出して、顔を横にしてフワの胴体に喰らい付こうと口を開いた。
蛇の開いた口は一瞬にして閉じられて横に弾き飛ばされた。
弾き飛ばされた蛇の頭には蹴り跡があり、フワは蹴りを放ち宙に浮いた右足を蛇へと踏み出し、右腕を左に引絞って《エッジ》の構えを取った。
蹴りを頭に入れられた蛇は素早く頭を振って正気を保ち、フワを威嚇するように口を開いて唸り声をあげた。
しかし、フワの眼は瞬き一つすることなく狙いを澄まし《エッジ》を放った。
放たれた《エッジ》は開かれた口の中心に向かい、顔の半ばまで断ち切った。
顔の半ばまで断ち切られた蛇は崩れ落ちるように頭を地に着けようとした瞬間、フワの左手で頭を掴まれた。
「二枚に下ろしてやるよ」
呟きながら下顎に右足を掛けて地面に叩きつけ、頭を掴んだままの左手を上へと広げた。
半ばまで断ち切られた部位から肉が引き裂かれる音が鳴り響き、一瞬で体の半分が引き裂かれた。
フワが蛇の頭を放すと地面に落ちてポリゴンの欠片へと爆散し、フワのレベルが上がった音が鳴り響いた。
『あとは姫さんを教会に連れて行くだけか。下手な妨害は先に逃げたアイツに集中するだろうし・・・・何か忘れているような気が・・・・』
そう考えながらエルミアの所に向かっていたフワはハッとした。
「そうだ妨害だ!キリト達に嘘を吐いたんだった!このままじゃアイツと鉢合わせするかも!」
今のキリト達ではアイツに勝てないと思ったフワは焦りながらエルミアを肩へと抱え上げた。
「こ・・今度はどうしたんだ?」
突然抱え上げられたエルミアは驚きで声をあげた。
「悪いが人命救助の為だ我慢してくれ!」
珍しいフワの焦りが混じった声を聞きながらエルミアは姿勢を保つことで必死になっていた。
「___ホントに夢みたいだった___」
遠ざかっていく祭壇を見ながらエルミアは小さく呟いた。
悪夢から始まった夢物語だったが、今はハッピーエンドに向かっているとエルミアは思っていた。
しかし、不破圓明流が関わった物語に何もかもが上手くいった物語など存在しない。
その事は不破しか知らない事だった。
そして、その物語に巻き込まれたのはエルミアだけではなかった。
________________________
「ほらほら、どうした!先ほどの動きに比べればまるで子供だぞ!」
ノルツァーの愉悦に染まった声を聞きながらキリトは必死に喰らい付いていた。
「っぐ__くそっ!何で!?」
ノルツァーの攻撃に弾き飛ばされながらも自分への不甲斐無さに悔しさを感じていた。
「あの迅さはどうした!?人の限界を超えたかのような読みに動き!出さねばアッサリ死ぬだけだぞ!」
大上段から振られる両手剣をフワは両手で構えた片手剣で逸らしながらも焦りを口に出した。
「っ何で!?あの状態にならないんだ!?今こそ必要な時だろ!?」
ノルツァーを追い詰めていた"あの状態"
視界に映るモノ全てがスローモーションになり、時間の感覚が曖昧になり、自分の全てを把握できた"あの状態"
今のキリトに"なれる"訳がなかった。
正確に言うと"入れる"訳がなかった。
あの時キリト自身が思っていた事___"この世界"こそ望んでいたモノだった___
あの時キリトの"世界"には戦う敵とキリト自身しかいなく、誰かの為ではなく自分の為だけであり、他の事に意識を割かずに戦いに没頭していた。
「このままじゃ安全地帯すらないデスゲームに__!」
ノルツァーから全ての目的を聞かされ、自分が負ければ約9,000人ものプレイヤーが命の危機に晒されると知った今のキリトの精神状態では"あの世界"に入れる訳がなかった。
キリトには見ず知らずの9,000弱もの命は、あまりに重いモノだった。
「どうやら一過性のモノだったらしいな。久方ぶりに完全に戻った力を慣らす為に遊んでいたが、もうよい」
ノルツァーは体制を崩したキリトへと肉薄して《ブラスト》を放った。
『まともに受け止めたら死ぬ!』
ノルツァーの放った《ブラスト》は風ごと叩き付けるような勢いでキリトへと向かい甲高い音と一拍置いて少し離れた位置に片手剣が突き刺さった。
「ほう、自らの剣と右手を犠牲にすることで何とか躱したか」
ノルツァーが感心するように見た先には、上半身を限界まで後ろに倒しポリゴンが溢れる右手を押さえるキリトがあった。
「とっさに剣を差し込んで受ける力を体を倒して受け流した事は褒めてやる。しかし、この次があるのかね?」
技後硬直が解けたノルツァーはゆっくりと片手に握った両手剣を上半身を戻したキリトへと突き付けた。
「・・・・くそっ」
小さくキリトは呟くとノルツァーは満足したように両手剣を構えた。
「ごめん皆。やっぱり俺なんかじゃ・・・・」
キリトは遣る瀬なく目を閉じ、風を切る音と衝撃音が響き何かが地面を転がった。
「まだだ、まだ私にはやれる事がある」
キリトが目を開けると隣にキズメルが息を切らしながら立っていた。
「ふふふ、力を手に入れたせいか周囲へ気を配れなくなってしまっているな。必要かどうかは別にしてだがな」
キズメルの攻撃で吹き飛ばされたノルツァーが何事もなかった様に笑った。
