大和撫子も異世界から来るそうですよ?【更新停止】 作:夜明けの月
後悔はしていない、ことはないです。
ということで本編スタートです。
十六夜の月が輝く夜。籠の中に入れられて運ばれている少女がいた。その籠の周りには、白装束を着た男性が6人ほどいた。
月明かりが籠の中を照らす。そこに映るのは、黒く長い髪に黒い瞳で、あどけなさの残る10歳ほどの少女だった。
少女は、籠の中で揺れながら、ただただ暇を持て余していた。
だがそんな時だった。外にいる男たちが不意に声を上げた。
『おい貴様、そこを退け。姫様のお通りだ』
『………………』
『聞いているのか?早くそこをーーー』
『ようやく見つけた』
その刹那、ザシュッという肉を切り裂く音と共に男の断末魔が響く。
籠を持っていた男たちも、籠を下ろして強襲してきた人物を殺しにかかったのだろう。
少女は、目を瞑って震えながら悲鳴や断末魔を聞いて耐えていた。
その音が耐えるや否や、勢いよく籠が開かれる。
「やっと見つけた………」
開けた人物は中性的な顔立ちの少女で、歳は少女と同じくらいだった。
その少女は、心底安堵したかのような顔をして息を吐く。
そしてニッと笑いながら言った。
「ねぇーーーーー僕と一緒に来ない?」
♠︎
「せいっ、やぁっ!」
とある屋敷で着物に身を包んだ少女は、木製の薙刀を振るっていた。
そこに白装束の男性が現れる。
「初姫様、何もそこまでしなくてもよろしいですよ?」
「………私の趣味を奪うつもりです?」
白装束の男に半目で答える初姫と呼ばれた少女。白装束の男はそれを無視して話し出す。
「あなたは藤原初愛様、藤原道長様の娘です。あなたにはもっとやるべきことがあるはずです」
「お父様は関係ありません。それに、私はまだそんなことをしなくてもいいのです」
「またそのようなことを…………。いい加減にしてください」
少女の名は藤原初愛。藤原道長の娘ではあるが、世間には知られておらず都にも住んでいない。現在は、都のはずれにある森の中にある離れで暮らしていた。それには理由がある。それは、初愛が不思議な力を持っているからだ。それがどういうものかはあまり分かってはいないが。
「まったく、あなたという人はどうして「日陰様、日陰様!どこですか!」………どうして今なんですか」
「ほらぁ、呼んでますよぉ?行ったらどうですか日陰?」
「………後で覚えておいてくださいね姫様。たっぷりとお仕置きして差し上げますので」
初愛を睨みつけて日陰と呼ばれた男は去っていった。
初愛は戦慄しながら縁側に腰を下ろす。
「はぁ〜、暇ですね〜」
足を上下に動かしてそう呟く。日課である薙刀はやってしまった。
手持ち無沙汰な初愛は辺りを見回す。すると、初愛の目に怪しいものが映る。
「む?これは何でしょう?」
初愛は、『藤原初愛様』と書かれて封をされた手紙を手に取る。だか、その時代に便箋などはなく、何をどうしたらいいかわからない。
「ここを……いや、そこを………んんん?」
回しながら見ること一時間半、ようやく封を切ることに成功する。
「こ、これでいいんですかね……?」
恐る恐る中を覗く初愛。そこには一枚の紙があった。
「お手紙……ですかね?」
折りたたまれた紙を開いて文面を読む。そこにはこう書かれてあった。
『悩み多し異才を持つ少年少女に告げる。その才能を試すことを望むのならば、己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、我らの“箱庭”に来られたし』
「え?何ですかこれ?」
その瞬間、言われようもない浮遊感に襲われる。そこで初愛は気づく。
「ーーーーーーーーーへ?」
上空4000メートルに投げ出されたことに。
「きゃああああああぁぁぁあまぁぁぁぁ!!!」
この時の初愛は、これから数多の出会いや試練が待ち受けていることを知る由もなかった。
……全般的にツッコミたいかもしれません。
ですけどオリジナル設定なので勘弁してください。
とりあえず思いつきでやったので亀更新になる可能性があります。
それでは、次回もお楽しみに。