密かな想いに揺れる心
その想いを隠そうとしてる私
募る想いは……
いつも元気で…
無邪気で…
笑みを浮かべていて…
だけど、辛そうな表情を時折見せる彼女
いつからだろう…
私が彼女に危険な想いに気付いたのは……
いつからだろう……。
止まらぬ想いが身体を占めるようになったのは……。
普段会話してるときも、部活の練習の時も私は彼女の声に心を乱されている…。
「海未ちゃん」
彼女の声が頭から離れない………。
今いる、私の空間に、彼女がいるはずがない……。
「ねぇ…海未ちゃん!」
声が段々、はっきりと聞こえてくる。
…うっすらと瞳を開くと、いるはずがないと思っていた。
見ると少しだけふてくされたような……。
南ことりの顔。
「あっ、やっと起きたよ。もぉ…何回も呼んだのに…」
むぅ、と頬を膨らませる。
「すみません……少し寝ていたようです……」
どうやら私は気分転換で屋上のベンチでゆっくりしていた所に眠気が襲ってきて寝ていたみたいです……。
とりあえず起こしてくれたことりに感謝しました。
内心、驚いている感情を表に出さずにして。
「何か用ですか?」
「真姫ちゃんが海未ちゃんに用があるから、って穂乃果ちゃんから呼んできてって頼まれたの」
「そうですか…」
たかがそれだけの事…。
されどそれだけの事。
でも、どこかで喜んでいる私がいる。
「早く行ったほうがいいんじゃない?真姫ちゃんからの用だから新しい曲が出来たのかもね」
そう言い、にっこりと微笑む彼女
彼女はそのまま「それじゃ、ことりは行くね」と背を向けることり。
その光景を見た瞬間、私の身体は意志と反して勝手に動き、いつのまにか腕の中にはことりの華奢な身体がありました。
「う、海未ちゃん?!」
私の咄嗟の行動に驚いた声を上げることり。
何故、私がこんな行動に出たのからわからない。
でも、ことりの温もりが心地よくて………。
私はそのまま強く抱き締める………。
「しばらく………このままでいてくれませんか………?」
「…海未ちゃん…」
どくん、どくん…
温もりを感じると共に胸の鼓動が早まる………。
ことりも同じでしょうか………。
それとも……
暫くして、私はことりの身体に回していた腕を離す。
「いきなり抱き締めてすいませんでした……」
謝罪をすると、彼女は小さく首を横に振る
「これ以上真姫を待たせてはいけませんね、先に行きますね」
そう言い私はことりから背を向けて歩きだす。
「海未ちゃん!!」
ことりの声が私を引き止め、その場に立ち止まる。
「…ど、どうして…っ」
何かを言おうとするが、途中で言葉を止めてしまい。
「…ううん、なんでもないよ……」
後ろにいる声の主は、そう続けた。
「そうですか…」
そう呟くと、私は屋上を後にしました。
歩いている最中心の中では慌てていた。
だけど…、それはことりの様に…私は表に出さなかっただけ……。
これでことりはどう思ってくれるのか………期待と不安を心の奥にしまい。
さっきまで感じた温もりを握り締めつつ、私は真姫の所へ向かった。
「そうですか…」
海未ちゃんはそう呟いて、いなくなってしまった。
「…はあ〜……」
海未ちゃんがいなくなったのを確認するとその場に力なく座り込む。
まさかこんなことになるとは思わなかった。
「………どうしよう」
そう呟き、海未ちゃんがさっきまで触れていた所を触ってみる。
触れた途端、顔が赤くなって、ドキドキが納まらない。
今までこんなことはなかったのに、海未ちゃんに抱き締められたときに、ことりはことりの中で何かが変わった気がした。
この気持ちはなんだろう…。
そんな事はわからなくはない…。
でも、今はこのままでいよう……、ことりの中でいつかはっきりするまでは。
「ふふっ…」
頬を緩ませながら笑い、さっきまでの出来事を思い返しながら、ことりは帰ることにしました。