シュラアート・オンライン   作:メガネザル

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犯罪者だ

 

 ___2023年2月7日___

 

 松明のゆらゆらと揺れる光に照らされている大きな扉の前で、プレイヤー達は何処か緊張した面持ちで集まっていた。

 

「おいおい、本当にこんな良い装備貰っちまっていいのか?」

 

 その中で頭一つ大きなエギルは自分の身につけている装備を見ながら目の前にいるリンドとキバオウに遠慮がちに言った。

 

「まあ、前に助けてもらった貸しがあったからな。これで貸し借りなしや、何としてもクリアしてくれな困るで」

 

「もちろんクリアするつもりだが、何せパーティ全員分もあると・・・・」

 

 エギルの視線の先には同じように新しい装備に目を輝かせているパーティメンバーが居た。

 

「助けてくれたのは君達パーティ全員だからね。それにクリアしてもらわないと困るのは僕達でもあるんだ。この支援くらい当り前さ」

 

 リンドは笑顔のままエギル達に期待を寄せた。

 

「装備の重量は大丈夫か?思った様に動けなくて攻撃を受けた、とか言うなよ」

 

 目を輝かせているエギルのパーティを見て、キリトは苦笑しながら言った。

 

「ああ、分かってるってお前さんから教えられたボスの状態異常攻撃だけは喰らわないようにするからよ」

 

 エギルは苦笑しているキリトに向かってサムズアップした。

 

「分かってると思うが、ヤバいと思ったら直ぐに撤退するんだ。たとえボス戦に挑めるのが《ブランチ》を持ったプレイヤーだけだとしても、出てくれば多くのプレイヤーがいる。情報さえあれば攻略法なんていくらでも思い付く筈だ」

 

 そんなキリトの言葉にリンドだけでなく、キバオウまでもが深く頷いた。

 

「心配なさんなって、死ぬ事だけはないようにするからよ」

 

 エギルとパーティメンバーは円陣を組むように集まった。

 

「ウルフギャング、ローバッカ、ナイジャン。見た目通り、俺は常にトップを走って皆を引っ張る主人公ってガラじゃねえ」

 

 違いないわい、そんなウルフギャングの言葉にクスクスとメンバーが笑い合う。

 

「でもさ、俺・・・・俺達にはやりたい事がある」

 

 その言葉に全員が頷いた。

 

「それは全員バラバラで纏まりがない様に見えるだろうが、今は同じだ。誰も死なず死なせず此処を突破するぞ!」

 

 応!!と、エギルの咆哮に続く様にパーティ全員が吠えた。

 

「行くぞ!!」

 

 大きな扉を押し開けてエギル達は入っていくと、扉が大きな音を立てて勝手に閉まった。

 

「扉は開きそうにないな。条件を満たしたからなんだろうが、内側から開けるんだろうか?」

 

 リンドは閉まった扉に手をやりながら心配そうに呟いた。

 

「分からない。一度エギル達と一緒にボス部屋に入ったが何も起きなかった所を見ると、やはり《ブランチ》がどうしても必要なんだろう」

 

 此処で待つ事しか出来ない事への悔しさを紛らわせるようにボス部屋の扉から視線を外すと、

 

 鬼と呼ぶに相応しい形相をした女の子がいた。

 

「っあ、アスナさん?一体どうしたんですか?」

 

 悔しさとか一瞬で吹き飛ぶほどの恐怖により、キリトは凍りついてしまった。

 

「・・・・来ないのよ・・・・!」

 

 怒りを押し込めているが、漏れ出ている怒気が顔に表れている。

松明の明かりだけで薄暗く見えずらいのが幸いだった。こんな貌を女の子が誰かに見られてはいけない。

 

「え?でもアルゴからフワにも来れない理由があるって言ってたよな?」

 

