世界一可愛い錬金術師がダンジョンにいるのは間違っているだろうか   作:スキン集め隊

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なんか異様に前回の話だけ感想とお気に入りが多かったんじゃが…あとベートくんからベートちゃんおめでとうの声も。

そうか…つまりそういうことなんだな。



ベート君を美幼女化しろと!!



しませんけどね。…………たぶん。あ、あとグラブルやってないとわかりにくいネタが…(宣伝)


12話

「お、おごぉぉ……」

 

オレは内股になって床に四つん這いになりつ悶え苦しみ続けるわんちゃん(ベート)を見て内心でこう思った。

 

 

ーーわあ☆凄く綺麗に決まったね!!カリオストロ大満足☆

 

 

いや、まさかあんな綺麗に決まるとは…。うーむ、なんだ、こう。…その部分がないから余り同情できないんだよなぁ。勿論男だった時の記憶はあるが、記憶としてあるだけでその感覚は結構綺麗さっぱりなくなっているというか。おそらくこの身体に女になったことへの抵抗感が少なくなるように仕掛けてあるんだろうな。

 

「ぐぅぅぉぁぁぁぁ…」

 

……流石にやりすぎたか?覇気が一切無くなってプライドお構いなしに股間を手で押さえ続ける姿を見ると、妙に哀しくなってくる。そうすることが目的だったはずなのに。

 

それはそれとして、何故股間を狙ったのか疑問に思う人もいるだろう。

 

それはひとえに錬金術の特性に起因する。

 

等価交換に則れば様々な現象を起こすことができるのは言うまでもない。それ相応の知識が必要となるため、詠唱を知っていれば発動できる簡易な魔法があるから余り広がっていないようだが。

様々な現象を起こす点は魔法も同じと言えるだろう。ならば錬金術と魔法の違いは?

 

それは万能性と魔力を使用しないこと、そして詠唱が要らない点だ。

 

万能性という面は言うまでもない。それに今言いたいのはこちらではないため省く。

 

重要なのは”魔力を使用しない”事と”詠唱が要らない”という事。ダンジョンを例外としてどんな場所でも魔力無しで使える。これはかなり大きい。ド派手な魔法を使えば魔力で感知されるし、詠唱なんざ行えばこれから魔法を使うと相手に知らせるようなもんだ。だがそれを必要としない錬金術はどこからでも不意打ちできる。真正面から相対している時に背後から、頭上から、真下から。いくらでも攻撃できる。

 

だが冒険者というのは神の恩恵によって耐久力が底上げされている。どうにも木柱や石材をがむしゃらにぶつけるだけでは心もとない。

 

なら急所を狙ってみるか。頭は特に五感が多く気配に敏感で無理。鳩尾は真正面すぎて気付かれるから駄目。心臓は振動でダメージを与えられるかもしれないが、辿り着くまでに威力を削がれる。

 

ならあとは首と男性の局部しかない。

 

 

だったら後者を選ぶのは当然の帰結だろ?だってそっちの方がおもしrーーーダメージがありそうだからな。それに男の象徴である部分がこんなんになったら、ほら…精神的にも、な?

 

 

「ぬぉぉぉぉ…」

 

 

その結果がコレだよっ☆全く、天才美少女錬金術師のカリオストロの考える事は天災すぎて困っちゃう☆

 

 

「おーいっ、大丈夫?」

 

「ハッ……これ…を、見て…そう思えるの、なら…テメェの頭は……腐って、やが……」

 

荒い呼吸をして、目が血走っている。だいぶ苦しそうだが、まだ反骨心があるようだ。

 

もーっわんちゃんの癖に生意気な。カリオストロぷんぷんっ☆

 

これはまだ調教せねばなるまいて。調教、調教…。そもそも調教って何をすればいいんだろうな。身体はカリオストロだろうと、何千年生きていたわけでもないしそういった知識まで十分にあるわけではない。

ここはグラブルキャラを参考にしてみるか。調教…女王…それらの単語を聞いて思い浮かべるのはカジノの支配者クリスティーナか?

戦闘中でも、よくモブで出てくる猪みたいな荒くれ者を尻に敷いている。ぐらぶるっ!でも鞭とかでビィを調教したりしていたな。

まあ、クリスティーナを手に入れるにはカジノでジャックポットでも当たらないと到底無理だから諦めたが。

 

 

とりあえず形から入るとするか。クリスが片手に持つワイングラス…は……

 

『最後に五階層で倒したトマト野郎の!』

 

…ふむ。敢えてワイングラスにトマトジュースを入れておくか。

 

「フーッ、フーッ…」

 

まだ息が荒いがわんちゃんが少しは落ち着いたようだ。あれ程の惨劇を起こしたオレが怖いのか遠巻きに見ている人々は、ベートを眺めながらいろいろ準備しているオレを見て”まだ何かやるのか”と”もう勘弁してやってくれ”という視線を向けていた。

 

なら、その視線には応えないといけないよなぁ?