「駄目だキズメル。もういいからアスナを連れて逃げてくれ。キズメルのお陰で剣を取りに行けるから俺が時間を稼ぐからその間に__「キリトは私が守る」__!?」
キリトの言葉を遮ってキズメルが呟いた。
「もう私は女王陛下の騎士ではない」
「な、何を言っているんだ?女王陛下の騎士である事はキズメルの誇りだろ?」
その言葉に何かを悟ってしまったキリトは思い止まらせる為に言葉を吐いた。
「女王陛下の厳命を守れないのだ。騎士失格さ」
覚悟を決めたキズメルの瞳にキリトは心臓を鷲掴みにされた。
「だ、駄目だ!!今なら間に合うアスナを連れて生きて戻ってくれ!!」
キリトは咄嗟に左手をキズメルへと伸ばした。
「女王陛下の騎士ではないが、私は騎士だ。だから私は__キリトを守る__」
その手は宙を切りキズメルはノルツァーの元へと走り出した。
「この力に対して何が出来るのだ?見せて見ろ騎士とやら!!」
ノルツァーは満面の笑みを浮かべながら、その場から動くことなく《ブラスト》を放つ構えを取った。
「___ま、予想は付くがな___」
その笑みから零れた小さな呟きは誰にも聞こえなかった。
「その油断が命取りだ!!カレス・オーの聖大樹よ!我に最後の秘蹟を授けたまえ!!」
ノルツァーの間合いに入った瞬間、キズメルが叫ぶと胸の中心から鮮やかな黄緑色の輝きが迸った。
キズメルから放たれた輝きで視界が潰される中、甲高い音がしてキリトの目の前に何かが吹き飛ばされた。
「き、きずめる・・・・」
キリトは確認するまでもなく、目の前に吹き飛ばされて来たのがキズメルだと確信して縋りついた。
「・・・・今、わかった・・・・」
何の事かは分からないがキリトは無言でキズメルの言葉の続きを待った。
「私は・・・・何度もコレを繰り返していたのだな。最後の秘蹟を使って何度も私は倒れたのだな・・・・」
その言葉は自己の崩壊に繋がる言葉だった。
その言葉にキリトは信じられないようにキズメルを見つめた。
「記憶__ではないな・・・・あの男の言った通り、私はこの世界の設定の一部なんだろうな」
ふと浮かんだ残酷な言葉すら今のキズメルにはどうでもよかった。
「何度も見た光景だが、一つだけ鮮明に思い出せる。・・・・キリトの顔だ。私を救えなかった悲しみに満ち溢れた顔だけだがな」
___そして今も同じ顔をしている___
既にポリゴンの欠片へとなっている筈のキズメルは右手を動かしてキリトの左頬へと触れた。
「こんな私へ本物の感情を見せてくれた君を__私は好きになっていた__」
___今、起きている奇跡に感謝している。伝えたい事を伝えられるのだから___
「・・・・ありがとう、こんな私に本物の思いを見せてくれて、こんな私に温もりを感じさせてくれて、こんな私の思いを受け止めてくれて・・・・ありがとう」
キリトは震える手で自分の頬に添えられた手に触れた。
___私の好きな人よ___
一秒、キズメルはポリゴンの欠片へと変わりキリトに降り掛かった。
その一秒だけ、二人は本当に触れ合えたとキズメルは確信していた。
それが一秒だけとしてもキズメルは___
キズメルの思い以外は全て理解していたキリトは無言のままキズメルのポリゴンの欠片を最後まで見ていた。
「予想していたとはいえ、この程度か」
その光景を更なる絶望へと落とす声が聞こえるまで。
「この期に及んで聖大樹の事を理解していなかったとは思わなかったぞ。本当に愚かな騎士だった」
ノルツァーは何事もなく立ったままで呆れた様子でキリト達を眺めていた。
「聖大樹は神聖なモノではないことなど、周囲の景色を見れば理解出来るモノと思っていたが__」
ノルツァーは言葉を切って周囲を見まわした。
そこは巨大な聖大樹があるだけだった。
根が張り巡らされている所には草木の一つすら存在せず、まるで聖大樹が周りの命を吸い取っている様に見えた。
「聖大樹など只の封印装置、それもタチの悪い代物よ。周囲の命を吸い取って力に変えるモノ、お世辞にも神聖なモノとは言えないだろう?」
キリトは無言のままキズメルの剣を手にとって立ち上がった。
「最後の秘蹟は周囲のモノを強制的に聖大樹へと命を吸わせるだけのモノ!そして封印していた力を手にした者にそんなモノが効く訳がないだろうに!いや、少しの間でも動きが取れなかったのだ!手向けとして褒めておこうか!」
ノルツァーは憐れな喜劇を見たように同情の言葉と共に笑みを周囲に撒き散らした。
「どうでもいい、オレハキサマヲ___」
___殺す___
キリトは既に"あの世界"に踏み込んでいた。
先程よりも深く、戦いではなく殺す為に、敵の顔すら見えていなかった。
「__良い。先程の者が居なければソチを求めていたであろう__」
ノルツァーの背後にある聖大樹の聖堂の入り口から、この場にいる誰よりも化け物じみたモノが現れた。
久しぶりに書いたので更に劣化していると思いますが、どうでしたでしょうか?
少しキリトに酷い当たりをしてしまったかもしれませんが、コレで救える人達も増えると思いこうしました。
大丈夫です!最後にはリア充になりますから!今は許して下さい!