「ええ、実際に多くのプレイヤーが集まっている所に彼が行くのは問題があるでしょう。でも、今は別よ。此処にいるプレイヤーは最低限だし何とでもなるわ。それに・・・・今回だけはどうしても必要なモノを持っているって聞いたのよ」

 

 そんなアスナの言葉にキリトは理解したが、思考が追い付かず、確認の為に口を開いた。

 

「必要なモノって・・・・まさか・・・・」

 

「ええ、そのまさかよ。攻略会議の後、情報をアルゴさんに渡したら彼が話したクエストの報酬に同じ単語が出てたって聞いたのよ」

 

 今や恐怖は既に驚愕に変わっており、キリトもアスナと同じように周囲を見回した。

 

「れ、連絡は取ったのか!?来るって言ってたのか?」

 

「彼とはフレンド登録してないのよ。こんな事になるならフレンド登録くらいしとけばよかった・・・・私のバカ!」

 

 アスナは親指の爪を食い千切るくらい力強く噛みしめながら周囲に目をやっていた。

 

「なんで昨日の内に教えてくれなかったんだ!?前から俺とフワは知り合いだった事は知ってる筈だろ!?」

 

「昨日はエギルさん達にボスの事をレクチャーしてたでしょ。邪魔するような事言える訳ないじゃない。アルゴさんから連絡を入れるようにお願いしたわ」

 

 言葉に詰まったキリトはフレンドの登録一覧からフワへとダイレクトコールを送った。

 

「頼む出てくれ・・・・!」

 

 キリトの耳に入る長く感じるコール音、何故かコール音がエギル達の命の危機を表すコールサインみたいに感じた。

 

「「ったく、こんな事ならダイレクトコールの音も切っとけばよかった」」

 

 聞こえてきた声は耳元と少し遅れて来る声で二重になっていた。

 

「「それで、どうしたんだ?」」

 

 隣に居るアスナの目が一点を見つめており、強い光が宿っていた。

 

「キリト」

 

 音が一つになった時には松明に照らされた場所にフワが出てきた。

 

 ____________________

 

 

 巨大なワニみたいなボスが尻尾を大きく引絞った。

 

「引け!薙ぎ払いが来るぞ!」

 

 エギルの声を聞いてメンバーが大きく範囲外へと下がった。

 

「ッゲアアアア・・・・!」

 

 かすれた咆哮を上げながらボスは周囲を薙ぎ払う様に身体を回転させた。

 

「腐った身体の一部に注意しろよ!踏めば足を滑らせるぞ!」

 

 ボスが大きく動くたびに撒き散らされる腐った身体の一部は踏み込めば足を滑らせた。

 

「キリトの説明ではなかったな。コレもβテスト時との違いか厄介ではあるんだが・・・・」

 

 回転していると足がもつれてボスが転倒した。

 

「今だ!」

 

 そんなメンバーの声と共に全員がソードスキルを転倒したボスへと叩きつけた。

 

「起き上がりに暴れるぞ!一旦引くぞ!」

 

 指示に従い全員がエギルの元に集まった。

 

「話に聞いてたよりも余裕だな!HPバーも赤になったし後少しだぞ!」

 

 両手槌を肩に担いだナイジャンが言葉通り余裕そうに言った。

 

「思った以上に早く終わりそうじゃな。こりゃ楽でいい」

 

 両手剣を杖のように地面に刺して杖のようにもたれていたウルフギャングが嬉しそうに呟いた。

 

「ホントにじじいみたいな事を言うんじゃないよ」

 

 エギルと同じ両手斧を持ったローバッカは笑いながらウルフギャングに突っ込みを入れた。

 

 その中でエギルだけが嫌な予感が拭えないのかボスへと警戒の眼差しを向けていた。

 

「まあ、気持ちは分からんでもないが、少し肩の力を抜け。警戒していても力が入りすぎると身体が動かんぞ」

 

 ウルフギャングの言葉にエギルは大きく息を吐き、強張っていた身体の力を抜いた。

 

「それで、アレの何をそんなに警戒しておるんじゃ?」

 

