あたしとあいつとバカップル   作:近衛龍一

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一日遅い正月ネタです。



あたしとあいつとバカップル

 

 

元日ーーを1日過ぎた1月2日のこと。

あたしは陸人の家に来ていた。

理由は簡単。

初詣に誘いにきたのだ。

本当は昨日行きたかったのに、昨日は電話も出なければメールも返信してこなかった。

なので今日、こちらから水谷君の家に出向いたというわけである。

 

ピンポーン

 

『…………』

 

ピンポーン

 

『…………』

 

ピンポンピンポンピンポーン

 

ガチャ

 

『うっせぇな……何だよ……』

「何だよ、じゃないわよ。昨日はメールにも出ないで。まぁいいわ。初詣に行きましょ?」

『………………分かった。ちょっと待ってろ』

 

少しの間の後、渋々感満載の声で了承してくれた。

……何故渋る。

付き合い始めてから初めての正月。

泣いて喜べ、なんて言わないけど元日は丸一日無視されたんだ。

少しくらい快くきてくれてもいいじゃないか……。

まぁいい。

ここは寛大なあたしの心で外に出て来てくれただけでも良しとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

なんて思ってたけどその後近所で一番大きい神社に行ってあたしは陸人が渋る理由が分かった。

 

「うわっ……人多過ぎ……」

「やっぱきて失敗だったな……」

 

人、人、人……。

見渡す限りの人でそこら中ごった返していた。

今の時刻は12時。

例年は10時くらいに来ていて、毎年スムーズに済ませることが出来てたんだけど……どうやら今日はそんな風にはいかないようだ。

近所だから有名って感じはしないけど駐車場の車番が県外ナンバーがあったりと、思っていた以上に人が集まるらしい。

とはいえここで引き返してなるものか。

躊躇う陸人を引っ張って、参列の最後尾に並んだ。

この分だと30分は並んでないといけないかも……。

 

「ううっ……待つって考えると寒く感じてくるわね……」

「そうだな……」

 

季節柄、当然寒いに決まってる。

だけど今日は手袋を忘れマフラーしか巻いていない。

ってのをさりげなくアピールしつつ言ってみたんだけど……なんか普通に返されてしまった。

べ、別に手を繋いで欲しかったとか思ってないんだからねっ!?

ただ少しだけ暖かくしてくれたら嬉しいなって思っただけなんだから!

 

「……っと!?」

 

その時だった。

後ろから誰かに押されて体制を崩す。

後ろを振り向くと高校生くらいの男の子団体が何やら騒いでいた。

 

「あ、すみません!」

「お前何ぶつかってんだよ」

「おっ、でもその子可愛くないか?」

「やめとけ。隣彼氏じゃねぇの?」

「ちぇ……何だよリア充かよ……」

 

「え、えと……」

 

謝られて、勝手に盛り上がって。

何と返せばいいか分からず戸惑う。

ナンパ……といえばそうだけど、無理矢理ではない。

でも何か向こうがジト目だし……。

 

「………チッ」

 

舌打ち。

今確実に舌打ちが聞こえた。

それと同時に今度は別の方向に体が傾く。

気がつけば、陸人の腕にすっぽりとはまっていた。

 

「あ、あの……? 今リア充どうのこうの言われた直後ですけど……?」

「……………うぜぇ」

 

うわぁ……ご立腹だ……。

え、じゃあこれって見せつけ……?

 

「どいつもこいつも優子を見やがって……」

「これじゃ歩きづらいからーー」

「あァ?黙ってろ。これだと周りからお前が見えにくくなる。嫌なら帰るぞ」

「ーーはい、了解しました。大人しくしてます」

 

嫉妬か。

嫉妬してるのか。

確かに周りから隠すようにあたしを抱きしめてる。

 

「そういえばお前、寒いとか言ってたっけ?」

 

ついでと言わんばかりに手を握ってくれる。

や、やばい……!

そんなさらっとしたらダメでしょ!?

あまりの不意打ちにドキドキが止まらない。

しかも顎をあたしの頭に乗せたりして、色々と反則だ。

とはいえ……

 

「面倒だな……。まだなのか……?」

「まだまだ先よ。少しは待ちなさいよ」

 

とかなんとか。

口先ではそんなこと言ってるけど本音は『まだこうしていたい』なんて言いたい。

いつも面倒なことは大嫌い。

そんな風にして冷たいけどこういう時、不意にくる暖かさに包まれていると幸せを感じる。

 

「お年玉……」

「ん?どうした?」

「新年最初からいいお年玉もらったわ」

「何だよそれ……。普通クリスマスプレゼントとかそういう時に言うんじゃねぇの?」

「今日が三ヶ日なんだから仕方ないじゃない」

「そんなもんか。にしても……」

 

ギュッとさっきよりも力を込めてくる。

 

「可愛いことばっか言ってるんじゃねぇぞ? 俺を殺す気か、お前は」

 

耳元でそう小さく囁いた。

なんだこのイケメンは。

あんたこそあたしを殺す気なんじゃないだろうか……?

 

「本当は新学期始まってから渡そうと思ってたんだが……」

「え……?」

 

目の前に差し出されたピンクのネックレス。

小さなハートがとっても可愛い。

 

「昨日買いに行ったんだよ。限定販売品。だから電話もメールも相手出来なかった。悪いな」

 

謝罪の言葉と一緒に、陸人の手はあたしの頭を撫でる。

 

「えと……ありがと……?」

「なんで疑問系なんだよ」

「お年玉、二つ目だから…? あたし何も用意してから……」

「お返ししたいか?」

「うん……」

「そんじゃ、後でキスでもしてもらおうかな」

「何それ……」

「ダメか?」

「陸人がそれでいいなら……」

 

あ〜あ。

これじゃ完璧にバカップルじゃない。

あたし、自分だけは絶対にならないって思ってたのに。

でもこれってやめられないわよね。

 

まぁこの先書くのは恥ずかしいからこの辺で。

 

新年明けましておめでとうございます!

 




わざわざ最後まで読んでいただきありがとうございます。

書き終わって読み返すと自分でも情けないほどに纏まっていません

それでもよかったと言っていただける方、ありがとうございます。

何だよこれはと思った方、どうも申し訳ありません。

何を思ったにせよ、本編はもっと読みやすく楽しめるように頑張って書いていきたいと思います。


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