 

ウロボロスがわんちゃんに巻きつき、わんちゃ…ああもう犬でいいや。犬を四つん這い姿勢のまま固定する。

 

「テメェ、まだ……何、か…する、つもりかよ…」

 

およ、それが分かってるのに特に強い反応を示さないとは…いやただ単にその気力がないだけか?つまんねーなおい。

 

まっ、そんなことはお構いなしにやるんだけどっ☆

 

「えーいっ☆」

 

「ぐえっ」

 

オレは四つん這いになっている犬にそれなりの勢いをつけて座った。別に特別なことはしていない。したのはちょっとだけ重力操作してかかる圧力を強くしたぐらいだ。

それによって犬の腹部が圧迫されて、更に拘束していたウロボロスがぐるんぐるんととんでもないスピードで巻きつきながら回転する。

結果はーー

 

 

「@JP¥%☆♪♨︎&#B〆ーーーー!!?」

 

 

まあ、そうだよな。腹部圧迫され、ウロボロスの速さの摩擦にアソコが巻き込まれたんだ。ただじゃいられないだろうな。でもこれで満足してもらっちゃ困る。逆らったらどうなるかっていうことを更に深く理解させるためのちょっとした余興なんだからさ。やっぱり犬にはいけない事をしたらこうなるってのを覚えさせとかないとな。

 

カヒュー、カヒューと前よりも更に荒い息になって既に虫の息だ。残念ながら今のところ悦んでいる様子はない。まあ、今のところ飴と鞭どころか鞭の3連続みたいなもんだからな。

ああ、そうだ。鞭はどうしよ。…ウロボロスの尻尾でいっか。だけど、ただ尻叩くだけじゃつまんねーな。よし、犬の頭にワイングラスを置いて…と。

 

尻尾のこのしなりを完全に把握して…鋭く振り切るッ!!

 

 

「キャイィィィンッ!?」

 

 

 

……………………………え?

 

何今の声すっごく面白い。下から「殺せ‥誰でもいいからとにかく早く殺してくれ‥」って聞こえるが、まあどうでもいい。

周りの視線は「いや、あのもう色んな意味でお腹いっぱいなんでそろそろ‥」って感じだが、それもどうでもいい。

 

こんなに面白い機会を逃すなんてありえねー。さあ続き続きー。

 

「あ、そうそうあんまり暴れんなよー。暴れたら頭の上にあるトマトジュースが顔にかかっちゃうからね☆

 

 

ーーーじゃ、犬のようにキャンキャン啼いてくれよ?」

 

 

「……はっ?ちょっおいまっーーー」

 

 

ほーら、鳴けー。啼けー。

 

 

 

*****

 

 

おかしい、とベートは思った。そして、どうしてこうなった、とも。

あれ程の覚悟をして臨んだ闘い。自分が自分であるために勝てるはずのない相手に単身突っ込んでいった。この威圧感に恐れ、その場所に憧れた。

 

己の一撃がかの龍に傷一つでもつけられたのならば、敗者として勝者に喰らわれその一部となって生きるのもありではないかと、あのプライドの高いベートが思ったのだ。

 

ここが己の死地でも構わないと。

 

それが何故ーー

 

 

「ほらまた尻が下がってる。ったく根性ねえな。この駄犬がッ!!」

 

 

こんな風に四つん這いにされ、何が悲しくてこんな幼い少女に尻を叩かれねばならないのか。

 

自らの主神であるロキならばこれもまた美少女からのご褒美と受け取るだろうが、生憎とベートにそんな性癖はない。

 

 

「キャイイインッ!?」

 

 

「わふぅぅぅぅっ!!」

 

 

「クゥ〜〜〜ン!!」

 

 

こんな叫び声をあげていても…重ねて言うが、そんな性癖は微塵たりともない…ハズなのだ。

 

(クソッ、最初にコイツを見て一瞬でもアイズ(天使)と思った俺が馬鹿みたいじゃねえか。そんな可愛らしいもんじゃねえ。こいつは天使の皮を被った…悪魔だ)

 

ベートはただひたすら後悔する。どうしてこうなってしまったのかと……ジンジンと痛む股間と妙な熱を持ち始めた自分の尻にも気を配りながら。

 

(ここにはアイズもいるってのに…)

 

敗者である事は受け入れても、やはり男の矜持というものがある。幸いリヴェリアがアイズの目は塞いでいるようだが、耳はリヴェリアの二本の手では塞ぎきれない。そのため音声だけ聞こえているアイズの頭の上には大量のクエスチョンマークが浮かび上がっていた。やはりアイズは天使だ。

だがそれもいつまでもつか分からない。思わずこの空間を創り上げている少女を睨む。しかし、それがいけなかった。

 

「ホント、ヘタレで甲斐性なしでヒドイ勘違い男の癖に威勢だけはいいな、っと」

 

「ギャン!?」

 

物理的にも精神的にも鞭でぴしゃりと容赦なくはたかれた。理不尽。

というか勘違い男とか甲斐性なしってなんで会って一時間くらいの少女に言われなければいけないのだろうか。

 

 

そもそも、何故会って一時間でこんな状況に陥っている?

