いつの時代にも、恋に悩み生きる人はいる。
・・・これは、そんな少年少女の、淡い恋の物語。
なんかふと思いついた小説です。
カノシンです。
これはアンケートの方とは関係ありません。
一応、短編集にしようかなーと、思ってます。
ではでは、どうぞー
「・・・はぁぁ・・・」
待ち遠しいときほど、訪れるまでの時間は長い。
それが、例え好きな人が来るときなら尚更で。
本日何度目かわからないため息が、気分を重くさせる。
「・・・まだ、かなあ・・・」
いつもなら来る時間はとうに過ぎていて、もしかしたら今日は来ないかもしれない、なんて不安が頭を掠める。
我ながら、相当女々しいとは思う。
でも、今すぐ会って、愛しい君に触れたい、そう思うのは仕方のないことだった。
まあ、そんなこと言ったって、君は受け入れてはくれないんだろうけど。
「ばーか」なんて言って、呆れ顔で笑う姿が容易に想像できる。
・・・君は優しいけど、時にはその優しさが残酷なんだ。
僕を拒みたいけど、傷つけたくないから、中途半端な今の関係にいることくらい、僕もわかっていた。
それでも君の側にいたくて、例えそれが嘘でも、君に愛してもらいたくて、僕は君の優しさにつけ込んだんだ。
「・・・間違い、なのかなあ・・・」
君と
例え好きになってもらえなくても、
・・・けど
愛しくて仕方なくて。
ずっと一緒にいたくて。
誰にもとられたくなくて。
思わず選んだものは、甘い罠だらけの・・・絶望。
甘美な繋がりほど、脆く儚いものはない。
それを一番わかっているのはきっと・・・
「よぅ、カノ」
「・・・シンタロー君」
・・・君なんだろう。
♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦
「今日は遅かったねー。どうしたの?」
いつも通り、僕の横に腰掛けた
「ちょっと、な・・・・・・キド達は?」
「あーキドならさっきキサラギちゃん達と出かけたよ。セトはいつも通りバイト。どっちも帰ってくるのは夕方くらいだってー」
僕がそう答えると、シンタロー君は「そうか・・」と、どこか浮かない表情で応えた。
そんなに僕と二人きりが嫌なのかって、問いただしたいのは山々だけど、そんな資格が僕にないことくらいわかってる。
だから僕は本心を隠して、話を逸らす。
「え?・・・あぁ、いねーな。通りで静かなわけだ」
僕に言われてやっと気づいたらしいシンタロー君は、携帯画面を見つめ呟いた。
「あ、もしかしたら、如月ちゃん達と一緒なのかもね~」
「・・・そうかもな」
明るく僕が言っても、変わらずシンタロー君は浮かない表情で。
会う前には沢山話したいことがあったはずなのに、今はうまく言葉に出来なくて、そんなもどかしさに腹が立ってくる。
・・・必死にこらえようとしても、もう無理だった。
「・・・っなんなんだよ!!」
僕は力任せに、シンタロー君を押し倒した。
「っカノ・・・?」
手首を乱暴に掴めば、シンタロー君は痛みに顔を歪めた。
「嫌ならはっきりそう言ってくれよ!拒めば良いじゃんか!なんでそうしないんだよ!!」
感情任せに吐き出していくうちに、涙がシンタロー君の頬を濡らした。
・・・こんなことを言うつもりじゃなかったのに。
・・・シンタロー君を傷つけたくないのに。
最悪だ。
「もう・・いっそのこと、嫌ってくれればいいのに・・・」
いつの間にか拘束が緩んでいた。
それは、シンタロー君が僕の手を払い、僕の涙を拭えるくらいに。
「・・・君は、ずるいよ」
「・・・ごめん」
シンタロー君はちょっぴり困ったように笑い、僕を抱きしめた。
それは、振り解こうと思えば、簡単に振り解けてしまいそうなくらいに。
「・・・なあ、カノ。後悔、しないか・・・?」
「うん」
「・・・そうか」
抱きしめる腕に、ちょっぴり力が入るのがわかった。
「今まで、ごめんな。俺も、好きだよ」
シンタロー君はそう言ってから「いや、違うな」と呟き、僕から離れた。
「・・・愛してるよ、
本当に君はズルいと思う。
そんな顔で言われちゃ・・・
・・・まあ、いっか。
こうして今、君と同じ気持ちで、そばにいられるのだから。
♢♦♢終わり♦♢♦
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
感想をくれると嬉しいです!
あと、今、活動報告の方でアンケートやってるので、そちらも是非!
ではでは、ありがとうございました!