にこは困窮していた。
「今月の生活費がないわ……」
にこは妹、弟たちと一緒に暮らしている。両親は単身赴任で別のところに住んでおり、兄弟の面倒を見るのはにこの役目であった。
当然、家計の管理も最年長のにこの仕事である。
「こ、今月はグッズの発売が重なったからだわ……。どうしよう……」
にこはスクールアイドルμ'sとして活動している一方、アイドルが大好きなアイドルオタクでもあった。
そのため、A-RISEをはじめとする他のアイドルの活動のチェックにも余念がない。もちろん、グッズの購入は忘れない。そのため、生活費として両親から送られてきたお金をアイドルグッズを手に入れるためにうっかり使ってしまったのである。
「お姉さま!今日の晩御飯はなんですか?」
妹のこころがにこに尋ねる。
「今日は肉じゃがよ」
「肉じゃが!お姉さまの作る肉じゃが、私大好きです!」
にこの返答にキラキラと目を輝かせるこころとは対照的に、にこはある不安を胸に抱いていた。
お肉、まだあったっけ……?
こころがテレビに夢中になっている隙に、冷蔵庫の中身を確認。
「あぁ……やらかしたわね……」
にこの懸念は現実のものとなった。そう、肉じゃがに使用するための肉が一切冷蔵庫の中にないのだ。
「ハムはあるけど、これは使えないわね……」
唯一、冷蔵庫にあった肉はお徳用ハム4枚。これとジャガイモなどの野菜で肉じゃがを名乗るのは苦しい。
「こころ、お肉がない肉じゃがってどう思う?」
にこの質問に、こころは笑って答えた。
「え、そんなの肉じゃがじゃなくて、ただのじゃがですよ」
「そ、そうよね……」
「まさか、お姉さま、お肉がないのですかっ!?」
こころの指摘に冷や汗をかきながらにこは答えた。
「大丈夫よ!お肉たっぷりの肉じゃがを作ってあげるから!」
胸を張るにこに、こころは崇拝の眼差しを向ける。こうなっては今更、
「やっぱりお肉がない肉じゃがね!」
と、言うことはできない。
退路を断たれたにこの進むべき道は一つ。
肉をなんとかして手に入れるしかない!
しかし、にこの手持ちのお金はごくわずか。肉を今すぐ購入することはできない。
「どうしたらいいのかしら……」
μ'sの誰かにお金を借りることも思いついた。しかし、肉を買うための数百円にすら困っている現状を誰かに知られるのは、にこのプライドが許さなかった。
「そうだ、モンスターを倒してお金を稼げばいいのよ!」
こうして、肉じゃがをつくるためのお肉を手に入れるための旅が始まったのである。
だれかこんな内容の書いてくれませんかねぇ(他力本願