「ただいまー」
返事はない。
誰も帰ってきてないのだろうか…
いや、この脱ぎ捨ててある靴は、間違いなく凛のものだろう。
真姫に怒られそうだと苦笑しながら靴を直しておく。
一応、俺から注意だけしておくか。
で、肝心の本人はどこだ?
「凛ー、おーい」
返事はやっぱりない。
家の中を探すとすぐに見つかった。
「はぁ、やっぱりここか」
心当たりがあったのだ。
こういうよく晴れた日には縁側で昼寝をしていることが多い。
ホント、猫みたいなやつだ。
凛「zzz」
「これは当分起きそうもないな…」
気持ちよさそうに寝ている。
そうつぶやきながら隣に座った。
無理やり起こしてもいいが、この寝顔をみるとやっぱりできない。
それにしてもいい天気だな…あくびをする。
なんだか、俺まで眠くなってきた。
そして俺もいつの間にか眠りについていた。
誰かの声が聞こえた気がしたが、もうすでに夢との区別はついていなかった。
…ん、凛!」
目が覚めるともう夕方になっていた。
真姫が帰ってきたらしく、凛を探しているようだ。
また何か怒られることでもしたんだろうか、じきにここにくるだろう。
とりあえず起こしておくか。
「ん?」
体を動かそうとしたとき寄りかかられているのに気付いた。
この状況から誰かはすぐに分かった。
「やっぱり、花陽か。おい、起きろ」
花陽「…ん、白米風呂…しあわs…zzz」
夢でもお米ですか…さすがっすね。
いい夢みてるとこ悪いけど起きてもらわないと困る。
肩をゆすって起こした。
花陽「…はっ、すみません。2人の寝顔見てたら私もつい」
「別にいいけど、、、白米風呂は気持ちよかったのか?」
花陽「なんで私の見てた夢知ってるんですかぁ!?」
「言ってたからな」
花陽「…恥ずかしすぎです…」
顔を赤くして縮こまってしまった。
かわいいし、面白いからしばらくこのままで放っておこう。
真姫「凛、やっぱりここで寝てたのね!はやく起きなさい!」
お、真姫様のご登場だ。
しばらく見物してるか。
真姫「り~ん~!」
凛「…あ、真姫ちゃん!おかえりだにゃ~」
真姫「ただいま…じゃなくって!」
凛「おぉ、ナイスノリツッコミ!」
凛は親指を立てて真姫をほめている。
しかし、いつも通り騒がしいな。
どうやら凛が夕食当番なのにまだ何もしていないことを怒っているようだ。
真姫「あなたたちもよ!」
「!?」
花陽「ふぇ!?」
…とばっちりだ。
真姫「聞けば凛が最初に帰ってたそうじゃない。まったくあなたたちまで一緒になってお昼寝してるなんて…」
うん、完全にとばっちりだ。
悪いのは当番を忘れてた凛であって俺たちが昼寝してたのは悪くないだろう。
花陽「ごめんね、真姫ちゃん…」
凛「あ、もしかして…真姫ちゃん、一人だけ一緒にお昼寝できなくて妬いてるとか?」
真姫「!?そ、そんなわけないじゃない」
花陽、、、相変わらずのお人好しだな。
凛も、、、うん、いつも通りというかなんというか…。
真姫もわかりやすいな。
そんなことを思いながら3人のやりとりを聞く。
「じゃ、夕食はみんなで作るか」
真姫「なんで私まで…」
凛「素直じゃないにゃー。ほんとはうれしいくせに」
真姫「り~ん~」
凛「ひっ」
花陽「もう凛ちゃんったら」
はぁ、今日もいつも通り騒がしくなったけどこれはこれで悪くない。
毎日、退屈しないで過ごせている。
3人には感謝しないとな。