 落ち着いたエギルを見てウルフギャングは、大して移動もせずにのた打ち回る様に暴れているボスを指差した。

 

「あまりに簡単過ぎるとは思わないか?いくらβテスト時と違うと言ってもコレは簡単過ぎる。今までのボス戦から考えてみろ」

 

 エギルの言葉に今までの階層ボスを思い出して苦い顔をした。

 

「楽なモノもあったが、此処まで簡単なモノがあるとは到底考えなれない。今回も何かあると考えた方がいい」

 

 暴れていたボスが再び足をもつれさせて転倒した。

 

「おそらく、アレを倒してから何かが起こると考えている。倒しても気を抜くなよ」

 

 エギルはそう言いながら両手斧を構え、他のメンバーも気を引き締めた様子で各々の獲物を構えた。

 

「起き上がった瞬間を狙うぞ!」

 

 手足をゆっくりと動かして起き上がろうとしているボスへと駆け出した。

 

「前足はオレとローバッカ、ウルフギャングは頭を切り上げろ!とどめはナイジャン切り上げられた頭を叩きつぶすんだ!」

 

 エギルは指示を出しながら左脇に両手斧を構えてソードスキルを発動させ、その横を走るローバッカも右脇に構えて同じソードスキルを発動させた。

その後ろを走るウルフギャングは両手剣の切っ先を下に構えてソードスキルの発動させ。

そして最後を走るナイジャンは両手槌を肩へと掛けて振りかぶりながらソードスキルを発動させた。

 

「ぬ・・おおおおっ!!」

 

 エギルとローバッカは互いに交差するように走り抜けて、エギルは左足にローバッカは右足に向けて同時にソードスキルを放った。

 

「そりゃあっ!!」

 

 前足を同時に攻撃されたボスは前のめりに倒れようとした瞬間、ウルフギャングの両手剣が下顎に添えられるように近づいて一気に打ち上げた。

 

「どっ・・せええええい!!」

 

 ソードスキルにより跳躍したナイジャンは反り返るほど振りかぶった両手槌を打ち上がった頭めがけて振り下ろした。

 

 槌と共に地面に叩きつけられた頭は鈍い音と共に何かが砕ける様な音が鳴り響き、一拍置いてポリゴンの欠片へと爆散した。

 

「《Congratulation》が出てこない!まだ終わってないぞ!」

 

 全員が周囲を気にし始めた瞬間、部屋全体が動いた様な気がした。

 

「これは・・・・まさか・・・・」

 

 此処にいる全員が死を覚悟した出来事、それの切っ掛けとなった現象に非常に似ていた。

 

「・・・・どうするんじゃ?今すぐ撤退するか?」

 

 若干顔を青くさせたウルフギャングはエギルへと尋ねた。

 

「そうしよう。だが、せめて何が起きるのか確認してから扉から出るというのはどうだ?」

 

 ウルフギャングだけでなく他のメンバーも頷き、エギル達は入って来た扉へと向かって走り出した。

 

「なっ!?扉が既に!?」

 

 扉へと近づいたエギル達は驚愕の声を上げた。ボス部屋の扉が上から下に掛けて大きな木の枝が塞いでいたから。

 

「俺達が戦っている間に塞いだのか?」

 

「くそっ!枝が邪魔で扉が開かねえ!!」

 

 ナイジャンが扉を引き開けようとするが、ビクともしなかった。

 

「全員周囲の警戒と共に貰った盾を取り出して密集しろ!」

 

 エギルの指示のもとにメンバーはキバオウとリンドから貰った盾をストレージから取り出して扉を背にして密集形態をとった。

 

「ォォォォォォォォォ」

 

「やっぱりアレが動き出すってことだよな・・・・」

 

 エギルの視線の先にはボス部屋の大半を占領している聖樹と思われる木が風が鳴くような声を上げていた。

 