 

 

ああもう本当に訳がわかんねぇ。これがレベル5のベートの頭が下した結論だった。

 

(それにしても、こいつなんつー叩き方をしやがる…)

 

鞭の叩く位置、ベートの叩かれる尻の場所。鞭の強弱、角度。何一つとして同じ叩き方はない。だが叩く事にいつどこにどのくらいの強さでやればよりヨクなるのかを理解し、まるでベートを楽器のように扱い悲鳴(嬌声)を上げさせる。

その痛みが尻からくる熱さが、この少女こそが自分の奏者であると言っているかのようでーー

 

「ワ・ン・ちゃ・ん・っ☆」

 

「犬」

 

「この駄犬がっ!!」

 

ーーああ、そうだ。自分が躾けられているような。物分かりの悪い犬を忠犬に改造させられているような。そんな不思議な感覚が駆け巡る。

 

(あ?俺は……犬、だったか?いや、犬じゃ…ない?)

 

一から自分を作り変えられている感覚に、ベートは混乱しこのシチュエーションに酔う。現実逃避と言ってもいい。

 

(じゃあ、俺は…なんだ?俺はなぜ、ここにいる?いや、そもそもーー)

 

 

 

 

 

「俺ってなんだ」

 

 

そしてーー

 

 

(俺は、俺は、オイラは…俺は…………オイラってなんだ…?)

 

哲学的な疑問とともに謎だらけな悟りをベートは開いた。

 

「んー、なんかやり辛いな。何かが邪魔っつーか」

 

唐突にカリオストロが鞭打ちを中断しているが、思考に没頭し現実逃避しているベートは気づいていなかった。逆にここで不用意にベートが動けば頭の上にあるワイングラスからトマトジュースが溢れるので幸いというべきなのかもしれないが。

 

「あー。尻尾があったんだな。そういえば。獣人ってのも調べてみるのも面白いかもしれねーな。」

 

そういってカリオストロがベートの尻尾に触れた。尻をあれほど叩かれたからか触れた瞬間過敏に反応しベートの身体全体がビクリと一際強く痙攣した。

それによって頭の上にあったワイングラスが落ち、トマトジュースがベートの頭に直撃しトマトの芳醇な香りが場を包み込む。

そしてそれと同時に、ベートの尻尾からブチリと何かが引っこ抜かれた感覚がした。

 

全員がそれを見て唖然とした。

カリオストロの手には、ベートの尻尾の毛が何十本も握られておりーー

 

 

ーーベートの尻尾の一部が禿げていた。

 

ロキファミリアの一部からは余りの悲惨さに口を手で覆い、元凶であるカリオストロでさえ予想外だったのか目をぱちくりと開いては閉じを繰り返している。

 

(ハゲ…)

 

その事実がベートに重くのしかかる。

 

(俺の…オイラの尻尾がハゲ…)

 

何度もその言葉を心内で反芻する。しかし、現実は残酷でありやはり毛は無かった。さらにいえば禿げた場所は尻尾の先端部分に限りなく近く服で隠すこともできない。なんというかもう色々詰んでいた。

 

「て……テヘペロ☆」

 

尻尾が禿げた事実と、それが悪意100%ではないたまたま起こってしまった事故であり、あまつさえその元凶にさえ気遣われている。それが何よりもーーーベートの心を虚しくさせた。

 

(毎日、丁寧にブラッシングをし続けたのに…、アイズがいつもふりたいと言ってもできるようにし続けていたのに…)

 

そんな哀しみに暮れつつも、「やっちまったぜ☆」というような顔をしている少女にベートは声を荒げなかった。

 

なぜなら、彼女こそが強者で自分が敗者。だから何をやっても許される。

 

 

(ああーーーこれが、弱肉強食か)

 

 

ほんの少し、自分のファミリアの低レベル冒険者にくらいは優しくしてやろう。ベートはそう決断し、目から二筋の綺麗な涙が零れ落ちた。

 

 





これ後半調教なんだろうか…?ピュアな作者にはワカンナイナー。

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