「来るぞ!まずは動きと攻撃を見極める!互いに助け合え!絶対に生き残るんだ!」

 

 絶望的な状況。それでも4人は誰も諦めていなかった。

 

 必ず突破口がある筈、そう信じていた。

 

 _____________________

 

 

 明るみに出た事により、姿が現れたフワにより1人の男が狂ったように声を上げた。 

 

「おま、おま、お前はぁっ!?」

 

 あの時の痛みを思い出したのか、蹴りを喰らった顔を押さえながらリンドは喚き散らした。

 

「で、何の用なんだ?」

 

 そんなリンドを無視してフワはキリトへと問い掛けた。

 

「随分と遅かったわね。重役出勤のつもりかしら?」

 

 リンドの反応が気になるキリトの代わりにアスナが皮肉を投げかけた。

 

「寝てた。久しぶりに味わう人間社会だったから惰眠を貪ろうとしたんだが、色々あって叩き起こされた」

 

 フワはダルそうに欠伸をしながらアスナへと答えた。

 

「ずいぶんと眠そうね。此処に来るまでにモンスターと出会わなかったの?」

 

「ああ、出会ったけど弱いし眠気覚ましにもならなかった」

 

 フワは眠そうに瞼を擦りながらつまらなさそうに呟いた。

 

「・・・・そうこなくっちゃ、それじゃ本題に入るわ「ちょっと待った!!」何か用ですかリンドさん」

 

 アスナはウンザリした顔で騒ぎ立てるリンドへ視線を向けた。

 

「どうして《オリジン》の彼が此処に居るんだ!?いや、そもそも君達が言いだした事なのに犯罪者に連絡を取っているんだ!?」

 

 リンドはフワとキリトを交互に指差してまくし立てる。

 

「それで本題って何?」

 

 視界にすら入らないのか、フワはアスナに話の続きを求めた。

 

「え・・・・まあいっか。貴方《ブランチ》を持っているそうね」

 

 アスナの質問にフワは訝しげな顔をしたままストレージを開いた。

 

「ああ、あるな。何の意味も無かったアイテムだが、コレが・・・・ボスに関係するのか?」

 

 フワはボス部屋の扉を見た後、何かを察したように確認した。

 

「そうだけど、アルゴさんから何も聞いてないの?」

 

 アスナは呆れたようにフワに聞いた。

 

「それよりも早く行けって怒鳴られたことしか覚えてない」

 

 フワを起こす為に寝ていなかったのか、目の下にクマを作り鬼気迫る勢いだったアルゴを思い出してフワが目が醒めた。

 

「そう、それなら説明するわ。その《ブランチ》がボス戦に挑むのに必要なの。自分で挑むなり、嫌なら私に渡してくれないかしら?」

 

 アスナが差し出した手にフワはストレージから取り出した《ブランチ》を置いた。

 

「あら、アッサリと渡してくれるのね。自分で戦おうと思わないの?」

 

 拍子抜けした様子のアスナは手にした《ブランチ》を握りしめた。

 

「キリト」

 

 唐突に呼ばれたキリトは戸惑いながらもフワへと向くと何かが投げられた。

 

「え?な、なんでコレが?」

 

 手で受け止めた《ブランチ》を見て、キリトフワへと問い掛けた。

 

「なんでって一つあれば二つあるだろう。更に言えば、三つくらいあるモノだ」

 

 そう言ってフワは再び《ブランチ》を取り出した。

 

「それで、誰が中に入ってるんだ?」

 

「エギル達が先に入っている」

 

 フワの問いにキリトが早くと言わんばかりに答えた。

 

「・・・・誰だっけ?」

 

「見た目が完全に黒人のプレイヤーよ」

 

 フワの問いにレイピアを構えながらアスナが答えた。

 

「あー、第1層ボス戦の時に台替わりにした人か。あの時の礼がまだだったな、ちょうどいいや」

 

 そんな事を思い出しながらフワはボス部屋の扉へと向かった。

 

「ダメだ!そんな犯罪者を中には入れられるか!今すぐ持っている《ブランチ》を渡せ!」

 

 3人の前にリンドが立ち、連れていた仲間が3人の顔色を窺いながらリンドの後ろに立った。

 

「俺を示すカーソルを見てみろ間抜け」

 

 フワが面倒くさそうに自分の上を指差し、リンド達は釣られるように視線を上に向けるとフワを指し示すカーソルはグリーンだった。

 

「お前等の言う犯罪者じゃなくなったんだ。理解したか?なら今すぐ退け邪魔だ」

 

 目の前を飛び回る小蝿を見る目をしながらフワはリンドに告げた。

 

「カルマ浄化クエスト・・・・色が戻っただけで貴様の罪は消えない!ディアベルさんを殺し___っ!?」

 

 睨みつけていたフワの姿がブレた瞬間、見えるモノ全てが知覚出来ない早さで流れていき、止まった時には地面が目の前にあった。

 

「ぁぁああぁあぁあああ!!?」

 

 前回と全く同じ場所、そんな事すら自覚出来ず。リンドは顔を押さえてのたうち回った。

 

「言ったろ、何の力もない奴が俺に関わるなって」

 

 間合いを詰めて右フックをリンドへと放ったフワは小蝿を払う様に手を払った。

 

「それで、でぃなんちゃらって誰だっけ?」

 

 フワはキョトンとした顔でリンドの連れていたプレイヤー達に尋ねた。

 

「ひっ!?えっ・・・・ああ」

 

 そんな様子を見たフワは苦笑した。

 

「あー悪いな、やっぱいい。どうせ死んでる奴だろ?興味ないし、どうせ覚えられないから」

 

 そう言いながら気にするな、と言う様に手を振った。

 

「・・・・アンタは多少マシになったみたいだな」

 

 フワが視線を横に移動させるとキバオウが苦虫を噛んだような顔で目を逸らした。

 

「お、おいフワ・・・・またカーソルの色が・・・・」

 

 震えた声でキリトがフワのカーソルを指差した。

 

「またオレンジになったんだろ。気にするな、それより早くボス部屋に入らなくていいのか?」

 

 痛みで呻き声を上げるリンドを無視してフワは扉の前に立った。

 

「その通りね。今は遊んでる場合じゃないわ」

 

 アスナが続いて扉の前に立って扉を押すように手を触れた。

 

「え・・・・あ、ああ」

 

 倒れているリンドに目をやりながらもキリトも扉の前に立った。

 

「それじゃ開くわよ」

 

 扉に触れている手に力を込めたアスナは固まってしまった。

 

「・・・・何してるんだ?パントマイムか?」

 

 固まったアスナにフワは眉を顰めて尋ねた。

 

「そんな訳ないでしょ!少し動くだけで開かないのよ!!」

 

 アスナはレイピアを腰に直して両手で押したが、何かが扉をつっかえているのか開かなかった。

 

「そうか、少し離れてくれ」

 

 フワは腰を落として構えを取りながらアスナへと言った。

 

「何・・・・を?」

 

 構えを取ったフワの雰囲気が変わり、その事に気が付いたアスナは無意識の内に扉だけでなくフワからも離れた。

 

「っ___!」

 

 腰を落とした状態でフワは扉との間合いを詰める為に左足を力強く踏み込み、腰を廻して反動を付けた右足の横蹴りを扉の中央へと放った。

 

 衝撃音と何かが千切れ跳ぶ音が重なりながら、石で出来た扉が壊れそうなほどの勢いで開いた。

 

「「「「おおおおおう!?」」」」

 

 開くと同時に複数の野太い男の声がし、フワの視線が声のする方に向くと此方にケツを向けながら倒れている男達の姿があった。

 

「・・・・気持ち悪いモノを見た・・・・」

 

 思わず零してしまったフワは悪くないだろう。

 

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